「今こそ審判の時……」
■スペック
身長:205.0cm
体重:101.0kg
パンチ力:110.0t
キック力:120.7t
ジャンプ力:ひと飛び96.0m
走力:100mを0.96秒
元は
檀黎斗が製作したゲーム『仮面ライダークロニクル』にて、ラスボスであるバグスター「ゲムデウス」の攻略の鍵となるライダーであった。
しかし、バグルドライバーIIは檀黎斗がバグスター用に設計した物であるため、人間が使用すれば大量のバグスターウイルスに感染して即時消滅リスクがあり、
クロノスを扱える者は「あらゆる種類のバグスターウイルスの感染に対する完全な抗体を身に付けた者のみ」という制約があった。
『仮面ライダークロニクル』ではライドプレイヤーがゲーム病にかかりながらボスのバグスターを12体倒す事で抗体を手に入れる仕様となっており、
この条件を満たしたプレイヤーだけが初めて変身出来るゲーム上における「最強形態・装備」の扱いであった。
だが、16年前に「世界初のバグスターウイルス」を自身に感染させ、誰にも知られることなく完全な抗体を身に付け、
変身の資格を獲得していた檀正宗(演:貴水博之)がこうした過程をすっ飛ばして変身ツールを強奪。
クロノスの力を私物化して、仮面ライダー及びバグスターに対抗する第三勢力として活動するようになる。
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変身者「檀正宗」詳細 |
「君にはもはや商品価値はない。ときめきクライシスは『絶版』だ」
檀黎斗の父親で、元幻夢コーポレーション社長。
自社が発表したゲームのガシャットに発生したバグに端を発するパンデミック「ゼロデイ」における、
バグスターウイルスの責任を息子から押し付けられる形で逮捕され、物語開始当初は刑務所に服役していた。
第1~2クールでは黎斗の真相を追い独自行動していた九条貴利矢との面会に応じて、
黎斗と宝生永夢に関する重要な情報を提供するなど、息子の暴走を止めようとする味方サイドかのように動いていた。
ところが、ゼロデイの実行犯が黎斗であると公にされたことで33話で刑務所を出所後、幻夢コーポレーションの社長への復帰を宣言。
仮面ライダー達が人類を『仮面ライダークロニクル』で根絶しようとする上級バグスター達を攻略するべく激闘を繰り広げる最中、
彼らの前に姿を現し仮面ライダークロノスへと変身。
「社の製作物である『仮面ライダークロニクル』の続行・拡散」だけを目的とする作中随一の危険人物と成り果て、
感染者を救うために『仮面ライダークロニクル』を懸命に攻略しようとするライダー陣営にも、
人類に牙を向こうとするバグスター陣営にも妨害を辞さないようになる。
ここで明かされた正宗という人間の本性は「利益優先」しか興味がないワンマン経営者の権化にして、
バグスターや息子、果ては人命など物事や他者の全てを「商品」や「商品価値」でしか認識していない、利益優先主義者にしてエゴイスト。
そんな彼の思想はライダーやバグスターを彼らの名前ではなく、
使用されているガシャットのタイトルで呼ぶ(例えばエグゼイドなら『マイティアクションX』と呼ぶ)という行為に現れている。
上記の台詞も、自身や黎斗に代わって社長の座に就いていた天ヶ崎恋ことラブリカバグスターへの処刑宣告で、
以降も、対象ライダーやバグスターの殺害の際に、ガシャットのタイトルは絶版だと表現する。
そのせいで視聴者には「絶版おじさん」というあだ名で呼ばれている
加えてラブリカバグスター殺害の後に「彼のように殺されたくなければ、自分達に商品価値がある事を証明しなさい」と恫喝もしている。
企業の一経営者として永遠に利益を得続けるために、『仮面ライダークロニクル』の管理者として「商品」であるライダー達やバクスターは勿論、
感染してプレイせざるを得ないライドプレイヤー達の命や行動を文字通り“管理”し続ける事で、
「仮面ライダークロニクル」を永遠に人々に愛され続けるコンテンツとして維持しつつ、
やがて「仮面ライダークロニクル」を日本だけでなく世界に売り込み世界展開を実現し、
更にプレイヤー人口を増やして最終的には全ての命を管理下に置き、自らが「世界のルール」となって支配する、という野望を抱くまでに至った。
自身の人生を懸けて起業した幻夢コーポレーションという会社への思い入れは本物で、
世界のルールになろうとしたのも「世界を手中に収めれば、幻夢コーポレーションが利益を得る方向に世界を操作することも自在」
という考えがあったための模様。
しかしその結果正宗の人間性も重なり「『クロニクル』を永遠に愛されるコンテンツにし、人命を管理しつつ自社を発展させる」という目的は、
