登録日:2011/01/12 Wed 14:07:42
更新日:2026/04/22 Wed 20:51:32
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『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲(原題:BATMAN&ROBIN)』は97年の米映画。
映画『
バットマン』シリーズの第4弾で、監督は前作に引き続いてジョエル・シュマッカーが務めた。
【概要】
前作のファミリー路線を発展させて製作された娯楽大作で、シリーズ中でも特に豪華キャスト、豪華なセットが用意された。
……が、ファミリー路線に走り過ぎたために
バットマンファミリーVSMr.フリーズ&ポイズンアイビー&
ベインと云う構図以外に物語らしい物語が存在せず、演出としては
60年代TVシリーズのノリを意識したスピーディーな展開を目指した……との事だが、それが完全に裏目に出てしまい、評価と興業成績は共に散々な結果に終わり『
バットマン ビギンズ』まで一旦シリーズを閉じる原因を作ってしまった。
ただし、これは監督であるジョエル・シュマッカー氏の責任ではない。
氏は『オペラ座の怪人』などアカデミー賞レベルの優れた作品の監督も勤めており、この結果は、むしろ彼に「子供向けで明るいバットマン」を依頼した製作会社の責任であろう。
もともとバットマンは60年代の明るいドラマでメジャーになった経緯があり、暗くダークな雰囲気はバートン版バットマン以降。
そしてシュマッカー氏はドラマ風に原点回帰するという意味では、要求を完璧に満たしているのだから。
そして後に「楽しんで貰おうと思って作ったけれど失敗した。申し訳ない」と謝罪コメントもしている。
実際このスーツはジョージ・クルーニー鉄板の自虐ネタとなったり、
バートンを
「散々暗いだのキモいだの文句言っておいてこのコスチュームは通すのか?ざけんな!」とガチギレさせるなど、曰くつきのシロモノ。
フォローしておくと、スーツをデザインしたホセ・フェルナンデスによるとフェチのつもりではなく、
古代ローマ人の鎧をモチーフにし、さらに原作コミックでも、裸の上にスプレーペイントしているような見た目だったことから踏み切ったと語っている。
つまり、ちゃんとした意図があった上でのデザインだったわけなのだが、結果はご覧の通り。
そして、当時から有名だったジョエル・シュマッカーの性的志向から見開きの通りで「監督の趣味」とされたのである。(まぁ、結局は採用してるし前作の時点で意味深なカットがあったので全く根拠がない説でも無いからだけれど。)
しかしそれ故に「最も有名でそして悪名高いバットマンの衣装だ」とされ、オークションでは4万ドルから出品された。
【物語】
世界有数の繁栄の影に超常の力を持つ犯罪者が跋扈するゴッサムシティに新たなる脅威が現れた!!
その名はMr.フリーズ!! 冷凍世界に生きる冷酷な冷血漢だ。
バットマンとロビンでも手を焼くその新たなる脅威に加え、南米のある実験施設では化学が生んだ怪物と化学により復活した悪女ポイズン・アイビーが誕生。彼らもまた、ゴッサムを目指すのだった。
苦戦を強いられるバットマンとロビン……そして、彼らを支えて来たアルフレッドに最期の時が迫っていた……。
【登場人物】
※吹替はソフト版/テレ朝版
演:ジョージ・クルーニー
吹替:竹中直人/
小山力也
プレイボーイの億万長者を装うが、バットマンとして悪と戦う正義の使徒。
作風もあって子供向けコミックのヒーローそのまま。
(フェロモンに惑わされたからとはいえ)ポイズン・アイビーをロビンと取り合うという前作までのシリアスなキャラからは想像できないキャラ崩壊を起こしている。
ちなみに原作ではフェロモンが効かないため、アイビーを本気で恐れさせていたり。
悪党と戦っていれは世界は幸せ……本気か?
