ポケモン対戦史【第8世代】

本編タイトル:ソード/シールド
機種:Nintendo Switch
連動タイトル:Pokémon GO/Let's Go! ピカチュウ/Let's Go! イーブイ
機種:Android/iOS/Nintendo Switch


2016

  • 7/22 「Pokémon GO」 日本で配信開始
正確には第6世代時期配信のアプリだが、本編連動は第8世代以後を予定しているためこちらに記す。

AndroidとiOS向けアプリとして配信。遂にスマートフォンにポケモン収集・対戦ゲームがやって来た。
株ポケとアメリカの位置情報アプリなどを製作している会社・ナイアンティックの共同開発。

本作の特徴はスマホの位置情報を認識し、現実のマップの中に現れるポケモンをゲットしていく「現実との連動性」。
AR機能とカメラを活かし、さながら現実世界に現れたポケモン達を捕獲していく、という形式のゲームとなっている。
当初は第1世代のポケモンのみが収集対象だったが、アップデートを重ねた現在では第5世代のポケモンまでが登場。
その他一部のリージョンフォームや、アーマードミュウツーなど映画やイベントと連動したゲームオリジナルの個体も登場している。
もちろんポケモン対戦も可能だが、タイプ相性や各ポケモンのおおむねの種族値傾向は本編と同じなものの、
対戦方式がGO独自のものなので、本編と同じ感覚でポケモンを使っていくことはまず不可能である。というか普通のRPGですらない

「スマホでポケモンができる」という世界的反響は凄まじく、米国では開始1週間で利用者6,500万人という驚異的な数字を記録。
全世界に社会現象を巻き起こし、任天堂の株が一時ストップ高になる程であった。
しばらくポケモンから離れていたがこのアプリで久々にポケモンに触った、というプレイヤーも多かったことだろう。
しかし「歩きスマホ」のプレイスタイルを前提とするゲームゆえ、前方不注意による交通事故、ポケモンを追い求めるゆえの不法侵入などが頻発。
ニュースメディアからも名指しで非難され、一部著名人からもGOに否定的な意見を述べる人物が現れるなどの事態も起こるようになった。
良くも悪くも、ポケモンの社会的影響の大きさを世に知らしめた一作と言える。

上記の通り第7世代ソフト(SM・USUM)との連動は無いが、後述の「Let's Go! ピカチュウ/イーブイ」には一部ポケモンを送ることが可能。
特にメルタンとその進化系のメルメタルは現在この方法でのみ入手可能。
また今作の「レイドバトル」という戦闘方式は、後のソード・シールドにおいて「マックスレイドバトル」として逆輸入される事になる。

2018

  • 11/16 「ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ」 発売
GOと同じく、こちらも本編連動は第8世代以降のためこちらに記載。

Switchで発売。据え置き機で遊べるポケモンのRPGとしては「XD」以来となる。
初代「ピカチュウ版」のリメイク作品であり、舞台は懐かしくもHD画質で新しく描写されたカントー地方。
タイトルにもなっているピカチュウ、もしくはイーブイを「相棒」として連れ歩くことが可能。
この相棒は進化石の利用を拒むものの通常個体より種族値が高く、戦闘では「相棒わざ」という特殊な技を使えるなど
かなり特殊な立ち位置になっている。

登場するポケモンは初代の151匹(と対応するポケモンのアローラの姿)+前述のメルタン系列のみ。
逆鱗を覚えたスピアー・馬鹿力を覚えたニョロボン・逆にインファイトやワイルドボルトを覚えなくなったウインディなど、
一部のポケモンが習得技を調整されている。
また本作の対戦ルールは原則6vs6、持ち物無し、特性無し(メガシンカは有り)というかなり既存シリーズとかけ離れたものとなっており、
「複雑な要素を排して非常にシンプルになった」という声もあれば「これでは戦略も何もない」という声もあり賛否両論。
だが現在では対戦環境の考察もかなり進んでおり、単純な素早さゲーやステロゲーではない奥深さを見せている。

