終わりのセラフ

登録日:2015/11/11 Wed 17:29:03
更新日:2024/02/24 Sat 20:50:37
所要時間:約 18 分で読めます






その人間の醜さに怯えながら死ね 吸血鬼(ヴァンパイア)



ジャンプSQ.にて連載中の漫画。
原作はライトノベル『伝説の勇者の伝説』『いつか天魔の黒ウサギ』などの鏡貴也。
作画とコンテ構成は『紅 kure-nai』の山本ヤマト、降矢大輔が担当する。


謎の災厄によって崩壊した世界を舞台に、人類を支配する吸血鬼との戦いを描くダーク・ファンタジー。
当初は学園吸血鬼ダークファンタジーという長いキャッチコピーが使われていたが、
話が進むごとに学園要素が薄くなってきた……というかなくなってきた為か、最近はあまり用いられていない。

世界を滅ぼすとされる禁忌の呪術≪終わりのセラフ≫を巡り、生き残った人類と吸血鬼の思惑が交錯する。
しかし世界をどうこう……という話というよりは、「崩壊した世界で主人公達がどう生きていくか」という部分に主眼が置かれており、
「一度終わった世界で何の為に生きるのか」という答えを登場人物たちが探していく物語と言える。
また吸血鬼たちも従来の作品に比べ、「超越者」としてはかなり人間臭いのも特徴。


元々は集英社側の「山本ヤマトの新作」という企画と講談社側の「鏡貴也の新作」という企画が別々にあったのだが、
集英社側の編集者が「講談社とのコラボ企画」を前々から希望していた事もあり、最終的に「鏡貴也原作、山本ヤマト作画」という形になった。
またその関係で、後述する小説版は講談社ラノベ文庫の刊行となっている。









あらすじ

未知のウイルスによって人口が激減し、その後に現れた吸血鬼によって人類が支配された世界。
主人公・百夜優一郎は吸血鬼たちの「家畜」として、孤児院の仲間たちと共に地下都市に囚われていた。

ある日優一郎は孤児のひとり、ミカエラからの提案により地下都市の脱出を計画。
これを実行に移すも、結果として優一郎以外の仲間は全員殺され、助かったのは優一郎ひとりとなった……。


地上に戻った優一郎は≪日本帝鬼軍≫中佐・一瀬グレンに拾われ、吸血鬼への復讐を決意。
吸血鬼殲滅部隊・≪月鬼ノ組≫に入隊し、吸血鬼への復讐の為に戦いを始めるが――




登場人物

◇主人公

(CV:入野自由
吸血鬼の都市から脱出し、家族同然の孤児たちを殺した吸血鬼に復讐を誓う少年。16歳。
愛称は「優」(君、さん、ちゃんなど)。
粗暴で短期で猪突猛進な性格。他人に合わせるという事が苦手で、チームプレイも不得意。
一方で根は素直で優しく、困った人間を見捨てておけない。実の両親に捨てられたことで「愛」に飢えているが、同時にそれを失うことを恐れている。
また車の運転などに目を輝かせる子供っぽい一面も。あと童貞

地上に戻ってからはひたすらに鍛錬を積み、警備兵として実戦も積んだために戦闘能力は非常に高い。
主に日本刀を愛用し、後に手に入れる鬼呪装備≪阿朱羅丸≫も日本刀型である。

禁忌の呪術≪終わりのセラフ≫の実験対象だったようだが……


  • 百夜ミカエラ
(CV:小野賢章
もうひとりの主人公。優一郎と同じ百夜孤児院のメンバーで、孤児たちのリーダー的存在。
愛称は「ミカ」。DQNネームとかではなくハーフ。……まあそれでも凄い名前だが。
百夜孤児院に来た優一郎を最初に迎え入れた人物で、優一郎との絆は実の家族以上に深い。優一郎とは逆に理屈っぽく冷静な性格。
吸血鬼たちに飼われていた時も、「生きていけるならそれでいい」と優一郎を説得して暮らしていた。
一方で都市を脱出するという夢も持っており、吸血鬼の貴族フェリドに気に入られることで都市からの脱出計画を立案した……が、結果として自身を含めた家族を失うという事態に。