今回もイキの良いバットマンの相棒。
自爆したり、邪魔されたり、
かませになったりとヤラレっぷりは見事。
演:アリシア・シルバーストーン
吹替:岡本麻弥/石塚理恵
イギリスからやって来たアルフレッドの姪っ娘。有能だが、こまっしゃくれたお転婆。
挙句に小太り呼ばわりされるアイドルが演じる。
バットガールとしては正直、あんまり活躍しない。
おそらく次回作のためかも知れなかったが、結局本作の正統な続編は製作されなかったので徒労に終わった。
演:マイケル・ガフ
吹替:松岡文雄/内田稔
ウェイン家の
執事。
今回は死病を患い余命幾許も無いなど、何気にピンチ。
ここまでシリーズ皆勤となった演者は、シリーズ終了後にCMでもアルフレッドを演じている。
今回はアイビーのフェロモンで操られてしまうなど情けない役回り。
演:エル・マクファーソン
吹替:日野由利加/松谷彼哉
ブルースの婚約者。意外にも原作初期からのキャラクター。
いつものヒロイン枠なのだが、出番は少ない。
演:ジョン・グローヴァー
吹替:田原アルノ/山野史人
パメラの研究を利用して兵器開発を目論んでいたマジキチ。フロロニックマンにはならなかった。
超低温でしか生きられない氷の男。本名の方の綴りは「Fries」なので「フライズ」の方が(温かい揚げ物から冷たい冷凍物に変わった、という点で)適切か。
難病に侵された妻ノラを救うべく、治療法を見つけるまでの間に冷凍保存をかけたものの、その際の事故により自らは零下45℃の世界で凍結し、冷凍スーツが無ければ生きられない身体になった。
正直、冷凍液タンクに落ちるシーンはマヌケにしか見えない。なんで柵とか蓋とかないの?
ノーベル賞科学者にして、オリンピック10種競技のアスリートと云う
天才で、スーツの維持には
ダイヤモンドが不可欠。そのため子分たちを率いあちこちから強奪していた。燃料の効率悪すぎでない?
同時に街一つを凍結させるほどの冷凍エンジンを発明し、研究費を出させるべく市長を脅迫する計画を立てるのだが……。
なお、上記の設定は(オリンピック云々は除き)アニメや原作と同じだが、それらでは悲劇的なキャラクターなのに対し、本作では演者がパワフル過ぎて暗いキャラクターでは無い。
ギャグの寒さも氷点下レベル。
本作のメイン悪役であり、影の主役。
植物を偏愛する変人科学者転じて、植物の力を操る超人。
度が過ぎた自然博愛主義者で、変身前からイカれてるのは公然の秘密。
口から吹き掛けるフェロモンと、
毒液でテカった唇の死の
キス、護身用の
折り畳みナイフが武器。
演じたのは『
キル・ビル』や『
パルプ・フィクション』で有名なユマ・サーマン。明らかに出演者で飛び抜けて演技力が高く、逆に浮いている。
演:マイケル・リード・マッケイ(改造前) ジープ・スウェンソン(改造後)
吹替:松本大/谷昌樹(改造前)
郷里大輔/宝亀克寿(改造後)
ウッドルーが作り上げた特殊麻薬「ヴェノム」により超人と化した死刑囚。
チューブにより脳に直接「ヴェノム」を
ドーピングしており、無尽蔵のパワーを発揮する。
反面、その供給チューブを破壊されただけで倒れる等、脆さや弱点にもなっている。
因みにヴェノムとは蜂等の動物毒の意なのだが、この映画では植物性……それはポイズンである。ポイズン・アイビーと被る事を避けたためか?
原作では
力のみならず頭脳も優れているのだが、本作では片言しか喋れない力だけの
脳筋キャラクターになっている。
ウッドルーの死後、何故かアイビーに従順に付き従うが、特に理由は示されていない。
ひょろひょろの囚人が「スーパーソルジャー血清」を流し込まれてムキムキになるシーンは
キャプテンアメリカのパロディになっている。
本作ではリムジンの運転手を務めるなど完全にアイビーの召使い扱いだが、後のシリーズの『
ダークナイト ライジング』では原作に近い設定で再登場となった。
ひょろい演者は『
X-MEN2』のジェイソン役や『
セブン』の怠惰の犠牲者役の人。まあどっちも台詞らしい台詞ないのだが。
ムキムキな演者は『
マスク』の魔人化したドリアン役の人。また、本作公開2か月後に亡くなっている。
【メカニック】
バットガールが終盤に乗ってたバイク。
※他、とって付けた様な秘密兵器が続々。
Mr.フリーズが自らの命を守る為に開発した特殊スーツだが、銃弾を跳ね返したり
飛行能力を備えてたりと高性能。
フリーズの武器で、何でも凍らせる冷凍ビームを発射する大型の光線銃。
見た目は無骨な鉄の塊だが、意外に高性能のフリーズの愛車。
武器として冷凍銃と発射可能なスパイクを装備している。
ロケットは何の為だったんだ?
