界王/北の界王

登録日:2018/05/20 Sun 09:22:52
更新日:2025/02/11 Tue 11:37:32
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ふふふ…わしは…

う~~ん かい~よ~

かい~お~

かいおう……


界王じゃ!


界王/北の界王とは漫画ドラゴンボールの登場人物である。
界王」は各銀河にそれぞれ1人ずついるが、作中で「界王」と表記されている場合はほとんど彼の事を指している。


CV:八奈見乗児(『超』12話まで)/龍田直樹(『超』14話以降)


目次


人物

地球を含む北銀河を統括している神様。
当初はこの宇宙で一番偉い存在だとされていた。だが後に東西南北それぞれの銀河に1人ずつ界王がいる事が判明。
その後、4人の界王を統括する大界王、その上位に位置するシンなどの界王神ビルスなどの破壊神
そのまた上には12の宇宙の頂点に立つ全王の存在が明らかとなった(この事は『ドラゴンボールSD』のサイヤ人編でも「今のところは宇宙一」と突っ込まれている)。

あの世の蛇の道の終点にある、重力が地球の10倍もある超小惑星「界王星」に住んでいる。
青い肌にぽっちゃり体型、頭から触角が生えており、胸に「界王」の文字が入った中国風の服装で、丸いレンズのサングラスを常にかけている。
この界王星については悟空が到着する以前は 1億年前に 閻魔大王が訪れて師事を受けたのが最後の訪問者である。
つまりこの界王は1億以上の年齢なのだが普通に考えて東の界王神(シン)や7500万年前に封印された老界王神より年上と思われる。
しかし彼は界王神とは会ったことはなく、当然界王神たちが直接封印を試みた魔人ブウとの戦いのことも見てはいない。
設定の後付けによるものだろうが長生きしてる割には重要なことを知らされていない中間管理職の悲哀を感じる*1

のんびりかつマイペースな性格で冗談好き。自称「ギャグの天才」であり、よくダジャレを言っては自分で笑っている。
ただ、実際のダジャレのセンスは正直イマイチで、初めて彼のダジャレを聞いた悟空は笑うどころか呆気に取られていたが、
これに笑わなければ修行をつけてもらえないと知ると、愛想笑いをして彼の機嫌を取っていた。
自分の考えたシャレで笑わない奴は性格が悪いと考えており、修行を受けるための入門テストは「自分をギャグで笑わせる事」となっている。
しかし笑いの沸点は低いので、ありきたりなシャレでも腹を抱えて笑い、
前述の入門テストで悟空が「ふとんが吹っ飛んだ!!」と言うとその途端に噴き出し、「さてはプロだな」と動揺し弟子入りを許可した。
ちょっとドジなところもあり、悟空が蛇の道を戻る時間を計算に入れてなかったばっかりに、悟空はサイヤ人との決戦に遅れる事となってしまった。
そしてこのうっかりにより、悟空が到着した時にはクリリンと悟飯以外のZ戦士が全員戦死という大惨事になってしまった

界王星は直径数十メートルほどの小さな星であり、同居人はペットの猿、バブルスくんだけ(アニメ版ではバッタのような見た目のグレゴリーくん(CV:三ツ矢雄二)もいる)。
退屈そうな環境であるが、娯楽には不自由しないらしく、
草が何本生えているか数えたり、遠くまでオシッコを飛ばしたりなど、のほほんとした生活を送っている。
最近凝っているのはドライブであり、旧式の自動車でよく界王星を一周している。
なお、ポポのような従者もいないため、食事などは自分で調理している。ある意味これも娯楽なのかもしれない。
ただ、そんな界王様の料理の腕前は、悟空曰く「味はいまいち」。一方アニメ版ではヤムチャ達に「美味しい」と絶賛されていた。

とてもそうは見えないが武術の達人であり、かつては閻魔大王に武術の指導をした事もある。
立場上戦う事はないが、蛇の道を辿ってきた者に修行をつける事にしており、作中では悟空やヤムチャ達に武術の指導を行なっていた。
界王拳と元気玉を悟空に伝授しているが、実は界王自身はこの二つの技を考案こそしたものの、自身では習得できなかった。