死亡したと思われていたが、吸血鬼の女王クルルによって(強制的に)吸血鬼として蘇生。「人間の血を吸わない吸血鬼」となった。
吸血鬼化後に人間の所業を見て回ったせいか、人間という種へは嫌悪感すら抱いており、優一郎を「人間の手から救う」ことを目的としている。
人間の血を吸っていない為に完全な吸血鬼になっておらず、血への渇望はクルルの血液で代用している……が、
所詮はその場しのぎのごまかしであり、血への渇きは非常に強い。


◇日本帝鬼軍

世界崩壊後、日本の実権を握った組織。
高い呪術技術によってウイルスの猛威を生き残った≪帝ノ鬼≫と呼ばれる巨大呪術組織を原型としており、その中心たる柊家をトップとしている。
関西方面は吸血鬼による支配体制が大きい為、主に東京周辺が活動区域。第一拠点は旧渋谷に存在する。
「吸血鬼を排除し、人類を復興させる」のが主目的だが、その後のビジョンも少なからずあるようだ。


◆月鬼ノ組

一瀬グレン中佐率いる、吸血鬼殲滅部隊の中でも最精鋭とされる部隊。
吸血鬼への対抗手段である強力な≪鬼呪装備≫保持者を多く擁しており、隊員達の練度は高い。
元々はグレンの一族が興した≪帝ノ月≫という組織が原型であり、隊員達は柊家よりもグレンへの忠誠で動く面が強い。


  • 一瀬グレン
(CV:中村悠一
日本帝鬼軍中佐。≪月鬼ノ組≫の指揮官でもある。24歳。
高い戦闘能力とカリスマ性を持ち、前線の兵士からの人気は高い。
一方で柊家から分離した分家である一瀬家の出身という事で中央からは見下されており、華々しい戦果とは裏腹に階級も中佐止まりとなっている。
基本的に俺様気質ですぐに手が出る粗暴な性格。ついでに面倒くさがり。あと非童貞。
しかし仲間に対しては人一倍情が強く、共に戦う仲間は「家族」として大切にしている。そのため、「復讐」を目標に戦う優一郎をいさめる事も多い。

優一郎にとっては命の恩人であり剣の師であり兄代わりであり父親代わり。本人曰く、「ここまでくると神だな」との事。
普段こそ互いに口喧嘩ばかりしているが、お互いを思う気持ちは強い。
鬼呪装備は日本刀型≪真昼ノ夜≫。

柊家による支配を快く思っておらず、独自に何かを画策している。

(CV:早見沙織
日本帝鬼軍軍曹。今作の(多分)ヒロイン。15歳。
組織の頂点たる柊家の血を引いているが、自ら軍曹の地位にいる変わり者。口癖は「あは」。
鬼呪装備を開発した天才・柊真昼の妹でもある。
普段から飄々とした態度を取り、マイペースな口調で心情を表面に出すことは少ない。
人をからかうような言動が多く、優一郎のような直情型はペースに巻き込まれやすい。
特殊な生い立ちのせいであまり自分に関心がなく、本人曰く「必要とされることがなかった」。そのために「愛」というものに実感が持てない。

血筋のためか呪術に関する能力は高く、身体能力も非情に高い。……のだが、背と胸が小さいことがコンプレックス。
鬼呪装備は大鎌型≪四鎌童子≫。
直接戦闘よりも後方での支援を得意としており、柊シノア隊隊長として部隊の指揮も行う。

当初は他人にあまり興味を持たなかったが、優一郎との付き合いの中で「家族」や「恋」について考え始めるようになった。

  • 早乙女与一
(CV:岡本信彦
月鬼ノ組・柊シノア隊所属。16歳。
渋谷で優一郎が通っていた学校の同級生で、吸血鬼に殺された姉の敵討ちのために≪月鬼ノ組≫に入隊した。
やや気弱だが優しい性格で、イジメられていた所を助けた優一郎の最初の友人。
呪術の才覚は本物で、何の訓練もなしに鬼呪装備の能力を発現させた。
鬼呪装備は弓型≪月光韻≫。

