ガンダム4号機/5号機

登録日:2012/03/30 Fri 21:31:34
更新日:2023/11/30 Thu 02:07:04
所要時間:約 6 分で読めます




「M-MSV」、「機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…」に登場するMS。
どちらも地球連邦軍がオーガスタ基地で開発したセカンドロット系の機体である。
※以下の記述は特に注記されていない限り「宇宙、閃光の果てに…」に基づくものである。







ガンダム4号機


スペック

型式番号 RX-78-4
所属 地球連邦軍 第16独立戦隊
開発 ジャブロー
オーガスタ基地 (宇宙戦用に改修)
頭頂高 18.0m
本体重量 42.6t
全備重量 80.2t
86.5t (メガビームランチャー装備時)
出力 1,550kw
推力 70,500kg
センサー有効半径 6,190m
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
武装 60mmバルカン砲×2
ハンドビームガン×2
ハイパービームライフル
ビームサーベル×2
ハイパーバズーカ
シールド
メガビームランチャー
パイロット ルース・カッセル



機体概要

4番仕様が施された試作4号機。コードネームは「G-04」。
カラーリングは青と白。
ソロモン、ア・バオア・クーひいてはジオン侵攻の主力としてRX-78-2をベースに開発された。

1~3号機が汎用機だったのに対し、本機は地上用の装備をオミットした宇宙用に特化している。
このため、ポテンシャルを最大まで発揮できるようになった。
また、コアブロックシステムも無く、余剰スペースには高性能冷却システムなどが組み込まれている。
開発の際に2号機の戦闘データを反映させ、マグネットコーティング処理も行った結果、運動性が40%以上高まった。
他にも機動力に秀でている。

総合的に稼働時間も長く、長時間戦闘、特に要塞攻略戦には多大な戦果を期待されていた。
しかも、肩部や脚部などに設置されたサブスラスターなどと連動してメインスラスターの負担を軽減する事が可能となったため、
ハイスペックを実現しながら整備性の向上もある程度見込まれていた。

ただし、四肢をはじめとした機体各所に標準でマグネットコーティング処理を施した結果、可動部分にかかるストレスそのものは少ないものの、
諸動作に伴う応力による各部の構造疲労は逆に大きくなる傾向にあり、パイロットのセンスや機体に対する気遣いが問われるMSになってしまったとも言われている。

オプションとしてショルダーユニットとプロペラントタンク、メガビームランチャーが用意されていて、火力と機動力、稼働時間を向上させられる。
ショルダーユニットはスラスターとプロペラントタンクを一体化したもので、肩に外付けする。
これとランドセル下部に取り付けるプロペラントタンクを装備した状態は特に4号機(Bst)と呼ばれる。
ただし、4号機は正史だとショルダーユニットを装備する前に失われてしまったので4号機(Bst)はifルートでしか見られない。



○武装解説

  • 60mmバルカン砲
頭部に内蔵された牽制用の武器。


  • ハンドビームガン
両前腕に内蔵。
あくまで整備性などを検証する為の試験的な装備とされ、射程は短い。


  • ハイパービームライフル
    型式番号:XBR-M-79H-2
メインウェポン。
ファーストロット用のビームライフルよりバレルが長く、40%程出力が高い。
一説では後のGPシリーズの使用するライフルに匹敵する威力とも言われる。


  • ビームサーベル
背中にマウントされている。


  • ハイパーバズーカ
実弾を発射する無反動砲。
ガンダムやジムなどと同型のHB-L-03/N-STD型を使用する。


  • シールド
防御用の装備。
伸縮可能で、打突武器としても使える。


  • メガビームランチャー
対艦用のオプション武器。
全長12mもの長い砲身から高出力ビームを発射する。リミッターを外せば一発で敵艦隊をなぎ払えるだけの威力があるらしい。
しかし、エネルギーを供給する外部ジェネレーターの出力が不安定すぎて下手に使うと爆発する危険性がある。
前述の高性能冷却システムはこの武器のために搭載されている。



○劇中の活躍

パイロットはルース・カッセル中尉。
第16独立戦隊の旗艦サラブレッドに配備され、ア・バオア・クーに向かうグラナダのジオン増援艦隊を攻撃していたが、メガビームランチャーを使った作戦で敵艦隊を殲滅させた直後に外部ジェネレーターが爆発して大破。機体は回収されたが、コクピットと下半身が完全に吹っ飛んでいた。
その後、コンペイトウで機体は降ろされている。

IFルートでは無事に生還しており、ア・バオア・クーでの最終決戦に投入された。




ガンダム5号機


スペック

型式番号 RX-78-5
所属 地球連邦軍 第16独立戦隊
開発 ジャブロー
オーガスタ基地 (宇宙戦用に改修)
頭頂高 18.0m
本体重量 42.6t
全備重量 80.5t
出力 1,480kw
推力 70,500kg
センサー有効半径 6,190m
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
武装 60mmバルカン砲×2
ハンドビームガン×2
ハイパービームライフル
ビームサーベル×2
ハイパーバズーカ
シールド
ジャイアントガトリング
パイロット フォルド・ロムフェロー



機体概要

5番仕様が施された試作5号機。コードネームは「G-05」。
カラーリングは赤と白。
なお実際の完成順は5号機→4号機となる。

4号機と同時期に開発されていて、本機も宇宙での運用に特化している。
もちろん、2号機のデータが反映され、マグネットコーティングによって運動性も高められているなど、4号機との共通点は非常に多い。
違いはメガビームランチャーの使用は想定されていないため高性能冷却システムが搭載されておらず、出力も4号機より低いという点。
代わりに4号機のような実験機的な要素が控えられたことで、安定した運用性能を獲得している。
また、外観についてもカラーリング以外に胸部の形状が異なっている。

