ハンター


CAPCOMが発売したゲーム『バイオハザード』シリーズに登場する人工生物
ハンターと言っても彼女プレデターではないので注意。

アンブレラ社が作り出した「B.O.W.」(バイオ・オーガニック・ウェポン)である。
T-ウイルスに直接感染したゾンビと異なり、人間と爬虫類の細胞をT-ウイルスによって掛け合わせた*1生物。
同一個体との巧みな連携で獲物を仕留める事からハンターと名付けられている
(両手から生えている巨大な爪を使った首を狩る攻撃を得意とする事から、首狩り族→首狩り→ハンターという線もある)。
いくつか種類があるが、いずれも二足歩行で、簡単な命令を理解する程度の知能があるという共通点があり、ゾンビよりも兵器として優れている。
それまでのクリーチャーより高い知能と機動力、そして即死攻撃「首狩り」のショッキングさもあって多くのプレイヤーのトラウマとなっている。

+ ハンターの種類一覧
  • ハンターα
コードNo.はMA-121。
初代に登場した試作型のB.O.W.。全身が緑色且つ筋肉質でゴリラのような肉体を持つ。
施設の護衛用として作られた初のB.O.W.であり、多数生産された。
高い跳躍力で相手に飛びかかり、鋭い爪で首を狩る。
一方で、『アウトブレイク』の「零下」ステージで判明した「気温が一定以下になると活動を停止する」という弱点もある。
洋館事件において、最も高い成果を出した事と、低コストで生産可能である事から、後に後述する改良型が多数生産される。

初登場はゲーム後半。洋館の探索を一度終え、寄宿舎のボスを撃破してもう一度洋館に戻ってくると、
物凄い勢いで追跡してくるハンター視点のムービーと共に出現。そのまま訳も分からず首を狩られたプレイヤーも多いだろう。
洋館内のゾンビがいた場所にもハンターが再配置されている(ゾンビはハンターに殺されたのか消えている)ため、
既にゾンビを倒して安全を確保したと思っていた場所も更なる危険地帯と化している。
クリス編におけるレベッカ救出イベントにも関わっており、救出が間に合わなければレベッカは首を狩られて死ぬ

後のシリーズで死んだ際は血しぶきが多く出て倒れたり、血濡れになるなど多少はマイルドな表現となっているが、本作のハンターの首狩りで死ぬと、
首狩りの名の通り本当に首が飛び、ゲームオーバー画面でのプレイヤーの死体も首無しとなる亊も相まってプレイヤーに多大なトラウマを植え付けた。
また本作発売前の予告PVの最後はハンターの首狩りでクリスの首が飛ばされて締めとなっていた。

但しこのハンターの首狩りは「こちらの体力がCaution(黄色)以下かつハンターがこちらの攻撃である程度ダメージを受けた状態」とならないと使わない。
そのため、無理に戦わず回避に徹して逃げるか、またはマグナムなどの強力な火器を使って一撃で仕留めれば対処出来るのが救い。

また、セガサターン版ではダニの遺伝子を組み込んだ「ディックス」という個体が登場。
外見もそれに準じたものとなっているが、性能は大差ない。

ちなみに同作で入手できる、洋館でT-ウイルスの研究を続けていた研究員の一人が事故により感染し、
徐々にゾンビ化していく様を描いた文書ファイル「飼育員の日誌」には名前の言及こそないものの、
「新しい化け物」「皮をひんむいたゴリラ」という記述がハンターを指すと思われる。
+ 飼育員の日誌(通称 「かゆうま日記」
May 9, 1998
夜、警備員のスコットとエリアス、研究員のスティーブとポーカーをやった。
スティーブの奴、やたらついてやがったがきっといかさまにちがいねェ。
俺たちをばかにしやがって。

May 10, 1998
今日、研究員のおえら方から新しい化け物の世話を頼まれた。
皮をひんむいたゴリラのような奴だ。
生きたえさがいいってんで、豚を投げこんだら、奴ら、足をもぎ取ったり内臓を引き出したり
遊んだあげくやっと食いやがる。

May 11, 1998
今朝5時頃、宇宙服みてえな防護衣を着たスコットに突然たたき起こされて
俺も宇宙服を着せられた。なんでも、研究所で事故があったらしい。
研究員の連中ときたら、夜も寝ないで実験ばかりやってるからこんな事になるんだ。

May 12, 1998
昨日からこのいまいましい宇宙服をつけたままなんで、背中がむれちまって妙にかゆい。
いらいらするんで、腹いせにあの犬どもの飯を抜きにしてやった。
いい気味だ。

May 13, 1998
あまりに背中がかゆいんで医務室にいったら、背中にでっけえバンソウコウを貼られた。
それから、もう俺は宇宙服を着なくていいと医者がいった。
おかげで今夜はよく眠れそうだぜ。

May 14, 1998
朝起きたら、背中だけでなく足にも腫物ができてやがった。
犬どものオリがやけに静かなんで、足引きずって見に行ったら数が全然たりねえ。
めしを三日抜いたくらいで逃げやがって。
おえら方に見つかったら大変だ。

May 16, 1998
昨日、この屋しきから逃げ出そとした研究いんが一人、射さつされた、て はなしだ。
夜、からだ中 あついかゆい。
胸のはれ物 かきむし たら 肉がくさり落ちやがた。
いったいおれ どうな て

