デモンズタワー

登録日:2011/06/04 Sat 12:24:13
更新日:2024/09/23 Mon 17:54:56
所要時間:約 4 分で読めます





ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁に登場するダンジョン
青年期前半のラストダンジョンであり、ここをクリアすると青年期後半へ移ることになる。

【概要】

グランバニアから北西にある北の教会から更に北へ行ったところにある塔。
DS版なら北の教会から歩いて行くと、途中エンカウントせずに辿り着けるのではないだろうか。

出てくるモンスターはアームライオン、呪いのマスク、ホークマン、オークキング、シールドビッポ、はぐれメタル等々。
呪いのマスクに出くわしてしまうと呪われて治療費をごっそり教会に払うこと請け合い……と思いきや塔の一階に回復エリアがあり、そこは呪いを治療できるのでその心配はない。


ホークマンとアームライオンはここで初めて仲間になるが、仲間にしても実用的かどうかは…
特にアームライオンはこれから連れていくかどうかは非常に好みが分かれるだろう。

宝箱も結構あるが、中にはミミックもある。
だが誰かがザオラルを覚えておけばもしミミックを開けてしまっても慌てることはない。

この塔でとっておくべきものは小さなメダルとゾンビメイルかと。

さて、このダンジョンは青年時代前半、最後のダンジョンとなるのだが実はトラップがかなり正統派なダンジョンである(しょうもないもの結構あるが。特に飛び出す杭)。
また、リメイク前の(つまりSFCの)このダンジョンは非常に面倒な仕掛けがあることで有名。

それが「ドラゴンの像」と呼ばれるトラップである。

いわゆるダメージ床や毒沼と同様のフィールドでダメージを受けるトラップであり、こいつの前に立つと炎が吐かれ(回避不可能。ただし物に触れると炎は消滅する)、なのだが、そのダメージが尋常ではないのである。

そのダメージ数値はなんと「最大HP数値の半分」

しかも、このトラップには毒沼などのようにHPが1残ってくれるなどのような甘い仕様は存在せず、これで受けたダメージがHPを上回った場合、HPは0になり死亡する。

ついでに言えば先頭のキャラクターが触れた瞬間にパーティ全員にダメージが入る。
つまりHPが奇数のキャラクターは3発、偶数なら二発食らえば死ぬというのである。
大してダメージなんか食らわないと思って、防ぐ方法を取らず焼き殺された人は多いだろう…

ちなみにリメイク版ではダメージが25ポイント固定になった為防ぐ必然性が薄れた。ただしHPを上回ると死ぬ仕様なのは変わってないので一応気を付けよう。
小説版では「火吹き竜の階」という名前がつけられている(ちなみに飛び出す杭のトラップは「やまあらしの階」)。

最上階付近のフロアでは瀕死になっている裏切り者のグランバニア大臣が倒れている。
どうやら魔物に利用されるだけ利用された挙句、用済みとして始末されたようだ。
話しかけると悪しき魔物に力を借りた後悔と主人公とその花嫁を裏切った懺悔を述べて事切れた。



【中ボス】

この塔には攫われた嫁を救出するため訪れるが、途中で二匹中ボスが待ち構えている。

読んで字の如くオークの強化版。
HPと攻撃力の高いただの雑魚なので準備を怠らなければ負けはしない。
  • キメーラLv35
上に同じかと思いきや、こいつは二回攻撃、ヒャダルコを使ってくるので油断大敵。
見た目はメイジキメラなのだが、「キメラ」でも「メイジキメラ」でもなく「キメーラ」という固有名がついている謎の敵。
『ドラゴンクエストモンスターズバトルロード2』では「空の王者となったキメラを、人々は畏怖を込めてキメーラと呼ぶ」という、わかるようなわからんような解説がついている。
強くなったキメラに与えられる称号のようなものだろうか。
リメイク版ではトサカのついた固有グラになった。

この前座を倒せば嫁を誘拐した犯人にしての仇ジャミのところへ行ける。

【父の仇ジャミ】

嫁を取り戻すため最上階へ……
だがこれは嫁が言うには主人公を誘きだすための罠で、この場で主人公を殺した後にジャミが王になりすますというもの。
なんか怪しかった大臣がジャミを手引きしていたのだ。
ちなみにここで仲間モンスターだけで来るみたいな空気の読めないことをするとジャミが主人公を連れてこいと言って来たりする。
また、ここに来た時点で主人公が死んでいた場合には、嫁に話しかけると隠し持っていた世界樹の葉を使って主人公を復活させてくれる。
そしてジャミとの対決!
しかし、すぐ終わらせてやろうとしても、ジャミにはバリアがかかっていて会心の一撃でもなければまともにダメージが入らない。
おまけにジャミはバギクロス等の強力な技を使ってくる。

ある程度ターンが経過するか、主人公のHPが少なくなると嫁が力を開放してジャミのバリアを打ち破る。そうすると普通にダメージを与えられるようになる。
実はこの時主人公はHPとMPが全快する。
何とか無事にジャミを倒すと、消滅寸前のジャミが自分のバリアを打ち破った嫁に真実を打ち明ける。
伝説の勇者が天空の血を引く者だと。
やがてその血筋から伝説の勇者が蘇ると予測し、死に際に二人を石化させて消滅。

