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~502Side~

伯爵「いい加減墜ちなよっ!」ダララララララララララ

ニパ「まだまだぁ!!」ダダダダダダダダダダダ

ジョゼ「ま、まだなんですか・・・?」ガガガガガガガガガガ

サーシャ「あと少し・・・あと少しだからっ・・・!」ガガガガガガガガガガガ

下原「あ!見えた!!」

管野「おおおおおおおおぉぉぉぉ!!」

すかさず管野がネウロイへと肉薄。ビームが放たれ、回避行動をとるもストライカーを掠める。

サーシャ「管野少尉!!」

ロスマン≪管野!≫

管野「大丈夫だ!まだいけるっ!!」

それでも諦めず、拳に超鋼シールドを纏い、

ラル≪いけぇ!管野ォ!!≫

管野「墜ちろおッッ!」ドガァァァ!

思いきり殴りつけた。

ピシッ…ピシピシ…

コアはゆっくりとひび割れていき、ついには耐きれず大きな音を立てて砕けた。

バリィィィン!

同じようにネウロイの身がゆっくりと瓦解してゆく。

管野「ゼェ・・・ゼェ・・・」

ニパ「やったな!カンノ!!」ダキッ

管野「あ、コラ!抱きつくんじゃねぇよ!」

ボフッ

管野&ニパ「ボフッ?」

どこか聞きなれた音がしたかと思うと、次第に焦げ臭いが漂ってきた。

管野「これって・・・」

ニパ「まさか・・・なぁ・・・?」

ヒュウウゥゥゥゥ~

管野&ニパ「やっぱりいいいぃぃ!」

二人のストライカーから煙が上がり、二人は落下を始める。

伯爵「はい、キャッチ。」ヒシッ

サーシャ「もう・・・やっぱりこうなるのね・・・」ヒシッ

こうなることを想定していたのか、あらかじめ二人の近くにいたクルピンスキーとサーシャが二人を抱きとめた。

ジョゼ「よかった・・・管野さんとニパさん無事みたいです。」

下原「ほんとだ・・・でも、二人ともなんでいっつも落ちちゃうんだろうね・・・」

呪いの仕業か何の因果か、この二人とクルピンスキーはよくストライカーを故障させるという。

普段サーシャにとって、この3人は悩みの種であるが、今は・・・

サーシャ「お疲れ様、管野少尉。よくやってくれました。」ニコ

と、優しく微笑んだ。

管野「う、うん・・・///」

頬を赤らめる管野。

管野(やっぱり、お姉ちゃんに似てる・・・)

~504Side~

中島「天姫!」ダララララララララララララララ

諏訪「はい!!」ガガガガガガガガガガガガ

同じく504もネウロイの弱点となる場所に集中的に攻撃を行っていた。しかし、他の部隊が相手にするネウロイに比べ、火線の勢いが強い。

ルチアナ「うっ・・・勢い、強くないですか・・・?」

竹井≪そうね・・・他の部隊の交戦も見たけど、みんなが相手にしているネウロイの方が少し手ごわいみたい・・・≫

フェデリカ≪ザザッ・・・501、502共に撃墜したみたい。今連絡が入ったわ。≫

アンジー「本当か!?」

フェル「うそ!?宮藤ちゃんたち早すぎ・・・」

竹井≪大丈夫、他の部隊にできて私たちにできないはずがないわ。とにかく、今は弱点を狙い続けることが先決よ。≫

パトリシア「って言っても、こんなにビーム撃たれながらどうやって・・・きゃっ!!」

バチィ!