この二つの必殺技はヤムチャ達も伝授されなかったので相当難しい技だったと思われるが、彼自身は武道家よりもコーチ役の方が才能があるのかもしれない。
界王拳は悟空ですら博打の要素が孕む程扱いが難しく、匹敵しうるピッコロは悟空に比べて彼のもとでの修行期間がずっと短い。
元気玉は邪悪なものには扱えず、面々の前歴が元盗賊元殺し屋元大魔王と不適であったという事情はある。
ゲーム作品では悟空以外にクリリンにも教えている作品もある。

ちなみに戦闘力は3500でラディッツ以上ピッコロ(ナッパ戦時)と同等で、ベジータナッパ以下。ナッパの戦闘力4000との比較でもそうだが、正直ピッコロの戦闘力が高すぎる気がしなくもない。
フリーザの事をとても恐れており、ナメック星にいた悟空達に「フリーザには絶対関わるな」と念を押していた。


活躍


・サイヤ人編
ラディッツ戦で死亡した悟空が、1年後に地球に襲来するサイヤ人を打倒するための修行をつけてもらうために界王星までやってくる。
訪ねてきた悟空をダジャレで出迎えるが、彼がそのダジャレで全然笑わなかったのでさっさと追い返そうとする。
遅れて悟空が愛想笑いをすると機嫌を直し、入門テストとしてダジャレで自分を笑わせてみろと言う。
そして悟空の言ったダジャレで爆笑し、彼にギャグ……ではなく武術の修行をつける事にした。

悟空の身体能力の高さに感心し、まずは界王星の重力に慣れさせるために、彼にすばしっこいバブルスを捕まえる修行をさせる。
悟空にとってこれは見た目の何倍もきつい修行であったが、彼は約40日で成し遂げた。
そんな悟空の能力を見た界王は、彼なら極められるかもしれないと思い、
考案こそしたが自力では会得できなかった究極奥義・界王拳と元気玉を悟空に伝授した。
だが伝授した直後に、悟空が生き返り下界へ戻るまでの時間に計算ミスがあった事が発覚し、
悟空の道着がボロボロだったので背中に「界王」の文字が入った道着をプレゼントすると、彼がドラゴンボールで生き返るとすぐに下界へ向かうよう急いた。

・フリーザ編
悟空達がナメック星にいる間、界王様のうっかりのせいでサイヤ人との戦いで命を落としたヤムチャ達が界王星を訪ねてくる。
生き返った時のために界王の下で修行を積もうとしていたヤムチャ達だったが、そんな彼らにも恒例の入門テストをさせた。
この入門テストにピッコロ天津飯は苦戦するが、何とか全員合格。
ちなみにアニメのこのテストで天津飯が言った「ハナクソの秘密をそっとはなくそう」というダジャレはかなり有名。
悟空達が激闘を繰り広げている間、彼らに武術の指導を行なった他、
アニメでは悟空らに倒されたギニュー特戦隊を呼び寄せて、天津飯たちの稽古相手にしていた。
ナッパより弱いはずの界王様が戦闘の巻き添えになりそうなところを余裕で回避しているのは気にしてはいけない。

終盤、生き返った神様から地球のドラゴンボールが再び使用可能になったとの連絡を受けた際に、
「ナメック星でフリーザ軍に殺された者達を生き返らせる」願いを叶えて、フリーザのせいで間接的に寿命が縮んだ最長老様を生き返らせ、
彼が蘇生したことで復活するナメック星のドラゴンボールを使って「フリーザ以外のナメック星にいる人間を全て地球に転移させる」という一か八かの賭けに出る事を決断。
悟空の頼みにより悟空だけはフリーザと共にナメック星に残すことになったが、悟飯達とベジータナメック星人が地球に転移させる事には成功した。
一方で、ベジータもナメック星人を殺していたことを失念していたために、彼に殺されたナメック星人は生き返らなかった*2り、
悟空がナメック星から無事脱出できていたのを見落としていたりとうっかりも健在であった。

・人造人間、セル編
悟空が瞬間移動を会得したため瞬時に界王と会えるようになった。
昼寝をしていた時に悟空が現れ、現在ナメック星人がいる星を探してほしいと頼まれる。
ちなみにこの時まで地球がセルによって大変な状況になっている事を知らなかった。
そしてセルゲームでセルが自爆をしそうになった際、悟空が地球を救うために瞬間移動でセルを界王星に連れてきてしまい、爆発に巻き込まれて命を落としてしまった*3
セルが消え去った後でドラゴンボールで生き返る事も可能だったが、悟空に付き合うためにあえて死亡したままでいる事にした。
しかし元々あの世で生活していたので、死んだ後も今までとほとんど変わりなく生活を送っている。