上記「GO」と合わせて、「Pokémon HOME」を経由して「ソード・シールド」にポケモンを送ることが可能とアナウンスされている。
また当ソフトのプレイデータがあるSwitchでソード・シールドを遊んだ場合、
ソフトに応じてキョダイマックスできるピカチュウ・あるいはイーブイをとあるNPCから貰える。

2019

  • 11/15 「ポケットモンスター ソード・シールド」 発売
ピカブイに引き続きSwitchで発売。
新規登場ポケモンは81種、新たなリージョンフォームも13種登場。
半据え置き機での完全新作、新世代一発目のソフトという事もありファンからの期待度は膨れ上がったが、
一方で新ハードでの開発、800種を既に超えたポケモン、それら全てを高画質に適合したグラフィック・モーション制作や対戦のバランス管理など、
ゲームフリークの多くはない陣営でゲーム開発をするにあたって全てをこなす事は難しく、限界が訪れてしまったのである。
そこでゲームフリーク、並びに株ポケが下したのは、苦渋の決断であった。

  • 登場するポケモンの削減
当ソフトに登場するポケモンは新ポケモン+既存のポケモンを一部のみ続投させた400匹のみ。
前作までも1ソフトに全てのポケモンが登場しない事は当たり前だったが、今作にはそもそも「いないポケモンのデータがない」ので、
後述のポケモンホーム経由でも対応していないポケモンを送ることは不可能、と公式から発表されている。
上述の通り全てのポケモンを制作する事が事実上不可能と判断されての、断腸の思いでの措置である。
完全な互換切りという訳ではないが、ここまで思い切った事をしたのはルビー・サファイア以来。

  • ダイマックス
今作の対戦における新要素。1試合につき1回、ポケモン1体を3ターンの間巨大化させる事ができる。
ダイマックスしたポケモンはHPが増加する他、既存の技が威力を強化され、更に必中・追加効果が確定で発生する「ダイマックス技」となる。
追加効果は自身や味方の能力上昇、相手の能力低下、天候やフィールドの変化に大別される。
ダイマックス技はZ技同様「まもる」「みきり」でも防ぎきれず、同じくダイマックス技「ダイウォール」でしか完全防御できない。

耐久を補強しつつ高火力必中技で攻められる性質上、低体力のポケモンや火力はよいが命中不安のはりきり持ちなどが主な恩恵を受けた。
また飛行技から変化するダイジェットが、確定で素早さ1段階上昇という強力な追加効果を持つ事により
ダイマックス用の飛行技の需要が大幅増加、覚えられるなら「つつく」すら真面目に考察されるという事態になった。
一方、ダイマックス技を時間稼ぎでかわせる「そらをとぶ」「あなをほる」などの需要も増した。

  • キョダイマックス
一部のポケモンはダイマックス時に姿が変わる「キョダイマックス」が可能。
姿が変わるだけでなく、ダイマックス技とは追加効果が違う専用技「キョダイマックス技」を使うことができる。
ただし対応するポケモンなら全てキョダイマックスできる訳ではなく、
主にNPCから貰ったり、マックスレイドバトルに低確率で出現する個体が対象となる。キョダイマックスの可否は遺伝もしないので注意。

  • メガシンカ、Z技廃止
ダイマックスの登場に伴い、各メガストーンやZクリスタルが作中に登場せず、メガシンカとZ技はなくなった。
これにより一部ポケモンは大幅弱体化されたが、
環境上位陣の多くは元々メガがなくても強かったりダイマックスと相性が良かったりと、実はあまり影響がなかったりする。

  • 技マシンの技変更、「技レコード」の登場
技マシンの技ラインナップが前作から大幅変更された他、同じく技を覚えられる「技レコード」が登場。
1回きりの使い捨てだが複数入手が可能、かつポケモンに持たせての輸出入も出来るなど、第4世代以前の技マシンと同じ仕様のアイテムである。
各100種類で覚えられる技は計200個と幅広く、中には3色パンチや種爆弾など従来作の教え技おなじみの技もあり、
実質今作における教え技も兼ねていると思われる。
また地震や三種の神器(10万、冷ビ、火炎放射)などの需要の高い技の多くはレコードの方に移されており、
この辺りは多少不便になったかもしれない。

