HERO's STRIKE(遊戯王OCG)

登録日:2014/08/01 Fri 16:14:47
更新日:2025/07/23 Wed 12:53:30NEW!
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現れろ!新たなる『HERO』!!
『HERO』にふさわしい戦いの舞台がここにある!


「HERO's STRIKE」とは、遊戯王オフィシャルカードゲームストラクチャーデッキ
発売日は第9期が始まって間もない2014年6月21日。

内容は商品名の通り【HERO】だが、中心となるのは漫画遊戯王GXで登場した「M・HERO」。
前々回社長、前回はカイザーと歴代のライバルたちのデッキをモチーフとしたストラクが続いたため、当時は「ついにジャックデッキのガチ化なるか?」とも噂されていた。
が、選ばれたのはまさかの十代悔しいでしょうねぇ

メインデッキ40枚+EXデッキ5枚の計45枚、各1枚ずつが収録。
その大半はアニメ・漫画で十代が使用したカードであり、その数なんと45枚中38枚
と、ラインナップは非常に充実している。
当時の制限準制限カードが各5枚ずつ収録されていたと言えば、その豪華さが伝わるだろうか。
初心者がスターターとして購入するのはもちろん、上級者にも汎用パーツ集めに重宝された。
これより少し前に、初心者向け商品として「デッキカスタムパック01」が発売されたが、なぜその時に本気を出さなかったKONMAI……

キャッチコピーの元ネタは「HEROにはHEROに相応しい、戦う舞台ってもんがあるんだ!」という十代のセリフからか。
しかし、その舞台である《摩天楼 -スカイスクレイパー-》は、残念ながら未収録となっている。

また、このストラクを意識してか、翌月に発売されたパック「ネクスト・チャレンジャーズ」にて《E・HERO ブレイズマン》が登場した。


主な収録カード


新録

合計8枚。いずれも「M・HERO」または「チェンジ」速攻魔法に関連している。

新録されたM・HEROたち。詳しくはM・HEROの項目で。
ちなみに漫画版GXの作者である影山なおゆき先生の描きおろし。

  • 「チェンジ」速攻魔法
以前に登場していた《マスク・チェンジ》の他に、《マスク・チェンジ》の効果扱いでM・HEROを特殊召喚する「チェンジ」速攻魔法が登場。
手札コストが必要な代わりに、HEROでなくともM・HEROに変身できる《マスク・チェンジ・セカンド》
場の融合HEROを同レベルのM・HEROと入れ替える《フォーム・チェンジ》、そしてチェンジ速攻魔法とHEROをサルベージできる《マスク・チャージ》が新録された。

特に《マスク・チェンジ・セカンド》は、相手への拘束力が高く、属性もメジャーな闇である《M・HERO ダーク・ロウ》の存在から環境に大きな影響を与え、様々なデッキにHEROが出張することに。
当時のトップメタである【シャドール】にダーク・ロウの効果がぶっ刺さっていたのも出張増加の一因だが、その【シャドール】も闇属性が多めのテーマなので、ダーク・ロウを出張させていた。

  • 《E・HERO シャドー・ミスト》
特殊召喚された場合に「チェンジ」速攻魔法を、墓地へ送られた場合に自身以外のHEROをサーチできる。
どちらの効果も手段は問われず、「場合」に発動するためタイミングを逃さないが、1ターンにどちらか1つしか使えないので注意。
自分のターンに「チェンジ」をサーチして、相手ターンにダーク・ロウを出せばどちらも無駄なく活用でき、後続を確保しつつ墓地メタが可能。

特殊召喚手段は、デッキからなら《ヒーローアライブ》《ヒーロー・シグナル》、墓地からなら《リビングデッドの呼び声》がある。
墓地へ送る方法については、《ヒーロー・マスク》《おろかな埋葬》の他、運が絡むものの《カードガンナー》で叩き込むのも手。
融合素材としたり、エクシーズ素材として取り除かれたりしても発動できるのもGOOD。

なお赤文字で書かれたカードは全てこのストラクに収録されている。ちょっと頑張りすぎである。

【HERO】でも出張でも活躍してくれる良カードであり、エアーマン並みに酷使された結果、2015年10月1日に制限カードに指定。
準制限への緩和には4年の月日を要し、続く3か月後の2020年1月1日に無制限となった。

このストラクの看板モンスター。
漫画GXの象徴とも言える《光と闇の竜》とは、デザインや効果面で共通点が見られる。

ステータスは高く、効果も非常に強力ながら、M・HERO×2という重い素材縛りのせいで、長年活躍の機会に恵まれなった。
ストラクの発売から11年後、メインデッキに入るM・HEROが登場したことで、ようやく日の目を見ることとなった。

詳細は個別項目を参照。


再録

ご存知十代のエース。そして過労死
パッケージイラストにも描かれているが、箱を3つ買って【M・HERO】を組むとなると真っ先に抜ける悲しきHERO。

ただし、《ラス・オブ・ネオス》などの専用カードに加え、光属性の通常モンスターであるため、受けられるサポートは豊富。
彼を軸としてデッキを組むのも悪くなく、いざとなれば《M・HERO 光牙》に変身可能。

