「いい腕をしている。しかし、まだまだ練習が足りんな。」
「努力することだよ、ボーヤ。」
生身の人間にも拘らず、『
ストリートファイターEX』の
ザンギエフの
メテオコンボ、
「コズミックFAB」に先駆けて生身で大気圏離脱・突入をしながら投げる偉人
(尤も、それとは違い相手だけ大気圏離脱・突入をし、自分はそのままになる技である。なお、ジェネラルステージだとやや演出が変わる)。
ジェネラルの陰に隠れて目立たないが、彼もまた凶悪なボスキャラとして格ゲーマニアの間で語り継がれている。
見た目は明らかに
柔道家だが、実は
サンボの使い手。
尤も
サンボ自体が講道館柔道を元に創られた格闘技だが(元KGBなロシア大統領に名誉段位が送られたのも、これが理由)。
ボスキャラにもちゃんとバックストーリーがあり、彼の場合はターニャという婚約者(
彼女…いや彼に非ず)がおり、
「ソ連の分裂後に故郷に帰ったまま内戦に巻き込まれ行方不明」であると、雑誌「ゲーメスト」にて明かされていた。
戦いに参戦したのもターニャの消息を掴むためである。つまり彼も別ブロックを勝ち上がってきた参加者の一人にすぎない。
ちなみに『断仇牙』では、ゴンザレスのEDで優勝賞金を手に入れた後ターニャを捜して内戦地に足を踏み入れるという終わり方を迎える。
他にも同作では
暴走庵や
バルログも真っ青のスピードを誇る厨ボス、
アステカも存在している。
ジェネラル以前に、彼等で挫折するプレイヤーも少なくなかった。
ちなみに、彼等を
ある条件クリアで倒すと晴れてジェネラルとの一騎打ちとなるが、あまりにもそこまでの道のりが難しいため、
大抵のゴンザレスやアステカに勝てる腕前の人は、
知らないうちにその条件を満たし、ジェネラル戦に進んでしまっていた。
そもそもこの『カイザーナックル』というゲームでは、CPUが
超反応で行動してくる上に、
一部のキャラが
後半にCPUとして登場すると手が付けられなくなるため、
最初に戦う順番を選ぶ時点で最適な相手を選択し、後半のランダム戦では「嫌な奴が先に出てくる」事を祈るしかないという仕様が存在する。
そのガチガチのパターン攻略と運ゲをクリアして初めて現れるのがこのゴンザレスであり、
ゴンザレスの攻略方法は「とにかく地上に居ない事」(地上に居ると投げられるから)しかない、
というあたりからして同作品のヤバさが窺い知れる。
+
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ゴンザレスの強さの秘訣 |
- 画面端から中央くらいまで吸い込める吸引力。
むしろゴンザの方から向かってくるために吸着力と言っても差支えない。 通常投げですらこの間合いであり、必殺技の大竜巻落とし、大車輪投げを食らうと大体3発で診断を受ける事になる。 それ故、開幕時の間合いで中以上の技をスカったりガードされたりすると投げ確定。 おまけにCPUレベルによっては高確率で開幕投げを仕掛けてくる。
- 移動技の前方回転受け身に、何故か攻撃判定(3HITし削りもあり)と長い無敵時間が存在。
おまけにCPUも飛び道具の使用に対して積極的に使ってくる上に、飛び道具の発射の硬直でジャンプで避けられない事が多い。
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ジェネラルを
「診断結果:即死」にまで至らしめられるのは、恐らく彼くらいのものだろう。
なに?アステカはジェネラルを「診断結果:あの世逝き」にしてた?聞こえんなぁ~
もっとも、吸い込むというよりはむしろゴンザレスの方が瞬間移動して投げると言った方が正しい。
その速度は
トキの北斗無想流舞にも引けをとらない(むしろ上回ってるかも)。
おまけに攻撃判定を持った前方回転受け身は、他と比べられない程の異常な無敵性能ぶり。
実はこいつが黒幕なんじゃ…おや、誰か来た様だ…
『カイザーナックル』ではCPU専用キャラだったため、まともな
コマンドが割り振られていない。
そのため、通常は複雑なコマンド入力を要求される
コマンド投げも方向+ワンボタンで出るというお手軽っぷり。
なので所謂改造でのプレイでは楽に投げまくる事が出来る。
ただし、『カイザーナックル』では投げ技がキャラ同士の中心軸の距離で投げ間合いかどうかで判断している仕様に加え、
- 開幕時に既に投げ間合い
- 回転受け身がほぼ無敵時間
- 回転受身をガードすると投げ確定
というのは
全て誤り(主に原作ゲームとMUGENを混同したもの)なので注意。
特に2番目は既に割と知られている事だが、一般キャラの飛び道具でもタイミングを合わせればちゃんと撃墜出来る。
1番目については、開幕時よりはもう少し狭い。とはいえ、少し前進すれば範囲に入る程度に広いのは事実なのでゴンザレスが歩いてきたら危険。
3番目については、そもそも原作の仕様でガード後16
Fの投げ無敵時間が発生するので、ガード後に投げられる事は有り得ない。