May 19, 1998
やと ねつ ひいた も とてもかゆい
今日 はらへったの、いぬ のエサ くう

May 21, 1998
かゆい かゆい スコット― きた
ひどいかおなんで ころし
うまかっ です。

4
かゆい
うま

なお、最後の記述が初期版または一部移植版で「かゆ うま」になっていたと間違われる事がよくあるが、
そのような事実はなく、最初から「かゆい うま」で統一されている
(「のはれ物」という箇所がGC版以降で「のはれ物」に変わったのが正しい)。
ただ、同日誌を指す通称としては語呂の問題から「かゆうま日記」が専ら使われている。

同日誌はシリーズでも有名な文書ファイルで、以後もCAPCOMによるセルフオマージュが度々為されており、
『バイオハザード』シリーズに留まらず『戦国BASARA』シリーズにおいても「かゆ オジャ」を最後に消息を絶った研究員がいたりする。
さらに、『バイオハザード』の世界観を再現したレストラン「S.T.A.R.S」のメニューで「かゆい うま」という名前のおかゆが存在する。

外部出演では『PXZ』ならびに続編『PXZ2』で登場。前者では 景浦大輔 氏、後者では 帆世雄一 氏が演じている。

  • ハンターβ
αに遺伝子改造を加えた個体。頭から肩にかけて腫瘍のような物体ができている醜悪な外見となっている。
αに比べ、全体的に細く攻撃力が劣る反面、俊敏性が優れており、銃弾をも躱す
20体前後が実戦テストとしてラクーンシティに投入された。

  • ハンターγ
『3』で初登場。通称「フロッガー」。
α、βがアメリカの研究チーム主導で開発されたのに対し、こちらはそのノウハウを生かしてアンブレラのヨーロッパ研究所が独自に開発した個体である。
こちらは両生類をベースに人間の遺伝子を合成しているため、両手・両足にヒレが付いており、両目・歯は退化している。
その知能は予想に反してβにも劣らない反面、現実の両生類同様、直射日光や乾燥に弱いため、商品化は難しいとされている。
ラクーンシティに投入されたのは、ヨーロッパ支部による牽制が目的と思われる。
獲物を丸呑みにする即死攻撃を行う。

『3』劇中中盤、ネメシス-T型との戦闘でT-ウィルスに冒されたジルを救うべく、
カルロス・オリヴェイラがラクーンシティの病院に立ち寄った際に培養カプセルで保管されているのを発見している。
後発作品等ではこの病院の院長はアンブレラと癒着関係にあった事が示されているが
この個体に関してはアンブレラの研究との繋がりは一切無く、ラクーンシティで起きている異常事態が
未知のウィルス感染によるものと突き止めた病院関係者が命懸けで捕獲に成功したもの
彼らはその後T-ウィルスのワクチン開発完了を目前に全滅しているが、凄まじい根性である。

『RE:3』ではデザインが大きく変更され、体色が白くなったほか前脚が退化した二足歩行のオタマジャクシのような、よりグロテスクな姿になっている。
即死攻撃の丸呑みも、四つに裂けた花弁状の顎で相手に食らいつくというおぞましいものになったが、開いた口腔内こそが弱点でもある。
こちらは失敗作としてアンブレラ上層部から開発中止命令が出されていたようだが、その性質に惚れ込んだ研究員が下水道内で勝手に育てていたらしい。

  • ハンター改
『CODE:Veronica』に登場。
カタログスペックはαと同等だが、自走式監視機との連携を考慮。
監視機のセンサーが捉えた標的のみを攻撃する事が可能と、より運用性が高まっている。
また、体色が紫色のスウィーパーという個体も存在し、こちらは爪に毒を含んでいる。
即死攻撃は爪振り下ろし。

なお、開発はアンブレラ社の敵対組織である「H.C.F.」によるものであり、同組織に流れ着いたアルバート・ウェスカーの手で製造法が伝えられたと思われる。

  • ハンター(エリート)
『ガンサバイバー4』に登場。
アンブレラの品評会のために調整が加えられた個体。大きく見開いた目が特徴。
耐久力が高く、銃弾を避ける俊敏性も健在とエリートの名に恥じぬクリーチャーだが、口内が弱点。

  • ハンターμ
『アウトブレイク2』の「突破」ステージに登場。αに似ているが非常に小さい。
耐久力は低いが俊敏で攻撃が当てにくいという特性を持つ。
なお、ボスクリーチャーでないにもかかわらず、かなりレアなキャラで1か所でしか見られない。

  • ファルファレルロ
『リベレーションズ』に登場。
ハンターに新型ウィルスt-Abyssを投与して生まれた改良型。
戦闘能力の強化に加えて新たに透明化する能力を得ている。


(以上、ニコニコ大百科、pixiv百科事典より一部引用・改変)


MUGENにおけるハンター

armin_iuf氏による手描きのハンターαが存在。
現在は海外サイト「The Mugen Multiverse」にて代理公開されている。
原作の鳴き声がボイスに使用されており、ゲージ消費技として仲間のハンターと連携攻撃を行う。

AI程度のものがデフォルトで搭載済み。
原作設定的にもストーリー動画等に使いやすいと思われる。
参考動画

出場大会

  • 「[大会] [ハンター]」をタグに含むページは1つもありません。

出演ストーリー



*1
分かりにくいが、異なる生物の細胞が混じるキメラと違い、1つの細胞に複数の遺伝子が混ざっている状態。
なおゲームの独自設定ではなく、ウィルスでこういう経緯が起こる事を含め「細胞融合」という実在の現象である。


最終更新:2024年04月24日 23:10