電光戦車

-対戦車戦用意!!-

     

          キュラキュラ

               キュラキュラ

                    キュラキュラ…


アカツキ電光戦記』の登場キャラクター(?)。キャッチコピーは「禁断の決戦兵器」
英字表記は「BLITZTANK」

これでもかと異彩を放つこのキャラだが、AC版ではラスボスでもボーナスステージでもなく、通常キャラである。
一応、同人版では一定条件で解禁される隠しキャラ扱いで、AC版でも本機以外のストーリーでは全10面のうち9面固定で登場する中ボス
(ちなみに電光戦車の場合は9面の敵はミュカレ完全者になる)。
ただ、本作は対決順序がキャラごとに固定で、さらに殆どが以下の順番なので、中ボスと言っていいのか微妙な所である。
ちなみに基本登場順は「マリリンアカツキ不律アノニムゾルダートアドラー→ミュカレ&完全者→電光戦車→ムラクモ」。


設定

ゲゼルシャフトが使用する、電光機関を動力源とする
大戦末期、軍技研究機関――通称「ゲゼルシャフト」により試作開発されたが、本格的な生産の前に計画共々破棄されていた。
大戦後ゲセルシャフトが復元に成功し、世界侵攻の手駒として無敵の力を振るう。
電光機関による強力な電磁波での電子機器の無力化、光学兵器による誘導弾の撃墜が可能であり、
戦争の形態を戦車が最強であった第一次世界大戦前後まで逆行させた兵器である。

+ EDで語られる、電光戦車が 「禁断の決戦兵器」 と呼ばれる理由
「…アツイ……コワイ…チガ……シニタクナイ…

 カアサン…カミサマ……オレハ……ニ……    ニンゲ…ン……」

電光機関が人間のアデノシン三リン酸を使う以上、その動力はどこから来るのか。
…勘の良い人はお気づきだろうか。電光戦車は材料として生きた人間を、それも負傷して戦えなくなった兵士を使うのである。
しかも自我を取り戻した個体とムラクモの会話から推察するに、複数の人間を組み込んでいることが窺える。

自律稼動するように作られたが、組み込まれた人間の人格が目覚め暴走が相次いだらしく、本格的な生産の前に計画共々破棄された。
人道なんてクソくらえな組織ではあるが、その不安定さからは生産計画が破棄された理由も窺えようというものである。

「オシ…エロ……オレハ……ドウスレバ…」

「安心しろ…お前にも…死は…訪れる……」

「……イヤダ…ココハ…… ………サムイ……」

ムラクモに勝利した電光戦車は、基地の崩壊により遂にその役目を終える…


願わくは、その最期が安らかであらんことを…。

+ エヌアイン完全世界の電光戦車について

「ガシュン!ガシュン!」

続編の『エヌアイン完全世界』にも当然(?)登場。相変わらずその巨体で異彩を放っている。
デフォルトカラーが黒から白に変わり、若干明るくなったように見えなくもない…か?
新聖堂騎士団によって復元され旧人類を抹殺、世界を蹂躙する。
今回は自立稼動機能が搭載されておらず、遠隔操作により動いている。
なお、暴走の際のリスクを考慮してテンペルリッターは使用されていないらしい。
確かにこんなのが自由自在に空を飛んだら脅威以外の何物でもない

+ 『エヌアイン完全世界』ED(ネタバレ注意)
「!?……ピピピピピ????(受信中)」

エヌアインとの戦いの後、何かの電波を受信し、その後操作が何者かの手に移行する
その人物のラジコン手足となった戦車は次々と敵を倒し、最後の舞台である南極へ辿り着く。
しかしヴァルキュリアからは「まだこんなポンコツに頼っていたか。だからいらぬ手間が増えるのだ」と言われる有様。カワイソス

しかし、そのままヴァルキュリアを倒したポンコツ電光戦車は、結果的に人類を救ったのであった。

???「やった!…まさかこんなに上手くいくとは」

電光戦車「ピピピピ…ピピピピピ?」

???「勝手に操ってごめん、でも君のお陰で人類は救われたよ!」

お察しの通り、操っていたのはエヌアインである
これでよかったのか…

とまあ、前作で明かされた設定の重さとストーリー展開とは対照的に、
本作ではむしろ屈指のネタED扱いされるほどの超展開を見せ付け、強引にハッピーエンドにしてしまうのであった。
何しろどう見てもギャグ要員なカティよりも、設定にギャグが入る余地が全くないはずの戦車のストーリーの方がギャグっぽいのが物凄い。
しかし、このEDでエヌアインを受け入れるようになった人もいるとかいないとか。
まあ、エヌアインの方のストーリー内容からエヌアインの最大の友人は戦車とかそんな感じのネタも作られてしまっているが。


