光戦隊マスクマン

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光戦隊マスクマン - (2020/01/20 (月) 18:47:29) の編集履歴(バックアップ)


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更新日:2024/02/24 Sat 06:47:14
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80年代戦隊 80年代特撮ヒーロー F1レーサー MASKMAN ※土曜夕方18時です。 いちごはうす オーラパワー カズレーザーおすすめ ガンスピン コードネーム呼び戦隊 ジェットマンの原型 スタイリッシュあやとり スピリチュアル スーパー戦隊シリーズ ダンスEDの先駆け ツッコミどころ満載 テレビ朝日 ハイテク曼荼羅 マン戦隊 レジェンド戦隊 ロミオとジュリエット 元祖6人目 光るオーラだマスクマン 光戦隊マスクマン 光鬼 地底帝国チューブ 奈良県 愛のソルジャー 手応えあり! 拳法戦隊 早すぎた番外戦士 曽田博久 末弥純 東映 武田広 特撮 空中浮遊 第11作 謎のハイヒール推し 谷隼人 鈴木武幸 長石多可男 闘う君は美しい



人の体には、未知の力が秘められている。

鍛えれば鍛えるほど、それは無限の可能性を発揮する!


MASKMAN


光戦隊!

!!




本作はスーパー戦隊シリーズ第11作目。
1987年2月28日から1988年2月20日まで全51話が放送された。

オカルト拳法をモチーフとし、そこに「ロミオとジュリエット」を彷彿とさせる“敵味方に引き裂かれた男女の愛”という要素を加えた作品。
そのため、「鳥人戦隊ジェットマン」の先駆け、と見る向きもある(奇遇にも、主題歌を唄っているのはどちらも影山ヒロノブ)。

各種マシンや装備などのデザインは評価が高く、また、これまで主にメタルヒーローシリーズでしばしば使われていたワイヤーフレームによるSFXが大胆に採り入れられている。
3DCGで描写されるOPのタイトルロゴは、当時度肝を抜かれた人も多かったのではないだろうか。

これまで2台や3台のメカによる合体で構成されていた巨大ロボが5台による合体となり、5人の戦士一人一人に専用マシンが与えられた初めてのスーパー戦隊である。
また、5人の専用武器のなりきり玩具が出たのもシリーズ初である。

また、これまでの作品は「第1話の時点でとにかく何でもかんでも魅せ場を詰め込む」という描き方が主流であったのに対し、本作は世界観の説明、変身プロセスの体得、スーパーマシンの確保などの過程が数話に渡って描写されるという描き方がなされた。いずれにせよ第1話が詰め込み過ぎなのは従来と変わんないけど
こういった構成は、次作の「超獣戦隊ライブマン」等、後年の様々な戦隊作品で採り入れられることとなる。

開始早々いきなり姿を表す謎のマッチョマン、半身が機械で出来た仏像、座禅を組んで空中浮遊など、色んな意味で印象的なOPは今なおネタにされる。

ナレーターには同じテレビ朝日の「タモリ倶楽部」のナレーションでおなじみの武田広が起用された。

主題歌を作曲したのは、元ジャッキー吉川とブルーコメッツのメンバーにして「機動戦士ガンダム」の「哀戦士」などでアニソン界とも縁が深かった井上大輔であり、4年連続で歌謡曲・ニューミュージック畑の人間が抜擢された。
歌唱は「電撃戦隊チェンジマン」以来2年ぶりの担当となる影山ヒロノブ*1

キャラクターデザインは「ダイナマン」から「フラッシュマン」を手掛けた出渕裕に代わり、「ジルオール」シリーズの末弥純に加え、新貝田鉄也郎・森野うさぎ・秋恭摩の三人から成るデザイナーグループ「いちごはうす」が担当した。
使用BGMが話数によって変わるのが特徴(後に登場するジェットカノン、ギャラクシーロボ等のBGMは固定されている)。
余談だが、「太陽戦隊サンバルカン」以来のサブタイトルが2行表示の回が複数ある*2

