デミスドーザー(遊戯王OCG)

登録日:2014/08/19(火) 14:08:29
更新日:2025/02/11 Tue 22:36:34
所要時間:約 4 分で読めます




【デミスドーザー】とは、遊戯王オフィシャルカードゲームに存在するコンボデッキの一つである。

儀式魔法の中でもアド損の少ない《高等儀式術》と、
強烈なリセット能力を有する《終焉の王デミス》とを主軸にし、
長らく敬遠されていた儀式召喚を有効活用したデッキとして注目を集めた。


《終焉の王デミス》
儀式・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻2400/守2000
「エンド・オブ・ザ・ワールド」により降臨。
(1):2000LPを払って発動できる。
フィールドの他のカードを全て破壊する。

《デビルドーザー》
効果モンスター
星8/地属性/昆虫族/攻2800/守2600
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地の昆虫族モンスター2体をゲームから除外した場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、相手のデッキの上からカードを1枚墓地へ送る。

《高等儀式術》
儀式魔法
儀式モンスターの降臨に必要。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、
デッキから通常モンスターを墓地へ送り、
手札から儀式モンスター1体を儀式召喚する。

○基本戦術


基本的な流れは、以下の通り。
  • 《高等儀式術》で《終焉の王デミス》を召喚。
    昆虫族通常モンスター(《甲虫装甲騎士》や《ネオバグ》等)をデッキから墓地に送る。
  • 《終焉の王デミス》でフィールドを一掃する。
  • 墓地に落ちた昆虫族をコストに《デビルドーザー》召喚。

これでLPを削りきれない場合は《巨大化》による打点強化や後続の召喚・蘇生により総ダメージが8000に届く。
都合、手札4枚消費で後攻1ターンキルが可能である。

コンボパーツ全てが揃う確率はそれほど高くないのだが、
儀式召喚については《マンジュ・ゴッド》《ソニックバード》《センジュ・ゴッド》とサーチ手段が豊富なので、かなり決まりやすい。

元々は《高等儀式術》のコストである「通常モンスターを墓地へ送る」の部分を墓地利用に有効活用しようとしたのが始まりである。

《終焉の王デミス》はとライフコストが必要な点と自軍にも影響が出る点が問題だが、前者は《巨大化》のトリガーになり、
後者も全体に影響を及ぼすロックカード(《グラヴィティ・バインド-超重力の網-》とか)を自発的に解除できる点で相性がよい。
何より、《終焉の王デミス》の圧倒的なリセット能力により多少の劣勢は挽回できるのが最大の魅力。

最盛期の2007年の春から夏にかけてビートダウン系瞬殺デッキの最右翼として強盛を誇った。
07/09/01の制限改定で1ターンキル補助の《巨大化》《突然変異》に規制が入り、弱体化してしまった。
しかし、《高等儀式術》で墓地を肥やしつつ儀式モンスターを出すという根本的な部分は変わらず、極論高等でデミス出してあと2枚で5600打点生み出せりゃ何でもいい。
それゆえパートナーは比較的何でもアリと自由度が高く、その後も色んなバリエーションが生み出された。
その後は08/03/01改定では《高等儀式術》が制限カード化→後述する【デミスボンバー】が考案→09/09/01改定で《終焉の王デミス》制限、DDB禁止、その他もろもろ1ターンキル抑制といたちごっこの末に息の根を止められる。
そしてデミスは11年から、《高等儀式術》も13年から制限解除となっており現環境では構築可能。

○派生デッキ


  • 【デミスゾーク】

派生形というか原型。
その名の通り《闇の支配者-ゾーク》を併用する。
ギャンブル性の高い《闇の支配者-ゾーク》のデメリットを多少なりともカバーするために生まれたのだが、
結局は「ゾークイラネ」ってなったため【デミスドーザー】ができた。


  • 【デミスガイア】

上記規制の後に主流となった亜種。
《デビルドーザー》の代用として《ダーク・コーリング》から召喚される《E-HERO ダーク・ガイア》を採用したもの。
《E-HERO ダーク・ガイア》の性質上、《デビルドーザー》より攻撃力を高くできるのが利点で、
《閃光の双剣-トライス》でも1ターンキルに届くようになった。
また《ダーク・コーリング》は墓地だけでなく手札からでも融合召喚できるので、手札コストは重いものの展開力は高い。