なお、『エヌアイン』には協力プレイモードがあるのだが、
このモードでは勝利画面で表示される画像と台詞が何故か別々になるという仕様がある(1Pの台詞で画像がランダムになる)。
これを利用すれば電光戦車に色々な台詞を言わせることが可能(他のキャラでも同じだが)。また新しい楽しみが増えたといえよう。
特にエヌアインの勝利台詞を言う戦車は一見の価値あり。

ちなみに短冊に願い事を書ける程度には器用なようだ


性能

  • アカツキ電光戦記
ビームや機雷、機銃に火炎放射といった飛び道具が豊富で、飛び道具系の通常技はガードされても相手の体力を削れる。
またその重量を生かしたスーパーアーマーを持つ。
アーマー任せというわけではなく、普通にガードを行うこともできる。ただし投げ技も普通に通る
他にもダッシュに攻撃判定があるなど、かなり独特の性能を持っている。
だが巨体ゆえに動きが鈍く、喰らい判定も同様に無駄に大きいためコンボが有り得ないほど入ったり、
何の変哲も無いジャンプ攻撃がめくりになったりと、守りに入るとかなり辛いキャラになっている。
肝心のアーマーも中攻撃くらい(1000ダメージ、全体力の1割未満)で剥げるので微妙に頼りないが、
切り返し能力が貧弱なので頼らざるを得ない。
またコンボ火力自体もかなり低めと、限り無くネタに近い性能と言われる。
「端に張り付かない限り、画面面積の四割が戦車の喰らい判定」「4人乱戦だと画面の200%が戦車(どこを殴っても複数の戦車に当たるという意味)」
「ダウン追い討ちで立ちパンチが当たった」「リョフよりめくり易い」「攻撃ボタンから手を離して間合いを計っていただけで何故か確反」
「敗北時のキューン……という駆動停止音が鳴き声みたいで可愛い」「6発リロードの銃弾が1コンボで15発くらい入った」等、逸話には事欠かかない。
ぶっちゃけて言うと、

ただ、使い方を間違えなければ優秀なビーム技「エレクトロアウゲ」や、長時間相手を拘束するため発射できれば有利な状況を作り出せる「Bマイン」、
飛び道具扱いのため判定が強く攻性を取られても自動反撃が出ない5A、リーチが長く多段ヒットまでする5Bなど、案外光る技は多い。
特にJAは発生が速く3ヒットする飛び道具判定の通常技という、ゲーム中最強クラスの空対空性能を持つ非常に重要な技。
これと空中投げ、砲撃を行い反動で後方に下がる「アンティボーデン」、そして自身の持つアーマーを生かした空対空はかなり強い。
そして2Fという反則とも言える発生の早さ(近未来病人のビームよりも早い)と一瞬で画面端まで到達するという特性から、
確定ポイントを多数持つ最終特別攻撃「ギャラルホルン」という最強の切り札の存在もあり、プレイヤーの腕次第では意外と戦える性能だったりもする。
また、対戦車用の戦い方をきちんと知っていなければいけない部分も多いため、わからん殺しキャラ的な側面も持つ。
実際、非公式ながら大会優勝という快挙を成し遂げたプレイヤーも存在するほど。

そのいかつい姿や悲惨すぎる設定とは裏腹な弱さと、そこはかとなく愛らしい動きに魅了されたプレイヤーは多く、
今やアカツキ電光戦記のマスコット的存在であり、エレクトロゾルダートと共にアカツキのアイドルになっている。
良くも悪くも群を抜いた存在感を放つキャラクターと言えるだろう。
世界観といいキャラクター性といい、どことなく九七式中戦車(通称チハたん)*1を髣髴とさせないこともないかもしれない。
戦車タンばんじゃーい∩( ・ω・)∩

+ 参考動画

+ 余談
同人版にはカラーエディットモードがあるのだが、電光戦車の色に(0,0,255)を使用して2P側で使用すると
なんと当該色の部分が透明になるというバグがある。
全部その色にすれば完全ステルス…と思いきや、完全に透明化するわけではなく輪郭のごく一部分だけ残ってしまう。
というか透明になっても判定はそのままなので正直ネタにしか使えない。

  • ACアカツキ電光戦記
アーマーが弱体化し、ダウン属性のある攻撃は耐えられなくなったばかりか、耐えられるダメージも800に減った。
そしてギャラルホルンの発生が遅くなるという弱体化を受けた(アカツキwikiによると約6F)。キュラーン……。
それでもアーマーは意外な所で役に立つし、ギャラルホルンも今までが早すぎただけでまだ十分な強みとなっている。
なお、このゲームのラウンドコールは「情ケ無用!」なのだが、ACでの対電光戦車戦のみ「対戦車戦用意!」となる。