【余談】
前述の様に散々たる評価となった同作…3代目バットマンとなったジョージ・クルーニーだが、長らく「キャリアから消したい」と黒歴史にして欲しいとのコメントを残していた。
が、『
ダークナイト』のヒットによりコメントを求められた際には、「自分の歴史の一部」と現金にも手の平を返している。
そして2023年公開の『ザ・フラッシュ』では……
近年では呆気なく「無かった事」にされる映画や作品が多い中でも、決してそうはされずに現在でもシリーズ扱いされている。
故に『バットマン ビギンズ』はシリーズ5作目、『ダークナイト』は6作目、『ダークナイト ライジング』は7作目である。
- ジョエル・シュマッカーはホモ(事実) -- 名無しさん (2013-11-16 16:47:00)
- ポイズン・アイビーが美人だった…あとは覚えてない(爆) -- 名無しさん (2014-04-11 00:23:41)
- このノリはこのノリで好き -- 名無しさん (2014-05-01 18:30:25)
- バットクレジットカードは絶許 -- 名無しさん (2014-06-04 19:17:36)
- 某海外レビュアーが激怒してたっけね。自殺したくなるレベルで嫌いだとかw -- 名無しさん (2014-06-04 19:22:34)
- 上映当時、烈火の炎の主人公とフリーズを戦わせるとどうなるのかが気になった -- きれいなダークナイトとなった平成版4 (2014-09-04 22:57:22)
- これはこれで結構面白いと思うけどなー。評価が低過ぎて残念だ。 -- 名無しさん (2015-02-01 11:10:30)
- 組合員たちの間でもこの映画はほとんど使われないな。玄田ボイスだったら変わっていたかなあ -- 名無しさん (2015-08-05 20:44:58)
- 子供向けで明るいのはいいが、センスがずれてる感じはするんだよな。バットクレジットカードはその最たる例 -- 名無しさん (2015-09-03 13:47:44)
- 子どもの頃に観たから普通に楽しめた。こういうノリのバットマンはもう作られないだろうなあ -- 名無しさん (2016-03-18 13:20:55)
- 日本版のポスターでは「主役はオレだ!」のキャッチコピーとともに、フリーズがデーンとアップで載っている…w -- 名無しさん (2016-04-06 09:14:22)
- シュワ映画として見たらそこそこ楽しい -- 名無しさん (2016-06-04 23:18:01)
- 小物感全開のフリーズと唯一の映画版バーバラちゃんに萌える映画。89年以降の実写化作品の中では最もノリが軽いが、キャストは結構いい。 -- 名無しさん (2016-10-05 07:45:36)
- 邦画で言えばデビルマンに相当する作品 -- 名無しさん (2020-01-04 10:57:46)
- 60年代テレビシリーズの超豪華版だと思えば十分許容範囲。 -- 名無しさん (2020-05-29 12:37:11)
- 3対3の構図で行きたかったんだろうけど、ぶっちゃけベイン居なくても十分成立する話よね。むしろ原作とキャラ違いすぎて出さないほうがよかったんじゃ -- 名無しさん (2020-05-30 22:33:13)
- ↑そもそもべインは後のノーラン版含めても忠実に実写化されたことは無いのでは? -- 名無しさん (2020-12-18 19:05:16)
- 正直これとスーパーマンⅣ最強の敵の方が、見ててしんどくなるノーラン版とMOS系よりも好きだわ -- 名無しさん (2021-03-26 09:55:48)
- 日本では笑えるおバカ映画的な扱いも散見されるけどバットマンというIP自体への熱量の違いからか本国ではガチで叩かれてる。シュマッカーの謝罪も深刻なトーンだったしキャストも不満や後悔を漏らしていた。映画シリーズの停滞も招いた -- 名無しさん (2024-02-09 21:15:11)
最終更新:2026年04月22日 20:51