  • 君月士方
(CV:石川界人
月鬼ノ組・柊シノア隊所属。16歳。
「13歳以下には罹患しない」と言われた未知のウイルスにかかってしまった妹に高度な治療を受けさせるために≪月鬼ノ組≫に入隊した。
勤勉な努力家で、戦闘能力やサバイバル技術、呪術の知識にも優れる秀才。優一郎と共にシノア隊では前衛を務める。
トゲのある性格で慣れ合いを好まない。何かと口が悪いため、短気な優一郎とはすぐに殴り合いの喧嘩に発展する事が多い。
一方で面倒見がよく世話焼きで、仲間想いな一面も持つ。
鬼呪装備は双剣型≪鬼箱王≫。

  • 三宮三葉
(CV:井口裕香
日本帝鬼軍特務少尉。月鬼ノ組・柊シノア隊所属。16歳。
柊家に仕える名門・三宮家の次女であり、13歳の頃から殲滅部隊に所属するエリート。巨乳
気が強く仕切りたがりで教えたがり。規律を重視する為、そこから逸脱するシノア隊の面々とは衝突する事も多い。
かつて自身のミスから仲間を失ってしまった過去を持つ為、チームワークへの意識は人一倍高い。
優秀な姉・葵へのコンプレックスを抱いており、自身が戦う理由を恥じている部分がある。
鬼呪装備は大斧型≪天字竜≫。

  • 花依小百合
(CV:種﨑敦美)
日本帝鬼軍少尉。月鬼ノ組・一瀬グレン隊所属。24歳。
一瀬家に代々使える花依家の出身で、当人も幼い頃からグレンの従者となるべく教育されてきた。それを抜きにしてもグレンへの慕情は本物。
家庭的で温和な性格。月鬼ノ組研修教室の教官も務めている為、優一郎と直接の面識がある。

  • 雪見時雨
(CV:石川由依)
日本帝鬼軍少尉。月鬼ノ組・一瀬グレン隊所属。24歳。
小百合同様、幼いころからのグレンの従者。口数は少なくクールだが、グレンに対する忠誠は厚い。口癖は「さすがですグレン様」。
数多くの暗器を操る暗器使いで、隠密活動に長ける。

  • 十条美十
(CV:嶋村侑)
日本帝鬼軍大佐。月鬼ノ組・一瀬グレン隊所属。24歳。
柊家に仕える名門・十条家の令嬢。祖先から続く特殊な呪いにより髪が赤い。
グレン達とは高校時代からチームを組んでおり、憎まれ口こそ叩くものの信頼関係は厚い。というかグレンが好きなのだが報われない。
呪術で身体能力を強化しての格闘戦を得意とする。

  • 五士典人
(CV:小野大輔
日本帝鬼軍大佐。月鬼ノ組・一瀬グレン隊所属。24歳。
名門・五士家の長男であり、幻術を得意とする優男。
かなりの好色家だが友情に厚く、グレンの気の置けない友人でもある。


◆柊家

日本帝鬼軍の中枢たる名家。
かつて日本においては≪帝ノ鬼≫という名で政治にも干渉する一大宗教組織の長だった。
帝鬼軍における事実上のトップであり、その強引なまでの権力機構に反発を覚える者も多い。

  • 柊深夜
(CV:鈴木達央)
日本帝鬼軍少将。24歳。
柊家によりよい遺伝子を遺す為に幼少より訓練された養子であり、シノアの姉・柊真昼の許嫁であった。
飄々とした物言いをする人物。柊家の一員ではあるが、柊家のやり方に反発を覚えている。その為、同じ志を持つグレンと仲がいい。
高校時代からグレンとはチームを組んでおり、現在はグレン隊の一員でこそないが、彼の助けとなることが多い。実質的なグレンの相棒。
高い呪術・狙撃能力を持ち、遠隔戦闘で真価を発揮する。
鬼呪装備は銃剣型≪白虎丸≫。

  • 柊暮人
(CV:前野智昭)
日本帝鬼軍中将。25歳。
柊家の次期当主とも言われる傑物。卓越した技能を持つ、シノア曰く「バケモノ」。
極めて冷酷な合理主義者で、必要とあらば身内でさえも平気で拷問・惨殺する。
一方で徹底した現場主義者でもあり、実の父親でさえも前線に出なければ「無能」と断ずる。その点に関しては兵の信奉も厚い。
吸血鬼を淘汰した後は、柊家を世界の頂点にする野望を抱く。
鬼呪装備は日本刀型≪雷鳴鬼≫。



