ドレイヴン

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ドレイヴン - (2013/06/16 (日) 14:22:58) の編集履歴(バックアップ)



「覚悟しな!」

ドレイヴンとは、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(以下D&D)というTRPGのシリーズを
CAPCOMがベルトフロアアクション(ファイナルファイトの形式)にして発売した、『D&Dタワーオブドゥーム(以下TOD)』。
その続編である『D&Dシャドーオーバーミスタラ(D&D SOM)』に登場する「マジックユーザー」の2Pキャラである。
通称「スナフキン」。主に見た目からである。
声は1P・2P双方共細井治氏が演じている。

+ TRPGってナニ? D&Dってナニ? と言う方へ
「TRPG」とはテーブルトークロールプレイングゲーム(和製英語。"Table talk Role-playing game")の略である。
「ロールプレイング」とは「役割を演じる」と言う意味であり辞書にも載っている。ただし辞書だと「上司が客をやり部下の接客を指導する」等の意味だが。
これを遊びとしたのがRPG、要はルール化された(キャラクターの勝敗を実際の腕力で決めたりしない)「ごっこ遊び」である。
しかし日本では「知る人ぞ知る」と言う遊びだったため、CRPG(コンピューターRPG)の『ウィザードリィ』や『ウルティマ』
(そもそもウィザードリィは「D&Dを一人で遊ぶ」ために開発されたもので、ルールもパクって似ているのだが)、
日本でRPGを一般化させた『ドラゴンクエスト』の影響により、単に「RPG」と言っただけではCRPGを指す様になってしまった。
そして「ウィズやドラクエの元ネタ」としてTRPGが紹介されると言う順番となった為(日本でTRPGを広めた作品もパソコン雑誌出身)、
元祖の方の呼び名が変わったというわけである。勿論アメリカでのRPGは今でも「ペンと紙とサイコロのRPG」を指す。
更にこれらの影響で本来は「役割を演じる」だったRPGが日本では「経験値で強くなる成長要素」と勘違いされることに。
(ドラクエ以降に出たゲームが経験値さえ付ければ猫も杓子も「RPG要素」と名乗る様に。
 逆に暴論として、テーブルゲーム等でなければ殆どのゲームはRPGと言えなくもない。経験値なぞなくても。
 『スペースインベーダー』も「月面でインベーダー(侵略者)と戦う地球防衛軍兵士」を演じるゲームである。)

「D&D」とは、そのTRPGにおいて世界で初めて「剣と魔法のファンタジー」を題材にした作品で、
現在も続いている老舗シリーズ。
現在のTRPGの基礎を成した作品であり、ご当地のアメリカなどでは一般人にも認知度が高い有名作品となっている。
(たとえば映画『E.T.』の主人公達は、冒頭でD&D(の簡易版)を遊んでいたりする)
メディアミックスも小説にアニメ(日本では未放映)、映画、TVゲームなどの形で展開しており、
その中にドレイヴンが生まれた『D&Dシャドーオーバーミスタラ』も含まれている。
基礎的な世界観はシリーズによって変わるが根本部分は共通している。
この辺りを含め、ルールなどのTRPGについての概要はwikipediaと公式HP、ルールブックなどを参照にされたし。
なお現在のD&Dは本作発売当時の『アドバンスドD&D』の後継であり、本作の基は今で言う『クラシックD&D』であるので注意されたい。
+ CAPCOM製D&Dについて
一作目の『TOD』と二作目の『SOM』はかなり趣が違い、分かりやすく言えば『TOD』はダッシュはあるものの、
ファイナルファイト』や『キャプテンコマンドー』のような繊細な行動とパターンの把握が多分に求められる骨太なアクションとなっており、
一方『SOM』は『エイリアンvsプレデター』や『バトルサーキット』のように派手な必殺技が特徴。
ちょっと検索すればかなり詳細な攻略サイトや動画が沢山出てくるので参考にされたし。
また、基本的なストーリーはシンの項目も参照。

