キャプテン・ファルコン

登録日:2015/01/27 Tue 04:51:01
更新日:2025/10/23 Thu 18:35:57
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私の時代は終わりそうにないな。




【概要】

キャプテン・ファルコンとは任天堂発売のレースゲーム、『F-ZERO』シリーズの主人公である。
音速を超えるレース「F-ZERO」に愛機である「ブルーファルコン」に乗り込み参加している凄腕常連レーサー。
また、F-ZEROパイロットであると同時にバウンティハンターでもあり、レースが行われていないときは賞金首を捕まえて生計を立てている。その界隈では有名とのこと。
それ以外の素性は謎に包まれており、ポートタウン(ゲーム中でレースが開催されるロケーションの一つ)出身ということと30代であること*1以外は謎に包まれている。

本シリーズでは『X』の3年前、レース中に大事故が発生しており*2彼も巻き込まれたのか病院に担ぎ込まれている。
しかしそこで悪の帝王ブラック・シャドーによって自身のDNAとブルーファルコンのエンジンを盗まれてしまう。
結果、クローンであるブラッド・ファルコンが誕生。盗まれたエンジンも彼のマシンのサブエンジンにされてしまった。

性格は基本的に寡黙であるが『F-ZERO GX』内でのムービー、後述するアニメ版スマブラシリーズではギャグ的なお茶目な面も見られる。

一人称は『F-ZERO X』(以下『X』)やアニメ版では「私」だが、『F-ZERO』(以下『初代』)や『F-ZERO GX』(以下『GX』)では「俺」になっている。


上記の通り普段は賞金首をひっ捕らえているため多くの悪党に恨まれており、その中でも悪の帝王ブラック・シャドーはファルコンを抹殺するためだけにF-ZEROに参加してたり、同業者であるサムライ・ゴローはいつも美味しいところでファルコンに賞金首を横取りされるためファルコンをライバル視しており、同じくファルコンを倒すためにF-ZEROに参加と何かと敵が多い。


また、ブルーファルコンの他にも「ファルコンフライヤー」という宇宙船を所有しており、こちらは主に惑星間の移動とバウンティハンターとしての仕事で利用している。
ただし、ゲーム中には一切登場せず『F-ZERO』の説明書の漫画(およびその場面を用いた『99』のレコードモードのアイコン)でのみ登場している。
こちらもアニメ版とスマブラシリーズにも登場している…というか寧ろ原作よりスマブラシリーズのほうが出番が多かったりする。

それ以前にキャプテン・ファルコンの原作ゲーム自体が…その…。


『初代』(と『99』)の時はいかにもレーサーといった見た目であったが、2作目の『X』以降はヘルメットに目の形のバイザーが付き、筋骨隆々になるなどアメコミヒーローのような見た目になっている。



【ブルーファルコン】

実際のゲームではレースゲームのためキャプテン・ファルコン本人を操作することは出来ない。
彼を選ぶと必然的にこのマシンを操作することになる。
ブルーファルコンの性能はというと

ボディ:B(機体の頑丈さ)
ブースト:C(ブーストの加速力)
グリップ:B(マシン操作の安定性)
重量:1260kg*3/1280kg*4(軽いほど加速が良く、重いほど最高速の伸びが良い)
エンジン:BF2001×4*5/BF2003×4*6
ナンバー:7 / 111*7(機体のナンバー、性能には無関係)
※A~Eまでの5段階評価

主人公機らしくバランスの取れた走りが魅力となっており、初心者向けのマシンである。
しかし、最高速やブースト性能がやや弱めで、突出した長所もないため難易度の高いカップでは苦戦を強いられるのは否めない。
逆にいうと、このマシンで高難易度のカップがクリアできるということは、相当な熟練者であるということでもある。
ナンバーの由来については、アニメ『ファルコン伝説』にて、「別に深い意味はないため、勝手に考えてみた」と前置きされた上でラッキーセブンと紹介されている。

先述の通り、『初代』でのエンジンが後に盗まれてしまったため、『X』以降は新たなエンジンを搭載している。
マシンのフォルムも大きく異なるため、そもそもマシン自体が別個体の可能性も否定できない。

後述のアニメ版では、より作画に優しいシンプルなフォルムになっており、後部中央に大きなスラスターが追加されている。

+ ちなみに、『X』ではこのマシンで最高難易度のマスタークラスをクリアすると…?
ファルコンがヘルメットを外し、素顔を見せて引退宣言をする。
ゲーム中、ファルコンの素顔がはっきりと見られるのは現状この時のみである。
しかし、『GX』では全くなかったことのようにF-ZEROに参加しており、引退宣言について尋ねられた際も否定しているためどうやら撤回した模様。
どこかの映画監督のようだ。