長らく東映特撮YouTube Officialで配信されなかったが、2019年11月より毎週金曜に待望の配信が開始された*3


◎あらすじ



1987年・初春


とあるレーシングサーキットで、F1レーサー・タケルを擁する「姿レーシングチーム」が今まさにレースに挑んでいた。
ところが、そこに、謎の女性・美緒が突如として乱入。必死になってタケルの車を止めに掛かった。
美緒はタケルの恋人であり、二人はマンホールの中から姿を現したところを偶然鉢合わせになるという奇妙な経緯から出会った間柄であったが、すぐに意気投合し、とても仲睦まじいカップルとしてこれまでを過ごしてきた。
彼女が言うには、「地底帝国チューブ」が攻めてくるのだという。
チューブとは、人類が未だ足を踏み入れた事のない地底世界を統一した覇者であり、その首領である地底王ゼーバが地上世界の征服を宣告したのだ。
美緒の訴えによりレースを離脱したタケルは、二人でバイクで逃避行を始めたが、まるでその動きを予知していたかのように、チューブのアングラモン戦闘機が二人めがけて爆撃を開始。逃げきれなかった二人は地割れへと呑み込まれ、美緒は自分の身に付けていたペンダントをタケルに託すと、蟻地獄のようなトラップに引きずり込まれて姿を消してしまった。

実は、美緒は元々地上侵略の足掛かりとしてゼーバが送り込んだスパイであり、その正体はイアル姫という地底界の王女であった。
しかし、タケルとの交流を経て考えを改め、帝国の方針に背いたため、制裁を受けることとなってしまったのだ。

圧倒的な力で地上を意のままに蹂躙するチューブ。しかし、そこに4体のスーパーマシンが突如として現れ、アングラモン戦闘機を次々と撃ち落とすと、その中から4人の戦士が姿を現した。
そして、後からもう一人の戦士も合流。
その正体は地割れから生還したタケルであり、姿レーシングクラブのメンバーである5人の若者の正体は、実は地底帝国チューブの侵攻を予期して結成されていたスーパー戦士・「光戦隊マスクマン」だったのだ。

見事チューブの地底獣らの撃退に成功してみせるマスクマン。
5人は、自らの指導者である姿長官に大喜びで勝利を報告しに行くが、逆に一喝されてしまう。
姿長官が言うには、あれらはチューブが擁する戦力のほんの一部に過ぎず、そして、マスクマンもその真価をまだ引き出せていないというのだ。

マスクマンの力の源とは「オーラパワー」。
マスクマンの5人が姿長官に召集され、表向きは姿レーシングクラブとして活動しながら、これまで鍛錬を重ねてきたのは、何よりも、その「オーラパワー」の素質を見込まれての事であった。

地底王ゼーバのパワーは凄まじく、その妖気によって早くも暗黒の地底城を地上に発現させ、たちまち世界中を凍える闇の世界へと作り替えてしまった。
早くオーラパワーの極意を会得し、マスクマンの真価を発揮させなければ、チューブの地上制圧は時間の問題となってしまう。
しかし、タケルは美緒を想うあまり心をかき乱され、“雑念”をなかなか捨てきれず、修行はなかなか完成しない。
その間もチューブの猛攻は止むことを知らず、もはやこれまでと思われたその時、5人は絶体絶命の危機に追い込まれた(敢えて自ら危険な状況へと飛び込んだ)ことによって、遂にオーラパワーの発現に成功。
オーラパワーを伴う必殺技を扱えるようになったことで、暗黒の地底城の妖気も打ち破ることが出来た。

過酷な特訓と戦闘の末、見事オーラパワーを目覚めさせたタケル達5人。
果たして、人の体に秘められた未知の力で、チューブの野望を打ち砕き、そして、美緒(イアル姫)ら心ある人々を救いだすことは出来るのだろうか!?