どちらも非常に人気が高いゲームで未だに移植が望まれているが、権利面の問題で現在出ている家庭用版はSS版のみとなっている。
そして長い年月を経て、待望の現行機移植版『ダンジョンズ&ドラゴンズ クロニクルズオブミスタラ』の発売が発表された。
プレイステーション3、Xbox 360、Wii U、PC向けのダウンロードタイトルで、14ドル99セントまたは1200MSPで海外では2013年6月に配信予定。
また、同年8月には日本内で『ダンジョンズ&ドラゴンズ ミスタラ英雄戦記』がプレイステーション3で発売される。
こちらは店頭発売されるパッケージ版になっており、ファン感涙のボーナスアイテムが同梱されている限定版も存在する。
『クロニクルズオブミスタラ』同様の現行機移植版となっており、攻略映像や開発資料が見れるようになっているほか、
新要素として全員同キャラプレイの解禁とそれに伴うカラーエディットが追加されている。
ボイスの日英切り替えや一部要素のオン・オフなど痒い所に手が届く充実したオプションが設定でき、
更にはオンライン協力プレイも可能、と決定版と呼ぶにふさわしい作品になっている。

マジックユーザーについて

マジックユーザーとは『D&D SOM』にて初登場したプレイヤーキャラであり、攻撃魔法の専門職である。
同じく攻撃魔法が使用可能なエルフよりも高レベル、高性能の魔法が使える反面非力であり、
武器は貧弱な杖と特殊武器の毒針で投擲武器も一部のものしか使えない。
よって近接攻撃は補助として、魔法メインで戦うキャラとなっている。
基本的には多人数プレイにおいて非常に助かるアシストタイプのキャラなのだが、
他キャラのバク転、小ジャンプに当たるバックステップが完全無敵かつ打撃からキャンセル可能となっており、
更に毒針には低確率で大ダメージ(クリティカル)を与える効果が備わっている。
(なおこの毒針は元々のD&Dにはなく、おそらく国産CRPGの影響と思われる)
それらを駆使すれば相当な高性能を発揮する、実質最強キャラともいえる。

ただし、最強といえども当然それは魔法があってのこと。打撃だけだと火力は貧弱でザコ敵にすら苦戦する。
その魔法もボスを倒した後などの特定の回復ポイント以外では使用可能回数が回復しない。
その為どんな時に魔法を撃つかといった戦略が必要となり、テクニックや経験が求められる玄人系キャラとなっている。
またその打撃の貧弱さから縛りプレイとして『魔法禁止プレイ』なども存在している。

ちなみにSOMの設定段階では新キャラの性別はマジックユーザーが女性、シーフが男性だったのだが、
海外では魔法を使う女性、つまり魔女のイメージは邪悪なものとされているため、シーフと性別を入れ替えたらしい。

使用可能回数?

D&Dでは魔法はそれぞれのレベルごとの使用可能回数を持つという扱いである。
CRPGにおいても、最初期のD&Dから影響を受けたものは魔法使用回数制を採用している(ファイナルファンタジーⅠやⅢなど)。
カプコンD&Dにおいては魔法ごとの使用回数として、魔法使用回数制を擬似的に表現している。

ドレイヴンについて

ここまでの事前説明の後にやっとドレイヴンの説明が出来るのだが、『SOM』では多人数プレイで同キャラを選択できなかった前作と異なり、
他の人が選んだのと同じキャラを2Pキャラとして選ぶ事が可能となり、マリオルイージのように違った造形と個性を持つようになった。
そのゲームの中で有名なもので言えば1Pクレリック(ヒゲリック)における2Pクレリック(ハゲリック)や、
2Pファイターのジャーレッド(ジャーレッドバグで有名。ゲーセンでやっちゃダメよ)などがいる。

