クァバーゼ/アビジョ/トトゥガ

登録日:2012/06/25 Mon 01:57:51
更新日:2025/01/24 Fri 13:31:22
所要時間:約 5 分で読めます






攻撃力のある者が攻撃し、

防衛力のある者が盾となり、

そして速度のある者が牽制しこちらの足を殺す!


このフォーメーションを崩さない限り勝ち目はない!





全て木星帝国が開発した試作機である。

当時は、邪魔ばかりしてくる神出鬼没の宇宙海賊クロスボーン・バンガード(海賊軍)――特に彼らの所有している高性能機「クロスボーン・ガンダム」に頭を悩ませていた。
これに対抗すべくガンダムを凌駕する性能を持ったMSの開発を始めてはみたものの、木星の技術力はガンダムの製造元であるサナリィと比べ低く、上手くいかなかった。

そこで彼らは発想を変え、単体ではなく攻撃・スピード・防御に特化した複数のMSを造り、これらを連携運用することでガンダムを超えようと画策。その結果、生まれたのがこの3機なのである。

完成した機体は対ガンダム特殊部隊「死の旋風隊(デス・ゲイルズ)」に配備された。
なお、型式番号のVSXは「対クロスボーンガンダム」を意味したもの



もうお前の機体じゃ、僕らには勝てないよ!

クァバーゼ
型式番号:EMS-VSX1
パイロット:ギリ・ガデューカ・アスピス

攻撃担当。
指揮官用の可変機を改装している。そのため、「死の旋風隊」の指揮官機としても運用される。
MA形態への変形機構もそのまま残されていて、重力下でも単独飛行が可能になる。

最大の特徴は両腕の蛇のような武装「スネークハンド」で、これによりガンダムの間合いの外からの攻撃を可能としている。
先端にはビームソーを内蔵しているが、ビームライフルと違って同じ位置を攻撃し続ける武器なのでABCマントが通用しない。
ちなみにビーム部分は射出可能。なんだかこの人必殺技みたいである。

頭にはメガ粒子砲が内蔵され、MA形態時はこちらがメインウェポンとなる。
MS形態でも使用は可能。

攻撃担当の機体ではあったが、バランスの良い性能だった*1ようで早期に量産型が造られている。


逃げ回るのはおよしよ!あきらめなあっ!

アビジョ
型式番号:EMS-VSX2
パイロット:ローズマリー・ラズベリー

撹乱担当。
次期主力機だったアラナを改装している。

サイズが10m程度と非常に小さく、運動性と機動力が高い。

頭部はエレバドのようにセンサーを多数内蔵していて、索敵性能などがかなり高い。
これは本機が元は偵察用として造られていたからだとする資料もある。

ちっこい機体なのでジェネレーターは小型で出力の低い物しか積めずビーム兵器も使えないので、武装は右肩に内蔵されたニードルガンのみ。
威力こそ低いが、相手の装甲の隙間を狙ったり、ABCマント無効化したりすることができるため侮れない。
また、低出力故に機体の小ささと相まってステルス性能に優れるという利点もある。


そんなもんじゃ、このトトゥガの装甲は!

トトゥガ
型式番号:EMS-VSX3
パイロット:バーンズ・ガーンズバック

防御担当。
強力な長距離ビーム砲を装備した火力支援機となるはずだった機体を真逆の運用目的のために造り変えている。

背中には大型ビームシールドが搭載され、高出力ジェネレーターの恩恵で戦艦の主砲すら防ぎきる程の防御力が与えられた。
また、背中のトゲはビーム砲にもなる。

装甲自体も非常に硬く、ちょっとやそっとでは傷一つつかない。
更に海賊軍が接近戦主体の戦法を採っていることも考慮され、装甲の下には硬化ガスを充填。装甲の傷口からそのガスが吹き出してきて相手を絡め取ることができる。

両腕はハンマーハンドと呼ばれる格闘武装で、絡め取った相手はこれで粉砕する。

一方、機動性は劣悪でかなり鈍重な機体となっている。




■作中の活躍
ザビーネ・シャルがマザー・バンガード内で叛乱を起こした際の戦闘で初めて実戦に投入される。
キンケドゥクロスボーン・ガンダムX1と交戦し、連携プレーで両腕を斬り落として追い詰めるが、マザー・バンガードの帆を使った作戦で母艦ジビアが損傷を受けたため撤退する。

木星軍の地球圏到着後は地球連邦軍と共に海賊軍の掃討作戦に参加。
ハリソンの量産型F91との戦闘でセンサーにダメージを受けていたX1改を更に疲弊させ、とどめはザビーネに譲った。(事前に約束していたらしい)

その後、地上の森でトビアクロスボーン・ガンダムX3と交戦するが、地上での戦闘に不慣れだったことやX3が当初はムラマサブラスターを持っていなかったことまたトビアを侮ってかかったことが原因で自分達の方から連携を崩してしまう。
そこを突かれ、まずクァバーゼが燃え盛る倒木を投げつけられて姿勢を崩し、そこをジャイアントスイングされてアビジョを叩き落とすのに使われる

