メタルマン







 長所:しごとがはやい
 短所:かなりのキレもの
 好き:フリスビー
 い:

「ククク、まっぷたつだ……」

カプコンの名作、『ロックマン』シリーズ第2作目『ロックマン2 Dr.ワイリーの謎』に登場する8大ボスの1体。
ニコニコで局地的に有名な某アメコミヒーロー パチモン映画 とは関係ない(そっちについてはあちらの項目で軽く触れてます)。

正式名称は、「DWN.009 メタルマン」。ワイリーナンバーズの9番目である。
Dr.ワイリーが初めて己の手だけで制作した完全戦闘型ロボットであり、『1』のカットマンがベースになっている。
全方位に投擲可能なセラミカルチタン製の回転ノコギリ「メタルブレード」で攻撃してくる。
このセラミカルチタンはカットマンの武器「ローリングカッター」にも使われていて、錆び難いという特性がある。
ファンからの愛称は頭についているソレから「歯医者」、「長男(兄貴)」など。
実はメタルマンを見たライト博士が「あれじゃ未来の歯医者さんじゃよ…」とワイリーにコメントしたという、嘘のような公式設定がある。
昔のロックマン大百科の本を古本屋で見かけた人はチェックしてみるべし。

ボスキャラとしては、パターン次第で難易度が変わるタイプ。
基本的にはロックマンの攻撃に反応してジャンプしながらメタルブレードを投げてくるだけであるが、床がベルトコンベアになっているため避けにくい。
ちなみに一定の時間経過でベルトコンベアの流れる方向が反転する。
これを利用して左方向に流れている時だけ攻撃すれば、メタルブレードを躱した後自動で左端まで戻ってくれるため、むしろ戦いやすくなる。
これを知らない初心者がゴリ押しでバスター攻略しようとすると少々苦しい相手である。
ボスラッシュ時にはベルトコンベアが無いが、弱点武器でゴリ押し可能なので楽に勝てる。

一応の弱点武器はクイックブーメランなのだが、クイックマンはステージが高難易度で、
ボス自身も弱点武器を使わないと苦戦必至なため、メタルマンの方から真っ先に撃破されることが多い。
『スーパーアドベンチャー』でも、最初に戦う敵として登場している。

倒すと手に入る武器は「メタルブレード」。
メタルマンが使う物と同様の回転ノコギリなのだが、その使い勝手の良さから全シリーズ通して最強の特殊武器と言われることも多い。
判定が大きい、8方向に撃ち分け可能、非常に燃費が良い(4発で1目盛り、計112発撃てる)、一度に三連射可能、敵を貫通する、威力もそこそこと、
全てにおいて至れり尽くせり。ロックバスターの代わりにガンガン使っていってもそうそう弾切れは起こさない。
また本作では、「メニュー画面を開くと特殊武器の(内部)使用カウント数がリセットされる」仕様があり、
(4発目発射の時点で特殊武器ゲージが減る)メタルブレードの場合、3発撃ってメニュー画面を開くのを繰り返すと、
ゲームテンポは悪くなるものの、無制限にメタルブレードを使用できるようになるという、
「便利だけど回数制限がある」特殊武器の制限そのものをぶっ壊してしまう利便性すら備えている
(同じく恩恵があるのがクイックブーメラン。こちらは8回目の使用でゲージ消費するので、
 7発目までにメニュー画面を開くと、同様に無制限にブーメランが使用できる)。

さらに、弱点としているボスが多く(フラッシュマン、ウッドマン、バブルマン)、
ロックバスターで対処しづらい上空からの敵&段差上の敵が出現する、エアーマン、バブルマン、クラッシュマン、ヒートマン、ウッドマンのステージ道中では、
8方向に打ち分けられるメタルブレードが猛威を振るうなど、作品中のシステム的にも明らかに恩恵が大きい。
道中、ボス共に有効活用できないのはクイックマンステージぐらいで、
メタルブレードの入手一つでほとんどのステージ攻略の基点が開けると言っても過言ではない。
前述のようにメタルマンから先に倒されるというのも、ロックバスターだけで勝負できるというのももちろんだが、
何よりメタルブレードを最初に手に入れた方がゲーム全体の攻略も大幅有利、という事実が存在しているからである。
ついでに言うと、ゲーム前半の8ボス以外にもワイリーステージ2ボスのピコピコくん、ボスラッシュ面大ボスのワイリーマシン2号にもこのメタルブレードが有用。
正に序盤から終盤まで大活躍し続ける特殊武器である。