因みにリメイクではジャミが嫁の真実を打ち明けるだけで消滅し、その次にゲマが登場して二人を石化させる内容になっている。
ジャミの最後の活躍を奪って主人公達に非道なことをするゲマさんマジ非道。
なおゲマが石化させてからとどめを刺さなかったのはそのまま殺してもつまらないし、何もできないまま光の教団に支配される世界を見せられるという生き地獄を味わせた方がそのまま死んだ方がマシだと思わせるため、という理由。
まあ結果としてゲマさんの舐めプっぷりが目立ったけどな


石化されたすぐ後にデモンズタワーにある宝を探していたとある兄弟に宝と間違われることに…。
主人公はとある大富豪に守り神として、嫁はちょっとしたアテに売られることとなる。
この後ふたりは引き離されたうえ石像のまま長い年月を過ごすことになる。*1
もちろんゲーム画面にもその内容が表示されるのだが、それは数分間続く。
長い間どす暗いBGMが流れるのも合わさって、ここで泣き出す子供もいたと言われる鬱イベントである。

少年時代最後の鬱イベントを乗り越えてここまで来てまた泣かされる子供マジ悲惨。


【小説版】

SFC版を元にした小説版でも、このデモンズタワー関連のイベントは大きく取り上げられている。そして多くの仲間モンスターが犠牲になった…。

まず、グランバニアの王妃(ビアンカ)が妊娠したことを知った光の教団が、生まれてくる赤子を奪取すべく事前に配下の人間を奉公人に扮して潜入させる。
さらに主人公リュカの即位式の中、潜入させていた教団員の合図でジャミの配下の魔物がグランバニアの王妃(ビアンカ)と同日誕生したばかりの子供達をさらおうと襲撃。
この時、リュカはプックルピエールマーリンと共に即位式に出席しており、スラリンガンドフスミスは生まれたばかりの子供達を一目見ようと場内を移動中、残る他の仲間モンスター達もそれぞれ別の場所にいて襲撃に気づくことが出来ず、
察知できたのは産後間もなく体力を消耗したままのビアンカと、城砦を登り即位式を覗き見ようとしたピピンだけだった。
窓の外から即位式を眺めようとしていたメッキーとドラきち、コドランはピピンから話を聞き、リュカや仲間たちへと事態を知らせるべく行動を開始する。

しかし…
  • メッキー
ビアンカに知らせに行ったドラきち、コドランと別れてピピンをリュカの元へ運んでいる最中、五体のホークマンに捕捉されたことを察知し、ピピンを逃して単身対峙する。
その後、スラリンの口から死亡したことが語られた。
  • ガンドフ
スラリン、スミスと共に無人となったベビーベッドから異様な事態を感じ取り、直後やって来たドラきちとコドランから敵の襲撃を知らされる。
そしてスラリンから「子供達を守れ。どこかに隠して、決して傍から離れるな」という指示を受け、自分の内臓を抉って出来た胴体の空洞に隠すという荒業を敢行。
子供達を守り切ったことに満足しながら、リュカの目の前で事切れた。
空を飛んで撤退する一団の内の一体にぶら下がり、自分の身体のパーツを一つずつ落としてリュカ達の道しるべになる。
デモンズタワーへ向かう最中、いくつかのパーツを見つけるも全てのパーツを見つけることは叶わず、時間が経ち過ぎていた事もあって蘇生不可能となった。


ガンドフの献身的犠牲、そしてスラリンとドラきちが赤ん坊のおくるみに包まって敵を騙すという策で子供達を守ることには成功するも、よりにもよってビアンカも騙されてしまい、我が子を取り返そうと教団員を装って単身敵に付いていってしまう。
敵を迎撃する際に負傷したコドランとスミスの傷を癒した一行は、ビアンカ奪還のために北のデモンズタワーへと向かう。

そしてデモンズタワーでの死闘の最中、
  • ドラきち
オークの放ったまぶしいひかりによって視力を一時的に奪われたリュカを援護すべく、ラナルータを唱えてオークの行動を阻害。
さらに目が見えないリュカに確実にオークを仕留めさせる為の的となり、オークの心臓ごとリュカのスネークソードに貫かれ、息絶える。
  • スラリン
ドラきちの死に嘆く一行に迫りくるメイジキメラをコドランの背に乗って迎撃、メイジキメラのかえんのいきと自分の放ったしゃくねつで相打ちとなる。
その死に急いだ最期は、結果的に自分の策でビアンカが連れ攫われてしまった後悔と責任から来るものだった。
  • コドラン
上述のかえんのいきとしゃくねつがぶつかって生じた爆発でタワーの外に吹っ飛ばされてしまい、生死不明となる
  • スミス
ビアンカが天空人の末裔だと悟ったジャミが放ったこごえるふぶきから彼女を庇い全身が凍結、心臓を残して砕け散った。


その後、密かに惹かれていたビアンカにその死を嘆き悲しまれるスミスに思わず嫉妬してしまったジャミは、茫然としていたところをリュカに胸を刺されてあっけなく敗北。
死に際にリュカとビアンカへ死の呪いを放つも、力が足りず石化させるに止まった。

こうして勝利こそしたものの、リュカ一行は壊滅状態。
辛うじて生き延びたプックルとピエールも重傷で、這う這うの体でグランバニアに帰還することになった。
グランバニアにマーリン、ロッキー、ジュエルら留守番組がいたが、それでも仲間モンスターの大半が死亡してしまう事態となった。


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最終更新:2024年09月23日 17:54

*1 主人公の様子を見ると石化してても意識はあった描写がある