もちろん、これらを踏まえた上でなお強力なボスである事は間違いないが「技出したから超吸い込まれた」というのも有り得ないので注意されたし。
マイナーチェンジ版である『断仇牙』
*1ではプレイヤー用の調整を受け、
コマンドが複雑になったり回転受け身の攻撃判定が無くなったりしている(ただし
無敵時間は増えている)。
驚愕の吸引力(吸着力)にも調整が入り、
大竜巻落としは「コマンドミスすると前ジャンプが暴発するが威力が高い」、大車輪投げは「大竜巻落としより威力がやや低い」と調整されている。
なお、投げ間合いは大竜巻落とし、大車輪投げのどちらも同じである(つまり
コマンドミスをしなければ大竜巻落としは大車輪投げの上位互換となるのである)。
どちらの投げも、間合いは『カイザーナックル』と比べると断然狭くなった(それでも同作品の他のキャラよりは全然広く、実に100ドットである)。
また、これらの技はボスだったため、『カイザーナックル』では方向キーと攻撃のボタン同時の1入力で発動していたのに対し、
『断仇牙』では大竜巻落としは5個、大車輪投げは6個の方向入力が必要になり、理論上最速で入力しても追加された入力方向キー一つにつき1Fかかるため、
何も無い状態から出す時には数値以上に
発生が遅れる事となった(前転は三ボタン同時入力であったのでボスの時と入力に必要Fは変化が無い)。
CPUの
AI自体は超反応だが、対空に使える技が少ない事と、空中からの攻撃へのCPUの対応が少々甘い事から、
「投げられないようにジャンプをしながらヒット&アウェイを繰り返す」事で、ある程度は倒せるらしい。
なお、何故
ロシア人なのにスペイン語圏の苗字であるゴンザレスなのかは謎である。
現実的に一番ありそうなのが「本人もしくは先祖がスペイン語圏の国から移住してきた」というパターンだが……
(ソ連時代に東側だったキューバやニカラグアなど、スペイン語圏でロシアと縁が深い国もそこそこある)。
でも正式な続編が出るとも思えないし、恐らくずっと謎のままなのだろう
ちなみに原作である『カイザーナックル』でのジェネラルとの実際の相性はどうかと言うと、
先述の前転でジェネラルの
3Wayをすり抜ける事は出来るが、前転終了の隙を突いてワープ→投げで延々とハメられる為、
プレイヤー同士ならジェネラルが圧勝するという…汚いなさすがジェネラルきたない
(ジェネラルの強さは対応の幅の広さと圧倒的なまでの隙の少なさも要因)。
とはいえ、少しでもミスをするとゴンザレスに投げられるため、ジェネラル側にとっても油断ならない相手である。
MUGENにおけるゴンザレス
上記動画のうp主のseki-rou氏によるゴンザレスが存在する。
その脅威の吸引力(吸着力)はほぼ
原作通りで、画像で説明するとこんな感じ。
…
あ、ありえん(苦笑)
比較対象は我らがジェネラルさんにお願いした。ちなみに、MUGENの投げ間合いは判定の大きさ以外に、
トリガーに用いるP2BodyDist Xの設定も関係してくるため、判定の形だけならもっと大きいキャラもいるにはいるが、
ゴンザレスの場合本当にこの距離で投げてしまえる。
攻撃力もほぼ当時のバランスのままのため、
根性値などが設定されていないキャラだとほぼ
コマ投げ三発で終わる
(MUGENでは標準的な
ライフ、防御力の相手に対して300ダメージ、つまり3割なのでぴったり三発で倒せるキャラは限られる。
まあ原作でもキャラによっては三発じゃ倒せないしね)。
更にCRUSH
ゲージ(『カイザーナックル』のゲージシステム。満タンだと必殺技の威力アップ)も搭載されており、
溜まっていると大竜巻落とし1発で
5割~6割ほど減る。
ジェネラルズや
カンフーマン2008でお馴染みのBK氏による外部
AIが存在するが、最新版には非対応。
レベル1でも中々の強さを誇り、前転をガードするとほぼ確実に「大竜巻落とし!」と投げを決めてくる。
ただし、勘違いされがちだが、原作と同じく前転は完全無敵ではないので、付け入る隙はある。…多分。
また、AILv10で大体原作レベルだが、それでも並みの凶キャラに勝ててしまい、
AILvを11以上にすると、前転の無敵時間がさらに延び、超反応になる。
また、逆にこれとは別に、前転を使わせないAI設定もあるらしい。
また、カッ昏倒氏によって
エフェクトなどが原作に近くなる改変パッチが公開されている。
性能自体は変わっていないため、BK氏のAIと併用する事も可能。導入は付属テキスト参照。
狂キャラ審査員にも普通に勝ってしまうため晴れて
狂キャラの仲間入り。
原作再現で2人も狂キャラを輩出した『カイザーナックル』…
ありえん(笑)。
まあ
ボスだから仕方ないんですけどね。
例え投げに強い
ハイパーアーマー持ちが相手でも、逆に投げられないため、前転連打で無理に突破されてしまう事も。
また、同キャラ対戦させるととても面白い事になってしまうので対戦はさせないように。絶対にさせないように。
プレイヤー操作で挑むなら…まあ、頑張れ。
相手との距離が離れすぎていると、飛び道具や
