ボバ・フェット

「ボバ・フェット」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ボバ・フェット - (2020/12/13 (日) 12:45:29) の編集履歴(バックアップ)


“じゃあな。”

「現金払いで頼むぜ」

+ 日本語吹き替え声優(Wikipediaより引用・改変)
ソフト版: 広瀬正志
日本テレビ版: 屋良有作 大塚明夫
テレビ朝日版: 小杉十郎太
劇場公開版: 宮村義人
ロボットチキン: 小山力也
クローンの攻撃: 田谷隼
ローグ スコードロン III: 堀内賢雄
ボンバッド・バウンティ、スター・ツアーズ、フリーメーカーの冒険、マンダロリアン(ドラマシリーズ): 金田明夫
ドロイド・テイルズ: 後藤光祐

映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する銀河最強の賞金稼ぎ
ハン・ソロのライバルであり、英語表記は "Boba Fett" 。
旧三部作ではジェレミー・ブロック氏、エピソード2ではダニエル・ローガン氏が演じた。

銀河にその名を轟かせる凄腕のバウンティハンターであり、
彼の模倣をする偽物も後を絶たず、彼を殺して伸し上がろうとする同業者も数多いが、
そういった邪魔者を全て抹殺してきたというプロフェッショナル。

傭兵民族マンダロリアンの装甲服を着ている事から、
マンダロリアン伝説の英雄ジャスター・メリールが正体を隠しているのではないか、
あるいは脱走したストーム・トルーパーではないか、などと様々な噂が流布しているものの、
その実力を除いた経歴と正体は、一切不明である。*1

全身を覆う特殊装甲服、ジェットパックで空を飛びながらの射撃などの強烈なビジュアル、
そしてプロフェッショナルとしてのハードボイルドな台詞や演技などから、
劇中登場シーンは全編通して僅か5分足らずにも関わらす、絶大な人気を誇るキャラである。
ジョージ・ルーカス監督も「人気キャラだと知っていたらもっと出番を増やした」とコメントを残し、
また、外伝作品やボバを主役にしたスピンアウトなども多数制作され、それらもファンに大好評であったため、
エピソード2において「伝説の賞金稼ぎジャンゴ・フェットの息子である」という設定と共に再登場を果たした。

これによりボバはオビ=ワン、アナキン、C3-PO&R2-D2、皇帝パルパティーンといった主役陣を除けば、
『スターウォーズ』においてほぼ唯一の「新旧両シリーズに登場したキャラクター」となったのである。
また初登場は『スターウォーズ ホリデー・スペシャル』というEP5公開前の特番であり、
アニメとしてではあるものの、本編に先行して活躍した初のキャラクターでもあったりする。


装備と技術

父であるジャンゴが二挺ブラスターを中心にしていたのに対し、ボバはブラスター・ライフルを採用。
銃身を切り詰めて片手で取り回せるようにした上で、ストックを着脱可能にして精密射撃にも対応出来るように改良した。
さらにヘルメットの照準器とコムリンク対応するスコープを取り付け、狙撃も出来るようにしている。
この辺り、同じプロフェッショナルの狙撃手と似た傾向が見受けられるのが興味深い。

またトレードマークでもある装甲服は、伝説的なマンダロリアン・アーマーである。*2
マンダロリアンの装甲服は本来破壊不能な希少金属マンダロリアン・ベスカーを用いるのだが、
ジャンゴから受け継がれたボバの装甲服は、耐久性のやや劣るデュラスチールが代わりに使われている。
それでも耐久性とレーザー偏向性の高さは折り紙つきで、ジャンゴの死後はライトセイバーへの備えも施された。
その他30体まで同時捕捉可能な多目的ゴーグルや、気密服としての機能も完備。
加えて内蔵されたコンピューターにより、装着者の保有するあらゆる武器、宇宙船と連動させる事が出来る。
その他、ワイヤーアンカーやセイバーダート、火炎放射器など様々な装備を装甲服に組み込んでいる
(ボバは格闘技術にも長けているため、装甲服を取り上げられても問題なく敵集団を蹴散らした事もある)。
ちなみに装甲服は伝統的に意味を持った塗装が施されており、ボバの緑は「任務」を示している。

また装甲服と同じく父から受け継いだ愛機スレーヴIは、元々試作機として少数生産されたパトロール艇であり、
これを徹底改造する事で、この規模の宇宙船としては驚異的な亜光速スピードを獲得している。
銀河最速のミレニアム・ファルコン号と互角に遣り合えたのも、このスレーヴIあってこそであろう。
ボバは「相手の目的地を予測し、先回りしてハイパースペースを移動、待ち伏せする」戦術を好んでいた。
さらに貨物スペースを強固な収容区画に改造しており、対ジェダイ用のフォース遮断壁まで取り付け済み。
まさしく賞金稼ぎにとって最高の宇宙艇となっている。

