ギガン(MS)

登録日:2012/09/16(日) 02:05:56
更新日:2023/09/01 Fri 21:26:54
所要時間:約 5 分で読めます






「拠点を叩く! 援護頼む!」

「了解!」

「了解!」

「了解!」















「……砲が無いようだが」

「あんなもん飾りです!偉い人には」

「いやいやいや」


型式番号:MS-12
頭頂高:13.9m
重量:71.1t
武装:180mmキャノン砲
   120mm機関砲
   同軸機関砲
   クローアーム


ギガンとは「機動戦士ガンダム」に登場する予定だったMSである。
一年戦争末期、ジオン公国軍のペズン計画の一環として防空・支援用に開発された機体。
だが、歩行用の脚の代わりにホイールユニット(前2輪・後1輪)を装備しており、その外見は車両に近い。
右腕の機関砲・左腕のクローアームの他、頭の上に乗せたキャノン砲の砲塔が目を引く。
MSと銘打たれてはいるが、実質的には腕の生えた支援自走砲である。

生産工程と必要資材はザクⅡの半分程と良好な生産性を誇り、性能面においても自走砲として最低限のものは確保されている。これは劣勢に立たされたジオン公国軍が数で優位に立つ事を目的としたためで、同じような簡易生産機にオッゴ等がある。

低コスト故に首や胴体は固定式だが、その代わりにモノアイレールの稼働域は広い。
ジェネレーター出力は低いがビーム兵器の使用は前提とされていないため、電力の多くが駆動系に回され、機動性は比較的良好だった模様。
またホイールユニットは状況に応じて宇宙用のスラスターユニットに換装可能。多少なら宇宙戦にも耐えられるよう、オプションパーツも複数用意されている。
その車輌に近い特性は操縦が容易というメリットも生み出し、パイロット養成期間の短縮にも貢献している。

戦争末期ゆえに生産数は極めて少なかったものの、十字のモノアイレールを持つ赤を基調とした機体と、ヘルメット状の頭頂部とへの字モノアイレールを持つグリーン一色の機体の2パターンの機体デザインが確認されている。
シンプルな見た目からジオンの劣勢度合いが見て取れ、コミカルながらどこか哀愁の漂う機体である。



【原作での活躍】

「機動戦士ガンダム」の終盤に登場する予定だったが、打ち切りの影響により出番は無かった。

打ち切られなかった場合のストーリーが書かれた「トミノメモ」によれば、ギガンはア・バオア・クーの最終防衛線を構築する機体とされた。
ア・バオア・クーの末梢神経ともいえる 「系」 なるものによってコントロールされる無人兵器で、 「モビルスーツと地上砲塔のあいの子」 であった。
トミノメモが『機動戦士ガンダム記録全集』に収録された際に山根公利に追加された挿絵では、上記の2種とも異なるデザインの、文字通りの一対の脚の生えた砲台として描かれていた。
そしてなんと、ガンダムはこのギガンに撃破される。


撃破される


大事なことなので(ry
ギガンの配備数が多かったり、あくまで撃破されるだけでアムロが死亡する訳ではないのだが、それを差し引いても凄まじい活躍である。
……打ち切りがなければ。


【その他】

機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画」では親衛隊機として配備されていた。

機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス」ではリックギガンなる機体が登場している。

そして『機動戦士ガンダムUC』のOVA版EP7において、袖付き所属の機体としてまさかの映像化。
への字レールの個体をベースに、カラーリングはジオン系らしい緑メインとなり袖の装飾が追加。
ホイール部分は前2輪をクラーケ・ズール系のプロペラントユニット、後輪部分を大型のスカートに換装し、宇宙空間で運用できる様に改修されている。
加えて右腕の機関砲は、同組織で運用されるドラッツェと同じビーム・ガトリング・ガンに換装。
出番はほんの1カットだけだが、公開当時知ってた人からは「なんでギガンwww」知らない人からは「何あれ?」という当然の反応を示された。

『SDガンダム外伝 円卓の騎士編』では、ギガンをモチーフとしたキャラとして「モンスター ギガンローパー」と「呪術士ギガン」が登場。
共にモブキャラの扱いであったのだが、呪術士ギガンは終盤の登場ということもありMPが1400と、前作呪術士ビグザムと同等のステータスを持っていた。
そして呪術士ギガンは、長き時を経て発売された『レジェンド・オブ・ブリティス』のサイドストーリー「遠国からの使者」において、ネオジオン族より伝えられた合成魔法を使い生み出した邪獣騎士ザグベルザ・バラスをもってリベンジマッチを挑んでいる。
更に『新約SDガンダム外伝 新世聖誕伝説』ではかつてのブリティス王国侵攻時の軍師であったこと、加えて作戦を立案し短期決戦での王国の陥落に大きく貢献していたことまで発覚している。
完全な後付けだが、近年の活躍に合わせて本編前後で暗躍を繰り返すという支援機をモチーフとしたキャラらしい設定となった。


ゲームでの活躍】


コスト160の低コスト遠距離砲撃型機体として参戦。

武装はメインに180mmキャノン砲、サブに120mm機関砲を装備。
格闘トリガーはバックナックルの他、誘導の高い対MS弾(機動低下・小)・効果範囲が広い拡散弾・敵の行動を制限させる焼夷弾(コスト+20)を選択可能。【()内はデメリット】
大抵は無難な拡散弾が選ばれやすい。

装甲と機動性のバランス・支援能力・対拠点攻撃力が非常に高いコストパフォーマンスを誇る。
初心者から廃人まで幅広いニーズに対応でき、ガウから降下したりホワイトベースを撃沈したりと今日も大忙し。

また連邦軍にはギガンに値する機体は存在しない。
(対で連邦に支給されたジム・キャノン(WD隊仕様)は二脚型等相違点が多く、単純比較は出来ない)

コスト160でコスト200のザクタンク(V6)とほぼ同じ事ができる。またザクタンク(V6)がREV.2で大幅に弱体化された上武装が貧弱なため、ジオンの遠距離砲撃形使用率のトップを走っている。
その総合力の高さは「絆最強のタンク」と呼ばれるほど。
但し遠距離機体は各々の個性が強く、一概にギガンが最強という訳ではない。例えば被弾が予想されるステージでは低バランサーのギガンよりも、高バランサーで装甲を分厚く出来るザクタンク(V6)やザメルが有利である。



【余談】

  • アニメ版「ケロロ軍曹」にて、他のMSV&MS-Xの連中と共に登場。プラモの大きさでシルエット付きだった。





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最終更新:2023年09月01日 21:26