  • エヌアイン完全世界
アーマーが更に弱体化し、攻撃等のモーション中のみ発動するようになった。
5Bが単発技に変更され、地味にあった一部の通常技の削りが削除された……が、弱体化といえるものはその程度。
むしろ新システムとの相性がそれなりに良く、ゲージ効率の向上やニュートラルガードの追加、
ダッシュ攻撃が追加されたためか、今まで足を引っ張っていたダッシュ中の攻撃判定が削除され、
移動手段やダッシュ投げに使えるようになるなど、かなり使いやすくなった。
そして追加されたダッシュ攻撃は超判定・長リーチ・アーマー効果も当然ある上に
入力直後に急停止するのでめりこんで反確という事が無く、そこからのリターンも高いというゲーム中でも最強クラスの性能。
最速でコマンド入力を行い、その場から動かずにダッシュ攻撃を出すというテクニックは戦車乗り必須のもの。
もっとも、先端をガードさせても一部技には反確だったりと、反則級に強いわけではない。
既存技にもテコ入れが入り、JBがその場で首を振り下ろす技に変更され、非常に強力なJAから煉鎖できるようになり、
Cアウゲの硬直も減少し、ブリッツミーネは名前が変わっただけでなく判定が大きくなり、特攻アウゲは壁やられを誘発するようになった。
総合的に見て、今作の戦車はかなりの強化を受けたと言える。やったね戦車たん!

しかし、喰らい判定のデカさや切り返しの貧弱さ、攻め手の少なさなど、根本的な問題は全く変わっておらず、
ゲージ効率はマシになったものの、ゲージ依存度がかなり高いので、ゲージが消失する完全世界との相性もイマイチ。
そして相性が悪いキャラ(具体的にはとか完全者とかアカツキとか大魏とか)にはゲーム中最悪のレベルの詰みゲーを強いられる。
不律戦は少しだけ楽になったのに……。
……などといった弱点は目立ち、今作でも相変わらずの最弱候補である
しかも、かつては同ランクにアノニム・ガードが居たのだが、研究の結果ガードさんのランクが上がってしまったため、
今作でもまた唯一の最弱ランクということにされてしまった。キューン…
まぁ、何だかんだ言いつつ強化のおかげで前作より少しはマシな戦いができるようになったし、
前作と同じように初見では対応が難しいトリッキーな技を持ち合わせているので、
最弱だからと言って対策を怠ってかかると痛い目を見ることになったりもする。
ちなみに、新キャラが登場しようがアイドルの座は譲っていない。戦車故致し方なし。


MUGENにおける電光戦車

+ HM氏製作
  • HM氏製作
アカツキキャラに定評のあるHM氏によるもので、Lycoris氏のサイトで代理公開されている。
アーマーは再現されていないが、流れ者氏のパッチを当てることでアーマーを追加できる。
また、これに対応済みのAIも名無し氏により公開されている。
流石はアカツキ一の萌えキャラ……。

AI戦では、あまりの巨体故に相手AIが正しく認識できず、戦車に攻撃が届くのに攻撃せず前進しようとすることがある。
そのため戦車だけが一方的に攻撃する展開となり、並キャラとの戦いでは意外と侮れない。
…が、強クラスではリーチの長い技や弾幕など広範囲の攻撃が多く、それらをことごとく食らってしまう戦車タンは原作通りの弱さに。
あと『豪血寺』キャラとの対戦時、イントロのストレス爆発が命中することがある。キューン…

アカツキ同様こちらにも特殊カラーが搭載されている。
12Pの金カラーでは基本性能は特に変わらないもののギャラルホルンの威力が何と100倍。当然即死。戦車で撃たれれば人は死ぬ。

+ IDKLED氏製作 Cyber Destroyer Tank
  • IDKLED氏製作 Cyber Destroyer Tank
海外製作者のIDKLED氏によるアッパーキャラ。
設定によると、どうも「ネスツが魔改造した結果暴走した電光戦車」らしい。
飛行からの急降下ボディプレスやミサイル連射、轢き逃げにサテライトレーザーと多彩な技が追加されており、
元からある技も硬直増加やアーマー殺し化、攻性防禦の壁張り付きさせる当身化などかなり強化された。
更に体力一定値以下かつ特定条件を満たすと使えるようになる当身付き全画面即死技のギガフレア「究極破壊死光」も搭載。
一定周期で復活する回数アーマー(展開中ライフ管理付与、デフォルトでは1回のみ)や、
7P以降で付く生体活性装甲(仰け反り・ガードが続くと長さに応じた量自動回復)&支援ヘリによる仰け反り中援護射撃といったシステムを実装。

