「オレとブロリーの帝国は
永遠に不滅になるというわけだ!」
映画『
ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』に登場するキャラクター。
バランガスでも
ザラガスでもない。
CVは
スレイヤーなどでお馴染みの
家弓家正
氏。
ゲーム『ドラゴンボールヒーローズ』や映画『ブロリー』では、『ONE PIECE』の
ゲッコー・モリア、
ジンベエ(2代目)を演じた
宝亀克寿
氏が担当している。
海外版では同シリーズの
セルも兼任している
Daemon Clarke
氏が吹き替えを担当している。
ファンからの
愛称は
「親父ぃ」。
これは作中で寝ている隙に制御装置を取り付けようとするパラガスに対し、ブロリーが放った台詞から由来する。「親父ぃ...なんだぁ...?
ヘアァッ!?」
「ボイス集です。なんなりとお聴きください」
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「私の新旧CVとの聴き比べでもいかがかな?」
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あの伝説の超サイヤ人・
ブロリーの父親であり、
かつて生後間も無いブロリーの異常なまでの戦闘力を恐れたベジータ王(
ベジータの父親)によって親子共々打ち捨てられる…が、
フリーザの襲撃で惑星ベジータが崩壊した際にブロリーの超サイヤ人としての能力が覚醒し、すんでの所で死の淵から逃れる。
だがブロリーの戦闘力と凶暴性は成長するにしたがって制御し切れないほどに増大していき、
ある時暴れるブロリーを制止しようとした際にパラガスは片目を潰されてしまう
(この時、普通の人間なら激痛で絶叫しているはずだが、
彼は「
DOORどわっ!」と叫んだだけでその後は潰された左目を抑えながらも暴れるブロリーを見据えており、案外精神力が強い事が分かる)。
その後
タコ科学者にブロリーの気をコントロールする装置を開発させ、ブロリーを制御する事に成功したパラガスは彼のパワーを利用し、
北の銀河で最も美しい惑星・地球を本拠地とした帝国を建設して、全宇宙を支配しようと目論む。
「サイヤ人だな……」
「パラガスでございます」
手始めに自分達親子を手にかけたベジータ王の一族であるベジータに復讐するため、予め南の銀河をブロリーに破壊させ、
グモリー彗星の接近によって崩壊の運命にある星を「新惑星ベジータ」に仕立て上げ、
好戦的なベジータに"伝説の超サイヤ人とのバトル"をダシにして彼をそこの王に迎えるという大芝居を打つ。
このため銀河の至る所から
ならず者を兵として集めたり、
惑星シャモをブロリーに襲わせその民を奴隷として従わせ、宮殿と見せ掛けの廃墟まで作らせた。
邪魔者をここで戦わずして消し去り、地球をほぼ無傷で手に入れる事を計算に入れた
回りくどい一石二鳥の策であった。
いかなる手段によってか、宇宙に居ながらにして未来人というイレギュラーである
トランクスがベジータの息子である事、
カカロットが地球では孫悟空という名前である事、その悟空が
バーダックの倅である事、
地球に到達した当日にベジータ達が花見に出かけている事を調査済みだったりと、情報収集能力と人脈作りは驚異的である。
制御状態のブロリー(戦闘力1万未満)よりは強いようだが、自分で直接動かず策を弄する事を得意とするのはサイヤ人には珍しいタイプと言える。
アニメコミックスでは「野望に満ちた策略家」と称されている。
しかし、
孫悟空が「南の銀河を破壊したサイヤ人」の気を追った結果惑星にたどり着き、ブロリーと居合わせる。
そしてパラガスも知らなかったブロリーのカカロット=悟空に対する本能的とも言える憎悪が爆発。
制御装置をもってしても抑えきれず、ついに「伝説の超サイヤ人」へとなったためにパラガスの手に負えなくなり、彼の計画は頓挫してしまう。
そのためブロリーを置き去りにして、グモリー彗星衝突による崩壊まで幾ばくの余裕も無い新惑星ベジータからポッドで脱出しようとするが、
そこをブロリーに見つかり、ポッドごと押し潰され死亡。そのまま空の彼方に投げ飛ばされてしまった。