  • 一部技の廃止・習得者減少
ポケモン同様、データを廃された技や、技マシンから消滅した事で多くのポケモンが習得不可になった技も存在する。
以下、対戦上主に重要と思われるものを列記する。
〇めざめるパワー
多くの特殊型ポケモンの技範囲補強に大いに役立っていためざめるパワーが廃止、
ブイズなどの技範囲が狭いポケモンは大打撃を負うことになった。
逆に4倍弱点を抱えるポケモンは思わぬ一撃を食らう危険性が減ったことで動きやすくなった。
〇どくどく
どくどく自体は続投しているが、技マシンが無くなったことで大幅に習得者が減少、低火力ポケモンの火力の誤魔化しが効かなくなった。
逆に毒タイプで今までどくどくをレベル習得しなかったポケモンの多くが今作から覚えるようになっている。
〇おんがえし、やつあたり
ノーマル物理アタッカーやスキン持ちのメイン技も消滅。すてみタックルやのしかかりなどをメインに据えざるを得なくなった。
〇おいうち
廃止。相手の交代際を狩る戦術は取れなくなった。ふいうちは続投。
〇はたきおとす
こちらも続投したが教え技の消滅で習得者が減った技。輝石持ちなどは落とされる危険性が減った。
なおポケモンホームからポケモンを連れてきた場合、データがない技を覚えたままの状態で送ることができるが
当然ゲーム中では使うことができない。

  • 性格ミント
バトルタワーの景品に、新たに登場したアイテム。「○○(性格名)ミント」という名。
使用するとそのポケモンを性格名と同様の能力補正に変えることができるという、実質性格変化アイテムである。
なお変わるのはあくまで「能力補正」のみであり、木の実の好みや遺伝などでは元の性格が参照される。

  • マックスレイドバトル
GOの「レイドバトル」を形を変えた上で本編に持ち込んだもので、野生のダイマックスポケモンに最大4人で挑めるバトル。
相手のダイマックスポケモンはダイマックスが解除されない、時々こちらの能力上昇を打ち消す、
上位レベルの個体なら攻撃を複数回ブロックし補助技も無効化するバリアを張るなど、かなり強化されている。
10ターン以内に相手の体力を0にできれば捕獲フェイズに入り、レコードなどの報酬を得られるが、
10ターン経過したりそれまでに味方が合計4体落とされてしまうと強制敗北となり、報酬が得られない。
NPCを味方に一人で挑むこともできるが、味方NPCはかなり技構成や思考ルーチンがお粗末で足を引っ張ることも多く、
強力な個体を相手にするならオンライン上で友達や見ず知らずのトレーナーと協力して戦うのが一番であろう。

  • 技思い出し関連
今まではとある一か所にしかいなかった技思い出しをさせてくれる人物が、今作は全てのポケモンセンターに常駐。
しかもハートのウロコなどを必要とせず、無料で思い出しが可能になった。
この人物は同時に技忘れや姓名判断師も兼任している。
その代わり第7世代のように「そのレベル以後で覚える技の思い出し」は不可能になった。

  • 遺伝関連
今作から「親から子への技遺伝」だけでなく「預けた1体からもう1体へ」の技遺伝も可能となった。
ただし同種のポケモンに限る上、遺伝技を覚えさせたいポケモンの技スロットを1つ以上開けておく必要がある。

