C・HERO カオス

登録日:2014/08/11 Mon 09:25:29
更新日:2025/07/09 Wed 02:56:09
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Eを越えたDの力……を越えたCの力、なめるなよ


C・HERO(コントラストヒーロー) カオス』とは、遊戯王OCGに存在する融合モンスター。
Vジャンプ2014年8月号に掲載された遊戯王GX読み切りにも登場している。

カードテキスト

融合・効果モンスター
星9/闇属性/戦士族/攻3000/守2600
M・HERO」モンスター×2
このカード名はルール上「E・HERO」カードとしても扱う。
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードの属性は「」としても扱う。
(2):自分・相手ターンに1度、フィールドの表側表示カード1枚を対象として発動できる。
そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。

概要

初出は2014年6月21日発売のストラクチャーデッキHERO's STRIKE」であり、同デッキの看板を飾っている。

他に例がない「C・HERO」という特殊な名を持つが、効果外テキストによって「E・HERO」としても扱われる。
これにより、「E・HERO」融合モンスターを出す《ミラクル・フュージョン》で融合召喚できたり、《摩天楼 -スカイスクレイパー-》で打点を上げられたりと、色々なサポートを受けられる。

また、闇属性でありながら場では光属性としても扱う永続効果を持つため、同様に両属性のサポートに対応していたり、融合素材とする際に融通が利いたりする。
先述のスカイスクレイパーに加えて《オネスト》も併用してやれば、素の3000打点もあって、戦闘では負け知らずであろう。
ただしこちらは効果であるため、何らかの方法で効果を無効にされると対応しなくなる。

そして最大の目玉は、フリーチェーンで場の表側表示カード1枚の効果を無効にする妨害・制圧効果。
対象を取る必要はあるが、カードの種類を問わず無力化できる優秀な効果で、OCGの中でも最大規模のカテゴリであるHEROでも、この手の妨害が可能なカードは非常に少ない。
その中でもこのカードは、使い切りではなく、場に残りさえすれば毎ターン効果を使える特性を持つ唯一の存在である。
その他にも、展開や攻撃を制限するようなロックカードを一時的に無力化したり、相手モンスターの耐性を消したりと汎用性は高い。
おまけに時期的には第9期産のカードなので、この効果に名称ターン1の制限はない。複数体出せればその分だけ同じ効果を使える。

このカード自身には何の耐性もないものの、自分を除去しようとする効果に対しては無効化で対処できるので、場持ちがそこそこ良いのも強み。
サンダー・ボルト》や《ハーピィの羽根帚》のような全体除去から、仲間やバックを守ることもできる。

そのスペックから、何度【HERO】の新規カードが発表されても、このカードの地位は2014年の登場から11年もの間、大きく揺らぐことはなかった。
……悪い意味で

出し方について

上記の説明に嘘偽りはなく、看板を飾るにふさわしい強力なカードなのは確かである。
しかしその優秀さに反して、このカードが活躍する機会はなかなか訪れなかった。
理由は明白。素材指定が「M・HERO」モンスター×2と極めて重いためである。

登場当時のM・HEROは融合モンスターしかOCG化しておらず、それを2体要求するこのカードを出す難易度は、当然極めて高いものだった。
その融合M・HEROの中には、同じく「HERO's STRIKE」で登場し、圧倒的な単体性能を誇る《M・HERO ダーク・ロウ》も存在し、積極的にカオスに繋げる必要性が薄かった。
当時のプレイヤーたちからの評価は「強くはあるけど、素材が重すぎるし、《ミラクル・フュージョン》で出せたらラッキー」程度であり、出したいならば専用構築に寄せた方が良かった。
漫画版に登場した、メインデッキに投入できる下級M・HEROが同時期にOCG化されていれば、話は全く違ったのだが……

EXデッキの墓地送り

EXデッキのモンスターが素材に必要となれば、多くのプレイヤーがまず思い浮かべるであろうプラン。
素材となるM・HEROを《轟雷帝ザボルグ》や《ゲール・ドグラ》でEXデッキから直接墓地へ送って、墓地融合を狙う。
本来HEROとのシナジーが薄いそれらを組み込んだうえで、E・HEROサポートと墓地融合も取り入れる必要があるため、構築難易度は高め。

