第1話 『妖精を撃ち落とした男』
スオムス コッラ―河付近雪原
バァン!!
俺『とりあえず、夕食は確保っと・・・』
俺『しかし、ネウロイの野郎共が侵攻してきてからケワタガモの数はやっぱ減ってるな・・・』
俺『こりゃ、戦争終わったら、ケワタガモ猟引退かな?』
直後、俺は上空に2つの飛行物体を確認
俺『ネウロイか?侵攻は止まったはずだけど』
俺『まぁ、練習にはなるか』
銃を構え、息を殺し、体を極限まで弛緩させる
俺は今、完璧に自然と一体化した
スオムス コッラ―河付近雪原 上空
エイラ『なァサーニャ、寒くないカ?』
サーニャ『・・・うん、平気』
エイラ『
ガリア解放から、もう2ヵ月、早いもんダヨ』
エイラ『サーニャの家族、スオムスにいるといいナ!!』
サーニャ『・・・うん、やっぱりエイラは優しい』
エイラ『あ、ははは///優しいカ?そうかそうか!』
エイラ(よっしゃー!!)
ピコン
サーニャの魔導針が突如反応する
サーニャ『エイラ!!』
エイラ『ん?』
エイラの固有魔法である予知が、自らの身に迫る脅威を伝える、しかし
エイラ『ダメだ!!避けきれナイ!!』
どうやら、弾自体はカスった程度のようだが
サーニャの両親を捜して、連日無茶な飛行を
繰り返していたストライカーに異常が発生したようだ
上がる黒煙
エイラ『被弾?この私ガ!?』
サーニャ『・・・誰が撃ったの?私の魔道針になにも反応しないなんて』
エイラ『あ、ヤバ!!制御がきかナイ!!』
サーニャ『エイラ!!』
心配の声を上げる、友人を尻目に、ダイヤのエースは
初めての不時着をすることになった
スオムス コッラ―河付近雪原
俺『当たったな』
ネウロイなら撃ち抜けば、砕け散るはずである
俺『ん?』
しかし目標は黒煙をあげ、ゆっくりこちらに落ちてくる
俺『ネウロイじゃ・・・無い?』
俺『あの大きさで、あの高度を飛ぶのは・・ネウロイ以外だと・・・ウィッチ?』
俺『やっべ!!』
急いで落ちてくる、ウィッチの元へ駆け寄る
白く長い髪
透き通るような白い肌
すらりとした長い手足
どうやら俺は妖精を撃ち落としてしまったらしい
その顔はまるで人形の・・・ようで・・・もの凄く見覚えがあった
うん、知り合いだった
ゆっくり落ちてくる、顔なじみの妖精を両腕でしっかり受け止める
俺『久しぶりだな、イッル』
スオムス コッラ―河付近の村 俺自宅
俺『いや、わりぃわりぃ、てっきりネウロイだと思って撃っちまった』
エイラ『お前ナー、私じゃ無かったら死んでタゾ!!』
サーニャ『・・・エイラ、この人は?』
エイラ『こいつは、幼馴染の猟師で、今はスオムス軍の少尉の俺っていうンダ』
エイラ『いわゆる、腐れ縁って奴ダナ』
サーニャ『・・・ウィッチでもないのに・・この若さで少尉?』
サーニャ『・・・俺さん・・あ、あのコッラー河の奇跡の?』
俺『オラ―シャのリーリヤ、サーニャ・リトヴャク中尉に知ってもらえてたとは感激だな』
エイラ『サーニャ、こいつは馬鹿だから、褒めなくていいんダゾ』
サーニャ『・・・4000のネウロイをたった32名で撃退したコッラ―河の奇跡の立役者』
サーニャ『・・・
白い死神の俺兵長・・5段階特進で少尉になったあなたを知らない人なんていないと思います』
エイラ(サーニャが・・・俺を褒めてるー・・・くっそー話変えなきゃ)
エイラ『だ、大体、なんでお前この辺にいるんだよ、昇進して勤務地変わったんダロ?』
俺『今は休暇中なんだよ、だからカモと戦ってた』
エイラ『カモカモカモって相変わらずつまんない奴ダナー』
サーニャ『・・・カモってケワタガモですか?』
エイラ『ムムム』(ま、まずい!サーニャが俺に興味を持ち始めてる!!)