マルチナ「させないよ!パティ、平気?」

パトリシア「あ、ありがとう、マルチナ・・・」

ドミニカ「おおおおっ!!」バララララララララララ

ジェーン「やあっ!!」バララララララララララ

パキィッ

ドミニカとジェーンのコンビネーションにより、ようやく活路が見いだされる。ネウロイのコアが姿を現した。

アンジ―「見えた!今っ!!」ダララララララララララララ

504の隊員全員による集中砲火が浴びせられる。弾速はネウロイの再生速度を上回り、ついに、

パキィィィ…

コアを完全に砕いた。

諏訪「はぁ・・・はぁ・・・やったん・・・ですか・・・?」

中島「あぁ・・・やったぞ!天姫!」

竹井≪ネウロイの消滅を確認。よくやったわ!みんな!≫

ジェーン「たいしょおぉぉ・・・やりましたよぉ~・・・」グスン

ドミニカ「ああ。ジェーンが居たおかげだな。」ヨシヨシ

フェル「ま、当然の結果よね。」

マルチナ「これでロマーニャも世界も平和になるんだよね!」

ルチアナ「そうだと・・・良いんですけど・・・」

パトリシア「? ルッチーちょっと暗いけど、大丈夫?」

ルチアナ「えっ? そ、そうですか?大丈夫ですよ。」

パトリシア「本当?ならいいけど・・・」

ルチアナ(なんでだろう・・・まだ、終わった気がしない・・・)

アフリカSide~

他の部隊に比べ航空ウィッチの人員が少ないアフリカ。

戦闘機隊との連携を測り、マルセイユを筆頭にじわじわとネウロイを追い詰め、504がコアを露出させるのとほぼ同じタイミングで、こちらでも止めが刺されようとしていた。

ライーサ「はあっ!」ダララララララララララララ

パキ!

ひび割れた部分から光が漏れた。

黄の4≪見ろ!コアの光だ!!≫

戦闘機兵の一人から声が上がる。

ハンナ「今だ!マミッ!!」

稲垣「はいっ!」ガチャ!

稲垣が巨大な砲身を構える。ボヨールド40mm砲。この隊の中でも最大の火力を誇るそれを彼女は軽々と持ち上げ、照準を合わせる。

稲垣「いきますっ!!」ボオォォウ!

派手な砲撃音が上がり、巨大な鉛玉が吐き出される。

ギィイィイイイ!!

砲弾はコアを貫き、ネウロイの悲鳴と共に完全に砕けた。

パキィィン…

黄の6≪ハハハハ!!やったぜちくしょー!!≫

加東≪・・・やったわね、みんな・・・グスッ・・・≫

ハンナ「どうした、ケイ?泣いてるのか?」

加東≪あ、やだ・・・ちょっと、いろいろ思い出しちゃった・・・≫コシコシ

ハンナ「ケイ・・・」

加東≪兎に角、私が信じていた通り、みんなよく頑張ったわ!マルセイユ、ライーサ、マミ、それに戦闘機隊の人たちもね。≫

黄の4≪仲間の分も、これで報われっかな・・・≫

黄の6≪ああ。墓出来たら、ちゃんと報告しねーとな。≫

当然、戦闘機隊全員が生還できたわけではない。中には戦闘中にネウロイに撃ち落された者もいる。

それでも、彼らは祖国や愛する者ために戦っていた。この勝利はきっと、この海へと散っていった男達への最大の手向けとなるだろう。

やがて、彼女達の活躍に続くように503、506、508・・・と、どんどんとネウロイが撃ち落されてゆく。

そして・・・

副官「115・・・120%!!魔導砲、発射準備整いました!!」

ティルピッツ艦長「10分・・・長かった・・・だが、これで終いだ。全砲門展開!目標、中央に全砲焦点!全弾発射よーい!!」

約10分をかけウィッチ達10人がかりで充填された魔導砲。その真価が今発揮されようとしていた。

ウルスラ「魔導砲、射角修正、左3.6。・・・発射準備完了。」

魔導砲の制御は開発に携わっていたエーリカの妹、ウルスラが行っていた。

副官「発射準備完了!!」

ティルピッツ艦長「総員、衝撃に備えろ!」

船員たちが魔導砲の衝撃に備えるため姿勢を屈める。そして、

ティルピッツ艦長「撃ぇぇッ!!!」

ビシュウウウゥゥゥゥン!!