◎登場人物


【光戦隊マスクマン】
鍛錬の末オーラパワーを身に付けた、姿レーシングチームの若者たち。
苗字は設定されていない。*4
オーラパワーは精神力によって大きく左右される性質を持っていることもあってか、基本的にメンバー全員が無茶をしがちで、長官もそれを黙認することが多く、長官の方からメンバーに無茶振りする機会も多い。
姿レーシングクラブは“仮の姿”ということになるが、姿長官も含めレーシングチームとしての仕事に誇りや愛着が無いわけではなく、マシン開発や自分たちを応援してくれる子どもとの交流はとても積極的に行なう。
なお、このマスクマン、演じた俳優・女優が比較的早くに全員引退したという有り難くない称号があったりする(おそらく、今後もスーパー戦隊シリーズで唯一の事例となるものと思われる)。

  • レッドマスク/タケル (演:海津亮介)

「負けられない……! 美緒を助けるまでは、死ぬものか!!」

マスクマンのリーダーで23歳。普段から私服が赤のジャケットという、そりゃ戦隊レッドになるのも当然だわと言いたくなるような恰好をしている。
空手を得意とし、5人の中では最も強いオーラパワーの持ち主。
マシンの操縦にも長けているため、姿レーシングチーム時代ではレーサーを務めていた。
本作のストーリーは殆ど彼を基軸として回っていると言っても過言ではないため、シナリオ上でも戦闘シーンにおいても絶対的な存在感を発揮することが多く、単独での魅せ場は歴代戦隊レッドの中でも特に多い部類に入る。
正義感が強くどんなピンチにも挫けない、まさに熱血漢と呼ぶに相応しい男だが、恋人である美緒の事が絡むと暴走し、名実共にチームの中心人物だというのに他のメンバーの足を特に引っ張りがちという、これまでのレッドにはない個性を持っている(後の天堂竜に近い)。
とあるエピソードで「22歳になるまで敗北というものを知らなかった」と独白していたことから、もともと身体能力や格闘の技術は高かったらしい。
小さい頃はキカイダーごっこが好きなワンパク坊主だった。
戦う際は、おもに「アチョーッ!」「ハイヤーッ!」といった掛け声を発するが、別に裏声(怪鳥音)だったりはしない。
演者は前年の『フラッシュマン』に始まり、『ダイレンジャー』ではメディア魔術師を演じるなど、80~90年代にかけてのスーパー戦隊で頻繁にゲスト出演していた。
俳優を辞めた後はラーメン屋の店主になった。
使用武器:マスキーブレード
必殺技:レーザーアロー、マスキーブレード・オーラ斬り、マスキークラッシュ、ゴッドハンド


  • ブラックマスク/ケンタ (演:草刈滉一)
マスクマンのサブリーダーで22歳。カンフーやテコンドーに長けたパワーファイター。
一方で、変身後はマスキーロッドによる棒術を駆使した戦い方をする。
女の子に弱く惚れっぽいが、あまり結果には結びつかない。
メカニックに強く、よくバイクを乗り回している。
ゴーカイジャーではドンさんの担当だが、中の人が中の人だけにかなり変てこりんになる。まあドンさんは性格はもちろん闘い方も本家と乖離が激しいからなぁ…。
因みに俳優を引退した後会社員になっている。
使用武器:マスキーロッド


  • ブルーマスク/アキラ (演:広田一成)

「なんだよ、子ども子どもって……小さいからってバカにすんなよ。これでも16歳だぞーっ!!」

ケンタの弟分でメンバー最年少の16歳。身体が小さく子ども扱いされることを気にしているが中国拳法の達人で、双剣の使い手。
が、ケンタ同様、固有装備はトンファーだったりするなど変身前と変身後で戦い方が何故か大きく変わってしまう。
天真爛漫…を通り越して、もはや天然ボケの域に達しているほどの非常に呑気な性格をした少年で、好きな食べ物はリンゴ。当時の人気アイドルであった南野陽子に入れ込むミーハーな面も。
終盤には洗脳され地帝剣士ウナスとなって仲間と敵対する等、まるでヒロインの如き扱いを受けた
ゴーカイジャーではジョーが担当するため、ノッポになり違和感がかなり激しい。

“天才少年格闘家”というその属性が実はリアルガチということで、マスクマンのメンバーの中でもファンの間で話題にのぼる機会が特に多い。
というのも、演者の広田は実際の拳法家であり、1990年に北京アジア大会にも出場し、メダルは逃すも4位の好成績を残した実績もある。
当然、素面でのアクションも評価は高かった。
彼の貢献はこれだけに留まらず、本作を介して変身後のアクターさんにも中国拳法のノウハウを教えた事は、
後の『五星戦隊ダイレンジャー』や『獣拳戦隊ゲキレンジャー』で大いに活かされる事になった。いわば、中華系戦隊の立て役者。
あまりのカッコ良さに当時は追っかけがいたらしい…