また、弟分にして【光デュアル】のエースである《E・HERO アナザー・ネオス》も再録されている。

エクシーズ召喚の登場により、自己特殊召喚効果が注目を集めた、強欲な泡男改めエクシーズ素材男。
スパークマン・フェザーマン・クレイマン・バーストレディといった初期の十代を支えたHERO達を差し置いての収録。
公式サイトでも強力カードとして紹介されていた。……出世したな泡男。

ただ、このストラクだけだとエクシーズモンスターも水属性M・HEROもいないので、別途で買い足さないと使い物にならない。
ランク4エクシーズやアシッドを入れると一気に化けるので、ぜひ投入しよう。

ところでベクター、ストラク発売後すぐに準制限に緩和されたのはお前の仕業か?

準制限となり更に危険度を増したガチムチ天使。ボルテックやアナネオなど光属性中心の構築にするならば必須。
しかし既に色んなとこで再録されすぎているので、再録カードとしてはそんなに喜ばれなかった。
一応9期テキスト版はここで収録されたものが初。

ついに無制限となった鬼畜モグラ。
発売当時でも環境では召喚権の消費&攻撃を介しての除去はいまいち遅かったが、対象を取らないバウンスの力は脅威。
あれ? キモイルカは?
「ワクワクを思い出すんだ!」>????

魔法カードをコストに星4モンスターをリクルートするすごい奴。
昔【アライブHERO】でも大活躍していた。
エアーマンやシャドー・ミストとの相性は抜群だが、HEROではない上に十代が使用していないモンスターなため、若干浮いてる気がしないでもない。

  • 《E・HERO ガイア》
E・HEROと地属性を融合素材としたHERO。詳しくは「E・HERO(属性融合)」の項目を参照。
Vジャンプの定期購読特典で登場し、再録されたのがDUEL TERMINALのノーレアと屈指の入手難易度を誇っていた。
こいつ1枚でストラクの代金の元が取れたと言っても過言ではない。
ただし《超融合》は未収録。

  • 《ミラクル・フュージョン》
フィールドか墓地の素材で融合E・HEROを出せる【HERO】の必須カード。
墓地アドが溜まっていれば実施的に手札一枚の消費で融合できる。

以前はなかなか再録の機会に恵まれなかった悲運の一枚で、2007年発売の「EXPERT EDITION Volume 4」から実に7年ぶりの収録になった。
DUEL TERMINALでは十代は最初から登場している上、スピードデュエルのデータに存在していて使えるのに一度も収録されず、3つも出したデュエリストパックですら再録されなかった。

ついでに普通の《融合》と《平行世界融合》も再録。

  • 《H-ヒートハート》
  • 《E-エマージェンシーコール》
  • 《R-ライトジャスティス》
  • 《O-オーバーソウル》
大抵の場合Eしか使われないことに定評のあるアルファベットHEROサポートシリーズ。
ご丁寧に4枚全て再録されているが、それらが墓地に揃うことで発動できる《ヒーローフラッシュ!!》は未収録。
このデッキだとそんなに強くないから別にいいけど

  • 《ヒーローアライブ》
自分フィールド上に表側表示モンスターが存在しない場合、ライフを半分払うことでデッキからレベル4以下のHEROを特殊召喚できる魔法。

ライフが半分になるデメリットはかなり重いものの、ダーク・ロウに変身できるシャドー・ミストを、《マスク・チェンジ》付きでリクルートできる優れもの。
このカードのおかげで安定して序盤からダーク・ロウを出すことが可能となっている。

エフェクト・ヴェーラー》には注意。

オススメ追加カード

  • 収録されていないM・HERO
ストラク新録のM・HEROだけでも充分強いが、さらなる強化を望むなら投入すべし。

特に、特殊召喚時に《ハーピィの羽根帚》をぶちかます《M・HERO アシッド》は必須クラス。
バブルマンを使って変身召喚できるので、無駄がない。

肝心の《マスク・チェンジ》はシャドー・ミストで持ってこられるため、必要とあらばいつでも羽根帚を撃てる状態に近い。

ワイルドマンなど地属性を活用するなら、相手モンスターを戦闘破壊した時に下級HEROをリクルートできる《M・HERO ダイアン》が欲しい。
特にシャドー・ミストと相性が良く、サーチしたチェンジを使ってさらなる追撃が可能となる。
ただし、戦闘破壊して墓地に送る必要があるので、ダーク・ロウとの相性はイマイチである点に注意。

オーシャンやバブルマンやアブソルートZeroを中心とした水属性主体の【HERO】ならば、効果破壊耐性をもつヴェイパーを入れてもいいだろう。

剛火「俺もいるぞ!」

マスク・チェンジじゃなく純粋な融合の方をしたいならこっち。
地はこのストラクに入っており、水、光、闇は漫画版GXの単行本の付録カードであり、当時は入手が楽だった。
風のGreat TORNADOは絶版のPP収録だったが、ストラク発売から1か月半後に「ブースターSP - レイジング・マスターズ -」で再録された。
問題はVジャンプの応募者全員サービスで収録されたノヴァマスター。これは同日発売の十代スリーブに再録されたものの、公認店限定なのとあまりの人気に瞬殺されたため、入手難易度が高かった。