船体が激しく揺れたかと思うと、眩い、青白い光軸が巨大な筒から飛び出す。それはありったけに蓄えられた魔力の塊。

杉田「撃ぇッ!」ドォオオン

ミズーリ艦長「ファイアッ!!」ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!

魔導砲に続き、他の戦艦の砲弾がネウロイへと襲い掛かる。

青白い光に飲み込まれ、更には無数の砲弾を浴びせられたネウロイは、断末魔すらあげることなく、

パキイィィィン…

跡形もなく消え去った。

ガランド≪最後のネウロイの消滅を確認・・・諸君、我々の勝利だ!!≫

インカムや無線から聞こえたその言葉に、そこかしこから歓声が上がる。

ネウロイは討ち果たされた。これでもう、苦しむことはない。

・・・誰もがそう思っていた。

サーニャ「・・・!?」ヴン

エイラ「サーニャ・・・?」

サーニャ「まだ・・・いる・・・」

エイラ「え・・・?」

ハインリーケ「なんじゃ・・・この・・・重苦しい反応は・・・」

ガランド≪なんだ・・・あれは・・・≫

黒点が一つ、月から迫っていた。次第に黒点が大きくなる。ゆっくりとこちらへ近づいてくるようだ。

ゲルト「どういう事だ・・・?」

エーリカ「あれ、ネウロイだよね・・・」

サーニャ「『12の旅路の果てに最後の者は現れる』・・・」

ミーナ「サーニャさん・・・それは・・・」

サーニャ「僕さんが、俺に言ってた言葉です・・・隣にいたから聞こえて・・・」

シャーリー「12の旅路・・・もしかして、さっきのネウロイの数のことか?」

リーネ「じゃあ、あれが本当の・・・」

宮藤「母なる・・・もの・・・」

♪The Battle for Everyone's Souls ~Dual mix~

次第にネウロイの形がはっきりと見えてきた。形状は人型。人の頭に当たる部分には王冠のようなものがかぶさり、体はドレスを纏ったようにも見える。

まるで女王のような装飾が施されていた。全長はビル約5階建て分の高さで、人がギリギリ巨大だと感じられる高さであった。

ミーナ「ガランド少将・・・」

ガランド≪ザザッ・・・ああ、あれも敵とみて間違いなさそうだな・・・各隊隊長機に通達。新たな敵を補足。敵数は1。おそらく、あれこそが『母なるもの』だ・・・≫

ガランド≪全戦力をもって、あのネウロイを排除する。各隊連携を図り、敵を撃滅せよ!!≫

ついに姿を現した最後の敵。戦いは、最終局面を向かえる。

敵の目測と同時に、ティルピッツは再び魔導砲の充填を始める。

ウィッチ達も敵へとストライカーを駆り、ネウロイを取り囲む。

グオオォォォォォ

鈍く低い雄叫びのような音が上がったかと思うと、ネウロイが動き始める。

ドミニカ「ふッ!」ダラララララララララ

ジェーン「やあッ!」ダラララララララララ

ウィッチたちが攻撃を始める。しかし、ネウロイはその巨大さに見合わない剽悍な機動で、火線を難なく躱す。

パトリシア「うっそ・・・」

ネウロイが下方の海面へ向け手を翳す。

シュンシュンシュン!

その指先から何発もの光軸が放たれ、海面へと降り注ぐ。しぶきと共にそこかしこで爆発が起こる。

ペリーヌ「そんな・・・」

シャーリー「駆逐艦が・・・」

爆発の正体は下方にいた駆逐艦や戦艦が破壊されたことによるものであった。

エイラ「ボーっとしてる場合じゃないゾ!!」

視線を上げれば、既にネウロイの手はウィッチ達に向けられていた。

シュンシュンシュン!!

無数のビームが次々と放たれる。

宮藤「くっ・・・うぅ・・・」

ルッキーニ「マリア・・・みんな・・・」

防戦一辺倒となるウィッチ達。なす術もなく、ただシールドを展開し続けるしかない。だが・・・

ハンナ「後ろががら空きだ!」バラララララララララ

稲垣「当てますっ!」ドゴォン!