エイラ『と、とにかく、私はお前に撃たれて飛べないンダ!だからスオムス軍本部まで送レヨ!』
俺『いいよ、どうせ明日で休暇終わりだし、本部に呼び出されてるし』
俺『今日はもう遅から、お前ら泊ってけよ、俺は友人の家に泊めてもらうから』
俺『あ、イッルは俺の寝室入んなよ、絶対だぞ!!』
エイラ『あ、おい!』
サーニャ『・・・あ、・・・行っちゃった』
エイラ『本当に変わんない男ダナー、強引というか、なんというか』
サーニャ『・・・それにしても、凄い数のトロフィーね』
エイラ『あぁ、俺は昔から射撃の腕は村1番だったンダ!』
エイラ『ケワタガモ猟だって大人より上手かったんダゾ!』
エイラ『凄いダロ~!!』
サーニャ『・・・ふふふ、エイラ、なんだか楽しそう』
エイラ『そ、そんなことないゾ!』(あぁ、もう調子狂うな、また話変えなきゃ・・・)
エイラ『そうだ、あいつ寝室入るなとか言ってタナ、フフフ』
サーニャ『・・・エイラ、そういうのはあんまり・・・』
ガチャ
エイラ『こ、これは・・・私?』
サーニャ『・・・エイラのピンナップ・・こっちには活躍がまとめられた記事のスクラップまである・・・』
エイラ『////』
サーニャ『・・・エイラは前に、沢山の人が私を思ってくれてるって言ってくれたけど、エイラも同じね』
エイラ『サーニャ・・・うん』(でも、なんか恥ずかしイナ・・・)
翌日 スオムス軍本部
俺『よし、ここでお別れだな、短い間だけど楽しかったぜー』
エイラ『私は楽しくなかっタヨ!!』
サーニャ『・・・ふふふ、俺さん、どうも親切にありがとうございました』
サーニャ『・・・また会えることを期待しています』
俺『ああ、俺もさ、おっともうこんな時間だ、じゃあ二人とも元気でな、イッル!お前、俺の寝室本当に見てないんだよな!信じていいんだよな!』
エイラ『み、見てなイゾ!断じて見てなイゾ!!』
俺『ならよし!じゃあな』
エイラ『行っちゃっタナ』
サーニャ『・・・ふふふ、エイラ、正直に言えば良かったのに』
エイラ『い、言えるわけ無いじゃなイカ!』
サーニャ『・・・うふふ』
スオムス軍本部、空軍大将室
俺『は!?俺が、ウィッチ・・・ですか?』
大将『うむ、コッラー河防衛戦で、数多くのネウロイを撃墜した英雄…しかしただの人間にネウロイは倒せないんだよ、魔力が無ければね』
大将『失礼ながら、君の身体を勝手に調べさせていただいたよ、結果は微量だが魔力が検知された、空を飛ぶにはギリギリの量だがね、シールドも張れない』
大将『しかし、君にはそんなもの必要無いだろう?』
大将『世界一のスナイパーである君にはね』
大将『君には、これから、魔力制御の訓練を行ってもらう、期待しているよ、コッラーの英雄、白い死神君』
ウィッチとなった俺が配属されたのは当然、統合軍第501統合戦闘航空団
ペリーヌ『殿方ですの?』
お約束のように俺に絡む某大尉
ゲルト『ほう、ウィッチになりたてのひよっこがデカイ口を叩くじゃないか?』
俺は歴戦の猛者達に実力を示し、認められる事ができるのか?
エイラ『あいつの射撃の結果を占えば、結果はいつだって同じカード、太陽の正位置、その意味は・・・』
最終更新:2013年01月29日 14:33