なお、そのゴーカイジャーには大いなる力を与えた人物として登場。実はマスクマンのメンバーはゴーカイジャー放送時点で五人全員が俳優業を引退していたため、喜んだファンも多かったのではなかろうか…。因みに彼は俳優を引退後中国武術の指導者になっている。
使用武器:マスキートンファー
必殺技:炎返し、トンファースピン、ブルースクリュー


  • イエローマスク/ハルカ (演:永田由紀)
男勝りで姐御肌の20歳。忍者の家系の出身であり、身体能力は高く、九節鞭と手裏剣を武器に戦う。
また、洞察力に優れ、変装術にも長けている。
幼い頃から修行漬けの毎日を送っており、普通の女の子らしい生活を殆ど送れず、とても可愛がっていたアンティークドールの「マリーちゃん」を「修業の妨げになるから」と周りの大人たちに捨てられてしまった哀しい過去を持つ*5
OPや特訓時などでのレオタード姿が印象的だが、別にその格好で踊ったりはしない。
ゴーカイジャーではルカの担当。ルカはハルカと同じく姉御肌女子だったので馴染んでいた。
演者は2019年時点で既に引退しているが、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』最終回にて名も無き一般人の役としてゲスト出演している。
使用武器:マスキーローター
必殺技:イエローマスク影分身


  • ピンクマスク/モモコ (演:前田賀奈子)
子供好きでお転婆な性格の19歳。時代が時代ゆえか、太い眉毛が特徴(当時の流行ファッション)。
太極拳を得意とし、“剛の拳より柔の拳”的なファイティングスタイルを取る。
子供が絡んだときの責任感は特に強く、子供達との約束を守る為に変身せずに戦い、最終的に地帝獣の腹を素手でぶち破ったこともある。
この事から、一部では「歴代最強ピンク」との呼び声高い凄い人。
ハルカとは仲が良く、チューブの作戦を阻止すべく2人で強盗に扮した事もある。
使用武器:マスキーリボン


  • 姿三十郎 (演:谷隼人)

「人間はその体を鍛えれば鍛えるほど強くなる。そして、人知を超えた力……想像を絶した力を引き出すことができる」
「タケル、ケンタ、アキラ、ハルカ、モモコ、何のために今までその体を鍛えてきたんだ! 己を信じて、さらに鍛えるんだ!」

光戦隊の長官。オーラパワーを極めた武道の達人であり、優秀な科学者でもある。
地底帝国チューブの脅威を知った彼は、オーラパワーの素質がある若者を見つけるべく全国を回り、タケル達をマスクマンに任命した。
常にタケルに限界に挑むような過酷な特訓を強いらせるが、すべては地上を守るためでもある。
その一方で姿レーシングクラブのボスとしての顔を持ち、4話で「姿スーパーF1モデル」を改造する五人のためにおにぎりを振る舞う面も見せている。
本人曰く「俺は不器用でね。カッコ悪いけれどもおかか・梅干し・シャケ・たらこ、いろいろあるぞ!」とのことだが、味はかなり好評。

OPや第2話冒頭のように、座禅を組んだままでの空中浮遊が印象的。
また、演者は同時期に他局で放送されていた視聴者参加型バラエティー番組『風雲!たけし城』では
毎週の様に人海戦術で城攻めをしながら極稀にしか城を落とせない隊長だった為、「こいつで大丈夫なのか」とその城の殿にツッコまれたのは有名な話。


  • 東博士(演:七田玲子)
姿長官の秘書を務める女性科学者。
マスクマンのオーラパワーのチェックを担当する他、オペレーターとして司令室からの索敵や通信も行っている。
光戦隊には他にも多くの科学者やスタッフが所属しているが、全編に渡って登場したのはこの東博士のみである。


  • X1マスク/飛鳥リョオ (演:柴谷英樹(現・東真司))

