スラッグ(ドラゴンボール)

登録日:2016/08/27 Sat 18:51:23
更新日:2025/03/19 Wed 18:33:35
所要時間:約 6 分で読めます





「戻ったぞぉ!!」

「この俺にとびきりの若さが戻ったぞぉ!!」



◆概要

スラッグとは、劇場版ドラゴンボールZ『超サイヤ人だ孫悟空』に登場するキャラクター。

CV:内海賢二(老人時)→屋良有作(若返り後)、稲田徹(『超サイヤ人絶滅計画』のみ)


惑星一つを丸ごと自身の乗り物にした惑星型クルーザーという色々とスケールのデカい移動手段で宇宙を支配してまわっていた。
非常に若くて元気な惑星である地球に目をつけ、新たな惑星クルーザーにするべく地球を支配しにやってくる。

登場当初は非常に年を取っており常に自分の玉座の傍らにある薬らしき物を服用する程弱っていたが、その状態でも悟飯が凄い戦闘力だと震えを見せている。

非常に短気な性格で幹部の一人であるゼエウンがスラッグが老年で先が短いことを口にしただけで鬼の形相で指からビームを放ちゼエウンを処刑したり、
部下の科学者であるギョーシュが地球の改造に10日は欲しいと言ったら言い訳する隙すら与えずゼエウンと同じように処刑したりしている。
(因みに直後に別の科学者であるカクージャが3日でやると言った際には満足そうに頷いていた)

部下はもう少し大事にしましょうよスラッグ様……

宇宙をいろいろ巡っているためか知識量も豊富らしく、サイヤ人のことも知っていた。


◆主な技

  • フィンガービーム
技名はゲームのSparking!シリーズより。
指先から貫通力の高いビームを放つ。
老人時に部下のゼエウンを処刑する際に使用された。

  • ダークネスアイビーム
同じく技名はゲームのSparking!シリーズより。
両目から放つ光線技で辺り一帯を薙ぎ払い大爆発を起こす。
劇中では疲労困憊の悟空に向かって遠くからけん制として放つことで更に追い詰めた。

  • パワーオブダークネス
やはり技名はゲームのSparking!シリーズより。
初登場のNEOではボディーブローを放った後、腕を伸ばして相手を拘束、そのままパンチの連打を浴びせるという映画本編との関連性が皆無の技だった。
続編のMETEORでは相手を殴り飛ばした後に掴み上げパンチの連打で吹き飛ばした後に上空高くに殴り飛ばした後にトドメのダークネスアイビームを放つコンボ技。
映画本編の再現としては、通常形態時に悟空の胸倉を掴んだままラッシュを浴びせたのと、巨大化形態時に悟空に不意打ち気味に放ったダークネスアイビームのモーションの合わせ技といったところか。

  • ダークネスブラスター
やはり技名は(ry
巨大化形態の究極技で、口から極太のエネルギー波を放つ。
映画本編では両腕で悟空の逃げ場を無くした上で不意打ち気味に真正面から直撃させるも、すんでの所で防御されたために大したダメージにはならなかった。


◆劇中での活躍

前述のように次の惑星クルーザーの標的とするべく地球に襲来。部下と悟飯の戦闘を観戦している中で、彼の帽子についている四星球に目をつける。
老年故に知識量も深かったのか、ドラゴンボールが何でも願いを叶える球だということを知っていた。

そして自分の目の前でうっかり口を滑らせたブルマの記憶を読み取り彼女の持っていたドラゴンレーダーを強奪。
それを元に部下たちにたった一時間のドラゴンボール探しを命じる。
(ドラゴンレーダーがあったおかげとはいえ部下たちはあっという間にドラゴンボールを集めてきた。しかもその内三つは一般兵の手柄である)

そしてドラゴンボールで神龍を呼び出し「自分を最もパワーに溢れていた頃に永遠に若返らせてほしい」と願いを告げ、スラッグは全盛期の力を取り戻した。
なお、ドラゴンボールを使って願いを叶える劇場版キャラはガーリックJr.Dr.コーチンに続いて3人目である。
力を取り戻したことに歓喜するスラッグは地球改造計画を本格的に始動。自分を含めた部下たち魔族の弱点である太陽を遮る為、
地球の周りを分厚い黒雲で覆った。

その後しばらくは若返った自分に惚れ惚れし、エネルギー弾を意味も無くビュンビュン飛び回らせたりして大はしゃぎしていた。
が、孫悟飯の抵抗とピッコロの参戦、悟空クリリンの登場によって幹部たちが全滅させられ遂に自らが出陣する。
一味の幹部二名を瞬殺した悟空が対面した瞬間に今までのヤツらとは明らかに違うと、その戦闘力の高さを感じ取っていた。

調子に乗って突っ込んできたクリリンを裏拳一発でノックアウトし、直後に悟空との戦闘を開始。
その戦闘力は圧倒的で悟空を叩き落として犬神にしたり、悟空の本気のパンチを顔に受けても全く怯まない程。

戦闘開始直後に圧倒され肩で荒い息をする悟空に対し、余裕の表情でゆっくりと歩いてくるスラッグの姿はこの時点では圧倒的強者の風格であった。

その後も圧倒的なパワーで悟空を痛めつけ劇場版お約束の悟空の道着破りもし、立っているのもやっとの状態にしたところでトドメを刺そうとする。
だが、ここに来て悟空が覚醒して超サイヤ人と思われる形態……所謂擬似超サイヤ人へと変化し逆にスラッグをフルボッコにする。
ちなみにタイトルでデカデカと取り上げてるにもかかわらず、この映画が公開した頃は超サイヤ人の悟空は原作で未登場である。