後方に展開していたアフリカ組が攻撃を与える。

弾丸は全て被弾し、破片が巻き上がる。

ライーサ「え・・・」

ハンナ「バカな!?」

しかし、確かにダメージを与えたはずが傷一つ見当たらない。

ネウロイは空いたもう片方の腕をアフリカ組の方へと向ける。瞬時に反応し、ハンナたちはシールドを張るが、

シュンシュンシュン!

ドガァン!

黄の6「黄の4(ゲルベフィーア)!!応答しろ!おい!!うおっ!?」

ジュゥッ…

アフリカ組と共闘していた戦闘機が被弾。ビームをまともに受けた一機は爆発し、翼を掠めたもう一機はバランスを崩し、墜ちてゆく。

加東≪・・・・・。≫

ハンナ「くッ・・・!」

苦虫をかみつぶしたような表情を浮かべるハンナ。仲間を墜とされ、怒りが沸々と湧き上がる。

加東≪落ち着きなさい、マルセイユ大尉。≫

まるで顔でも見えているのか。加東はマルセイユを諭すように言う。

ハンナ「大丈夫だ・・・分かってるよ、ケイ。」

ライーサ「ティナ・・・」

ハンナ「・・・隙を見て、もう一度行く。」

ライーサ「! ええ!」

その間にもネウロイは休むことなく行動を起こす。

一度左腕を横に振り払ったかと思うと、その腕を再び海面へと向ける。

ニパ「またやる気か!!」

下原「させない!!」

否。ビームは放たれない。

代わりに藻屑となった駆逐艦や戦艦の破片がグングンとネウロイの手に引き寄せられてゆく。

ラル≪手を休めるな!!撃てっ!!≫

鉛玉を叩き込むが、異常なほどの再生力で攻撃が意味を成していない。

その間にもネウロイは破片を引き寄せてゆく。

やがて集めた破片がネウロイの手元で何か別の形へと組み替えられてゆく。

諏訪「あれ・・・なんですか・・・?」

ジェーン「死神・・・?」

形成されたのは一振りの鉈。死神の鎌にも似たそれは、刃に当たる部分が赤く発光している。

ガランド≪全機、ブレイクだ!!≫

ガランドの指示が飛び、ウィッチ達と残った戦闘機が散開する。

杉田「撃ぇぇ!!」

ドゴオォォォ!

海上に残った戦艦の主砲がネウロイへと向かって飛んでゆく。

この威力ならばいくらあのネウロイでも、ひとたまりもないだろう。

・・・それは甘い考えであった。

ネウロイが手に持った鉈を振り回し、横一閃に薙ぐ。

スパッ…チュドオォォン!

砲弾は被弾することなく全て切り裂かれ、虚空で爆発を起こす。

ドミニカ「!?」

フェル「なによあれ・・・反則じゃない・・・」

すかさずネウロイが鉈を海面へと向ける。次第に切先の赤い光が強さを増す。

サーニャ「! だめぇっ!!」

鉈を振るうと同時に、赤い光が扇状に海面へと降り注ぐ。

無残にも戦艦や駆逐艦、さらには出撃しようとしていた戦闘機すらも破壊され、煙が屹立してゆく。

ドゴオオォォォン!!