「タケル、お前はマスクマンのリーダーに相応しい男だ。死んではならん男だ!」

第39話ゲストで、タケル達以前に光戦隊の有力候補だった人物。
チューブにピアニスト志望だった恋人のユウコを殺され、「ひとりの女を守れなかった俺が地球の平和を守れるはずがない」という無念から長官の元を去った。
しかし、戦士としての想いは完全に捨て切れておらず、一度だけ戻ってきてマスクマンと共に戦った。
二回目のマグマドグラーとの戦いにおいて強化されたヘルバーストを受け止めた際に全エネルギーを放出し、変身能力を失った後は子供に武道を教える為バイクで旅立った。
「6人目」と姿長官、チューブからも呼称、5人とは距離を取る等、ドラゴンレンジャー以降の追加戦士の先駆けとなり、
スーツアクターも後年キングレンジャー黒騎士、ガオシルバー、キョウリュウゴールドと言った6人目を担当する大藤直樹が担当している為、その意味でも原点である(特にタケルとのやり取りは『鳥人戦隊ジェットマン』の第3話そのものである)。
名称はマスクマンより電撃戦隊チェンジマンに近く、顔・マフラー等はバトルフィーバー隊(特にバトルフランス)に似ている。元はマスクマンの没デザインである「ザ・ファイブマン」のスーツから。

演者の東真司氏はその後俳優業を引退し、現在は映画監督として活動している。
また2019年に公開したある短編映画には、ファイブレッド・ファイブブルー・ティラノレンジャーリュウレンジャー・ニンジャホワイトといった錚々たる面々が出演していた。


【変身プロセス】
変身の決め台詞は「オーラマスク!」。変身に使うブレスレットは「マスキングブレス」。
修行によって培ったオーラパワーで空を飛び、各自の九字護身法の印を結ぶと、オーラで出来た壁のようなものが空中に現れ、それを突きぬけてマスクマンに変身する(その際、「○○マスク!」と自らの担当カラーを叫ぶ)。

これだけでも歴代シリーズの中でもかなり特殊な部類に入る変身プロセスであるが、そのうえ変身シーンの間は、メンバー全員、男性だろうと女性だろうと下着姿になる*6というブッ飛んだ描写がなされている(明確に描写されたのは3話と4話のみ。以降は、全身が光に包まれるような形へと変更された)。
5人一斉に変身する時はレッドのみが1画面で描かれ、その他メンバーは4分割で表示される*7。また、名乗りもレッドのみである。一斉変身時でも全員が1画面ずつで描かれたこともあった。
一応、オーラパワーがなくてもマスキングブレスがあれば変身自体は任意で可能のようであり、1話では変身シーンは明確に描かれておらず、タケル達は2話以降でオーラパワーの会得のための修行を開始。明確な変身シーンが描かれたのは4話からとなった。

ちなみに、プロトタイプマスクマンであるリョオのみマスキングブレスを使わず、「チェンジパワー!」の変身コードと共に自力で変身する。


【地底帝国チューブ】

  • 地帝王ゼーバ (演:新海丈夫/声:加藤精三)

「地上をこの地帝と同じ、冷たく暗い闇の世界に変えるのだ。その時こそ、地帝王ゼーバが全地球の支配者となるのだ……!」

平和だった地底世界を恐怖と暴力で支配しチューブを築き上げ、地上へと制服の牙を向けた独裁者。
一度はダークホロンという術を使い暗黒の地帝城を浮かばせ、グレートファイブを地に伏せ地上を冷たく暗い闇の世界に変えるほどの恐るべき力を見せつけた。
仮面で正体を隠していたが終盤、その驚くべき素性が明らかとなった。
その正体は過去にイガム族が討伐したリサールドグラーの産み落とした子供、リサールドグラーⅡ世。


  • 地帝王子イガム (演:浅見美那)

「地底貴族の名門・イガム家の一族とあろうものが……恥ずかしい姿をさらしおって。おかげでこの俺は、『裏切り者の兄』と後ろ指さされどれだけ悔しい思いをしてることか……!」
「わかるまい! お前にはこの気持ち、この悔しさが……! 覚えておけイアル姫、お前が愛した男……口にするも汚らわしい、あのレッドマスクは俺が叩っ斬ってやる!!」

