ゲドンコ星人

登録日:2017/07/02 Sun 22:52:16
更新日:2023/09/24 Sun 17:16:16
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その星に 住む者たちは今
星空に浮かぶ 数多くの星を
見つめている…

彼らの 次なる国となる
すみごこちのいい星を
見つけるために…


ゲドンコ星人は『マリオ&ルイージRPG2』に登場する宇宙人。
基本的に体色は紫色で、毒々しいキノコのような不気味な外見をしており、胴体はなく、柄にあたる部分の顔から直接手足が生えている。
基本的に愛嬌のある従来のマリオシリーズのキャラクターとは誰とも似ていない。
まさしく地球外生命体といえる。


【概要】

マリオ達がまだ、ベビィだった時代のキノコ王国を圧倒的な物量のUFOで襲撃し、一瞬にして乗っ取った侵略種族。侵略宇宙人の例に漏れず、全体的に性格は冷酷で暴力的で乱暴。

キノコ王国が侵略されること自体はクッパを筆頭によくあることだが、
ゲドンコ星人達の侵略活動は、シリーズの中でも屈指のエグさを誇る。


メリー・クリスタケ村を襲撃し、キノピオを拉致することから始まり、
UFOの動力源とするため、樹に埋め込まれ生体エネルギーを吸い取られるキノピオ、
ビームを浴び、物言わぬキノコへと変えられてしまうNPC達、
ゲッシー体内の生体プラントにて、怪物へと改造されかけるヨッシーに、
ピーチ姫をボスパックンに捕食させ公開処刑などなど、
黒い任天堂が全開。

会話は、記号のような独自の言語で行っており、マリオ達にもプレイヤーにも理解不能。
ボスであるゲドンコ姫の一部の台詞のみが翻訳されているが、それを見るに星人の多くはマリオ達に対し「消す」と言っていた模様。
一部ダンジョンではガイド文も翻訳されており、ある程度は日本語との対応表も作れる…筈。

過去のキノコ王国を乗っ取り、ベビィマリオ達を撤退させ、
オヤ・マー博士が発明したタイムマシンで過去へと渡って来たピーチを襲い、
奪ったタイムマシンで現代にまでも進出したことで、現代のマリオとも敵対することとなる。

タイムマシンの動力源である、コバルトスターの欠片に反応したことから、
オヤ・マー博士からは、コバルトスターを集めれば倒せるのではないかと推測されている。

…尤も、彼らが乗っ取ったキノコ城改めゲドンコ城がいつまで経っても現代に顕現しないことを考えると、別に現代のマリオ達と敵対しなくても何らかの形で退治されていた可能性が非常に高い。
彼らには元から未来などなかったのかもしれない。
ちなみに、『スーパーマリオくん』では「最終決戦においてマリオ達が劣勢になるもしくはマリオがくだらないギャグを飛ばすと現代のキノコ城がボロボロになり、逆に優勢になると綺麗になる」という演出がとられていた。


【構成員・戦力】

ゲドンコ星人の支配下となったキノコ王国には多彩な敵キャラが存在するが、
ここでは作中描写や名称など、明確に関連のありそうなもののみ記載する。

戦闘員

◆ゲドンコミニ
メリー・クリスタケ村に出現する小型のゲドンコ星人。腕がなく、顔は傘部分にある。
こちらはルイージを加えたチュートリアル戦で戦うこととなる。
戦闘力は極めて低い。見た目の類似点から察するに、ゲドンコ版クリボーといったところか。

◆ゲドンコ
パッケージにもいる、標準的なゲドンコ星人。光線銃を使用して攻撃を行う。
最初の戦闘はなんと強制負けイベント。
通信機を持つゲドンコが呼び出したUFOの巨大エネルギー弾に壊滅させられる。
ベビィクッパのカメジェットから発射された鉄球によりUFOと通信機を持つ個体が撃破されたことで、ブラザーアイテムのチュートリアル戦となる。

意外にも『2』でノーマルな姿であるゲドンコ星人と戦う場面はここのみ。

ハンマーブロス
おなじみクッパ軍団のハンマー部隊。
しかし、ゲドンコ星人達に操りアンテナを取り付けられエネルギープラントのガードマンに仕立て上げられてしまう。
戦闘ではハンマー投げ攻撃の他、まさかのブラザーアタックも披露する。
ベビィたちに倒された後はアンテナが壊れたことで正気に戻り、ベビィ達にハンマーを使ったアクションを教えてくれる。