  • 【デミスブランコ】

《高等儀式術》で高攻撃力のレベル8通常モンスター(《青眼の白龍》とか)を《思い出のブランコ》で蘇生させる。
後は【デミスドーザー】と同じ。
トレード・イン》を活用しやすくなるのが利点。



《終焉の王デミス》のリセットに《歯車街》を巻き込み、《古代機械の巨大竜》を召喚するタイプ。
後は(ry
他タイプと違って墓地を経由しないので複合も可能。
特に上記の【デミスブランコ】は《トレード・イン》を利用出来るので相性抜群。
機械族なので《リミッター解除》も併用可能。


  • 【デミスボンバー】

S召喚導入後に登場したタイプ。
当時最凶シンクロモンスター《ダーク・ダイブ・ボンバー》を使用したもの。

《終焉の王デミス》とDDBとで1キルに必要な火力に届くため、DDBを出す手段として《ブラック・ボンバー》*1を利用する。
これにより手札3枚消費で後攻1ターンキルが可能となったが、通常召喚の権利を使ってしまうのが弱点。
DDBが禁止カードになったことにより消滅し、その後復帰したがエラッタを受けたので今は存在していない。

尚、このデッキによる総ダメージの計算式『2400+2600+200×8+200×7=8000』は遊戯王において最も美しいといわれる数式の一つとまで呼ばれた。


  • 【デミスブラスター】

みんな大好き(?)征竜の一体《焔征竜-ブラスター》を利用したもの。
征竜ゆえの汎用性の高さが最大のメリットだが、制限カードになったので安定性は落ちた。
なに? 純正征竜のが強いって? 知らんがな。

  • 【ダークマターデミス】
影霊衣】への憎しみが増大して完全暗黒物質と化したデミス。
【デミスブランコ】等のギミックでレベル8が2体揃う事を利用して《No.95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン》を呼び出し、墓地に征竜を複数落としてから自己再生させ1ターンキルを決める。
【デミスボンバー】以来となる3枚での1ターンキルを達成したデミスドーザーの派生なのだが、直後の改定で征竜が全滅したため大幅に弱体化してしまった。

  • 【デミスカルキング】
デミス儀式召喚時に墓地に送った通常モンスターを《化石融合ーフォッシル・フュージョン》で除外し、《古生代化石騎士 スカルキング》を呼び出すデッキ。
《古生代化石騎士 スカルキング》は単体で5600の戦闘ダメージを与えられるため、+デミスのダイレクトアタックによってカード3枚でジャスト8000の1ターンキルが成立する。
スカルキングの素材指定が「岩石族モンスター+レベル7以上のモンスター」なので《高等儀式術》で呼び出すのはリメイク版の《終焉の覇王デミス》推奨。
レベル10のため《ブラック・マジシャン》+《岩石の巨兵》の王様コンボ(?)も含む多くの組み合わせが可能だ。
なお終焉の王ではレベルが低く、墓地送りにできる組み合わせがレベル7通常モンスター+レベル1岩石族の《太古の壺》しかなくなってしまう。

かつては主流デッキの一角だったが、
現在は《エフェクト・ヴェーラー》などの妨害カードの増加のせいでそれほどの勢力はない。

だが、そのおかげで《巨大化》《高等儀式術》などの規制も緩まったので、力を取り戻しつつあるのも確かである。
今ではすっかり過去のデッキ扱いだが、舐めてかかると痛い目に遭うのも事実。注意するべし。

また、タッグフォースシリーズでは我等がゆきのんの使用するデッキの1つでもある。これを極めない限りは彼女に本当の意味で認めてもらえない事は火を見るより明らかである。



追記・修正は派生形も含めて全て組んだことがあり、ゆきのんに認めて貰えた人がお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 遊戯王
  • 遊戯王OCG
  • 終焉の王デミス
  • デビルドーザー
  • 儀式
  • 高等儀式術
  • 1ターンキル
  • デミスドーザー
  • デッキ
  • 遊戯王OCGデッキ項目
最終更新:2025年02月11日 22:36

*1 儀式召喚時に墓地に送られた機械族通常モンスターを戻せるレベル3チューナー