クロノスとは、一般にギリシャ神話に登場する神。
大地と農耕の神(Kronos)と、時間の神(Chronus)の二人がいて、片仮名表記だと見分けが付かないので混同に注意。
前者は
ガイアを母に持ち、
ティターン(
タイタン)神族の長だったが、息子である
ゼウス率いる
オリンポス神族との戦いに敗れた
(「
息子に滅ぼされる」という占いのせいで、生まれた我が子五人を次々一飲みにしたが、最後に生まれたゼウスだけは母の機転で助かり、
その後ゼウスによって飲み込まれた兄弟達も助け出され、結果、末っ子だったゼウスは長兄として簒奪劇の主役となった。
クロノス自身も父親である天空神
ウラノスを倒して主神の座に就いており、簒奪を簒奪によって返された因果応報の逸話となっている。
この神話のローマ版を元にした有名な絵画『我が子を食らうサトゥルヌス』は、一度見たら忘れられないグロさで皆のトラウマである)。
このため様々な創作作品で、主神の座に返り咲くためにオリンポス神族(及び庇護下
(?)の人類)を滅ぼそうとする敵役として登場させられている。
その際に時間の神と混同されて時間操作能力を持っている事が割とよくある。
まあ悪の大ボスが農耕の神じゃ迫力が無いと言うか、倒したら駄目な相手(飢饉的な意味で)にしか見えんし……
後者の時間の神クロノスは、古代ギリシャの宗教の一派であるオルフェウス教の独自の創造神話に登場する原初の神。
時間の神クロノスがカオスとエレボスと宇宙卵を生み、宇宙卵から両性具有の創造神ファネスが生まれ、
ファネスから夜の女神
ニュクスが生まれ、ファネスとニュクスの間に天空神ウラノスが生まれた。
その後の流れは、ディオニソスの話以外は大体一般的なギリシャ神話と同じ流れ。
なお両性具有の創造神ファネスもオルフェウス教独自の神である。
ルネサンス期の絵画では両者を意図的に混同した時間の擬人化として、大鎌や計時器具などを所持する翼が生えた「時の父(時の翁)」が描かれている。
この他にも、wikiに掲載された作品の中にも名が出ているものが存在する。
Planet Robber Tramples Earth
(惑星の強盗が地球を踏み荒らす)
1957年放映のモノクロ特撮映画『クロノス』に登場するロボット。
ちなみに綴りは「Kronos」なので、名前は大地と農耕の神の方から取られているようだ。
地球のエネルギー資源を強奪するために送り込まれた機体で、
モノリスのような武骨で無機質な外見が特徴。
母星の天然資源を枯渇し尽くした寄生タイプのエイリアンに使役されており、
電気から核に至るまであらゆるエネルギーを吸収し、その度にサイズと質量が大きくなる性質を持っている。
エイリアンに寄生されて操られていたエリオット博士が正気付き、
エイリアンごと自害したため制御を失い暴走するが、
頭の上にある二本のアンテナがプラスとマイナスでエネルギー吸収・維持の要と見抜かれ、
地球人の奮闘でアンテナの極点を逆転させられて蓄えたエネルギーに耐え切れなくなり、
B級映画にありがちなよく分からん理屈の爆破オチで倒された。
監督のカート・ニューマン氏は当時のB級・低予算映画で知られる監督で
モンスターパニック映画の中ではかなりマイナーな作品であり、
この項目が建てられた時点でもWikipediaに個別項目が無いほど知名度が低いが、
特撮実写映画史において登場した最古参のロボットモンスターの1体であり、
そうした事情を知るカルト的な特撮愛好家の間でだけは名前が知られていた。
この項目を見る前から『クロノス』を知ってたモニターの前のあなたも立派なその一人
また、上記のカート・ニューマン氏は『蝿男の恐怖』の監督であり、
SFホラーの分野の立役者の1人でもある。
MUGENにおけるクロノス
出場大会
最終更新:2025年10月03日 21:56