【アニメ版でのキャプテン・ファルコン】

アニメ版である『F-ZERO ファルコン伝説』にも当然、キャプテン・ファルコンは登場する。
CVは田中秀幸氏。

謎多き凄腕F-ZEROパイロット兼バウンティハンターという部分は原作と同様だが一つだけ異なる部分がある。

タイトルに反してキャプテン・ファルコンが主人公ではないという点。


主人公はオリジナルキャラクターであるリュウ・スザクであり、キャプテン・ファルコンが登場しない話もある。
しかしファルコンは最重要登場人物であり、主人公のリュウを影から見守る紳士である。
最終話までみればなぜファルコンが主人公じゃないのにファルコン伝説というタイトルになっているのもちゃんと理解できる。
また、あのゲームからあの技が逆導入されたのが話題を呼んだ。
バートのF-ZERO教室内のワンカットだけだが飛び膝蹴り(空中前A)をしてるシーンもある。
アニメ版でのはっちゃけぶりについてはここここを参照。

終盤では、危険かつ不審なレースを開催するようになったF-ZERO委員会元からそうだろとか言ってはいけないを極秘に調査する為、素性を隠して”バーサーカー”という名で活動。自身の愛機もレッドブルというマシンに擬装を施していた。*8
このレッドブルは『CLIMAX』で使用可能であり、マシンナンバーは77でブルーファルコンとは違い重量級マシンとなっていて、性能も大きく異なっている。
なお某エナジードリンクとは無関係だし、後に某ドライビングシミュレーターに地上最速を目指した同名の車両が登場しているが、偶然と思われる。

アニメオリジナルのデザインとして、右肩の肩当てが金色で黄色いマフラーを首に巻いているという相違点がある。
アニメ終了後、黄色いマフラーはゲームに逆輸入され、それ以降のファルコンは常にこのマフラーを巻いている。
肩当ては基本的には原作通りのシルバーのままであるが、後述のスマブラのカラーバリエーションでは、アニメ後に発売された『スマブラX』以降に肩当てが金色になったアニメ版カラーが追加されている。



スマブラシリーズでのキャプテン・ファルコン】

任天堂キャラ総出演の大乱闘スマッシュブラザーズ(スマブラ)シリーズにもキャプテン・ファルコンは『F-ZERO』シリーズを代表して参戦している。
こちらでのCVは堀川りょう氏が担当している。

一作目の『初代スマブラ』と三作目の『スマブラX』と五作目の『スマブラSP』では隠しキャラ、二作目の『スマブラDX』と四作目の『スマブラfor』では初期キャラで隠し→初期→隠し→初期→隠しと毎回変わっている。
スマブラシリーズでは全作品に参戦しているが作品ごとに扱いが異なるため準レギュラーと呼ばれる事も多い。

デザインは全作品で『F-ZERO X』のものがベースになっているが、『スマブラX』以降はアニメ版で巻いていたマフラーをしている。

原作ではキャプテン・ファルコン本人を操作することが出来ないため、スマブラシリーズはファルコンを操作できるという意味では貴重である。
原作がレースゲームのため全ての技がスマブラオリジナル技となっており、ファルコンパンチやファルコンキック、また通称「膝」と言われる前空中攻撃ストライキングニー等の肉弾戦のみで戦う。
特にファルコンパンチはその爽快感から非常に有名で、スマブラを代表する必殺技の一つともいわれる。

『F-ZERO』原作では基本的にシリアスなキャラクターであり、アニメ版でも素顔の時に行う番組のコーナー枠を除いてボケることは基本ないが、
スマブラでは「アメコミ風勘違いヒーロー」としてややコミカルに描かれる。
もっともスマブラではどんなシリアスキャラも初見の人に親しんでもらいやすいようにコミカルにされることは多いのだが、
亜空の使者』を筆頭にスマブラでは何かとネタ扱いされやすく、原作ファンからはやや不満もあるのだとか。
特に色換えはブラッド・ファルコン風カラーなどかっこいいカラーもあるにはあるが、それが霞むほど彼のネタ化の原因でもある白とピンクを基調とした通称愛の戦士カラーというネタカラー*9があり、『スマブラfor』ではさらに全身ゴールドカラー*10まで登場してしまった。
アピールは空耳で醤油ムースと定着されている。(正しくはShow me your moves*11! 直訳するとお前の動きを見せてみろ!である。)

一方でこの大胆なアレンジのおかげで『F-ZERO』を知らない人にもファルコンが愛されるようになったので、一概にどっちがいいとは言いがたい。
だが『F-ZERO』シリーズが2004年を最後に、『F-ZERO99』が出るまで19年間も新作が途切れていたため、世間一般的にファルコンはスマブラシリーズのキャラクターという傾向が強まっている。


ファイターの特徴としてレースゲーム出身からかダッシュ速度が全ファイター中トップクラス(『スマブラDX』までは1位、『スマブラX』以降はソニック参戦で2位)であり、パワーも強く相手を吹っ飛ばす能力も高いパワー&スピードというコンセプトになっている。