美緒ことイアル姫の兄で、嘗て地底を統治していた誇り高きイガム家の末裔。
没落した御家再興を条件にゼーバに従っており、失点回復に躍起となっている。
妹であるイアル姫を裏切り者と見なし、何かにつけて徹底的に罵るが、実はその心の奥底では肉親としての情を完全には捨てきれていないような一面を覗かせることもある。
レッドマスク/タケルを『妹を誑かせた不届き者』とみなしており、幾度となく憎しみの刃を叩きつけていく。
剣の腕はレッドマスクとほぼ互角で、振るう長剣は電磁ムチにもなり、柄部から光弾も発射できる。
また、左右の中指に施された指輪は「〇×のドラゴン!」と名を呼ぶことで強力な電撃光線を放つ。
ララバの犠牲で大地底剣を手に入れたバラバに対抗して、守護神のイガム竜を呼び出す。
終盤、実は女性であるという事が衝撃の事実として明かされるが、どう考えても視聴者には最初からバレバレだった


  • イアル姫/美緒 (演:浅見美那(二役))

「タケル……好きでした。初めて会った時から……短かったけど、素敵な思い出をありがとう。さようなら、タケル……二度と会うこともないでしょう……」

本作のヒロインであるイガム王子の双子の妹。
ゼーバのスパイとして地上に潜入するが、そこで出会った光戦隊のタケルと恋仲になりゼーバを裏切る。
そのため牢獄に捕えられ、イガム王家を汚した罰としてゼーバとアナグマスの魔力によって「永遠の眠りの刑」という氷の棺に閉じ込める刑罰を受けてしまう。

地帝獣イグアによってアリジゴク状の砂に引きずり込まれる際、タケルにイガム王家のペンダントを手渡しているが、
タケルにとっては、それが美緒を救い出すための誓いの証であると同時に迷いの引き金にもなっている。


  • 地帝司令バラバ (演:志賀圭二郎)

「地帝司令バラバにお任せを。家柄や誇りだけの没落貴族など役に立ちませぬ。ましてや裏切り者を出す一族など、信用なりませぬ!!」

の達人である武闘派幹部でバルーガ族の勇者。自身が叩き上げの身柄なのか、イガムとは所詮家柄だけで成り上がった身と見下しており、互いに仲が悪い。
前々作でいうギルーク的ポジションにあたる。かなりヘタレかつ要領の悪い人物であり、若干マザコン気味。最後は副官のオヨブーに見捨てられる。
武器は巨大な岩をも割るギガロ剣。鍔部に施された宝玉からは怪光線を発し、数名のアングラー兵ですら持ち上げられない重さを持つ。16話では地帝獣ガマロドグラーによってマスクマンのエネルギーを吸収しパワーアップしギガロ剣の剣先を発光させあらゆるものを切り裂くバラバ雷撃剣や柄からの発砲、口からの光線で攻撃した。
後半で地底帝国最強の剣・大地底剣を手に入れてパワーアップした。
母・ララバを演じたのが曽我町子女史である事が有名。


  • 地奇地奇獣アナグマス (声:神山卓三)

「ゼーバ様、まあまあお待ちください。お怒りはごもっともです。しかし、そのお怒りを受けるものは他にいるのではありませぬかな?」

地底一の博識を誇る妖獣。
後の作品でも度々登場する学者系幹部の元祖。
感情的になりやすい面子ばかりで全体的にギスギスしている地底帝国チューブにおいて、冷静さを保ったままゼーバに物を申せるなど、組織における女房役のようなポジション。
強大な魔力を秘めた妖魔球とゲートボールのスティック状の武器を使い、戦闘も結構強い。
ドクロドグラー=骨姫を差し向けながら、持ち前の魔力でグレートファイブ強奪に成功した功労者でもある。


  • 地帝忍フーミン (演:久保田香織)