ガランド≪そんな・・・魔導砲が・・・≫

旋回による回避を行っていたティルピッツは幸い轟沈することはなかった。

しかし、ビームは装備されていた魔導砲の発射口を掠め、鉄が溶け発射口が完全にふさがれてしまった。

フェル「こんなの・・・嘘よ・・・」

アンジ―「一体・・・どうしろと言うんだ・・・」

絶望。

あまりにも桁違いな強さを目の当たりにし、ウィッチたちは戦意を失いかけていた・・・


---航空母艦ライオン:救護室---

爆発や衝撃により船体が激しく揺れる。

坂本はそんな中、サーニャに約束した通り、俺を診つづけていた。

俺「う・・・うぅっ・・・」

坂本「! 俺!」

そんな中、俺が意識を取り戻した。

俺「少佐・・・?あれ、俺・・・」

坂本「失血で意識を失っていたんだ・・・とにかく、無事でよかった・・・」

俺「! そうだ!みんなは!?」

坂本は持っていたインカムを手渡す。俺はそれを受け取り、耳に装着する。

シャーリー≪くっそおおおぉぉぉ!!≫

リーネ≪ここまで来て・・・こんな・・・≫

エイラ≪こんなとこで・・・終れるカ!!≫

インカムから仲間の声が聞こえる。声色と言葉からも、苦戦していることがすぐに分かった。

俺「・・・・・」

ブチブチ

突然、俺が自分の体につけられた装置や点滴を強引に外す。

坂本「おい!何をする気だ!!」

俺「みんなを・・・家族を、助けに行きます。」

坂本「バカを言うな!今のお前が行っても足手まといになるだけだ!」

ドゴォオォォ!

船体が再び激しく揺れる。坂本はなんとか姿勢を保つが、俺はベッドから投げ出された。

俺「くっ!」ズキッ

腹部の銃創がひどく痛む。しかし、それを我慢して何とか立ち上がろうとする。

坂本「いい加減にしろ!そんな体で戦えるはずが・・・」

俺「無茶でも・・・やります。退いてください、少佐。」

坂本「俺・・・」

おぼつかない足取りで、壁を伝いながらハンガーへと向かおうとする俺。

グイッ

不意に坂本の腕が俺の襟首を引っ掴む

俺「!」

バチィン

坂本の平手が、俺の頬を叩いた。

坂本「馬鹿者が・・・本当に・・・死ぬつもりか・・・」

肩を震わせ、曇った声で言う坂本。だが、

俺「たとえ死ぬとしても、今ここで何もしないで死ぬのは・・・俺は嫌っス。きっとそれは、死んだ後も後悔することになるから・・・」

坂本「・・・・・」

俺「それに、俺は死ぬ気なんてさらさらないっス。」

痛みで少し表情を歪ませながらも、笑みと真っ直ぐな視線を坂本へと向ける俺。

この先いくら説得しようともおそらくこの一点張りだろう。この男は、こういう事に関しては融通の利かない男だ。

坂本は俺に、ただこう言い返した。

坂本「この・・・大うつけが・・・」

---北海上空---

上空では、ネウロイとの死闘が続いていた。

しかし、攻撃を与えようにも機敏な機動で回避され、更には異常すぎる再生速度も加わり全くダメージを与えることができず、人類側は防戦一方であった。

ゲルト「つぉおおおおおりゃああああああ!!」

ゲルトはすでに弾の切れたMG42を逆手に持ち替え、強化魔法を最大まで高め、ネウロイへと叩きつけようとする。

ネウロイはそれに反応し、手に持った鉈で防御を行う。

ギイイィィン!