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一人用のポッド |
後述するようにMUGENにおけるパラガスに深く関連するためここで解説する。
サイヤ人が一般的に使用する丸型宇宙船で、ツフル人の技術を奪って用いている
(ただし、『 GT』に登場したツフル人の生き残りであるベビーは、
ある日ツフル人の星にこの宇宙船が雨あられと降り注いでサイヤ人が襲来した事を証言している)。
悟空も赤ん坊の時にこれで「飛ばし子」として地球に送り込まれてきた。
何度も使用する事が可能で、 ギニュー特戦隊のポッドはナメック星に来たあとヤードラット星に飛ぶようプログラムされていた。
また、悟空が送り込まれてきた宇宙船は大型化して悟空がナメック星へ行くのに使われたが、後にフリーザの宇宙船を見た悟空が、
「乗ってきた宇宙船とほとんど同じだ」と言っているのでフリーザ軍の共通規格のようだ。
モチーフは『西遊記』の花果山の岩が産んだ卵と人類初の有人宇宙飛行に成功したボストークカプセル。
宇宙船なのだから勿論相応に頑丈ではあるが、武器は搭載していない、はずなのだが……(後述)。
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初めの方では物腰柔らかい落ち着いた態度が目立っていたものの、
息子のブロリーの力を自らの野望のため利用する、惑星シャモの住人を奴隷として連れて来て食べ物もろくに与えずこき使う、
グモリー彗星が接近しつつあるのを観て狂喜、それを見ていた部下のモアをエネルギー波で殺害、惑星崩壊の際には一人だけで逃げようとするなど、
本質的には野心に加えてサイヤ人らしい凶暴さ、残忍さを併せ持った人物である。
とはいえ、ブロリーに対しては赤ん坊だった彼の処分が決定した際に、
「ブロリーの戦闘力は、将来ベジータ王子の役に立ちます!!」と叫んで彼の助命を嘆願したり、
新惑星ベジータから逃げようとした際にも「かわいそうだが…」と口にしており、親としてそれなりの情は抱いていたであろう事が窺える。
グリーンランドで上演されたアトラクションショーにもまさかの親子出演。
とぼけたキャラで観客に笑いを与えた。
最後は苦しむブロリーを連れて帰るなど、親子の仲は悪くないようだ。
「もしかして…壊れたのかお!?」
2018年公開の映画『ドラゴンボール超 ブロリー』にも登場。
自身はエリート戦士であったが、まだ赤ん坊のブロリーの秘めた力を危険視したベジータ王により、辺境の惑星へと飛ばされる。
パラガスはそれを追って辿り着き、そこでフリーザ軍の一員、チライとレモに助けられるまでの41年間、親子で生き延びていた。
そして地球に降り立つと、ベジータ王の息子と邂逅。復讐を果たすべく、ブロリーにベジータを倒させようとする。
長い間孤独な惑星で恨みを募らせてきたせいか、本作のパラガスは旧劇場版に比べてより深く復讐に囚われており、
息子であるブロリーへの接し方も、復讐を果たす為の「道具」とみなしているという側面が強調されている。
ブロリーが幼い頃から来るべき復讐の時に備えて過酷な訓練を課し、思うようにブロリーが動かなければ制御装置
*1を使った折檻も厭わない。
いわば、自分の私怨の為に子供にスパルタ教育を施すダメな父親として描かれている。
本作では序盤の41年前のシーンでは旧作に近い姿だが、現代では白髪の老人姿となっている。
『超』によるとサイヤ人は80歳を超えると老化すると言われているため、恐らく40歳ほどでブロリーの父親になったのだと思われる。
意外と晩婚だったのかもしれない。また、ブロリーからは「親父」ではなく「父さん」と呼ばれている。
戦闘力は4200と、老体でありながら関連書籍で公表されている
ナッパ(4000)を上回る数値。
ブロリーと何十年も訓練を続けてきただけあって、エリート戦士の名に恥じない戦闘力を持つ。
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その顛末 |