  • その他の特記事項・変更点
〇今作でギルガルドのBD(ブレードフォルムだとAC)が10ずつ減少。金銀以降では初の種族値下方修正が行われた。
〇前作で猛威を奮ったミミッキュも、特性ばけのかわの弱体化という形で下方修正された。
 もっともこちらはダイマックスとの相性が良く「むしろ強化されたのでは?」という声すらある。
〇ダブルバトルにおいて、素早さ増減による行動順の変更が変化があるたびに再計算されるようになった。
 例えばA→B→C→Dの順番で動くターン、BがAに電磁波をかけられCの素早さを下回った場合、
 従来ならそのターンだけはBが先に動くところを、今作からCの方が先に行動するようになった。
 このためダブルにおける麻痺や追い風などの重要性が大きくなった。
〇一部ポケモンは進化方法が変更された。
 特定の場所での進化が必要だったリーフィアグレイシアクワガノンは石進化に変更、
 また今作から「なつき度」が無くなり、ポケモンキャンプで増やせる「なかよし度」に統合されたことで
 多くのなつき進化ポケモンはニンフィアと同様なかよし度を参照して進化するようになった。
〇きもったま・マイペースなど、一部の特性には相手の「いかく」を無効にする効果が加えられた。
 新特性「ミラーアーマー」の登場・流行もあり、前作で猛威を奮った威嚇は刺さらない場面が増加した。
〇タウリンなどのドーピングアイテムを、今作からは努力値いっぱい(255)になるまで使うことが可能になった。
 アイテムだけで努力値振りが完成するが、もちろん相応にお金はかかるので金策を確保しておきたい。
〇「フィラの実」などの混乱実の回復量が1/2から1/3に減少した。
〇従来のふしぎなアメとは別に「けいけんアメ」が登場。
 使うことで1レベル上げるのではなく一定額の経験値が入る仕様のため、
 低レベルのうちはけいけんアメ、高レベルになったらふしぎなアメを使った方がレベリングに効果的である。
〇ランクマッチにおいて、レベル50未満のポケモンは50に固定されて出場するようになり、いわゆる「レベル1戦法」は取れなくなった。
〇「ピカブイ」同様、今作は学習装置無しで(瀕死を除く)手持ちのポケモン全てに経験値が分配される。
 機能をオフには出来ないので、レベルを上げたくないポケモンにうっかり経験値が行かないように注意。
〇既にLv.100になったレベルアップで進化するポケモンに「ふしぎなアメ」を使うことで進化させることが可能になった。

何よりも今作を語るにおいて外せないのがポケモンのリストラであり、
公式の苦渋の決断には「仕方ない」「いずれこうなると思っていた」という同情的な意見と、
「納得がいかない」「ゲーフリを許さない」という否定的な意見とでユーザーが二分されることになってしまった。
特に海外では後者の比率が大きく、ニンテンドーオブアメリカが苦情の反響を受けて
ソード・シールドの予約キャンセル(DL版を含む)及び返金に応じる事態にまで発展。
間違いなくここ数年で一番の炎上騒ぎとなった年であった。
ただし対戦バランスについては環境で暴れまくった一部の準伝説やゲッコウガポリゴン2などが不在となり
うまく調整された、という声も一定数聞かれる。(それでも一部ポケモンは未だうんと強いのだが…)

2020

  • 2/12 「Pokémon HOME」配信開始
Switchとスマートフォンに対応したクラウドサービス。言わば第8世代版ポケモンバンクである。
「ポケモンバンク」「LPLE」「GO」から一方的にポケモンを送れ(GOは現在未対応)、剣盾とは双方ポケモンのやり取りが可能。
とは言え前述の通り剣盾に全てのポケモンを移すことは不可能であるため、一部ポケモンはDLC実装や今後の商品展開までHOMEでお留守番となる。
またスマホ版には剣盾本編に実装されていなかったGTSや、ミラクル交換がまとめて出来るミラクルボックス、
集ったグループ内で交換ができるグループ交換などの交換機能が備わっている。
また廃人待望のまとめてポケモンを逃がせる機能や、PGLのサービス終了に伴いポケモンランキング(こちらは今後実装予定)もこちらに備わる。

無課金で使用することもできるがボックス数や交換数がかなり制限される上に肝心のバンクとの連動ができないため、
存分に活かすなら有料のプレミアムプランに登録するべし。
プレミアム時ならバンクの2倍の6,000匹を預けられる上、預けたポケモンのジャッジ機能まで使える。

またHOMEの配信と同時にヒトカゲ以外のカントー御三家やアローラ御三家、剣盾登場ポケモンのアローラの姿や一部伝説などが解禁。
実は登場当初から内部データが存在していたポケモン達である。