「地底貴族・イガム家に代々使える地帝忍フーミンにその程度の技が通じると思っているのか?」

イガム家、そしてイガム王子に絶対の忠誠を誓うくの一で、プライドが高いイガムを諌める役目も持っている。
イアル姫を痛ましく感じて、開花すると氷が解けると言われるマリアローズの花を使い氷の棺を溶かそうとする健気な一面も見られた。
口から火炎弾・小刀・手裏剣を吐き、サークレットからは怪光線を放つ。
そんな彼女の最大の武器は、アキラの双剣に乗れるほどの身軽さとそこから繰り出すトリッキーな体術や変装。
特に、小刀を構えきりもみ回転しながらマスクマンに突撃する戦法を得意とする。
さらに「声映しの術」という声帯模写能力などを駆使してイガムのためにマスクマンを攪乱する。
イエローマスク/ハルカだけでなく、バラバに仕えるオヨブーともライバル関係にあたる。


  • 地帝忍オヨブー (演:岡本美登)

「バラバ様!うるさい奴とお思いでしょうが、お助けに参りました。」

バラバの腹心を務める全身真っ赤な忍者
とは言え、ゼーバから派遣されている与力的立場であり、その忠誠を向ける先はあくまでゼーバである。
終盤でついにバラバを見限るも、最低限の義理を通す(レッドマスクとの一騎打ちの機会を与える)男ぶりは必見。
火の玉を飛ばすなど炎を操る能力の持ち主で、毎回のごとくレーザーマグナムを弾き返すスポンサー泣かせな強さの持ち主で、得物たる光るブーメランを地中に飛ばして背後から攻撃する不意打ち攻撃が得意。
EDのサビとともに見せる「オヨブー必殺走り」という全力疾走は新幹線を追い抜く程のスピードを誇る。
基本的にシリアスキャラだが、第7話では変装もせずマネキンの間に立ちながらケンタを監視するというシュールな姿を見せた。
ちなみに演者は15年後でも敵側の忍者を演じていた。


  • エネルギー獣オケランパ (声:篠田薫)

「ケーラケラケラケラ!オケランパァッ!」

……という奇声とともに地底から現れる巨大化担当。死んだ地帝獣を光線で蘇生・巨大化させる。
最終回で存在を忘れ去られていた可哀相すぎる奴。
再生光線を発射後、「ホッ……ヤレヤレ……」と呟きながら地底に戻る仕草が妙にかわいい。


  • イガム竜
イガム家の守護神とされる、手足の無い東洋風の竜。大地底剣を手に入れたバラバに対抗してイガムが目覚めさせた。
イガムの命令で召喚される。
マスクマンの敵ではあるが、イガムの妹であるイアル姫も守護対象としている。


  • 盗賊騎士キロス (演:渕野俊太)
中盤から登場した第三勢力。
騎士を気取ったキザな男だが、目的の物を盗み取る為には手段を選ばない卑劣漢。
イアル姫に一目惚れし、これを奪う為タケルと争う。
鎖鎌を武器とし、それを高速回転させることで放つクレッセントスクリューが必殺技。


  • 地帝獣
チューブの怪人で、地帝ドグラーと寄生獣*8に分離・合体が可能な者とそれが確認できない者の二種類が存在*9
冷凍洞窟という保管庫でまるで冷凍食品よろしく安置されているが、ゼーバの命を受け、燃える炎によって解凍される。
(毎回製造されているわけではなく本編だいぶ前から活動しているものや野生のものもいる)

なお、「地帝ドグラー」は全個体この呼称で図鑑の『全怪獣怪人』なども1種類しか掲載していないが、実際はイグアドグラーは人間型のドグラーだが、カビラドグラーは植物(足の生えた花)型のドグラーであるなど1体ごとに違う。
他に17話で幻のような形でいわゆる「再生怪人軍団」が登場した際、地帝ドグラーだけが出てきた連中がいた*10

  • アングラー兵
チューブの戦闘員で、ラプラナグラリアと呼ばれる棒状の生きた武器を使う。キノコが食料。
13話でガルガドグラーを使い、人間をベースにしたネオアングラー兵を作り出そうとした事もある。
挿入歌「俺たちアングラー」からは彼らの立場に同情を覚えるかもしれない。
「♪逃げたいけれども辞めたいけれども、ゼーゼーバッバ、ゼーバが怒る!」