一応、ロックバスターに比べての明確な欠点として、特殊武器エネルギー消費以外にも、走りながらメタルブレードを撃てない点があり、
地上で発射するタイミングでは必ずロックマンの足が止まってしまう(斜めジャンプしながらの発射は可能)。
……とはいえ、これも本当に欠点として機能しているかは疑問符が付き、斜め方向(テンキーでは1、3、7、9方向)へ発射する際も、
横方向へのスライド移動が1~数ドットの最小限のズレで「強制的に止まってくれる」仕様として働く。
よって、足場が狭いところで斜め方向へ撃ちたい際は、むしろ移動制御の部分でロックマン側にメリットととして反映される場面すらある
(走りながら無制限に撃ててしまうと、斜め入力の際に過剰に横移動し、穴やとげトラップに落ちるケースが多発していたと思われる)。
これほどまでに印象的なせいか、フィギュア「ねんどろいど ロックマン」では通常版以外でメタルブレードVer.だけが限定販売されている。

ちなみにどういう訳だかこのメタルブレード、本来の持ち主であるメタルマンにやたら効く。具体的に言うと2発で死ぬ
使えるのはボスラッシュのみだが。
そのため「メタルマンの弱点は自分の武器とロックバスターだ」などと言われている。
これは機動力を向上するために装甲を薄くしたのが原因らしく、ロックバスターにも弱い。
……と、設定上はなっているのだが、実際はロックバスターで攻撃しても1しかダメージを与えられない。
また、効かない特殊武器も8つ中5つと、エアーマン(6つ)に次いで多い。
そんな訳で、メタルブレードに弱いのは謎だがそれを除けば防御性能はむしろ高い方だったりする。どういうことなの……。
そのため当然コミカライズ版のボスラッシュ戦でもメタルブレードで瞬殺された

余談だが、『3』でドクロボットとして登場した際、メタルブレードが赤茶色をしており、錆びているように見える。
この作品での弱点武器はマグネットミサイルだが、近付かなければ真上に跳んでメタルブレードを投げるだけのこいつには避けることができない武器なので、
連発しているだけで簡単に倒せてしまう。

『ワールド2』で登場した際は発売ハードの都合上、ステージが狭くなっているのだが、
ベルトコンベアの向きが変わるギミックが削除されているので、むしろ原作以上に戦いやすくなっている様子。
クイックマンが前作で登場済みでらるためか、弱点武器はクラッシュマンのクラッシュボムに変更されているのだが、
同作のクラッシュボムの使い道はと言えば、メタルマンの弱点武器の他に彼のステージで現れるスプリンガー対策でしか使い道が無いので、
結果的に同作における貴重なクラッシュボムの活躍シーンとなった。
撃破すると例によってメタルブレードが手に入るのだが、原作の時点で強力な効果がほぼそのまま再現されているのは勿論のこと、
原作のウッドマンステージで撃破が難しかった鶏型の雑魚敵「クック」を一撃で倒せるようになっていたりと、むしろ原作から更に強化されている
とはいえ、後半面ではステージをクリアしても武器エネルギーが回復しない仕様になっているので過信は禁物。

有賀ヒトシ氏の漫画作品『ロックマンメガミックス』では、『2』を再現した『R破壊指令』において初登場。
設定画よりもゲーム内のグラフィックや挙動を反映したアレンジを施す有賀氏の趣向によって、ゲーム版よりも頭身が高くなったほか、
股関節部分や手首回り、脚部のデザインが変更されており、非常にシャープな印象を受ける。
カットマン達と合流したロックマンの前に、ヒートマンクラッシュマンと共にエアーマンの増援として現れている。
カットマンと激しいカッターの撃ち合いを行っていたが、傷だらけなカットマンと対照に最後まで無傷だったのは性能の差だろう。
しかし、スカル衛星作戦の失敗を悟るやエアーマン達と共に撤退。本人はまだ戦いたがっていたが、クラッシュマンに諭され渋々引き下がった。
好戦的な性格で、元は作業用ロボットであるカットマン達を、自分達は純粋な戦闘用ロボットであるという点から見下していた。
後に『6』を再現した『史上最強の敵』にもモブとして再登場しているが、酒に酔ってシャドーマンに「いってらっさい」と呑気に応じるなど
『R破壊指令』に登場した時のシリアスさは影も形も無かった。まあ、他の2ボス達もクイックマン以外皆そんな感じだったが。