そして、マジックユーザーは1Pが「サイアス」(ベジータのような髪型が特徴)で2Pが「ドレイヴン」(スナフキン)となっており、
更に魔法を使えるキャラは使える魔法のうち一部が異なるという差異化が図られている。
マジックユーザーはレベル5、8が異なっており、サイアスは「コンジュアエレメンタル」、「メテオスウォーム」を使えるのに対し、
ドレイヴンは「クラウドキル」、「パワーワードキル」が使用可能。
この「クラウドキル」、ゾンビなど死者には無効化されるが生者であるザコ敵を一撃で殺す効果を持ち、
「パワーワードキル」も同様にザコ敵を即死させる効果(ボスには大ダメージ)を持つ。
これだけ書くとサイアスの意味が無くなる感もあるが、「コンジュアエレメンタル」はコンスタントにそれなりのダメージを与えられ、
更に一部敵が持つ属性の弱点も突けるので一長一短となっている。最終的には見た目で選ぶのが良いだろう。


MUGENにおけるドレイヴン

ihoo1836氏のドレイヴンが存在する。
再現度はかなり高く、ガードが出来ない事も含めて殆ど原作と同じような操作性となっている。
無論毒針クリティカルなどの特別な仕様も全て再現されている。

魔法は開始時から満タンのゲージを消費するようになっており、魔法使用後は少量ずつ自動回復する。
この辺は原作AD&Dというよりは、後世CRPGのMP制に近い。
原作で全体攻撃のものもそのままだが、流石に全てガード可能となっている。
ドレイヴンが原作で使用できる魔法に加えて、サイアスの「コンジュアエレメンタル(向きによる属性変化も再現)」と「メテオスウォーム」、
更に原作のボスである「リッチ」が使用したファイアウォールも使用可能。

また『SOM』におけるシーフのように体当たりで相手からアイテムを奪える仕様となっており、
ワンダーエッグ(味方オウルベア召喚)やオイル、各種魔法リングなど、マジックユーザーが原作で所持出来るアイテムは全て拾うことができる。

更に、本来なら多人数プレイ前提の魔法である「ファイナルストライク」*1も使用可能。
Staff of Wizardryを装備中にボタン同時押しで発動し、即死並の威力を持つ魔法が発動するがこちらも体力が1になるという、
一定以上のスコアと多人数プレイという前提を除けば完全に原作を再現した仕様となっている。
なおパイロンには無効。

AIも搭載しており、ガードが出来ない分突進技などのゴリ押しには弱いものの、
打撃による苛烈な攻めと魔法による無敵時間を利用した割り込みなど、まともに戦うとかなり苦戦を強いられる。
2ラウンド以降はゲージがほぼすっからかんになるぐらいにしょっぱなから魔法を使いまくるので連戦には弱いが、
チーム戦やタッグ戦では遺憾なくその実力を発揮することが出来るだろう。


出場大会



*1
魔法の杖を自らへし折り魔力を暴発させる自爆魔法。原作TRPGなら一人で発動可能
ただし原作TRPGでは名前負けな威力しかない事が多い。
そもそも「ピンチだが杖の魔力はたっぷり残っている」と言う事態がおかしいし、
(「エリクサーを最後まで使わない病」?そんな人はファイナルストライク自体使わないんじゃない?)
(ただし杖の魔法の威力に関して「使った人のレベル派」(14レベルなら杖でファイヤーボールを使ってもサイコロ14個分のダメージ)と
 「魔法使用可能最低レベル派」(何レベルだろうと杖でのファイヤーボールはサイコロ4個分)のダンジョンマスターがおり、
 最低レベル派だとファイナルストライクぐらいしか使い道が無いと言う事はある)
名前に相応しい威力には魔法20回分の魔力が欲しいが、
そんなのは再チャージ出来ない使い捨てアイテムのくせに100本に1本しかないレアアイテムである。
(CRPGと違って敵がボロボロ(未使用で)落とすものではない。勿論敵味方のレベルが低ければ10チャージでも奥の手になるが)
しかも敵味方共に受けるダメージは同じなので、自分も容赦なく死ねる。