・第25回天下一武道会、魔人ブウ編
悟空が地球で開かれる天下一武道会への出場を決めたので、2トンの重りを用意するなど彼の修行に協力する。
後に今回の武道会に界王神が出場していると知り、「なんでそんなお方が地球に…」と動揺した。
魔人ブウとの最終決戦の時には、テレパシーで世界中に悟空達の声を届け、悟空の元気玉作りに協力する。
(なおこの「管理下の星の生物に遠くからでも声を伝える」という能力は上位存在の界王神には使えなかったため彼がいなければ詰んでいた)
そのおかげで見事悟空はブウを倒すが、この戦いで悟空は老界王神の命を貰い生き返ったので、彼とバブルス(アニメ版ではグレゴリーも)のみ死んだままとなった。


アニメ版の活躍


・Z
セル編で死んで以降は他の界王にバカにされるようになる。
そして4人の界王が久々に揃ったという事で「北の界王死んじゃった記念」という不謹慎な名目で「あの世一武道会」が開催される事となった。

・劇場版
『銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴』において、彼の死によって他の界王達と共に封印していたヘラ一族の生き残りが復活。
その長であるボージャックが宇宙征服の手始めとして地球の支配を目論むが、悟飯の活躍によってその野望は阻止された。
というかあの仲悪そうな他の界王達とよく共同で封印を行えたものである。

・超(神と神)
この頃には界王星が元に戻っており、死んだままだがバブルス達とそこで暮らしている*4
永い眠りから覚めたビルスが界王星に来るのを恐れ、悟空に決して失礼な態度を取らないようにときつく言う。

この時に、かつてビルスがかくれんぼに負けた腹いせにより、界王星が現在の大きさになるまで破壊された事が判明するが、
今回の訪問でビルスと悟空が派手に戦ったために更に破壊されてしまった。

また、これまでドラゴンボールが使われる度に自分達が生き返るのではないかと期待を寄せていたようだが、
いつまで経ってもその気配がないので、次にボールを使う事があれば必ず生き返らせるようにと悟空に念を押す。
だがその後でボールが使われてもその約束は果たされる事はなく、未だ彼は死んだままである。

・GT
究極ドラゴンボールが使われた直後に登場。究極ドラゴンボールを使うと地球が1年後に消滅してしまう事を悟空に教えた。
超一神龍戦にも登場。魔人ブウの時と同様に他の界王の力も借り今度は宇宙中に呼びかけ、悟空の超ウルトラ元気玉作りに貢献した。
ちなみにこの時も死んだままである。




「いいだろう修行をしてやろう
 教えてやるぞ最高の追記・修正を」
「……追記・修正はいいからさあ武術を教えてよ」
「なんだ武術か それを最初にいわんかい」


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最終更新:2025年02月11日 11:37

*1 ドラゴンボールオフィシャルサイトのキャラクター紹介ページの閻魔大王の項目(2021年時点)「1億年」の記述を入れているため「ひっそりと設定をなかったことにする」というつもりはない模様。

*2 ただし、ベジータに殺された者を含めるとベジータに殺されたフリーザ軍の面々も生き返っていた。この時はベジータも悪人扱いであろうことから、魔人ブウ編のようなやり方をするには相当細かい願いにしないとベジータもアウトだったと思われる。

*3 悟空が使用する瞬間移動は基本的に相手の気を基準にする(「復活のフュージョン」ではどこを基準にしたのかわかりにくい瞬間移動を行ったり、ブロリーの映画ではブロリーの強力な残留している気を基準にしていたが、この例外的な扱いの場合でも気を察知しないと使用できない)ため、悟空が知っている気を持っていて、かつ被害を最小限に抑えられる場所が界王星しかなかったのである。「わ、わりぃ界王さま ここしかなかったんだ…」

*4 漫画版にて、ナメック星のドラゴンボールで再生された事が判明。その願いでもう少し大きな星にしてもらうつもりだったが、悟空が勝手に願った事で前と同じになった。