本機もオプションが用意されているが、メガビームランチャーはジャイアントガトリングに変更されている。
これは4号機との連携運用を考慮して、メガビームランチャーのチャージ時間を稼ぐため広範囲の敵を抑えつけることを目的としているため。
こちらもオプションを装備した状態は特に5号機(Bst)と呼ばれる。


○武装解説

共通装備は割愛。

  • ジャイアントガトリング
面制圧を目的としたオプション武器。その名の通り、デカい。
実弾を大量にバラまいて複数の敵機を撃破する。
主にエネルギーチャージ中のG-04の護衛またはメガビームランチャーが使えなかった時に使用するもので、実弾が採用されたのは信頼性を優先した為。
デザイナー曰くアレックスの腕部ガトリングから着想を得たとのこと。



○劇中の活躍

パイロットはフォルド・ロムフェロー中尉。
4号機と共にサラブレッドに配備され、ジオン軍の艦隊を攻撃していた。
4号機大破後は終戦協定締結のためにグラナダに向かうダルシア・バハロ首相の乗るジオン艦隊を護衛し、マレット・サンギーヌの駆るアクト・ザクを撃破している。

IFルートでは4号機と共にア・バオア・クー攻略戦に参加し、機体を破損させつつも無事帰還した。

因みに一年戦争時、終戦まで稼働する事の出来た唯一のRX-78シリーズでもある(ガンダムを始め他の機体は全て大破or中破。7、8号機は未完成だったので出撃していない)。
原作小説となったモビルスーツコレクション・ノベルズAct.2「ア・バオア・クー攻防戦」ではビグロ改との死闘の末大破している。*1




ガンプラ

どちらもMGで発売。
ちゃんとオプション装備も付属していて、Bst版も再現可能。

逆にHGでは長い間発売されていなかったが、2020年プレミアムバンダイにて遂に4、5号機の発売が決定した。
こちらもBst版も再現可能。




■他ゲーム

○戦場の絆

待ちに待った5号機がついに登場。コスト200の近距離機。もちろん宇宙・コロニー専用。Bstはコスト+40の特殊セッティングで再現されている。

メインはジャイアント・ガトリングA/ハイパー・ビーム・ライフル/ジャイアント・ガトリングB
サブはハイパー・バズーカ/ハンド・ビーム・ガン
格闘はビーム・サーベル

ジャイアント・ガトリングの弾幕による面制圧を得意としている。ただし硬直は大き目。
ダウン値の高いハイパー・ビーム・ライフルやハンド・ビーム・ガンも見どころのある武装である。

○ガンダムバトルオペレーション2

・ガンダム4号機/ガンダム4号機Bst

450コスト汎用、Bstは500コスト汎用。地上にも出撃できるが宇宙適正持ち。
特徴的なのはメガビームランチャーで、当たれば強よろけ&HPの4~5割を吹き飛ばす大火力ロマン砲。
ただしチャージ時間が長い上にそれ以上にオーバーヒート時間が長く、リスポンでもしない限り再使用は非現実的。
またロマン砲持ちの宿命として本体性能が抑えられており、本機の場合は特に足回りが同格機と比べると一回り二回り低い。
一応汎用機では数少ない観測スキル持ちなので、支援機を守りにくいマップでは観測要員として選択肢には上がるか。
また遠距離から手痛い横槍を入れられるブロールマッチだと刺さる試合もたまにある。


・ガンダム5号機/ガンダム5号機Bst

450コスト強襲、Bstは500コスト強襲。地上にも出撃できるが宇宙適正持ち。
ハイパー・ビーム・ライフルとジャイアントガトリングを使って遠距離から支援機に圧をかけられるのが特徴的で、射撃戦になりがちなマップで強みがある。
一方で同コスト帯は緊急回避持ちや2種格闘持ち、ヘビーアタック持ちの強襲が増えており、
それらに比べると決定力や対汎用の自衛力に欠けているので少し時代に取り残されている感がある。




■余談

一時期、アレックスことガンダムNT-1も「ガンダム4号機」とされていたが、これはRX-78-4の存在に気づかずに設定してしまったため。
そのため、複数の「ガンダム4号機」が存在する事態となっていた(現在は修正されている)。

一説には4号機以降のRX-78をセカンドロットとして、複数の4号機が試作されたという(G-4計画)。
G-4計画の初出は漫画『MSジェネレーション』であり、同作に登場するGT-FOURがこの計画で開発されたことになっている。
G-3ガンダムを開発母体とした次期構想機を陸海空宇宙軍がそれぞれ主導して開発するという計画で、宇宙軍がガンダムNT-1、空軍がGT-FOURを開発し、ほかに陸軍は全身火器の重火力型と格闘専用機、海軍は水中専用型を計画したことになっている。4号機のコンセプトに当てはまるものがないのですが。
似たケースとして、連邦・ティターンズ・エゥーゴの各勢力がそれぞれ開発したため数種類が存在するようになった「ガンダムMk-Ⅲ」がある。

一作限りの設定とも言えたG-4計画だが「陸軍の格闘専用機」とはピクシーではないかと、ファンの間で言われるようになる。「G-3ガンダムを開発母体にした次世代機」という点を無視して。ピクシーはG-3より古いよ。
その後のG-4計画は当初のものから設定を幾分か変更されたようだが、設定解説に名前だけ登場するようになり、4号機と5号機はG-4計画の機体と解説されるようになった。

IFルートの元となった小説「ア・バオア・クー攻防戦」では4号機が生還、5号機が大破とされている。
ゲームでもEDによってはそれを匂わせるものが存在し、フォルドの生死は不明とされている。




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最終更新:2023年11月30日 02:07

*1 ゲームはかなり改変されているので正史は再考されたゲームの方と思われる