加えて自分の素顔が知られていない事を利用しての情報収集もお手の物。
サーヴァ・ブレック・マダック、サニック・ハイクロップなどの偽名を用いて別人として敵を罠にかける事も。
一方で伝説的マンダロリアンである「フェット」の名も活用しており、マンダロリア傭兵団を再結成したりもする。
この時ボバは父、そして"祖父"と同じくマンダロリアン指導者としての地位を引き継ぎ、見事な指揮で戦局を覆した。

このように手段を選ばぬ戦い方は、父ジャンゴから受け継いだ賞金稼ぎとしてのルールの影響も大きい。

+ 賞金稼ぎの掟
  • 賞金稼ぎは常にどこへでも赴き、危険に直面する準備をしていなければならない。
  • 友人も敵もいらない。協力者と戦う相手がいればいい。
  • 顧客には常に礼儀正しくあれ。
  • 賞金稼ぎは決して不満を口にしない。
  • 賞金稼ぎは情愛にとらわれない。
  • 死は生の糧である。
  • 手順を変えろ。型にはまると罠にはまる。
  • 決して自分に注意を促すな。
  • 常に礼儀を心がけろ。特に敵に対しては。
  • 俺の腕を雇う奴は俺のすべてを雇うということだ。
  • 一番怖いと思うことをやれ。そうすれば探していた勇気が見つかるだろう。
  • 想像力こそが戦士にとって最も重要な武器だ。
  • 取引でありのままの真実を話す奴はいない。
  • 好意を与えるのも投資のうちだ。
  • 金は力だ。
  • うまくいきすぎることには用心しろ。

あらゆる意味において徹底的な男こそが、ボバ・フェットなのだ。

各部での活躍

+ 原作ネタバレ EP2『クローンの攻撃』
共和国が極秘製造していたクローン・トルーパーのホストとして選ばれた伝説の賞金稼ぎジャンゴ・フェット。
彼はその報酬として「遺伝子に一切手を加えられていない自分のクローン」を要求した。
────それがジャンゴ・フェットの息子、ボバ・フェットである。
惑星カミーノにて父親から様々な技術を教わったボバは、やんちゃな少年へと成長。
文字通り父親譲りの優れた才能を開花させ、ジェダイとの戦闘では父を的確に援護するなどの活躍を見せた。


しかし惑星ジオノーシスの戦いにおいて、ジェットパックの故障が原因で父ジャンゴは戦死。
ジェダイマスターのメイス・ウィンドゥに父の首を刎ねられる場面を目撃してしまったボバは、
父親のヘルメットを抱きしめながら、ジェダイへの復讐を決意するのであった。


+ 原作ネタバレ 『クローン戦争』
父の跡を継いで若年ながらも賞金稼ぎとしての道を歩み出したボバ・フェット。
彼はまず最初に膨大なジャンゴ・フェットの遺産を巡る冒険を潜り抜けた後、
ジャンゴの友人であった賞金稼ぎ達からの訓練を受け、その腕前に磨きをかけた。
そして、ラッキーという偽名を用いてクローン・トルーパー訓練兵に紛れ込むと、
父の仇であるメイス・ウィンドゥを暗殺しようと単独で無謀な行動に出たのである。

しかし、父や自分と同じ顔をしたクローン・トルーパーや、訓練生の少年を殺す事が出来ず、
結果的にアナキン・スカイウォーカーらの活躍によって計画は防がれてしまう。
そして、メイスもまた父親を殺された憎しみを顕にするボバを殺す事は出来なかった。

なお、この時点で他のクローン達とは段違いに優れた射撃の技量を誇っており、
成長調整されたトルーパーよりも遥かに多くの経験を積んできた事が描写されている。


+ 原作ネタバレ EP4『新たなる希望』 EP5『帝国の逆襲』 EP6『ジェダイの帰還』
その後二十年を経て、父親以上に優秀な賞金稼ぎとして名を轟かせたボバ・フェットは、
主にタトゥーインの主ジャバ・ザ・ハット、帝国軍のダース・ベイダーを雇用主に活躍していた。

ハットの借金を踏み倒し、帝国軍に大打撃を与えたハン・ソロの追跡を引き受けたボバは、
持ちうるテクニックの全てを駆使してミレニアム・ファルコン号を追い詰め、
ベスピンのクラウド・シティにて遂にハン・ソロの捕縛に成功する。