◇吸血鬼

未知のウイルスによって世界が滅びた後、地上を支配する種族。
元々は人間達にその存在を隠し、地下都市で退廃した永遠を享受していたが、世界崩壊に際して地上に現れた。
人間を遥かに超越した身体能力を持ち、独自の技術によって太陽光などの弱点を(ある程度だが)克服している。
文字通りの「怪物」だが世界の安定を望む「正義の味方」でもあり、人間や吸血鬼の個体が大きく増減する事を許さない気質を持っている。
基本的には「血」に対する欲求が全てであり、世界崩壊後は生き残った人間を「家畜」として扱っている。


◆貴族

始祖の血を継ぐ純血の吸血鬼。高い権限と能力を持ち、吸血鬼世界においては大きな意味を持つ。
第一位から第二十位までの位階があり、基本的には位階が高い者が強い能力と権力を持つ。
貴族を中心とした「派閥」も存在しており、それぞれがいかに上手く立ち回るかという策謀も多い。


(CV:櫻井孝宏
吸血鬼・第七位始祖。
優一郎とミカエラの家族を惨殺した張本人。
好きな血の傾向は美少年と美少女。つまりロリコンショタコン。へ、へんたいだー!!
ふざけた言動が多く、つかみどころがない性格の持ち主。吸血鬼社会でも変わり者の異端者として有名。
通常は第五位以上しか参加できない≪上位始祖会≫にも強引に列席しているが、「変わり者だから仕方ない」と言われる程。
傲慢で退屈な吸血鬼社会を見下しており、裏では人間と手を組んで何かを画策している。
仮にも一桁代の始祖だけあり、その戦闘能力は極めて高い。

  • クルル・ツェペシ
(CV:悠木碧
京都地下にある吸血鬼都市・サングィネムの女王。
見た目こそ幼い少女だが、三人しかいない第三位始祖の一角であり、絶大な権力と能力を持つ。
瀕死のミカエラに自らの血を与え、吸血鬼とした人物。また、人間の血を飲もうとしない彼のために自らの血液を提供している。
吸血鬼でありながら禁忌の呪術≪終わりのセラフ≫を欲しており、上位始祖会にも秘密裡に何かを進めている。

(CV:鈴村健一
吸血鬼・第十三位始祖。
常に泰然とした態度を崩さない偉丈夫。フェリドの派閥に属してはいるが、その理由は「フェリドと一緒だと退屈しないから」というこれまた変わり者。
十位以下の貴族としては桁違いの戦闘能力を持ち、「楽しませてくれる相手」を求めて前線に出る事も多い。
名古屋に棲む吸血鬼では最強と言える存在。

  • ホーン・スクルド
(CV:日笠陽子
吸血鬼・第十七位始祖。巨乳
クローリーの従者をしている真面目な女性。クローリーの血を好むという変わった嗜好を持つ。
フェリドの事を快く思っていないものの、形式上はフェリドの派閥に属する。

  • チェス・ベル
(CV:古木のぞみ
吸血鬼・第十七位始祖。巨乳
ホーン同様にクローリーの従者をしている。自由奔放で幼い少女のような言動が多く、「少しは真面目に生きろよ」とクローリーに苦言を呈されることも多い。
フェリドの事は「何考えているか分からないから嫌い」らしいが、形式上はフェリド派。


◆都市防衛隊

吸血鬼の領地防衛や貴族への献上物の移送など、重要な任務をこなす部隊。
貴族ではないが、下位貴族に匹敵・あるいは凌駕する能力を持つ吸血鬼で構成される。
ミカエラは個人的な肩書は貴族であるフェリドの従者だが、公的にはこの部隊の所属。

  • ラクス・ウェルト
(CV:永塚拓馬)
都市防衛隊に所属する吸血鬼。ミカエラとはよくチームを組み、彼を愛称の「ミカ」で呼ぶ。
気楽で物事をあまり深く考えない。快楽主義な一面もあり、人間の血を吸い過ぎて殺してしまう事も多い。
与一の姉である早乙女巴を殺した張本人。

  • レーネ・シム
(CV:梅原裕一郎)
都市防衛隊に所属する吸血鬼。ミカエラ、ラクスとチームを組む事が多い。
冷静沈着な性格で、物事を客観的に判断する。人間を「あさましい」と見下す一方で、その脅威性には十分に警戒している。