「『クロニクル』を絶対にクリアさせずプレイヤーを永遠に縛り付ける」という手段と目的の逆転に陥ってしまった。
『仮面ライダークロニクル』開発者である息子の黎斗は、あくまでも「 プレイヤーへの挑戦状」として、
「 ゲームバランスは投げ捨てても クリア不可能にだけにはしない」というゲームクリエイターとしての矜持を持っていたが、
正宗は『クロニクル』を終わらせようとする者に対してクロノスとして直接的な妨害は勿論、
人質などの盤外戦術も平気で使用する等形振り構わなくなり、
『クロニクル』が人命に関わっているのをいいことに、保身にせよ義憤にせよ人命を軽視できない者が、
どんな形で有れ『クロニクル』に拘わらざるを得ない状況に陥れるためなら手段を択ばない、運営とは名ばかりのただの悪党である。
そんなわけで息子である黎斗との関係は最悪で、劇中では互いに肉親としての情はほぼ見せなかった。
ただし、自分の目的や夢のためならいかなるリスクや周囲の心境も意に介さず、
想定外の事態に陥ると途端に感情的になるのは親子そっくりである。
おまけにその濃過ぎるキャラクター性で視聴者にネタキャラ扱いされる所もそっくりである
このような人格や目的を持つに至った経緯や理由は一切不明だが、
本編終了後の後日談や小説などから、妻の櫻子が生きていた頃は正宗にも一応人間味があったことは描写されている。
生前は家族としてではなく社会の道具としてでしか黎斗を見ていなかったのは確かだが、
死後に明かされた一連の情報を総合的に判断すると、元から異常な精神性こそ備えていたものの、
櫻子の存在が良いブレーキ役となっていたのだが、彼女の死によりこうした歪みを修正する者がいなくなり、
さらに息子が規格外の才能を持っていたことで、ブレーキ不在のまま暴走に歯止めが効かなくなったという事は示唆されている。
実際自身を「命の管理者」と称していながら、櫻子の命を取り戻す気はないのかと息子に問われた際は、
「心の中に生きる彼女の命を弄ぶことだけは許さない」と本心からの怒りを露わにしており、
「愛する櫻子の欠落」が彼が道を誤った決定的なターニングポイントだった模様。
『 仮面ライダージオウ』ではタイムジャッカーによってエグゼイドの物語が消された影響で運命が大きく変化。
こちらの世界線ではバグスターウイルスが無い影響で会社の規模も正史程ではなく、会社名も「檀コーポレーション」に変わっている。
ゼロデイが起きていないため収監されることも無く社長業を問題なく続けていたが、
2016年にアナザーオーズの力を手に入れた黎斗に殺害されて会社を乗っ取られてしまった。
黎斗の発言からやはりこちらでも過度なプレッシャーを与えていたことが読み取れる。
正宗が黎斗を親もしくは家族としての目線で見たのはいずれも経営者の立場から離れた、
『アナザー・エンディング』『仮面ライダーゲンムズ』などの作品の時であり、
親子そろってお互いに精神的に歪みがある事を差し引いても、正宗が経営者の立場から離れるか、
櫻子が側にいる状態で経営者を続ける環境でなければ、正宗は行き過ぎたワンマンに偏ってしまう人間だったのだろう。
この親子は歪んではいるもののそして過剰に演出されていたが『ゲンムズ』の描写からも分かるように、
彼らの凶行は悪意からではなく、いずれもゲーム制作への愛、そして会社への愛が原動力であった。
櫻子がそんな歪んだ彼らのブレーキとなれていたのも、おそらく黎斗も正宗も等しく抱いた彼女への「愛」が鍵だったと思われる。
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戦闘能力
スペックは登場当時のライダー達を大幅に凌いでおり、
100t以下の攻撃をノーダメで受け止められる腕部と脚部に装着された「メックハンドレッドガード」など装備もハイスペック。
さらに最大の特徴としてバグルドライバーIIAボタン、Bボタンを同時に押す事で発動する
時間停止能力「ポーズ&リスタート」を持ち、
倒すどころかダメージを与える事すら非常に困難である。
止まった時の中で死を迎えた者はコンティニュー出来ず、
死という瞬間のまま永遠に止まり続ける(
「死んだ」状態にならない)ため、
これを使用した状態で倒されたバグスターは完全消滅してしまい、
「何度でもコンティニューできる」というバグスターの優位性を根本から崩す仕様となっている。
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しかし……? |
これでもかと言う程にチートな要素が詰め込まれたクロノスだが、