叩き落とされたアビジョはヒートダガーを突き刺されて動けなくなり、至近距離からバルカン砲・ビームガン・ガトリング砲をブチ込まれて大破。
更にトトゥガもトビア達が地球に降りる際に使ったカプセルの中からムラマサブラスターで突き刺した事で硬化ガスがカプセルを絡めとって動けなくなってしまい、そこをビームサーベルで貫かれて行動不能に。

残ったギリはトビアがバーンズの安否に気を取られているところを後ろから拘束し、メガ粒子砲で撃破しようとするが、駆けつけたキンケドゥによって邪魔されて失敗。
最後はスネークハンドでX1改に攻撃するがスネークハンドより間合いの長いスクリューウェッブの方が攻撃が深く届き*2、撃破された。


ゲームでの活躍
クァバーゼは原作と同様格闘武器の射程がX1より長く、スクリュー・ウェッブを得たX1改に比べても遠距離戦での火力と射程は勝る。
が、X2やX1フルクロス&スカルハートには最大火力・最大射程共に劣っている。
またクロスボーン系と違い特殊なアビリティを持たず、多くの敵モビルスーツと同様変形機構もオミットされていることがほとんど。
オマケに作品によるが何故か原作では容易に切断していたはずのABCマントでビーム・ソーの威力を軽減されてしまう。
アビジョやトトゥガよりは遥かに使いやすいが、同時代のワンオフ機としては没個性気味と言わざるを得ない。
量産型になってもあまり性能が落ちていないのでそちらは量産機縛りで使えるかも。

アビジョは機動性やサイズの概念がない頃の作品ではただの弱い機体でしかない。
もっとも、それが導入された後も同時代の他の機体に比べてそこまで突出した回避率を持つわけではない。
そもそも武装が貧弱なニードルガンのみで敵の弱体化といった特殊な効果もないので囮役にしかならない。
基本的に図鑑に登録すれば用済みになる機体である。

トトゥガは同時代のMA並の耐久力だが、基本性能は幾らでも強化できるので移動力の低さや射程の短さといった欠点の方が目立つ。
一応、『OVERWORLD』ではビーム砲がついたので少しはマシになったが。
しかし射程内の敵を1ターン行動不能にする高速硬化ガスという唯一無二のMAP兵器を持つため、そこを上手く活かしたいところか。
ちなみに『F』でX3とX1改で死の旋風隊に挑むマップがあるが、2機揃って硬化ガスの射程内に入ると事実上詰む。

現時点では第2次αにのみ登場。

クァバーゼは武装の優秀さからなかなかの強敵。
特にギリはニュータイプでステータスも高いので精神コマンドを活用して挑みたい。
量産型は登場しないため終盤ではモブ兵士もこの機体に乗ってくるが、なかなか面倒な相手。

アビジョは運動性こそ高いものの『必中』が使えるスパロボでは問題にならず、死の旋風隊にALL兵器で攻撃する間に何もしないまま撃墜されていくのがお決まりのパターン。
精神ポイントやALL攻撃が足りない場合はバーンズの援護防御を切らすかバーンズを攻撃するとローズマリーが援護防御してくるため、これでHPを削る事ができる。設定どおり装甲は薄いのでそこそこダメージが入るはず。
アラド編の序盤では他2機と組まずに戦う場面があるが、この時点では戦力が乏しいので十分脅威となる。

トトゥガはPLA兵器がなく小隊攻撃こそできないが援護防御でギリへの攻撃を遮断してくる。
精神コマンド『直撃』保持者がいるならそれを使うとギリを倒しやすくなる。
本作では武装がハンマーハンドのみで射程に穴があるので孤立したトトゥガを囲むと封殺できる。
条件を満たすとアイビス編の終盤で加入する。
スーパーロボット並の装甲値を誇り、編成コストも軽いのでALL兵器主体の小隊なら援護防御役として使える。
装甲値さえあれば役目は果たせるので改造費をかけずとも余ったパーツだけで補強しやすい。
バーンズ自身も耐久性を補強する『鉄壁』や『ド根性』等を使えるほか、余裕があれば『友情』で仲間の回復も可能。
ただし『支援攻撃』の技能はトトゥガに乗せ続けるなら完全に無駄になる。
「このおっさんよりギリに仲間になって欲しかった」とか言ってはいけない
UC系パイロットの多くは防御より回避が高くトトゥガとの相性が良くないので乗り換えさせるとしたらアデルあたりか。

第2次αは小隊制が実装された作品であり死の旋風隊を上手く再現していたが、再参戦を望む声も多い。








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最終更新:2025年01月24日 13:31

*1 他2機があまりにピーキー過ぎるとも言えるが。

*2 元々スクリューウェッブはスネークハンド対策でスネークハンドより長く作られているが、それでもX1改のコックピットの装甲を切り裂いており、割と紙一重であった。