―――――――――――――ブリーフィングルーム
ミーナ「それでは改めて・・・今日、501に配属される事になった私大尉です。」
私「扶桑皇国の私大尉と言います。どうぞよろしくおねがいします。」
凛とした声で敬礼をする。
扶桑出身の特徴である黒い髪。先程の着物姿。
女では無く男だというのが信じられないが・・・
私「何か、質問はありますか?」
宮藤「あの!!先程の桜の花弁はなんだったんでしょうか!?」
私「あれは私の固有魔法〈桜花蝶〉と申します。」
リーネ「おうかちょう?」
私「百聞は一見にしかず、見ててください。」
パチンッと指を鳴らすと、無数の桜の花びらが形を造り私が二人になった。
更に指でクイックイッとすると歩く。
ルッキーニ「おおおっ!!」
私「この様に分身体を造り出して敵の目くらましになったり、ネウロイをおびき寄せる事も可能です。」
パチンッとまた指を鳴らすとパラパラと崩れて、消える。
「別に指を鳴らさなくても造れますけどね」と言い加えて。
シャーリー「結構便利だなー。でも、それって一体しか造れないのか?」
私「さぁ?限界まで試した事は無いので解りませんね。」
クスクスッと笑う。
バルクホルン「次の質問だが・・・その珍妙な服装は一体何だ?」
私「これは和服と言いまして扶桑の服です。こちらでは珍しいでしょうね。」
バルクホルン「そんな事ではない!!軍人たるもの、そのふざけたヒラヒラとした服はダメだろ!!」
私「これは私の軍服みたいなものですが・・・」
ミーナ「それ以前に男の人が和服を着るのは問題だと思いますが・・・」
坂本「いや、そうでもない。扶桑の和服は男性でも着れる服だ。」
ミーナ「あら、そうなの?って・・・少佐そういう事では無くて・・・」
ペリーヌ「ですが、そんなのを着ては飛行時に支障が出るんじゃありませんの?」
私「先程の戦闘でストライカーを履いて自由に飛んでいましたよ。」
確かにそうだ。
そんな服を着ていたら、風の抵抗とかでまともな飛行操作だってできない。
だが、目の前の男はそれでも操作できている。
エイラ「んー、男でもその服装は・・・」
サーニャ「でも、綺麗な服。」
エイラ「うん!!私もそう思うゾ!!」
私「どうも、ありがとう。」
ヒラヒラと手を振る。
バルクホルンはダンッと席を立ち上がる。
バルクホルン「とにかくだ!!そんな軍規律を乱すような服を着るなと言いたいんだ!!」
エーリカ「トゥルーデ、いいじゃんか~なんか面白いし。」
バルクホルン「ハルトマン!!」
私「解りました・・・。」
スッとバルクホルンに向けて何か投げた。
受け取ると幾つ物の白く小さな花である。
バルクホルン「なんだこれは?」
私「ノコギリソウ。花言葉は"戦"。」
バルクホルン「何?」
私「貴女と私と模擬戦闘して貴女が勝ったら私は和服を脱いでそちらに従いましょう。
ですが・・・私が勝ったら、この服装で通しますので。」
バルクホルン「いいだろう。カールスラント軍人の名にかけて、勝負だ!!」
―――――――――――――訓練場
バルクホルン「勝敗は先にペイント弾に被弾、もしくは弾切れになったものが負けだ。」
私「固有魔法の使用は?」
バルクホルン「使っても良い。」
私「了解しました。バルクホルン大尉。」
他の皆も見守りながら模擬戦闘が開始された。
ストライカーユニットを履き、二人は使い魔を具現化させ、同時に飛び立つ。
バルクホルンが二丁のMG42を構えて撃つが、私はヒラリッヒラリッと舞う様に回避する。
私も反撃とバルクホルンを撃つが簡単には当たらない。
バルクホルン「そんな射撃では当たらんぞ!!」
私「それはそうでしょうね。カールスラント軍人のエースが簡単に当たったら逆に落ち込みます。」
バルクホルン「なに・・・!?」
私「ですから・・・私も少々ばかり力を出します。」
私が一直線にバルクホルンの方へと向かってきた。
バルクホルン「当たって下さいの様な、物だな!!」
MG42のペイント弾を発射した。
私に当たったと思いきや、桜の花弁へと散った。
バルクホルン「目くらましの戦法か。・・・そこだな!!」
真下に私がおり、狙い撃つがこれもダミーだった。
バルクホルン「!?」
辺りを見渡すと、四人の私がいた。
クスクスッと笑っている。
二人の模擬戦闘を観戦していたメンバーも驚きの声が上がっていた。
宮藤「す、凄ーい!!私大尉が4人になりました!!」
リーネ「あんなに沢山の分身を生み出すなんて・・・」
シャーリー「ひゃー、凄過ぎるなー。」