撃ちつけ合った二つから鈍い金属音が上がる。

ゲルト「ぐっ・・・おおおおおおぉぉぉ!!」

せめてこの鉈を砕ければ・・・何度も空になったMGを叩き付ける。だが一向に折れる気配がない。

そうこうしている間にネウロイは鉈を振るい、ゲルトを吹き飛ばした。

ミーナ&エーリカ「トゥルーデ!!」

二人が吹き飛ばされたゲルトへと急いでストライカーを駆り、何とか受け止める。

ゲルト「すまない、二人とも・・・」

宮藤「烈風斬!!」ズオオオォォ

魔力を込めて、今度は宮藤が烈風斬を叩き込む。

しかし、その烈風斬すらも難なくネウロイは受け止める。

ピシッ…

僅かに、鉈に亀裂が走る。だが完全に折るには至らず宮藤も吹き飛ばされてしまう。すかさずリーネ達が受け止める。

リーネ「芳佳ちゃん!」

ペリーヌ「全く・・・無茶が過ぎますわ・・・」

芳佳「ごめんなさい・・・でも、亀裂が少し入ったみたい・・・これをあと何回かやれば・・・」

エイラ「無理ダナ。」

芳佳「どうしてですか!?」

エイラ「お前、そんなに何回も烈風斬使えないダロ・・・あの鎌みたいなの折る頃には、魔力切れでお前が飛べなくなっちまうゾ・・・」

シャーリー「それに、あの鎌だってまた何回でも作れるかもしれない・・・」

芳佳「じゃあ・・・どうしたら・・・」

必殺の一撃である烈風斬すらも、ネウロイに傷を負わせることができない。

こうしている間にも、戦艦は沈み、ウィッチたちは消耗してゆく。

あまりにも非情すぎる状況に、誰もが諦めかけようとしていた。

ミーナ「このままじゃ・・・もう・・・」

その時、

≪ス・・・ザッ・・・アハ・・・≫

ノイズ交じりにインカムから誰かの声が聞こえる。

≪ザザッ・・・ゼブブ・・・≫

ゲルト「!? ネウロイが!」

再び聞こえる声。突然、ネウロイの体の周りが紫色に発光する。

シャーリー「誰だ・・・この声・・・」

そして、

≪オーディン!!≫

ドガアアアアアアアアアアァァァァァン!!