強力なAIも搭載しており、デフォルトでも1P~6Pが凶上位~狂下位、7P~10Pが上記強化の入る狂下位~中位、
11Pが7P+ゲジマユ化する狂中位、12Pが7Pに加えステータス上昇やゲジマシ、自動回復量アップなど様々な強化が付く狂上位となっている。
オプションでアーマー量や究極破壊死光強化、AIの攻性防禦頻度に12P専用強化などが設定可能で、設定次第では1Pでも狂最上位に出来る。
なお、これらの設定項目には中国語の他に日本語・英語でも説明が書かれている親切設計…なのだが、
中華圏製作者の常として簡体字のせいでメモ帳だと文字化けするため、設定を変える際には英文で判断するかメモ帳以外で開くといいだろう。

+ RugaPan is good氏製作 ルガールズ&パンツァー
  • RugaPan is good氏製作 ルガールズ&パンツァー
凶悪キャラスレアップローダpart8で公開されている、HM氏の電光戦車を改変した狂キャラ。
複数のルガールを引き連れて戦う電光戦車。
どちらかと言うとルガールの要素が強いが、本体は電光戦車なのでこちらのページで紹介する。
なお、某戦車道アニメ風の名前だがそちらの要素は無い。

登場するルガールは、『KOF'94』の上着を脱いだルガール、『KOF'95』のオメガルガール、
『KOF'98』の通常ルガール(アフロン氏版がベースでアレンジ有り)の3人。
『'94』は技の出が早く威力も高め、『'95』は当身が仕込まれた技が多い、『'98』はアーマー殺しや相手を拘束する技が多い、
と言った形で性能が区別されている。
戦車自体にも強化が施されており、常時アーマー(厳密にはステート抜けを利用した疑似アーマー)の他、
ゴッドルガールが上で回転しながら自身の分身をランダムな方向に飛ばしてくる。
ルガール達はジャンプやしゃがみこそ出来ないが食らい判定は無く、戦車の攻撃手段は貧弱な事もあって実質主役となる。

カラー差は12種類存在。カラーによりルガールの構成が変わり、9P以降は性能も強化されていく。
設定で人数を自由に変えたり、細かい性能を調整する事も可能。
AIはルガール達には搭載されているが、戦車自身には搭載されておらずランダムで動く。
想定ランクは狂中位~狂最上位。


       /(雷)         
 ___/ /
├──┐\\      キュラ
∈=─┴∋=∋ キュラ

ストーリー動画においては、設定の重さを踏まえたシリアスな場面での出番が多い模様。
主役を務めるPlasma Waltzでも電光戦車となったある男の悲劇が描かれている。
幹部連中は全力でギャグに突っ走っている(もちろん真面目な役柄も多い、念のため)と言うのにこの戦車、流石である。


「……ヴァル…ハラ……」

出場大会

+ 一覧
シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止中
凍結
削除済み

出演ストーリー

+ 一覧


*1
第二次世界大戦で日本陸軍が使用した戦車。
名称の「九七式」は皇紀2597年(西暦1937年)が、「チハ」は中戦車の「チ」と設計順を表すイロハの「ハ」が由来。
つまり、三番目に設計された中戦車という意味となる。
歩兵支援用の戦車として開発され、敵戦車のほとんどなかった中国では活躍したが、
対戦車戦を行うには火力も装甲もまったく足りず、連合軍の戦車相手には大苦戦を強いられた。
「砲弾が敵戦車に命中したのに砲弾の方が砕けた」「チハ相手に主砲を使うのは勿体無いからと機銃で撃破された」と、伝説には事欠かない。
元々戦車砲が主兵装ではなく、砲で敵陣地にダメージを与えた後、機関銃で歩兵をなぎ倒すという設計思想なので仕方ない
また、太平洋戦争では主戦場が海上だったことや、日本の工業力の限界から航空機の開発・生産が最優先され、
後継の車両の開発・生産が遅れて実戦投入も叶わなかったため、力不足は明らかであっても頼らざるを得ないという悲劇も持ち合わせていた
(大日本帝国に空軍は存在しないので、(空母を持つ)海軍のみならず陸軍も航空機を開発運用していた。
 例えば「一式戦闘機・隼」は陸軍の戦闘機である)。
そのあまりの弱さから、一部の軍事関係サイト、書籍等では「チハタン」として萌えられており、
兵器マニアからはアイドル・マスコット的な存在として崇められている。チハたんばんじゃーい∩( ・ω・)∩
ただし、エンジンに関しては当時は画期的だった空冷式ヂーゼル(ディーゼル)エンジンを採用しているなど、
先進的な技術を採用していたことも見落としてはならない。
尤も「航空機以外にガソリンを使わせる余裕は無い」という資源小国らしいみみっちい理由もあったのだが、
現在日本国内では、靖国神社の遊就館にサイパンから引き揚げられた車輌が展示されている。


最終更新:2023年12月21日 14:45