思わぬ敵の反撃に追い込まれたスラッグは真の力を解放。傷ついた腕を自分からもぎ取ってから再生し、被っていたヘルメットを脱ぎ去る。
その下に生えていたのはピッコロと同じ二本の触覚。そしてスラッグは見る見る内に巨大化していく。
腕を切り落としてからの再生も巨大化も、いずれもかつてピッコロが見せた技である。

悟空の戦いを見守っていた界王様曰く、スラッグは神様と同じくナメック星が壊滅する際にスラッグ星へと脱出させられたナメック星人であり、
しかも生まれついた時から悪の心のみが大きく育ってしまった存在、スーパーナメック星人であることを告げる。
その力はあのフリーザ超サイヤ人でさえも敵わないかもしれないんだとか。
ちなみに、ドラゴンボールのことを知っていながら自分で作ることはしなかったあたり、龍族ではなく戦士タイプと思われる。
また界王様の推測によれば、スラッグは自分の生まれ育ちは知らないと思われるらしい。

巨大化したスラッグに悟空は再び防戦一方になるが、ピッコロの介入と悟飯の口笛によってスラッグは倒れてしまう。
(ナメック星人にとって口笛の音は我慢ならない程に不快な音らしい)
その隙を突いてピッコロが倒れた悟空に自分のパワーを与えて復活させる。
そして、悟空の100倍界王拳による突進によって腹部を貫通させられて息絶えた。


……かと思いきや直後に復活。大ダメージを喰らった影響か、元の大きさに戻りながらもしぶとく悟空に追い縋ろうとするも、最後は悟空の太陽からわけてもらった元気玉の直撃を受けて消滅した。




ここまで長々と述べてきたがこのスラッグ、劇場版ドラゴンボールZの敵キャラとしてはどうにも影が薄い気がする。
インターネットで検索をかけても、全く関係のないゲームの『メタルスラッグ』ばかりがヒットする始末……

しかしスーパーナメック星人という特徴を持ち、擬似超サイヤ人覚醒時とトドメ以外の時は終始悟空を圧倒したその強さは、劇場版ドラゴンボールのボスキャラとしては申し分ないのではなかろうか。そうだと言ってくれ


◆外伝作品

FCソフト及びそれを原作にしたOVA、プレイディア用ソフト『サイヤ人絶滅計画』とリメイク版『超サイヤ人絶滅計画』にも登場。なお前者のOVAではピッコロに「ナメック人の面汚しめ!」とターレスよろしく罵しられた。
本作では、かつてサイヤ人に滅ぼされたツフル人の科学者ドクターライチーが開発した怨念増幅装置ハッチヒャックの機能でゴースト戦士として復活。
彼と同じくサイヤ人に恨みを持つフリーザ、クウラ、ターレスらと共に悟空達の前に立ち塞がってくる。
FC版ではターレスとともに襲ってくるが、HPが低い。
また、量産型雑魚として青色の『スラッグマインド』、深緑色の『スラッグメンタル』が登場。

・・・・・・が、リメイク版『超サイヤ人絶滅計画』が収録されたゲームソフト『レイジングブラスト2』には、
同作で戦闘シーンのあるキャラクター達の中で一人だけ未参戦*1
同様にゴースト戦士として登場したクウラやターレス、ラスボスのハッチヒャックすら参戦しているにもかかわらずである。
その為か、声優も本作のみ『改』以降のナッパ役や『復活のF』のシサミなどを演じた稲田徹氏が担当している。

PS4の最新作・ゼノバース2の登場も決定。
手を組んだターレスが悟空を羽交い絞めにしているシーンもあり、これは地球最強コンビ(ラディッツ戦の悟空とピッコロ)の悪役バージョンを意識したオマージュであろうか。
ゼノバースは原作DBに登場した各種族のアバターをPCとして登録するゲームであり、ナメック星人アバターとのかけ合いが深まるスラッグ及びネイルの需要が高まったのもあって今回参戦できたのかもしれない。
ナメック星で戦うシーンがあるようで、里帰りを果たしたスラッグは故郷の星でどのような暴れっぷりを見せるのか今後の情報及び本編のストーリーに期待である。



◆余談

  • 声優について
スラッグの若返る前の姿を演じた内海氏と若返った後の姿を演じた屋良氏は、どちらも『Dr.スランプ』におけるセンベエ博士こと則巻千兵衛役でお馴染みである。

  • 界王拳の倍率
劇中で悟空が使った界王拳は資料によるとなんと100倍であり、原作で使った最大が20倍であるのを考えるとインフレしすぎである。ちなみに設定だと「超サイヤ人=界王拳50倍」であり、超サイヤ人2は超サイヤ人の2倍なので「界王拳100倍=超サイヤ人2」となる。擬似超サイヤ人「俺の存在意義って…」

  • ダメージ表現
劇場版の敵と戦う時、わかりやすいダメージ表現としてよく悟空が敵の猛攻により道着が敗れて上半身裸になることが多い。
スラッグも例外ではないが、他の劇場版ではエネルギー弾の連射や悟空の画面外へのサイドアウトなど破ける瞬間をぼかしているのに対し、スラッグは悟空の胸倉を掴んだまま顔面に強烈なパンチをかましその衝撃で胸倉を掴んだ手から道着が破れて悟空が吹っ飛んでいくという、自分で書いていてよくわからん描写がされている。
この時スラッグの手には胸倉を掴んでいた時に残った悟空のオレンジの道着の切れ端が握られているのだがその下に着ていた筈の青い道着はどこにも見当たらない。
しかも吹っ飛んでいく悟空は既に上半身裸である。青道着はどこに消えたのだろう……?





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最終更新:2025年03月19日 18:33

*1 本作には巨大化システムを導入していないため、そのあたりも関係しているのかもしれない