◆ゲドンコドクター
黄色く眼鏡をかけたゲドンコ星人。
ゲドンコと同じ光線銃による攻撃の他、マリオ達同様キノコを食べ体の大きさを変化させ体当たりしてくる。
赤いキノコなら巨大化して強力な体当たり攻撃を仕掛けてくるが、白い毒キノコだと弱体化して小さくなってしまう。
ゲナちゃん戦でも護衛として無限湧きするが、こいつらの毒キノコをうまく利用してやれば…?

◆ゲドンコダイバー
シュノーケルを身に着け泳ぎ回るゲドンコ星人。何故か砂の中を泳いでいる。
泳ぎながらの体当たりと、サボテンやスナプクを投げつける攻撃を行う。

◆ゲドンコファイア
頭頂部が燃え上がったミスターファイヤーヘッドな赤いゲドンコ星人。
かなり熱いのか、本人は常にジタバタしている。
ファイヤーボールを投げて攻撃してくるが、アイスフラワーを使って鎮火するとゲドンコ同様に光線銃を使用する。

◆ゲドンコガード
マザーシップを守護する白いゲドンコ星人。
パターンは従来の光線銃を使用してくるゲドンコ星人達と同じだが、行動スピードがかなり速くなっており、中々の強敵。
2体現れると、同時攻撃を行ってくる。

◆ゲドンコマシーン
ゲドンコ星人型のロボット。
鉄球を投げる攻撃の他、旗揚げゲームを仕掛けてくる。

◆ゲドンコリーダー
画面外からゲドンコサポーターに支持を出すリーダー。
ゲドンコボムをリーダー側に転がすと、一定ターンだけ画面内に現れる。

◆ゲドンコサポーター
3体でゲドンコボムを持ち上げるゲドンコ星人達。
2体倒すと支えきれなくなり、ゲドンコボムが転がっていく。

◆ゲドンコボム
紫色でゲドンコ星人のように眼が寄った巨大なボム兵。

◆ゲドボン
紫色となったドラボン。
踏み付けると縮むのもドラボン同様だが、こちらは二段階縮む。

◆ゲドンコマスター&ゲドンコアシスタント
マリオとベビィマリオのように、オンブしている二体一組のゲドンコ星人。
ただし、マリオ達のような絆はないようで、マスターが倒されると蹴っ飛ばしてる。
マスターは光線銃の他、杖や隕石で攻撃してくる。

モンスターシリーズ

ゲドンコモンスターG
タイムマシンに乗って現代に現れた大型の緑色のゲドンコ星人で、最初のボス。
マリオのみで戦い、チュートリアル役も兼ねている。
モンスターと名を冠してあるため知能は低いと思われるが、
説明しようとするキノじいに止められ、攻撃を中断するなど、意外に話の分かる方。
戦闘後はキノコ城の広間に倒れているが、マリオ達が過去から帰還した時には、オヤ・マー博士によって液体カプセルに漬けられゲドンコ星人への対抗策としての研究サンプルにされる。
一応命までは奪われていないらしく、コバルトスターのカケラに反応して暴れそうになるという一幕もある。

ゲドンコモンスターB
ゲドンコ姫の命によりノコミティドーム内のホールにてマリオ達に襲い掛かった青い第2のゲドンコモンスター。
大柄な青い体格と分厚い唇が特徴的。
口から巨大ペロペロキャンディーを生成する能力を持ち、投擲武器として使用する。
また、観客のゲドンコ星人を鼓舞し、送られてきたアイテムでサポートを行う。

ゲドンコモンスターR
スター神殿でマリオ達を待ち伏せしていた赤い第3のゲドンコモンスター。
見た目は赤くなったゲドンコモンスターGそのものだが、頭にトゲが生えているためジャンプ攻撃はご法度。
鉄球攻撃やキューブ閉じ込め、ファイアボール連打などトリッキーな技が多く回避が難しい。
メンタルが少々弱いらしく、攻撃を弾き返されるとショックで倒れてしまう。
ダメージを受けると更に巨大化し、あのカウントダウン付きのUFOを呼び出す。