ネウロイ「ギュアアアアアアアァァァァ!!?」

上空から、強力な落雷が突如ネウロイへと降り落ちる。

≪大丈夫っスか!?みんな!?≫

エイラ「この声・・・まさか・・・!」

サーニャ「俺・・・!」

♪笑顔の魔法-Orchestra-

俺≪すんません、遅くなったっス!≫

下方にある母艦に展開された魔法陣。そこには確かに、固定されたストライカーを履いた俺の姿と、それを支える坂本の姿があった。

リーネ「俺さん!!」

ルッキーニ「俺!!」

シャーリー「あっはっは!待ってたよ!俺!!」

ミーナ「俺さん・・・あなた・・・」

エーリカ「もう平気なの?俺?」

俺≪俺なら平気っス!さ、あいつを止めておけるのも少しだけっス!早く止めを!≫

芳佳「でも、どうしたら・・・」

坂本≪宮藤・・・『真・烈風斬』だ。≫

真・烈風斬。かつて宮藤が一度だけ、坂本を救うために持てる魔力の全てを込めて放った、扶桑皇国秘伝の最終奥義。

芳佳「でも、あれは・・・」

坂本≪大丈夫だ。今のお前ならできる。仲間の力があればな。≫

芳佳「仲間・・・」

坂本≪みんな、よく聞いてくれ。宮藤の真・烈風斬を成功させるにはお前たち全員の力が必要だ。≫

ペリーヌ「私たちの力・・・」

坂本≪そうだ。お前たちの魔力を、宮藤に分け与えてやってくれ。そうすれば、必ず撃てる。あいつを倒すことができるはずだ。≫

ミーナ「きっと、それしか方法はないわね・・・みんな、いい!?」

リーネ「はいっ!!」

ペリーヌ「当然ですわ!」

ゲルト「無論だ!」

エーリカ「こんなとこで、引き下がるわけにはいかないもんね!」

シャーリー「やってやろうよ!あたしたちでさ!」

ルッキーニ「行こう!芳佳!」

エイラ「へマすんなよ~ミヤフジ~」

サーニャ「大丈夫。みんな一緒だから、きっとできるわ。」ニコッ

芳佳「みんな・・・うんっ!」

ミーナ「501から本部へ!ガランド少将!」

ガランド≪どうした、ミーナ中佐!?≫

ミーナが本部へ連絡を入れ、これから行う作戦を説明する。

ガランド≪真・烈風斬・・・本当にそんなことができるのか?≫

ミーナ「はい。必ずやり遂げて見せます。」

ガランド≪・・・君がそこまで言うなら・・・よし、賭けてみよう!総員に通達!全機、これより501統合戦闘航空団を全力で援護せよ!!≫

ラル≪502、了解した。気合入れろよ!≫

ブローナ≪503、了解しました。≫

フェデリカ≪504、了解。期待してるわよ、ストライクウィッチーズ!≫

グレーテ≪505、了解。健闘を祈る。≫

ロザリー≪506、了解です。≫

迫水≪507、了解しましたわ!お~ほっほ!≫

サッチ≪508、了解した。≫

ドロレス≪11JFS了解。幸運を祈っている。≫

加東≪31JFS、了解。頼むわよ、501のみんな!≫

黒江≪42JFS、了解した。坂本の部下達か。期待してるぞ。 ≫

ティルピッツ艦長≪了解。魔導砲はダメになったが、主砲はまだいける!≫

杉田≪我々も死力を尽くして援護させてもらう!≫

ミズーリ艦長≪頼んだぞ、ウィッチ達!≫

各戦闘団の隊長と、艦隊の指令から返答と激励が返ってくる。

ガランド≪みんな、君たちにすべてを託した!頼むぞ!≫

ミーナ「了解!ストライクウィッチーズ、作戦開始!!」

全員『了解!!』

人類の存亡をかけた決死の作戦。勝利条件はただ一つ。全力の真・烈風斬を叩き込むこと。

501のウィッチたちは宮藤を先頭に一列に並び、ネウロイへと

迫水「あれは・・・いつかのムカデ戦法・・・ふふっ・・・」

どこかで見たような光景に、迫水ハルカは微笑する。

ギギギギギギ…

ネウロイが鈍い金属音を発しながら少しづつ動き出す。ネウロイは片腕を天へと突きあげる。

俺≪もう動けるってのか・・・≫

先ほど、オーディンの力によって落とされた落雷にはネウロイを麻痺させる効果がある。

本来ならば持続時間はもっと長いはずなのだが、このネウロイは規格外だと言う事か。

ネウロイの腕を上げる行動に反応するように、轟沈した船の金属が天へと巻き上がり、瞬く間にに小型ネウロイへと姿を変える。

その数は優に100を超える。

サーニャ「前方から小型ネウロイ!迎撃を!」

ラル≪承知した!全機、501を援護だ!鉛の雨をプレゼントしてやれ!≫

ニパ「了解!」ガガガガガガガガガ

管野「どけええぇぇっ!!」ダダダダダダダダダダダ

伯爵「僕のレディ達に手を出さないでもらえるかなッ!」バラララララララララララララ

ロスマン≪こんな時まで何を・・・≫

サーシャ「ここは任せて!」

下原「やああああぁぁぁっ!!」ガガガガガガガガガ

ジョゼ「邪魔をしないでっ!」ガガガガガガガガガガガ

小型ネウロイが次々に撃破され、徐々に道が開ける。しかし、まだネウロイには程遠い。

残っている小型ネウロイからビームが放たれる。

エイラ「右!左!・・・次!上ダ!」

エイラが未来予知によりビームの機動を予測。エイラの指示通り501全員が連なったまま回避する。

サーニャ「第二波来ます!」

魔導針は新たな反応を捉える。再び小型のネウロイが解き放たれた。

シャーリー「上げてくぞ!」

殿のシャーリーが超加速によりさらにスピードを上げ、他の隊員を押す。501は一直線にネウロイへと向かう。

俺≪スラオシャ!≫バァン!

その間、俺は召喚器で頭を撃ちぬき、スラオシャを召喚。ストライカーの魔法力増強により、ペルソナは本来の倍の力を引き出す。

スラオシャの力で、シャーリーは更なる追い風を得る。

シャーリー「調子いいぞ!さぁ、行こう!マーリン!」

ブォン!