第一作ではとにかく高性能で最強格の位置に君臨していた。お手玉してからの上B、復帰阻止のBが主なバーストパターンであった。上スマは発生4Fと歴代全ファイター中における発生速度第1位。
『スマブラDX』では技の出が遅くなるなどの調整がなされたが相変わらず強キャラである。
しかし『スマブラX』では火力や判定がかなり弱体化され、一気に最弱クラスに…。それこそ歴代全キャラクター中でも最弱を争う程で、辛うじて『スマブラDX』のカービィよりはマシな程度と聞けばその酷さが分かるだろう。

前作でやりすぎた反省からか『スマブラfor』では大幅に強化がなされ、晴れて強キャラに返り咲きした。さすがCF
彼の代名詞でもあるファルコンパンチは弱体化してしまったが、逆にファルコンキックやファルコンナックルは強化された。

『スマブラX』ではファイターに最後の切りふだといういわゆる究極技が追加されており、ファルコンの最後の切りふだは原作での愛機である「ブルーファルコン」。
ファルコンのCome on!という合図とともにブルーファルコンが現れ、それが相手にヒットすると謎のF-ZEROコースに移動。
その後、ファルコンがブルーファルコンに乗り込み、そのまま相手に轢き逃げ体当たりするという豪快な技である。
最初のブルーファルコンにヒットしなかった場合そのまま技は終了してしまうが、当たれば相手はほぼ撃墜という実にファルコンらしい技。

そしてこれまでファルコンにはスマブラオリジナル技しかなかったが、この技は原作要素を取り入れた唯一の技である。
『スマブラfor』でも基本的には同じだが、複数のキャラに当てても吹っ飛ばしが落ちなくなり強化された。
さらに、コース移動時に『F-ZERO』のレース開始ジングルが鳴るようになり、原作ファンには嬉しい仕様になっている。
『スマブラSP』ではマシンの両サイドに翼を模したような形の炎が現れるようになり、「隼」っぽさが増した。

『スマブラX』時点では唯一のビジュアル攻撃だったが以降のシリーズでは他のファイターも様々なビジュアル攻撃を用いるようになっていく。

『スマブラSP』では横スマッシュが裏拳による攻撃になった。



スネークの無線】
スネーク : お! あれはキャプテン・ファルコンだな!!
オタコン : よく知ってるね!F-ZERO パイロットだ。ゼッケン7番!
スネーク : キャプテン・ファルコンと言えばあれだ。あれ、一度やってみたかったんだ。
オタコン : あれか! よし! やってみよう!!
スネーク : ファルコンパーンチ!!
オタコン : ファルコンキーック!!

※オタコンの声優はアニメ版ファルコンと同じ人であるためいわゆる中の人ネタである。


余談

スマブラシリーズでは『初代スマブラ』から参戦しているファルコンだが他のファイター達はシリーズが進む毎にボイスが新録される中、ボイスがSEのファイターを除くとファルコンは『初代スマブラ』から参戦しているファイターで唯一、『スマブラSP』まで『初代スマブラ』のボイスが流用され続けている(最後の切り札も『初代スマブラ』制作時点で案だけはあったのでその為のボイスも収録されていた)。
その後、『スマブラSP』のDLCで追加ファイター6人目に『ARMS』からミェンミェンが参戦。この彼女の参戦ムービーにはラーメンを食べるファルコンが登場するのだが、ディレクターの桜井氏はこのムービーのためだけに堀川氏へ収録を頼み、ムービーながらおよそ22年振りにファルコンのボイスが新録された。ほぼラーメンをすする音のみでセリフらしいセリフは一切ないけども。



ありがとう。私はこれで追記・修正を引退するよ。













引退するって話はホント?


いいや違う。まだ見ぬ項目がオレを呼ぶ。

オレの追記・修正はこれからだ!

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最終更新:2025年10月23日 18:35

*1 『F-ZERO』では「30代前半と思われる」との記述があり、『F-ZERO X』では36歳、その一年後を描いた『F-ZERO GX』では37歳。

*2 その事故の様子はゲーム上で直接描写されたことはない

*3 『初代』『X』『GX』

*4 GBA版『ファルコン伝説』『CLIMAX』

*5 『初代』のみ。

*6 『X』と『GX』のみ。アニメ版は不明。

*7 『初代』のみ。

*8 なおレッドブルは通常時と偽装を解く直前とで明らかに車体サイズが違うが理由は不明。

*9 おそらくジョディ・サマーをイメージしたもの

*10 ドクター・スチュワートがモデルという説があるが、彼の服装は青いラインが入った黄色いボディスーツで、さらに赤いマフラーを巻いているなどかなり配色に違いがあるためこの説は無理がある。

*11 実際のボイスでは your を短縮して Show me ”ya” moves と発音している。