生物兵器

◆ゲナちゃん
ハナチャンに似た姿の生命体。
エネルギープラントでキノピオ達から搾り取ったエネルギーをジュースとして飲み、補給されたエネルギーを尻尾の先からUFOに供給する。詰まる所、ゲドンコ達のガソリンスタンド。
常時怒り状態で防御力が跳ね上がっているが、ある細工をすることで弱体化させることができる。

ゲッシー
ヨースター島に突如現れた巨大タマゴから孵化したヨッシーに似た巨大な怪物。
島のあちこちにいるヨッシー達を襲撃し、次々に捕食していった。
しかも、ただでさえ大きいのにUFOからのビームで更に巨大化する。

正体はゲドンコ達が作った生体プラントで、捕食・捕獲されたヨッシー達を紫色のタマゴに閉じ込めていた。
このタマゴからは、時間の経過で怪物が孵化するらしい。

作中ではゲッシーの体内をダンジョンとして入ることになる。
中に多くいるカロンが不気味である。

◆ゲドンコパイロット
ゲッシー体内の生体プラントにいる水色のゲドンコ。
頭に生やしたアンテナから電波を送ることでUFOや爆弾ラジコンを操縦する。
2本角がUFO、1本角が爆弾ラジコンを操る。

◆ショッキング・エッグ
触手の生えた上下に割れたタマゴの形をした心臓の怪物。
紫色のタマゴを呼び出し、攻撃に利用する。攻撃方法はどう見てもヨッシーアイランド
弱点は口内の絆創膏だが、普段は硬い外殻に守られているのでダメージが殆ど与えられない。
呼び出されたタマゴを破壊しヨッシー達を開放していくと、ワンワン岩による援護で弱点に攻撃するチャンスをくれる。
ゲッシーの動力源でもあったらしく、倒されると同時にゲッシーも活動を停止した。

首領格

◆ゲドンコ姫
ゲドンコ達を統率する首魁。
ゲドンコ達の中で、彼女のみ人型でドレスを着ている。
序盤から登場しているが、戦闘は最終盤。
過去のキノコ城にて、墜落したマザーシップから現れた彼女と戦闘になる。
三脚型のロボットに乗り、輪状のビームなどで攻撃してくる。
また、一定回数攻撃しないと壊せないバリアを張っている。


彼女を倒したことで、後はコバルトスターを修復し、残党にトドメを刺すだけとなったが、
何故かピーチ姫は、コバルトスターの修復を拒む。

しかし、説明しようとした矢先、空気を読めないベビィクッパが乱入し、最後の欠片を嵌め込むと…。

コバルトスターからは、ゲドンコ星人と同じような紫色の瘴気が漂い、
ベビィクッパを毒キノコに変えてしまう……。


















(アートハ……マーカーセーター……)

















オ…オネーーサーーン!!!!











◆ゲドンコ姫(姉)
ゲドンコ姫は双子の姉妹であり、真の首領は姉の方。
ピーチ姫は、過去の世界に訪れた直後、コバルトスターに彼女を封印していたのだった。*1
ベビィクッパをビームでキノコに変えた後にとうとう封印を破ってマリオ達に襲い掛かる。
妹とは似つかないがっしりとした巨体で、片言ではあるがゲドンコ星人達の中で唯一マリオ達(およびプレイヤー)にも分かる言語を話している。
妹の今際の言葉や「可愛い妹の仇をとってやる」という発言から姉妹仲はかなり良かったようである。

戦闘前にマリオ達のいる足場を上空に浮かし、マリオ達の逃げ場を無くしたところで戦闘開始。

戦闘でも、突進や隕石で殴りかかったりと直接的な攻撃が多いが、
スターの精のふりをしてマリオ達を騙し利用するなど、理知的な行動も取っている。

ピーチ姫の支援を受けつつ、彼女を撃破すると…

大量の瘴気を漂わせ、胴体以下を無数の触手へと変化させた異形で巨体な第二形態となる。
触手の突きや、足元で触手を回転させる攻撃、毒の胞子を吹きかける攻撃の他、
同族の乗るUFOに攻撃し、マリオ達に向かい墜落させる攻撃も仕掛けてくる。
同族の乗るUFOをわざと撃ち落とす辺りゲドンコ星人の性質がよく出ている。