◆上位始祖会

第六位より上の貴族で構成される、吸血鬼の政治を司る組織。大まかな政策や人間への干渉などは、この始祖会によって決められる。
各大都市の管理や人間・吸血鬼の個体管理に関しては慎重であり、重大な違法を犯した場合には上位の貴族であろうと処罰を受ける。
理由は不明だが≪終わりのセラフ≫の存在を太古から知っており、それに触れる者を滅ぼしてきた。

  • レスト・カー
クルルと同位階である第三位始祖。
ドイツを統治しており、年齢こそ200歳ほど下だがその実力はクルルをも凌駕するとされている。
吸血鬼にしては珍しく権力欲が強く、統治領の拡大を目指して他の始祖と衝突することも多い。

  • ウルド・ギールス
吸血鬼・第二位始祖。
第一位始祖は数百年前から行方不明になっている為、事実上吸血鬼のトップにあたる人物である。
吸血鬼の模範となる統治を行っているらしい。小説版によると、かつては同位階の始祖がいたようだが……


◇鬼(鬼呪装備)

日本帝鬼軍が主に使う呪術装備。≪鬼≫と呼ばれる存在の力を利用した武器であり、所持者に多大な力を与える。
極めて高い再生能力を持ち、旧来の兵器や呪術がほぼ通用しない吸血鬼だが、≪鬼呪≫は彼らにとって強力な毒であり、これで傷付けられると(処置をしない限り)傷は修復できない。
鬼呪装備に宿る鬼とは、肉体を失ったかつての吸血鬼。吸血鬼は何らかの理由で長期間血液を接種できずにいると、やがては理性のない鬼へと変貌してしまう。
そうして肉体を失った鬼の力を召喚したものが鬼呪装備となる。
鬼の質によって鬼呪装備のランクは代わり、最高位のものは≪黒鬼≫と呼ばれる。ランクは鬼の制御しにくさと強い武器の出やすさで決まる為、必ずしもランクの高い武器が有用とは限らない。
それでも黒鬼装備が特別視されるのは、その契約成功率の低さゆえである。
世界崩壊前には実用化までこぎつけていなかったが、柊の天才・真昼によって実用化。従来の呪術兵器を過去のものにした。


  • 阿朱羅丸
(CV:山村響)
黒鬼。優一郎の使う日本刀型鬼呪装備。よく間違われやすいが、阿「」羅ではなく阿「」羅。長い黒髪と衣装から間違われやすいが、である。なので僕っ娘ではないので誤解なきよう。
優一郎の「全てを守るための力がいる」という欲望を気に入り、彼に力を貸している。
使用者の肉体を強化する「憑依化」型の鬼呪だが、具現化型の「阿朱羅観音」という能力も備えるなど、謎の多い鬼。
生前は強力な吸血鬼だったようだが……

  • 鬼箱王
(CV:黒沢ともよ
黒鬼。君月の使う双剣型鬼呪装備。少年の姿をしているが年寄りのような口調で話すショタジジイ。動物のような尻尾を持つ。
君月の持つ「闇」を好んで彼に力を貸す。
阿朱羅丸同様の憑依化型の鬼呪。しかしこちらも「鬼箱に入るまでの九つカウント」という具現化型能力を持っている。

  • 月光韻
黒鬼。与一の使う弓矢型鬼呪装備。
与一の記憶に合わせて姿を変えている為、本来の姿ははっきりしない。
元々与一は鬼呪の制御能力が高く精神が安定している為、普通に彼と仲良くなったようだ。
能力は具現化型。矢の発射時に複数の鳥に変化し、敵を貫く。


◇その他

(CV:大地葉)
百夜孤児院の孤児。優一郎、ミカエラとは同い年であり、二人と共に孤児の世話をしていた。
サングィネム脱出時にフェリドに殺される。

  • 君月未来
(CV:黒沢ともよ
君月の妹。
13歳以下には罹患しないと言われた謎のウイルスに侵され、満足に体を動かすこともできない状態にある。
君月が帝鬼軍に入隊して以降は、軍の最先端治療を受けているとされるが……
尚、声優の黒沢ともよは鬼箱王との二役である。