加速はさらに早くなり、ウィッチたちはぐんぐんと一直線にネウロイへと迫る。

しかし前方からは解き放たれた新たなネウロイが迫る。

竹井≪みんな!援護してあげて!≫

アンジ―「了解だ!」ダララララララララララララ

フェル「頼むわよ!宮藤ちゃんたち!」ガガガガガガガガガガ

マルチナ「ほらほらどいたどいた~!!」ガガガガガガガガ

ルチアナ「皆さんならきっとできるって、信じてます!」ガガガガガガガ

ドミニカ「ジェーンに手を出すなああああぁぁぁっ!」バララララララララララ

ジェーン「ちょ!大将!危ないですって!」

パトリシア「信じてるよ!ストライクウィッチーズ!!」ガガガガガガガガガガガ

第二波も次々に撃墜されてゆく。

しかし、無尽蔵に生み出され襲い掛かかってくるネウロイ。続く第三波が迫ろうとしている。

エーリカ「シュトゥルム!!」

エーリカが大気を操り、まとわりつくネウロイを吹き飛ばす。

ルッキーニ「邪魔っ!」

前方から迫るネウロイはルッキーニの多重シールドと、高熱魔法により溶かされてゆく。

目標のネウロイはもはや目と鼻の先となった。

目前に迫った敵を排除すべく、ネウロイは鉈を正面に構える。鉈の先端に赤黒い光が集まり始めた。ビームを放つ気だ。

坂本≪今だ!魔力を烈風丸に!≫

ネウロイへと迫りながら、全員が魔力を宮藤に送り込む。

ペリーヌ「くっ・・・ううぅっ!」

リーネ「お願い!芳佳ちゃん!!」

宮藤の体が淡い光に包まれ、同時に温かな感覚が全身をつつみ始めた。

芳佳(すごい・・・体が温かい・・・力がみなぎってくるみたい・・・)

受け取った魔力を宮藤は全て烈風丸に込める。

芳佳(お願い烈風丸、もう一度力を貸して・・・みんなを・・・助けるためにっ!)

烈風丸が輝き始め、次第に輝きはより一層強くなる。

ビシュウウゥゥゥン!

ネウロイの鉈から極太の光軸が放たれた。威力は今までとはまるで桁が違う。

芳佳「みんな!私を信じて!!」

そう告げると、宮藤はビームに対して刃を振り下ろす。

ザシュウウウゥゥゥゥッ!

ゲルト「これは・・・」

サーニャ「すごい・・・」

エイラ「ビームが・・・切り裂かれてル・・・」

相対するビームを切り裂き、勢いを殺すことなくネウロイへと向かう。やがてビームが晴れ、ネウロイの姿が見えた。

宮藤ネウロイへと迫りながら烈風丸を上段に構える。刃に纏われた光は更に輝きを増し、天を突き抜けるほど長大な光柱となった。

全てに決着をつけるため、宮藤はその刃を振り下ろす。



坂本&俺≪いっけええええええええぇぇぇぇぇぇ!!≫



全ての者の祈りと。



ガランド≪これが・・・真・烈風斬・・・≫



全ての者の願いと。



芳佳「うおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」



万感の想いを込めて。



――芳佳。お前には母さんやおばあちゃんに負けない大きな力がある。その力で・・・――



芳佳「真!!」



――みんなを守るような立派な人になりなさい。――



全員『『『烈ッ風ゥ斬!!』』』



ズオオオオオオオォォォォォォォォ!!

防御行動をとるネウロイ。

しかし、振り下ろされた刃は鉈もろともネウロイの体を真っ二つに切り裂く。

ネウロイ「ギュイイイイイイィィィィ!!」

そして、



パキイイイィィィン…



コアもろとも両断し、コアを完全に打ち砕いた。



鮮やかな破片をまき散らし、ネウロイの身は派手派手しく海面へと散逸してゆく。



宮藤「はぁ・・・はぁ・・・」

サーニャ「ネウロイの反応・・・消滅・・・しました・・・」

ゲルト「終った・・・これで・・・本当に・・・」

ルッキーニ「勝った・・・勝ったぁー!!!」

≪≪≪わあああああああああぁぁぁぁ!!≫≫≫

ようやく、全てが終わった。

長きにわたる人類とネウロイの因縁に遂に決着がついた。沸き起こる歓声は北海全てに響き渡るほどの勢いであった。

そして、全ての決着を告げるかのように、滅びの塔から鐘の音が鳴り響く・・・

リーン…ゴーン…

続き→ペルソナ22
最終更新:2013年01月29日 14:28