劇中ではさらにチートなムテキゲーマーの引き立て役という印象が強い。
終盤はずっと正宗がいかにハイパームテキを攻略するかで血眼になって悪足掻きする様が描かれ続けるほどであった。
あまりにもムテキを憎むあまり、かつて永夢がマイティブラザーズXXガシャットを生み出したのと同じ理屈で、
正宗に感染した「原初のウイルス」の作用でクロノスの時間操作能力を変質させた、
「仮面ライダークロニクル」に関わる事象のみ時間を巻き戻させる「リセット」という能力を発現させたこともあったが、
これはクロノス本来の力ではなく使い手の正宗の力で発現させた偶発的な産物であったため、
黎斗がハイパームテキガシャットを再開発する際に編み出した対抗措置「セーブ機能」により、呆気なく対策されている。
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『仮面ライダークロニクル』を終わらせないために、正宗が自らの手でゲムデウスを葬り去り、そのデータをガシャコンバグヴァイザーIIへと収集。
そのバグヴァイザーIIを自分に突き刺して自らゲムデウスウイルスに感染しゲムデウスと融合することで、
人間としての生涯を終えてバグスター人間として転生する事で誕生した、クロノスとゲムデウスの融合強化形態。
ゲムデウスの専用装備である宝剣「デウスラッシャー」、宝盾「デウスランパート」と呼ばれる武器を使う。
通常のクロノスの能力はそのままに、ゲムデウスの持っていた全てのバグスターの能力を行使することのできる能力や自己再生能力を継承し、
ムテキゲーマーにすらダメージこそ与えられずともパワー差で圧倒する程。
しかし、本来クロノスとしてもゲムデウスとしても想定されていないイレギュラーな形態のため、
正宗にとって予想外の弱点が生まれており……?
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ネタバレ注意 |
実はこの融合はバグスターウイルスが感染者を取り込んで具現化した「バグスターユニオン」に近い原理で成り立っており、
故に攻撃にバグスターを人から分離させる効果がある仮面ライダーのレベル1形態の攻撃に弱い。
ゲムデウスクロノスはデウスランパートによりリプログラミングへの防御策は備えていたが、
そもそもどちらも他の存在と融合する展開が想定されていなかったため、ユニオン化した際の対策や耐性は備えておらず、
レベル1形態の攻撃にはムテキなどの高火力形態の攻撃以上に極端に影響を受けるようになっていたのである。
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第43話にて花家大我がゲムデウスクロノスへの挑戦権を得たニコに代わり、
仮面ライダークロニクルガシャット2本を挿したゲーマドライバーで変身したクロノス。
こちらは「クロニクルゲーマー」が付かない。
スペック自体は通常のクロノスと同じだが正規のツールではなくゲーマドライバーを使用しているため「ポーズ&リスタート」は使用不可で、
さらに変身条件「全種類のバグスターに対する完全な抗体」は獲得できていないため一部機能が変化・弱体化しているものの、
長年に渡り身体を張って戦い続けてきた大我には完全ではないにせよバグスターウイルスへの抗体が形成されつつあった事、
長年ゲーマーライダーとして活動したことで得ていた高い習熟度、何よりもニコを守るという主治医としての覚悟などが重なり、
負担さえ度外視すれば強引に変身することが彼には可能であった。
他のライダーのガシャコンウエポンを召喚・使用して戦闘を行う(召喚自体は通常のクロノスも可能)。
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ネタバレ注意 |
Vシネマ『仮面ライダースナイプ』では、バグルドライバーIIと仮面ライダークロニクルガシャットを使い花家大我が変身したクロノスが登場。
こちらは完全体のためポーズなどの機能も使用可能。
ただし大我は完全に適合している訳では無いため身体への負担が大きい。
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MUGENにおける仮面ライダークロノス
YOJO氏の製作したキャラが公開中。
時間停止やゲムデウスを召喚して攻撃させる技を持つ他、
超必殺技「クリティカルクルセイド」の演出も見事に再現されている。
また、ゲムデウスクロノスにモードチェンジする技も持つ。
出場大会
最終更新:2023年03月17日 12:40