しかしその分、墓地融合に加えて、チャンスがあれば《マスク・チェンジ》でM・HEROの正規の特殊召喚も狙えるため、カオスを出すチャンスは多いだろう。
また、EXデッキにドラゴン族Sモンスターを入れておき、墓地のHEROと融合させて《波動竜騎士 ドラゴエクィテス》を出すのも視野に入る。

《E・HERO グランドマン》

融合・効果モンスター
星6/光属性/戦士族/攻 0/守 0
「HERO」通常モンスター×2
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードの攻撃力・守備力は、
このカードの融合素材としたモンスターの元々のレベルの合計×300アップする。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、このカードをリリースして発動できる。
EXデッキから「E・HERO」融合モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは自身のレベル以下のレベルを持つモンスターを攻撃できない。

バニラHERO×2を素材とする融合モンスター。
戦闘で相手モンスターを破壊した時、自身をリリースする事で融合HEROをEXから召喚条件を無視して呼び出せる。
戦闘を介する遅さや、ステータスが素材のレベルに依存する、出したカオスにかかる攻撃制限といった懸念点やデメリットこそあれ、効果の発動には何ら制限はかからない。
素材とするバニラは《X・HERO ヘル・デバイサー》で2枚とも簡単にサーチでき、そうした場合は自ずと属性もバラけるので、その2体で《E・HERO サンライザー》を融合召喚できる。
サンライザーは《ミラクル・フュージョン》をサーチできるので、それでグランドマンを出し、サンライザーの効果で戦闘を支援したり、墓地にM・HEROが揃っているなら直接カオスを出したりと、柔軟な動きができる。

普通にM・HEROを出す

至極単純な正攻法であり、登場から11年もの時を経て、ようやく実用的になった方法
大きな転換点となったのは、「HERO's STRIKE」登場から11年後の2025年6月28日に発売された、『TACTICAL-TRY PACK -黒魔導・HERO・御巫-』。
このパックで、長年望まれていた、メインデッキに入るM・HEROが遂に登場した

これによって、今まで場に出したり墓地へ送ったりするのに手間がかかった「M・HERO」モンスターの調達がグッと容易に。
場に出した《M・HERO ダスク・クロウ》で《M・HERO ファーネス》をサーチし、ファーネスの効果で《融合》をサーチ……というごく簡単な動きだけで融合素材と融合手段が揃う
これまでの不遇や手間が嘘のように簡単に登場できるようになったカオスを、存分に活躍させてあげよう。

読み切りにおいて


漫画GX読切の「十代vs紅葉」戦において十代が使用。
融合によって手札の《M・HERO バソール》と《M・HERO 烈火》を融合素材として融合変身した。

した

具体的な活躍は無いのかって?
……実は読切はここで終わっているのである。おい戦わせてやれよ看板モンスター。

漫画版ではE・HEROとして扱う効果は無かったが、
手札に持てる下級のM・HEROが多数存在するためOCGより段違いに出しやすい。


余談

当初、C・HEROの読み方がわからなかったため「もしかしてカオスヒーロー・カオス? だったらダッセェーwww」などといろいろネタにされた。
実際の読み方は「コントラストヒーロー・カオス」であり、「コントラスト(Contrast)」は「対比」や「明暗の差」を意味する英単語である。

なかなか使うのにコツがいるモンスターではあるが、間違いなくあのカオスなヒーローよりは強い。

光・闇属性として扱う効果、カードの効果を無効にする効果、そして東映さんから怒られそうな半分こカラーリング(逆だけど)などなど
漫画GXの象徴とも言えるモンスター《光と闇の竜》と共通する点が多い。
向こう以上に完全に「ライダー」化しているが、問題はないだろう。

追記・修正は「融合」を使った正規融合でC・HERO カオスを融合召喚してからお願いします。

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最終更新:2025年07月09日 02:56