  • アングラモン戦闘機
地帝城に無数配備された戦闘機。
コウモリに似たシルエットをしており、両翼部に光線銃を装備。
三機編隊が基本でイガム王子も操縦、地上を破壊せんと飛び回る。
複数機合体することでアングラモンスネークというムカデのような地上攻撃形態にもなれる。
地中を潜り、機首からビームを発射する。


  • 地底列車
チューブの幹部がアングラー兵と共に地上侵攻に向かう際に使用。
地底城から地上へと通じる無数のチューブを高速で駆け抜けていく。



◎必殺武器

  • ショットボンバー
前々作、前作から続くお約束の必殺のバズーカー砲(ただし、各自の装備を連結させる合体バズーカではなく、単体で成立している巨大な武器)。
5人のオーラパワーを集中して打ち出し、地底獣を粉砕する。その威力はレーザーマグナムの35倍。
この手の武器にしては珍しく、どうやって取り出しているのか等の描写が全くない。また、発射する際には、センターを務めるレッドマスクがエネルギーサーバーである巨大なバックパックを背負っているという珍しい特徴がある。
第27話にて、キロスのクレッセントスクリューにより破壊されてしまった。
尚、当時発売されたDX玩具は、当時として珍しい銃撃音とライトギミック付きの水鉄砲だった。
放送当時のCMの売り文句、「手応えあり!」は一部で有名。

  • ジェットカノン
第29話、ショットボンバーに代わる形で開発された新型必殺武器。
5人のオーラパワーを集めることで、レーザーマグナムの45倍もの威力を持つエネルギー波を発射する。
飛行形態にも変形し、レッドマスクを機体上部に乗せて飛行することも可能。



◎巨大ロボ・メカ


シリーズ初の5体合体ロボ。また、初めて銃を装備したロボットでもある。
光電子ライザーから放つオーラの剣技「ファイナルオーラバースト」。
5体合体でありながら華奢でスマートな垢抜けたデザインだったが、その分スーツの耐久力に難があったらしく、番組途中で修復不可能な程に破損してしまった事もあって終盤は殆ど出番が無く、最後の出番となった48話にて合体シーンを省いて唐突に登場した事もある。

巨大トレーラーが変形する2号ロボ。
人間同様に心を持ち、オーラパワーを生む事が出来る。
中盤グレートファイブがアナグマスの策略で一時使用不能になった際に初登場した。
必殺技「鉄拳オーラギャラクシー」は宙返りをしながら手刀で(鉄「拳」なのに…)相手を切り裂くという初の武器を用いない必殺技であり、迸る後光やハイテク曼荼羅等が背後に浮かぶ極めて特異な演出が印象に残る。
また、座禅を組んだり、敵を倒した後は合掌したりとロボ自体も極めて個性的。

  • スピンクルーザー
4話で地帝獣カビラドグラーの作り出したメビウストンネルに突入するため、姿スーパーF1モデルを改良した自動車。レッドが運転する。ボンネットにクルーザーバルカン2門搭載。

  • マスクローダー
レッド以外の4人が運転するバイク。5話から登場。
パトロールには普通車が用いられるので出番はあまりないが、敵の追跡や戦闘で性能を発揮する。

◎『海賊戦隊ゴーカイジャー』において


初全員チェンジの28話ではバイオマンと共にキアイドーに敗れ(マーベラスの精神が不安定だったのが原因?)、後には「大いなる力」がバスコに奪われていた事が判明。
80年代戦隊ファンは失意のどん底に叩き落された。
しかし49話にて、遂にブルーマスク/アキラがゲストとして登場。
他の「大いなる力」を奪われた4戦隊との合同レジェンド回ではあったが、マスクマン変身メンバーを演じた俳優は全員引退しており、出演を絶望視されていた中での登場はファンを歓喜させた。
更に「マスクマンの大いなる力」として鉄拳オーラギャラクシーが25年ぶりに再現された。
同話でゴーカイブルーがチェンジしたブルーマスクは本家にも劣らない拳法の冴えと双剣を使ったオリジナル技まで披露した(ただ、アキラとジョーでは身長が真逆なのでやや違和感がある)。


燃えるオーラで追記・修正!


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