設置に対して前転ではなくガードを固める事も多いので、その隙を突く事は出来る。
下の動画を参考にするといいだろう。
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ゴンザレスに挑む時の参考動画 |
遠距離タイプのキャラなら離れながら戦えば大丈夫なようだ (4:55~)
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中距離タイプのキャラでも、 相手の行動パターンや当たり判定などを見極めれば勝てるようだ (9:00~)
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だが… |
VERYHARD、ワープレベル3のジェネラルですら苦戦する強モードの 雛子に高確率で勝つ事が出来る。
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非当身キャラでのAILV13ゴンザレス撃破(15:40から)
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また、完璧な原作再現ジェネラルで知られる交差氏による外部AIも存在。こちらは最新版に対応している。
BK氏のAIよりも更に動作に遊びが無くなっており、前転さえ通るならば狂上位クラスの相手にも立ち向かえるほど。
当身などにも対策が取られており、ハメ倒すことも至難。
他にも改変キャラとして、ジェネラル以上に鬼畜な飛び道具を使う「G-gonzales」なるものも登場した。
ちなみに、同じく入っている「G-gonzales2」の方が強かったりもする。
これ以外にも、
巨大化した「MPゴンザレス」や、やたら増える「ゴンザレ
ズ」(詳しくは後述)なるものが存在する。
そんな最強の尖兵と最強の厨ボスのMUGENでの検証バトルがこちら。
+
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ハラショー!ハハラショーショー!ハララシショー! |
カオスに定評のある Mr.師範の人こと
poikre
氏の 大会動画では、 カンフーメンの如く 多人数となっており、相手タッグを数の暴力で圧倒した。
その後ギガ大会では、 乳巫女とタッグを組み 姉妹も含めかなりの人数となり、相手タッグをリンチしたりまとめて散ったりした。
現在進行形の「大会」終了後にこの魔改造ゴンザレス、その名も「ゴンザレ ズ」が配布された。
(seki-rou氏の許可についてコミュに書いていたら 20分足らずで許可レスが来たらしい)。
コミュニティ カニミソの閉鎖に伴い長らく入手不可となっていたが、現在はシオン好きの名無し氏によって代理公開されている。
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「・・・・ターニャ、ここにもおまえはいない・・・・
いつになったらおまえに会えるのだろう・・・・」
MUGENでは
ステージがどんな場所にも拘らず上記の
勝利台詞を言うので、ネタ扱いされる事もしょっちゅうである。
いくらなんでも
火事場や海底や宇宙空間にターニャはいないと思います。
ちなみに原作では女性キャラに対してこのセリフは言わなかったのだが、MUGENでは普通に言う。
まあ、
MUGENだからしょうがない。
出場大会
+
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一覧 |
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ゴンザレス |
シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止中
凍結
削除済み
非表示
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出演ストーリー
プレイヤー操作
*1
『断仇牙』は当時、ゲーム自体が諸事情で市販される事は無かったため、
ゴンザレスをプレイアブルキャラとして使用し、吸引力を実感出来たのは、一握りの基板入手者のみであった。
他にも
最終奥義として「超銀河投げ」が実装されているが、
この技で宇宙空間まで相手を投げ飛ばすゴンザレスを見る事が出来たのもごく一部の人間のみであった。
ところが30年近く後の2022年に発売された「イーグレットツー ミニ」に、なんと『断仇牙』が『カイザーナックル』共々移植。
ようやく一般にゴンザレスが使える環境が整った。
これにより吸引力(吸着力)を多くの人が実感できるようになり、「超銀河投げ」の存在も今までよりは広く知られるようになった。
なお、この移植版ではゴンザレスとアステカのカーソルが真っ黒になっている現象が修正されており、
キャラクターセレクト画面のカーソルをしっかり拝む事ができる。
最終更新:2025年02月14日 08:53