円谷プロダクション制作の特撮テレビ番組『ウルトラ』シリーズに登場する
怪獣。
初出は『
ウルトラQ』で、
特殊美術・成田亨氏と怪獣造形・高山良策氏のコンビが手がけた初のウルトラ怪獣であり、
ウルトラ怪獣の中でも由緒正しき重鎮である。
別名「冷凍怪獣」。身長40m、体重2万t。
南極に住んでいた
ペンギン(見かけは哺乳類のようだが)が
核実験の放射能の影響で突然変異した怪獣で、
体内の冷凍液を燃料にして放つマイナス130度の冷凍光線を武器としている。
これは東京一帯を氷河期級の気温にするほどの効果があるだけでなく、着弾箇所には反重力現象が起こり、あらゆる物体が舞い上がる。
怪獣化した影響で元ペンギンでありながら空を飛ぶことも可能であり、本気を出せばマッハ80というウルトラ戦士も真っ青の速度を出せる。
あまりの早さ故か、飛行の際には積乱雲のような黒い煙を纏う。
唯一の弱点として、南極の苔から取れる物質「ペギミンH」を嫌う習性が挙げられる。
このコケは遭難した犬を越冬させるほどの滋養に富むが、ペギラだけでなく同じ哺乳類のアザラシにも有害らしい。
藤原カムイ氏の漫画では、ペギミンHは生物を発熱させる作用があり、
ペギラのような寒帯に住む(不凍タンパク質を持つ?)生物が摂取すると適正体温以上に発熱させてしまうことが言及されている。
要は温帯の生物には保温効果をもたらすが、寒帯の生物は熱中症にしてしまうという事だろうか?
『Q』では第5話「ペギラが来た!」、第14話「東京氷河期」に登場。
第5話にて南極の観測所を襲撃したが、万城目や観測所の隊員達により、
気象観測ロケットを改造して作り上げた、ペギミンHを搭載した即席のミサイルによって、撃退されて逃亡する。
その1年後にあたる第14話では同一個体が東京を襲撃。
温暖化の影響で南極が住みづらくなったため、北極へと移動する途中に立ち寄ったらしい。
周囲を極低温に氷結させて自衛隊も返り討ちにし、東京を蹂躙するが、
元零戦のパイロットであった出稼ぎ労働者・沢村照男の操縦するセスナ機の体当たりで、
爆薬を混合したペギミンHを浴びて逃げ去った。
……なお、沢村の体当たりとは即ち特攻であり、物語は沢村を探しに上京していた息子の治男少年が万城目達に見送られながら汽車に乗り、
直前まで明るく振る舞っていた彼が一人になった瞬間、父の遺骨を眺め沈痛な面持ちを浮かべる物悲しいシーンで幕を閉じる。
人類の兵器で討伐できた
モングラーや
ボスタング、科学力で弱点を特定した上で撃破もできた
ジュランや
パゴスなどと異なり、
ぺギラは上記の通り劇中では致命傷や決定打を与えられず、追い払うのが精一杯であった。
これらの描写から、総合的な戦闘力は『Q』の登場怪獣の中でも最強クラスとして扱われている。
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以降の作品におけるペギラ |
原則ほとんどの作品でペギミンHが入手不可能な状況下の戦闘となっている
(そもそもペギラの習性について把握されていない状況下の戦闘もあり)。
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』では、第1話でレイの ゴモラに倒されて、
自らの冷凍液で氷漬けになった死骸が確認されている。
本作では戦闘シーンは描かれておらず、死骸のみの登場となっている。
YouTubeの短編作品『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』では、
水の惑星リクエターに出現した個体が登場。
ラゴンを凍らせて捕食しようとしていたが、駆け付けたウルトラマンリブットに阻まれ、
戦闘の末にギャラクシウムブラスターを受けて倒された。
なお、本作がぺギラとウルトラ戦士との本格的な初戦闘であり、同時にリブットの実写初戦闘でもある。
またぺギラが明確に倒された最初の映像作品でもあった。
『 ウルトラマンZ』では第5話「ファースト・ジャグリング」に登場。
古い文献で「天より降りたる光の槍」によってアラスカの永久凍土の下に封印されたとされており、
過去にウルトラ戦士と戦いの末に封印されていたようである。
温暖化により封印が解けたことで復活し、石器と化した槍を破壊するために日本へ飛来し、
保管場所である帝都山大学人類学研究所に進攻。
食い止めようとしたウインダムを冷凍光線で氷漬けにして勝利し、
遅れて駆けつけた セブンガーにはパワーで押されたが片腕を破壊し優位に立ち、
続いて現れたウルトラマンゼットすらスピード差から空中戦で圧倒し、冷凍光線で動きを封じ込めて地上に叩き落して追い詰める。
しかし、そこで石器がゼットランスアローに変化してゼットに加勢したことで形勢は逆転。
そのままゼットランスファイヤーを喰らって火だるまになり爆散した。
この際、以前封印された時に見覚えがあったのか「なぜおまえがそれを持っている!?」と言わんばかりに、
目をパチクリさせながら驚愕の表情を浮かべている。
特空機2機を追い詰め、ゼットも圧倒するなど十分な見せ場は用意されていたが、
同回で登場した(正確には正体が判明した)『 ウルトラマンオーブ』の宿敵 ジャグラス ジャグラーの印象が強すぎて、
作劇的にはジャグラー及びゼッパンドンの前座的ポジションであった。
ただ、地上波テレビ放送のウルトラシリーズでは初めてぺギラの撃破に成功。1966年1月30日の放送で登場して以来、実に 54年と170日目のことであった。
三度
巨大不明生物、出現
『シン・ウルトラマン』では冒頭にてゴメス、 マンモスフラワーに次いで出現した禍威獣として登場した(通称「シン・ペギラ」)。
開田裕治氏が描いた『Q』のLDのカバーイラストがベースとなっているが、オリジナルに比べて翼腕が非常に細く、翼膜も薄い。
加えて、首が歩く際のペンギンの如くやや前のめりになっている他、武器も冷凍光線ではなく冷凍ガスに変更されている。
設定的には「ペギラが来た!」と「東京氷河期」の描写を折衷したような展開になっており、
東京を氷河期のような環境にして都市機能をマヒさせるが、女性生物学者が弱点を発見したことで駆除された。
この弱点物質がペギミンHかは不明。
『ウルトラマンブレーザー』では坂藤泰信隊員の履歴書に「ペギラ討伐作戦に参加」と書かれている。
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MUGENにおけるペギラ
カーベィ氏の製作したキャラが公開中。
gojira92氏の製作した
スプライトを元に作られている。
「冷凍光線」「半重力光線」「突風」等の
必殺技による中・遠距離攻撃が強力。
超必殺技はいずれも1
ゲージ消費であり、「必殺冷凍光線」「暴風」に加えて、
寒気の
エフェクトを発生させて、相手の
飛び道具を無効にし、
冷凍光線と必殺冷凍光線の威力・凍結時間を上昇させる「東京氷河期」という技がある。
12Pでは常時東京氷河期状態となっている。
AIもデフォルトで搭載されている。
2025年1月の更新によりスプライトはgesura505氏製作、モーションは「OPTPiX SpriteStudio」で作られたものに変更された。
その他、『レッドマン』に登場した時の姿もdefファイルによって選択することも可能になった。
出場大会
最終更新:2025年04月29日 15:22