横取りを狙う同業者、そして反乱同盟軍の妨害の数々を潜り抜けた後、
カーボナイト冷凍されたハン・ソロをハットに引き渡し、そのまま用心棒として宮殿に腰を据えた。
この間、かつて子供の頃にボバに救われた美女の踊り子とのロマンスなどもあったようだ。

しかしハン・ソロを救出しに現れたジェダイ騎士ルーク・スカイウォーカーと交戦。
ブラスターをライトセイバーによって破壊されるものの、ルークをワイヤーで拘束し、
ジェットパックで距離を離してセイバーダートで狙撃を試みようとし────


────た所に解凍直後で視力が回復してなかったハン・ソロの闇雲な攻撃が直撃。
ジェットパックが誤作動を起こして吹っ飛び、情けない悲鳴を上げながら巨大生物サーラックの口に落ち、退場した

かくしてフェット家は親子二代に亘ってジェットパックに泣かされたのである。

+ 原作ネタバレ レジェンズ『非正史』のその後
とはいえマンダロリアン装甲服は絶対破壊不可能と言われるほど強固であったため、サーラックの胃袋から生還。
数少ない友人であったデンガーによって傷の手当を受けた後、再び賞金稼ぎとしての活動に復帰した
(余談だが、これによってサーラックの胃袋から生還した歴史上最初の人物にもなっている)。

幾度と無く自分を出し抜いたハン・ソロに対して執着し、その追撃に自分のプライドを賭けるほどであったが、
異星人ユージャン・ヴォングの侵略に対しては父の故郷に向かい、マンダロリアン傭兵団を復活させて共闘。
お互いに「厄介な相手だ」と憎まれ口を叩きあう、良きライバル関係となったようだ。

長い年月を闘い続けたボバであるが、やがて死期を悟り、孫娘とともにマンダロリアンの指導者となる事を選ぶ。
そしてジオノーシスの戦いを生き延びた最後のトルーパー、つまり同い年である70歳の兄弟と再会したという。


というのがEP7発表前までの設定だった。

+ 原作ネタバレ 正史のその後
EP7発表後、それまでに出されたスピンオフ(コミック、小説、ゲーム等)はその大半が非正史扱いになったため、サーラックに飲み込まれた後の消息は不明のままであった。
しかし、その後に発表された正史の外伝小説において、サーラックの近場にあったセイル・パージの残骸を訪れたスカベンジャーが酸にささくれてはいるがまだ機能するマンダロアン・アーマーを発見するという、ボバの生存を示唆する内容が記載された。

前述の通り本編での出番は短く、またあっさりと退場してしまったキャラクターだが、
サイドストーリーや外伝、スピンアウト、コミック、小説などでの活躍と格好良さは尋常でなく、
他の賞金稼ぎを遥かに上回り、ルークやハン・ソロといった主役陣も油断すれば危うい強敵として描写されている。
事実ライトセイバーの技量なら銀河一であったろうダース・ベイダーを相手に、全装備を駆使して互角の戦いを繰り広げ、
お互いの力量を認め合い、何処か尊敬しあうほどの腕前を誇っている。
実際、ベイダーの死後に復活した皇帝に対しては「ベイダー卿は金払いが良かった」と、協力要請を一蹴している。
また、ベイダーはボバによって息子ルーク・スカイウォーカーの存在を初めて知らされている
(なお、アナキンはボバの来歴を知っていたが、ボバがベイダー=アナキンと気付いていたかは不明である)。
まあ、どういうわけかEP2以前に発表された外伝作品でも、尽くジェットパックの不調に悩まされているのだが。
…………もうそれ使わない方が良いんじゃないか?

冷酷なプロフェッショナルではあるが、義理堅く仁義を通す性格をしており、
奴隷商人に襲われた集落を守るために一人で奮闘し、救援部隊が来るまで単独で踏み止まったり、
ハン・ソロの恋人の死を伝える依頼を受けた時には、容易に殺せる状況だったにも関わらず立ち去ったり、
友人デンガーが結婚する事になったら式の立会人を勤めたりなど、
決して非情な人物ではないという事が描写されている。
まあ外伝作品ではボバに捨てられた女性の娘が登場していたりもするが

余談だがソロの娘ジェイナ・ソロと、孫娘(件の娘の子)マータ・ジェヴは仲が良い。
実は暗黒面に堕ちた弟を討たんとするジェイナの特訓を引き受けたのが、あろう事かボバだったのだ。
そのため、娘二人揃ってトラブルに巻き込まれると……ソロとボバは気まずいタッグ結成を強いられる事になる。