この第二形態で流れるBGMの名前は『もう1人のレクイエム』。
このレクイエムははたしてゲドンコ姫(姉)に向けられたものなのか、マリオ達に向けたものなのか、プレイヤーの実力が問われることになる。

第二形態を撃破すると、強大な力を持つ彼女も、
ただのキノコへと成り果て、ゲドンコ星人達の弱点も偶然判明し、
キノコ王国に平和が取り戻されたのだった。
そして現代に戻ったマリオ達だが…












◆ゲドクッパ(実質的にイベント戦)
ラストは、やっぱりクッパじゃないとね。

ただのキノコに成り果てたと思われた、ゲドンコ姫(姉)だが、
突如、浮かび上がり、自らクッパに捕食される。
事情を知らないクッパは、ただパワーアップしたことに興奮し、マリオ達に襲いかかる。

戦闘が開始すると、クッパの体から放出された瘴気が上空にゲドンコ姫(姉)の姿を形作る。
そして、クッパはそのことに気付いてない。

戦闘は、終始クッパのターン。
クッパの吐く火球を
避けると何故か急旋回し上空のゲドンコ姫に直撃、
弾き返すとクッパがゲドンコ姫方向に更に弾き直撃させると、
無自覚に的確に、ゲドンコ姫にダメージを与えてくれる。

体力を削りきると、ゲドンコ姫も瘴気も消えクッパも意識を失い、
ようやくゲドンコ星人は野望ごと全滅した。





かのように見えたが…





【その後のゲドンコ星人】

マリオ&ルイージRPG3!!!

マリオたちが大人になってからも数匹ほど残党がいることが判明する。

『3』ではゲラコビッツシアターの観客に1体紛れている。
また、クッパ城の地下にある隠し部屋にゲドンコ星人3匹が氷漬けで保存されていることが明らかになる。
隠し部屋のロックを解除し、部屋の氷を融かすとゲドンコ星人が復活し、その場で戦闘となる。
なおこの冷凍室のロックのパスワードはクッパファンクラブのメンバーにしか教えられていない。
…つまりファンクラブならこいつらを見る事が出来るということだ。趣味ワルい…

戦闘に勝利するとブラザーアタック「あちこちウィンドウ」を取得することができる。
このブラザーアタックはコマンドの入力に失敗するまで無限に攻撃することができる技であり、しかも操作も比較的簡単であるため非常に強力である。
マリオ達がクッパ城に行けるようになってからはいつでも戦闘しに行けるため、適度にレベルを上げてから行くことをおすすめする。

なお、『3』のリメイク版である『3DX』では「あちこちウィンドウ」の仕様が変わり、一定の回数の攻撃を経て終了するようになった。
無限に攻撃することはできなくなったが、コマンド入力に途中で失敗してもそれなりに高い攻撃力を敵に与えることができようになっている。

戦闘中の背景を見てみると、ゲドンコモンスターGやゲドンコ姫(姉)も一緒に氷漬けで保存されていることが分かる。
さすが大魔王クッパ、趣味がワルい…。

『3DX』のみのクッパJr.RPGでは上述の3匹以外にも数多くの生き残りがクッパ城で保存されていたみたいで、クッパJr.達とバトルすることになる。
こんな恐ろしい奴らを保存するなよ…。「ドンドクドンタZ」という薬(というか麻薬)を摂取して狂暴化した個体とも戦う羽目になる。
キャラクターがキャラクターだからか、仲間には出来ない。

マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー

直接登場はしないものの、マクラノ島で写真家に転職したノコディの家にゲドンコ星人が大きく写った新聞が貼られている。
新聞記者時代に彼女が執筆したものとみて間違いないだろう。

マリオ&ルイージRPG 1DX

リメイク前はヨッシーシアターではポスターという形でカービィワリオ、スタフィーがカメオ出演していたが、リメイク作品の『1DX』ではマリルイシリーズを意識したポスターに差し替えられており、ゲドンコ星人はカービィと差し替えという形でカメオ出演することとなった。



追記・修正は、キノコ王国を侵略してからお願いします。

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最終更新:2023年09月24日 17:16

*1 ゲドンコモンスターGの反応、3つ目のカケラを手に入れた時のノコディの発言、キノックルの絵やスターの精へのベビィルイージの反応など、至る所に伏線は張られていた