  • 柊真昼
(CV:遠藤綾
故人。シノアの姉であり、グレンの幼い恋の相手であり、深夜の許嫁であり、暮人にとってはライバルだった。
柊家きっての呪術の天才であり、鬼呪装備の開発者。生前は次期当主候補の最有力だった。
しかし身分の違いからグレンと結ばれないという悲劇によって徐々に壊れていき、やがて柊を裏切り世界を翻弄する事に……
経緯は不明だが、現在はグレンの鬼呪装備に宿る鬼となっている。

  • ヨハネの四騎士
世界崩壊後、突如として溢れた怪物。
極めて危険な生物で、非常に強い攻撃性を持っている。
何故か人間のみを襲い、吸血鬼などは襲わない。その習性を利用して人間狩りに使われる他、これを駆除する事で一部の地域では支配力の強化に使われている。
強力な個体ほど知性が高く、渋谷周辺や吸血鬼の棲み処には近寄らない傾向にある。



小説版


終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅(カタストロフィ)

講談社ラノベ文庫より刊行。
世界崩壊の直前、最後まで崩壊に抗ったグレンと仲間たちの一年を描く作品。
元々は本編の時間軸で、別の場所で起こったことを――という案でノベライズされる予定だったらしいが、本編とのリンクを強めるためにグレンを主人公とした過去の話となった。

本編は崩壊後の世界でどう生きていくか――という事を描いていくが、こちらはむしろ「世界を救おう」という、ある意味スケールのでかい作品。
結果的に本編に繋がるために世界崩壊は免れないのだが、どうして世界が崩壊したのか、グレン隊の結成秘話、本編でもキーパーソンである柊真昼とはどんな人物だったのか――という事が語られる。

漫画本編と小説版は第一巻が同時発売だったため、小説から入った人もいるとかいないとか。


終わりのセラフ 吸血鬼ミカエラの物語

集英社J-booksより刊行。
漫画及び『破滅』はコミカライズでもノベライズでもない両面原作として始まったが、これは「第三の物語」として、吸血鬼サイドの話を描く。
『ミカエラ』という名に隠された秘密、フェリドやクローリーはどのようにして吸血鬼になったのか、謎に包まれた『始祖』とは……といった、吸血鬼の世界を描いていく。


アニメ

進撃の巨人』『屍者の帝国』などで有名なWIT STUDIOが手掛ける。
2015年に分割2クールアニメとして、4月から第1クール、10月からは『名古屋決戦編』として第2クールが放送。
監督は『進撃の巨人』『ギルティクラウン』『ブレイクブレイド』などで演出を務めた徳土大介。

「原作にないことをあまりやりたくない」というスタンス故か、原作者である鏡に大量の設定を求めた挙句、鏡は一年先程の原作を書き上げることに。
そのおかげか、2015年時点で最新巻となる9巻よりも先、11巻ほどまでの内容をやるという中々凄いこととなった。

主題歌は前期が『進撃』『ゼノブレイド クロス』BGMなどで話題になった澤野弘之プロデュースの「X.U」「scaPEGoat」。
後期はOPを『とある科学の超電磁砲S』『ブラック・ブレット』などのfripsideが担当する「Two souls -toward the truth-」、『凪のあすから』『アルスラーン戦記』などのやなぎなぎがEDの「オラリオン」を歌う。


メディアミックス

上記の他、ジャンプSQ.上でスピンオフ4コマ『せらぷち!』が連載。
またスマートフォン用ゲームとして『終わりのセラフ BLOODY BLADE』が配信中。
2015年12月にはPS VITA用ゲームとして『終わりのセラフ 運命の始まり』が発売される。



既刊

終わりのセラフ
集英社刊、ジャンプ・コミックス。2024年2月現在1~31巻発売中。
ビジュアルファンブックとして8.5巻が発売中。

終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅
講談社刊、講談社ラノベ文庫。全7巻発売中。
6巻はドラマCD付き限定版も発売中。

終わりのセラフ 一瀬グレン、19歳の世界再誕
講談社刊、講談社ラノベ文庫。2024年2月現在1~2巻発売中。

終わりのセラフ 吸血鬼ミカエラの物語
集英社刊、集英社J-books。2024年2月現在1~2巻発売中。

終わりのセラフ TVアニメ公式ファンブック
集英社刊、ジャンプコミックス。




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最終更新:2024年02月24日 20:50