+ エグゼシリーズのメタルマン
ロックマンエグゼシリーズでは『3』『4 トーナメントブルームーン』に登場。オペレーターは旅館うらかわのお土産屋である白泉たま子。
頭と両肩に歯車を付けたビジュアルに変化はそうないが、本家に比べ大分大柄。性格は無口だが優しく、どこか武人のよう。

『エグゼ3』では市民バトラーとして何度でも戦える。ストーリー上でもN1バトル本選のベスト4をかけて一度は戦うことになる。
N1バトルの時は必ず予備フォルダ(本来のフォルダとは別の、チップ内容の固定されたフォルダ)で戦わねばならず苦戦しやすい。

『エグゼ4』ではブルームーン版のみ登場。いまいち気合の入らない熱斗とロックマンに活を入れるため、岩砕きの修業を行わせる。
バトル終了後はロックマンと魂が共鳴し、メタルソウルを手に入れられる。
メタルソウルはバスターにブレイク性能が付きシールドを貫通でき、無属性またはブレイク属性の暗転しないチップをチャージすることで攻撃力を2倍にできる。
このため、エアホッケーやスーパーバルカンといった多段ヒットするチップを強化すると、とんでもない威力を叩き出せる。

敵として戦う場合、初めにエリアの真ん中の横列に歯車があり、ゆっくりエリアを移動するため動きが制限される。
歯車の移動先にいると50ダメージを受けたうえで歯車が消えるが、また張りなおされるので鬱陶しい。
さらに本体はアーマーを持ちなので怯むことがなく、技もブーメランのように歯車を飛ばすメタルブレード、ロックマンを狙って落ちるメタルミサイルなど、
歯車と合わせるとどれもこれも避けにくい。かといって動き回りすぎると、
こちらのエリアに入って強烈なパンチを繰り出すメタルフィストを出そうとしたメタルマン本体に接触しやすくこれまた厄介。
本体もブレイク性能を持ち、バリアで守れないのも面倒な一因。

ナビチップは目の前1マスにメタルフィストを繰り出すというもの。攻撃力は非常に高いが目の前1マスしか攻撃できないと思いきや、
出現から攻撃までの間にAボタンを押しながらカーソルを移動させるとメタルマンがそこまで移動してくれるため、思ったより使いやすい。
他にもメタルマン本体と重ねることで置物を破壊できるため、対戦でエリア最後列に置かれたポイズンアヌビスを破壊できたりする。
自分の最後列を攻撃できるチップは少ないため、数少ない手段として使えることは覚えておいて損はない。


「おっと お前の相手は俺なんだろ?」


MUGENにおけるメタルマン

Laspacho氏によるものが存在し、海外サイト「Infinity Mugen Team」にて代理公開されている。
ロックマンをベースにして製作したものであり、『MVC』のシステムがベースになっている。
英語で喋るが、音声ファイルには日本語の台詞(未使用)も入っている。

性能としては、元のゲームの影響かやはり遠距離タイプ。
メタルブレードの投擲も、上昇、直進、下降、2連射、バウンドと多彩な種類がある。
バックステップしての投擲などという近距離対応のものまで存在している。
連れている小型のメカドラゴン巨大化したり、ストライカーとしてクラッシュマンを呼び出したりもする。
なお、勝ちポーズの一つに「倒れている敵に歩み寄り、メタルブレードを投げ付けると血が噴き出る」という演出があるため、若干グロ注意となっている。

単体キャラ以外では、アフロン氏の裏骸がファミコン版のメタルマンを召喚することがあり、
出現すると『2』のボス戦のBGMが流れ始め、自分が倒されるまで相手にメタルブレードを投げ続ける。

出場大会



最終更新:2024年02月02日 10:01