水のZeroは普通に入るが、他はデッキによりけりといったところ。しかし《超融合》を使う場合は、一通り揃えておくと安心。
なお、《超融合》は1つ前の【サイバー・ドラゴン】のストラクに収録されている。
ゴールドシリーズでばら撒かれたプリズマーを入れて、サイバー・ドラゴンの融合体を出せるようにしてみてもいいかもしれない。

ご存知出張のハルベルトさん。戦士族サポートをHEROと共有できる。
《サイバー・ドラゴン》と同様の自己特殊召喚効果を持っており、ランク4エクシーズに繋げやすい。

そこそこの打点に加え、戦闘ダメージを与えた時に同名を含むヒロイックをサーチする効果を持ち、全盛期エアーマンのごとく後続がわらわらと湧いてくる。

サーチしたヒロイックは《超融合》や《マスク・チェンジ・セカンド》のコストにも活用できる。
《マスク・チェンジ・セカンド》を使ってダイアンに変身できる地属性というのも評価を上げている。

HEROサポートの共有することができ、闇属性なのでダーク・ロウを安定して場に出し、序盤から相手の動きを封じることができる。
HEROデッキは通常魔法が多く採用されるので、《D-HERO ダイヤモンドガイ》の効果も発動しやすい。
D-HERO ディアボリックガイ》を使ってダーク・ロウとランク6を呼び出すのも強力。
シャドー・ミストのおかげで手札にD-HEROを呼び込みやすくなったので、《デステニー・ドロー》も腐りにくくなった。

シャドー・ミストでチェンジをサーチするには特殊召喚しなくてはならないので、これら2枚で手札から出してやるといい。
後述するランク4エクシーズとも相性がいいので、ぜひ投入したい。

それぞれ属性が違うので、出せる属性融合HEROも変わってくる。
《ゴブリンドバーグ》は守備表示になる処理が挟まるので、《奈落の落とし穴》や《激流葬》を避けられるかわりに、エアーマンがタイミングを逃すので注意。

  • ランク4エクシーズモンスター
HEROデッキはバブルマンのおかげで星4を展開しやすいのでエクシーズ召喚と相性がいい。
シャドー・ミストと相性のいい《召喚僧サモンプリースト》《ゴブリンドバーグ》《ブリキンギョ》もそのまま活用できる。

単純に除去能力の高い《No.101 S・H・Ark Knight》や《鳥銃士カステル》、シャドー・ミストを直接墓地に送れる《ラヴァルバル・チェイン》などが優秀。
問答無用で5000打点を通せる《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》ももちろん入る。
戦士族を素材に指定する《H-C エクスカリバー》や《機甲忍者ブレード・ハート》も投入すべし。

《ヒーロー・マスク》や《マスク・チェンジ・セカンド》で乙女を対象に取って青眼を呼び出すデッキに。
青眼「乙女に呼び出されたと思って来てみればマスクを被った変人がいたでござる」
光牙は星8なので青眼と一緒に《神竜騎士フェルグラント》などの強力なランク8にするのもいいだろう。
星1チューナーなので1+4+4で《氷結界の龍 トリシューラ》を出し、相手を凍りつかせることも可能。
《蒼眼の銀龍》はバニラ蘇生効果を持っているので、ネオスやアナネオを採用するのもアリ。


追記・修正は三箱買ってからお願いします。


























さあ、ワクワクするデュエルを始めよう!

前回のCMでは丸藤亮役の前田剛氏、前々回は海馬瀬人役の津田健次郎氏という前例があったため予想はできていたのだが、
今回のCMでは遊城十代役のKENN氏がナレーションを担当している。

予想していたとはいえ久々にTVで聞く十代の声にテンションが上ったデュエリストが続出した。


M・HERO中心のデッキなのに思いっきり「融合召喚!現われろ!新たなる『HERO』!!」と言っているのはご愛嬌。
一応、普通の融合召喚モンスターであるガイアやカオスも収録されているので間違いではないが。
できることならKENN氏の声で変身召喚などの漫画GXの用語が聞きたかった……

さらに映像もなかなか凝っており摩天楼 -スカイスクレイパー-のようなビル街の空に、
ヒーロー・シグナルが浮かび上がりシャドーミストが登場。

そしてマスク・チェンジによりダーク・ロウに変身するというOCGでも再現可能な動きが描かれている。

その後に流れた緑と黄色の光がミラクル・フージョンに集まってC・HERO カオスが登場しているシーンは、
カミカゼと光牙が融合してカオスになったとも推測できる。

さらにさらにBGMにはアニメGXより「十代のテーマ」が使用された。
KENN氏のナレーションはともかく、このファンサービスはさすがに予想外でありデュエリストたちはワクワクを思い出すこととなった。

でもカイザーと違って遊戯王ARC-Vとは言ってくれなかったのはちょっと残念。



追記・修正はワクワクするデュエルを始めてからお願いします。

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最終更新:2025年07月23日 12:53