共和国のジェダイ達によって殺されたジャンゴ・フェットのクローン・トルーパー達が、
通商連合のドロイド軍からジェダイを救い、オーダー66によってジェダイを滅ぼし、
そしてフェットの息子が率いるマンダロリアン傭兵団が再びジェダイを救うのも、フォースの導きなのだろうか。

アナキン、そしてルークとは何もかも異なる彼だが、それでも一人の人間として、懸命に生き抜いた。
ボバ・フェットもまた遠い昔、遥か銀河の彼方で綴られた偉大なるサーガの主役であった事に、疑問の余地は無い。






「だから一番の腕利きなんだ」

+ 偽物
前述の偽物の内、最も有名なのは同型の装甲服を持つ賞金稼ぎジョドー・カストであろう。
ボバを雇う金がないがボバに狙われているという恐怖を敵に与えたいという需要を満たして活躍するも、
名を騙っていたという理由で、此方は逆に素顔で接近してきたボバによって始末されてしまった。
そんな彼も格闘ゲーム『スターウォーズ マスターズ オブ テラス・カシ』にEXキャラクターとして登場している。

+ そっくりさん
ロックマンXシリーズの悪役VAVAはヘルメットの形状や右肩のキャノン砲等からボバを彷彿させるデザインをしており、
X8』で復活した際はカラーリングが緑になった事で更にボバっぽさを増している。


MUGENにおけるボバ・フェット

MabsKMK氏によって製作されたサーラック&ボバ・フェットが確認されている。

1ラウンド目はサーラックがメインであり、ボバがサポートに回る。
基本的にサーラックが地中から飛び出し、触手を振り回しての攻撃が中心になるが、
恐るべきはサーラックの「口」である。
掠めただけでも大ダメージだが、直撃を食らうと丸呑みされて即死なのだ。
また、時折ジェットパックを装備したボバ・フェットが上空から射撃してくるため、
地面ばかりに気を取られているとガリガリライフを削られてしまう。

そしてサーラックを撃破した後のラウンドでは、愛機スレーブIを駆るボバ・フェットとの一騎討ちとなる。
空中からミサイルとブラスターを連射してくるために、対空能力が無いとかなり厳しい。
これを撃破すると、撃墜されたボバがサーラックに飲み込まれる。
……原作再現だから仕方ないね。
プレイヤー操作(5:07~)

出場大会

  • 「[大会] [ボバ・フェット]」をタグに含むページは1つもありません。

プレイヤー操作



*1
実はこれらの推測、あながち間違いというわけでもない。
伝説的なマンダロリアン・ショック・トルーパーであるジャスター・メリールは、
ジャンゴ・フェットの師匠にして義理の父親──つまり血縁こそ無いがボバの祖父にあたるのだ。
トルーパーに関しては統廃合が進んでクローンは残り少ないとはいえ言わずもがなであり、
皇帝パルパティーンさえもボバ・フェットは元ストーム・トルーパーだと信じ込んでいた。

余談だが、新3部作前に執筆されたスピンオフ作品では、クローン大戦中のボバの活躍に言及された箇所があり、
『クローンの攻撃』以後の作品では「ARCトルーパーの逸脱者がボバと同一視されていた」と接合されている
(ARCトルーパーはジャンゴから直接指導を受けた、ごく少数のエリート・クローン達の事)。
既にこの時点でボバ・フェットも賞金稼ぎとして活躍しているため、両者の逸話が混同された結果であろう。

*2
マンダロリアンとは多種多様な種族によって構成された、宇宙を放浪する戦闘民族、傭兵種族である。
銀河に辿り着いてからの歴史は7000年にも及び、古代シス大戦ではシス側について共和国とジェダイを震え上がらせ、
さらにシスの裏切りにあって以降はジェダイ・シス両方を敵に回し、三つ巴の戦いを繰り広げた。
その後、長い歴史の中で傭兵種族として変移し、数々の戦いで名を上げ続けたマンダロリアン達であったが、
自らの帝国を築かんとするデス・ウォッチ派の罠によって虐殺犯の汚名を着せられ、ジェダイ騎士団の前に敗北。
指導者ジャンゴ・フェットは賞金稼ぎに身を落とし、マンダロリアンは伝説として歴史の中へ消えていった。
そんなマンダロリアン伝説の象徴ともいえるのが、T字型バイザーを備えたマンダロリアン・アーマーである。
どれくらい伝説的かというと、賞金稼ぎに憧れた少年ランゴ・テルが、真っ先にマンダロリアン・アーマーを買おうとするほど。
しかし世間知らずで純粋な彼は、騙されて売り付けられた中古の気密服をそれと信じこみ、あっさりと命を散らしてしまった。
本物であればブラスターなど物ともしなかったのだが……。