エーリカ「でも、どれかは本物だよね・・・?」
坂本「確率は1/4という訳か・・・むっ?」
魔眼で確認した坂本は私に何かの違和感を感じた。
ペリーヌ「少佐、どうかしましたのでしょうか?」
坂本「・・・あの4人の大尉はもしかしたら・・・」
バルクホルン「一体、どれが本物なんだ・・・」
いや、落ち付け。
あれだけの分身を生み出し独自に動かすとなれば、念動系に分類されるものだろう。
先程の私は手で分身を操っているのであれば手で動作をしているのが本物だ。
すると、一体の私が手を動かそうとしていた。
その一瞬を見逃さなかった。
バルクホルン「そこだ!!」
MG42を放ち本物を当てたが・・・それは桜の花弁となった。
同時に残りの分身体も連鎖して散った。
バルクホルン「四体とも分身だというのか!?」
視界を塞がれてこれではどこに攻めてくるのか解らない。
チャキと銃口が眼前に向けられていた。
桜吹雪が晴れると黒い髪を靡かせた本物の私だ。
私「バーン♪王手ですね。」
バルクホルン「・・・何処にいたんだ?」
私「分身たちに気を取られているうちに貴女の真上で待機してましたよ。
念動系と見抜いていた点は良かったのですが・・・残念でしたね。」
バルクホルン「・・・私の負けだな。」
模擬戦闘が終わり二人は着陸する。
坂本「お見事と言うべきだな。」
私「いえ、私はまだまだという感じはします。」
バルクホルン「いやっ、固有魔法を使い相手の死角を突いてくるとは・・・流石だな。」
私「それでも、
アフリカの星とは違った戦いを学ぶ事が出来ましたよ。」
エーリカ「えっ?マルセイユと戦った事があるの?」
私「まぁ、使い魔が同じだからとか私の事を興味持たれてあちらから勝負を仕掛けられてね。」
シャーリー「それで、勝敗は?」
私「・・・途中でネウロイが出現して勝負は有耶無耶になってしまいましたけどね。」
エーリカ「なーんだ。」
私「それから、私はカールスラント各地に転属されましたね。
そこで出会えた人たちも元気にしているかな・・・。」
ミーナ「そういえば、資料にもそう書かれていましたね・・・。」
私「上層部の方々が是非とも力を貸してくれというわけで、ネウロイ退治をしましたよ。
それで、カールスラントのネウロイが大人しくなって扶桑に戻されて今度はここに転属されたという事。」
宮藤「ず、随分と転属が多かったんですね・・・」
私「それでも、楽しい事も思い出もありましたよ。」
クスクスッと笑う。
ミーナ「宮藤さん、リーネさん。明日は私大尉を基地の案内をお願いしますね。」
宮藤・リーネ「「はい!!」」
私「二人ともそんなに気を使わなくてもいいですよ。」
宮藤「でも、私達より階級は上ですし・・・」
私「普通に私さんと呼んでも良いんですよ。」
リーネ「は、はい。解りました。」
宮藤「明日はよろしくお願いします。私さん!!」
私「ええっ。よろしくね。」
―――――――――――――執務室
時刻は夜。
私大尉に関する資料を改めて読むのだが・・・
ミーナ「・・・こんな撃墜数、あり得るのかしら?」
坂本「・・・撃墜数が300機。いくら各地の基地に転属されたからってこんなに撃墜数が得られる物だろうか。」
あの時、ネウロイの戦闘があってじっくりと資料を見ていなかったが、
私大尉のこれまでのネウロイ撃墜数が300機と多くしかも公式だという事。
坂本「これは私の推測だが・・・私にもう一つの固有魔法が隠されているのだと思う。」
ミーナ「そうね。でないと・・・こんな撃墜数はあり得ないわね。」
坂本「今度、私に聞いてみるか。教えくれるかどうか解らんが・・・」
―――――――――――――私の私室
就寝用の白い着物に着替えた私。
ベットに腰をかけて両の手に意識を集中している。
両手から淡い紫色の魔力が帯びている。
同時に部屋の置物がカタカタと動く振動によるものだろう。
念じるのを止めるとピタリッと止む
私「・・・大丈夫の様ですね。」
スクッと立ち上がり窓を見ると満月がポッカリと浮かんでいる。
桜の花びらで造った蝶が羽ばたいて私の指に止まる。
月の光を浴びてクスクスッと笑う。
【
次回予告】
バルクホルンだ。
私大尉に負けるのは悔しいが約束は約束だ。
そういえば、基地の周りを色々と散歩をしていたな。
しかし、和服か。
クリスにも着せてみたら・・・(和服姿のクリスに妄想中)・・・ハッ!!
な、何も考えてないからな!!
最終更新:2013年02月02日 14:29