仇敵であるベジータ王の息子にブロリーをけしかけたまでは良かったが、その後悟空も交えた三者の戦いはパラガスの予想を遥かに上回るレベルへと激化。
「ベジータ王の言っていた事は正しかったかもしれない」とパラガスに思わせる程に、ブロリーは暴走を続ける。
しかし、その様子を観察していたフリーザはブロリーの戦闘力を更に引き上げようと画策。
かつて クリリンを殺された悟空が怒りで覚醒した出来事をヒントに、戦いを見守る事しかできなくなっていたパラガスを奇襲。
そのフリーザの攻撃によってパラガスは 即死する。
パラガスの死を知ったブロリーは錯乱し、フリーザの目論み通り超サイヤ人へと覚醒する……。
以上、あまりにも呆気無い死に様であった。息子に手ずから引導を渡された旧劇場版とどちらがマシであろうか……。
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ゲームにおいてはデータカードダス『ドラゴンボールヒーローズ』に参戦。
モアを始末した「カン違いするな…」のエネルギー波に
「デッドパニッシャー」というやけにかっこいい名前が与えられている。
逆に言えば現時点ではこれしか必殺技が無いのだが
後継作の『スーパードラゴンボールヒーローズ』ではオリジナル設定の「パラガス:ゼノ」や、『超 ブロリー』の「パラガス:BR」も参戦。
本家パラガスがSR止まりなのに対して、ゼノやBRは最高レアのURで登場。
なお、必殺技は相変わらず「デッドパニッシャー」のみ(ゼノのみ「ダークデッドパニッシャー」)
変わった所では『ドラゴンボール ザ ブレイカーズ』のレイダー版ブロリーのレベルアップ演出に『超』版のパラガスが登場。
ブロリーは「戦闘特化レイダー」というコンセプトでレベル2の「怒り」形態からゲームがスタートし、
レベル3になると原作通りフリーザが「ブロリーさん!お父様が殺されてしまいましたよ!」と呼び掛けて、
そのフリーザの隣にいるパラガスの遺体を見たブロリーが超サイヤ人へと覚醒する。
本当にこれだけでセリフもないチョイ役である。
……
つまりレイダーがブロリーの時だけ毎回毎回画面外でフリーザに親父ィが殺される非常にシュールな光景が繰り広げられるため、
より一層ネタキャラ感が強まるのであった。
...親父ィ、お仕事お疲れ様です
「自分の子供に殺されるとは…これもサイヤ人のさだめか…」
???「子供が親を殺す…。それがサイヤ人だ!」
ニコニコ動画でのパラガス
映画本編ではシリアスな背景を持ち、且つ重要なポジションの悪役だったのだが
如何せんまともに戦うシーンが無かったせいかゲームなどの登場にも恵まれず、どちらかと言えばマイナーな存在だった。
しかし、ネット文化が盛んになった昨今では映画そのものにツッコミ所が多かった事で話題に上る機会が増え、
それに伴いパラガスへの注目も集まり始める。
そして家弓氏の
怪演技による渋い声や妙に味わい深い独特な台詞回し及び
空耳ネタ、
迫りくる股間、逆再生ネタなどで人気を確立していったパラガスはブロリーMADにおいても欠かせない存在となっていった。
原作と違って、親子仲はまずまず(?)な事が多い…が、
超サイヤ人化したり、
おとなのおねえさんに夢中になったり、ロリータ帝国を築こうとするなどやりたい放題した挙げ句、
そのツケを払わせられるかのようにブロリーによるポッド潰しの刑にかけられる…というのが定番。要するにオチ担当。
また、本項冒頭の台詞も一部だけ切り取った事で驚き用のボイスとしても使われるようになったり、
パラガスの死亡フラグとも言うべき一人用のポッドに関しては、
乗り込む描写があれば他のキャラクターも潰された上で投げられる事がある。
ポッドがBB素材化されてからは誰もが放り込まれるようになった。
本来トラウマになりそうな壮絶な場面だったのだが、最早同シーンは笑い無しでは見られない。
彼の台詞を編集した「
親父ロイド」の他、MikuMikuDanceのモデルまで創られてしまった。
さすが親父ぃと褒めてやりたい所だ!
やがて何を間違ったのか「
マジキチパラガス素材シリーズ
」なるものが派生してしまった。
親父ぃ…そして彼に魅せられた
パラガスト達よ、
何処へ行くんだぁ?
「シュワット!!」(正確には「しまった!!」)
MUGENにおけるパラガス
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わにわに氏製作 |
現在は公開先であったyahoo!ボックスのサービス終了に伴い入手不可。
ディグダや クラッコの製作者であるわにわに氏(旧・どん氏)によるもの。
常時 一人用のポッドに乗ったまま戦うのが特徴で、一見 のりもの系のキャラに思えるが アーマーを持たないため攻撃を受けるとのけぞる。
というかのりもの系とされるキャラと比べてみた場合、その要素はポッドに乗っているという事くらいか。
同氏のブロリーとは専用の 特殊イントロがあり、原作とは真逆の熱い展開を見せる。 …見た目がポッドなのは別として
「ブロリーが俺のコントロールから外れ、伝説のサイヤ人になってしまった以上…
親の私がなんとしても止める!!」
「一人用のポッドでかぁ?」
ポッドにはパンチグローブやチェーンソー、キャノン砲などが装備されている。キャノン砲を装備するとまるで ボール。
また、 ストライカーとしてモアを呼び寄せられる。 すぐに吹っ飛んでしまうけど
また、ブロリーも呼び寄せる事もでき、画面外から大量のエネルギー弾を投げつけるが、 呼び出した本人にも当たる上に、
同氏のブロリーが相手だと呼び出せなくなるので注意。
また、公開当初は攻撃すると爆発するじいちゃん(の 生首)や、「ならずものファング」などの 設置技、
何処からともなくシャモ星人やタコ科学者が飛んでくる等現在のバージョン以上にカオスな技があったが後のバージョンではオミットされている。
また、ダッシュ(転がる)し続けるとスピードが増していき体当たりで相手にダメージを与えられるが
中の自分にも負担が掛かるらしく体力がどんどん減っていき、0になるとKOになる仕様だった。
「自分の乗り物に殺されるとは…これもサイヤ人の(ry」
2011年8月の更新で前述の技がオミットされるなど様々な仕様が大きく変更され、
ダッシュで転がらなくなり体力が減少する事も無くなった。… 見た目はすごいシュールになったが。
依然素の状態では全体的に心もとない性能だが、追加技「 弾き出したデータインストール」で各 必殺技を強化する事で、
大幅に性能が向上するので一気にたたみかける事も可能になる。
しかし ゲージと体力が自動減少し、ゲージが0になった時点でしばらく動けなくなってしまうので使い所を考える必要がある。
超必殺技では 顔だけ大猿化して口から光線を放ったり(以前の演出ではパラガス自身が どこぞのハゲの如く口から光線を放つものだった)、
銀河のいたる所から集めたならず者達が押し寄せてきたり、ブロリーがポッドを潰して投げ付けたりする。
後者はブロリーがポッドを潰して投げ飛ばすシーンのカットが入り、
戦闘画面に戻ってしばらく時間が経つとポッドが高速で飛んできて相手に大きなダメージを与えるが、 自分の体力は0になっている。
画面に現れるまでに上下に操作でき、敵に当たって倒せればすんでの所で一命を取り留めるが、命中して倒せなければ自分が死んでしまう。
現在は削除されたマイリストコメントによると、当初は ビリリダマを作っていて、
それが進化系の マルマインになり、そしていつの間にかパラガスになったらしい。
まあどちらも"丸い"という事は共通してるし、さほどおかしい話でもないかもしれない。
……などと、その様な事があろうはずがございません。
牛獅子氏、亞氏による AIが存在したが現在は入手不可。
2013年9月28日に再びリメイク、再公開された。
2013年10月28日にめそっぷ氏のAIが斧ロダで公開された。10段階にレベル調整が可能。
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Sustina氏製作 MK-Paragus |
「多分エイプリルフールキャラ」として作られたパラガス。
名称は 「MK(MajiKichi)-Paragus(マジキチパラガス)」(パラガスSTでも可)。
グラフィックが上記の「マジキチパラガス素材シリーズ」で構成されており、
荒ぶるパラガスと化して相手に突撃したり、突如画面から消え去り サイコクラッシャーを繰り出すなどかなりやりたい放題。
加えて技の性能もかなり凶悪で油断はできない。
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「これで、お前は私のモノだ…。
後でじっくり調教して、私の言うことしか、聞けぬようにしてやる…」
出場大会
出演ストーリー
*1
本作での制御装置は旧作のようなコントロール装置ではなくもっとシンプルな電気ショック装置であり、その痛みによってブロリーの暴走をコントロールしていた。
……世が世なら立派な虐待である。
なお、その話を聞いたレモは「死んだオヤジの方がまだマシだったかも」とこぼしていたが、
こんな仕打ちを受けている当のブロリーだが全くと言っていいほど父の事を恨んでおらず、
前述のレモの発言にも「お父さんを悪く言ってはいけない」と窘めている。
そもそもこの装置自体、作中では悟空とベジータと戦っている最中のブロリーが無意識に気を高めた際の衝撃波で吹き飛ぶ程度の拘束力しかない代物で、
あくまでもブロリーが受け入れているからこそ成り立っている状態で、旧作のような「装置による支配」とはかけ離れた関係である。
……悲しいことにそんな歪な関係にも純粋な息子の思いにも当のパラガスは全く気付いておらず、
ブロリーを不憫に思ったチライによって制御装置のリモコンを盗まれたことに気付いた際、
「このままではブロリーに殺されてしまう!」と狼狽えていた。
最終更新:2024年12月29日 12:30