ボルテール・ドラゴン

登録日:2020/03/11 Wed 19:59:31
更新日:2025/03/02 Sun 23:25:45
所要時間:約 9 分で読めます






たったの一撃でリヴァイアサンを轟沈させる。




ボルテール・ドラゴン》とは、TCGデュエル・マスターズ」におけるカード。

DM-03「基本セット第3弾 超戦士襲撃(マスター・オブ・デストラクション)」に収録されたクリーチャーである。レアリティはレア。
後に以下のシリーズでも再録された。
  • DMC-01「勝舞火炎デッキ」
  • DMC-06「超速!火竜(ドラゴン・ストライクス)デッキ」
  • DMC-18「勝舞聖龍(しょうぶホーリー・ドラゴン)デッキ」
この他にも、アルティメット・シールドセット付録のアルアート版が存在する。


解説

ボルテール・ドラゴン R 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 9000
W・ブレイカー

初期によく存在した、高コスト高パワーにWブレイカーだけを持つ準バニラ。
混沌の獅子デスライガー》の同型再版とも言える性能。
先輩である《ボルシャック・ドラゴン》《メテオ・ドラゴン》 と比べるとパワーが安定しており、《デスライガー》と比べるとレアリティも低く集めやすい。
そのためカードプールが狭い初期ではそこそこ強めのカードであり、特にカード資産の少ない初心者の味方として使われていた。
再録回数が多いのもこの辺が関わっているのかもしれない。

しかし、DM-11に完全上位互換の《ダブルソード・レッド・ドラゴン》が登場しほぼ役割を終えた。
DM-35では更に完全上位互換の《ソウルバーン・ドラゴン》 も登場。
現在では同コストのアーマード・ドラゴンには強力な効果を持つものが多く、アーマード・ドラゴン以外を見ても7コスト同パワーのドラゴンにかの《超戦龍覇 モルト NEXT》が存在するので脳筋準バニラでしかないこのカードはもう使われることは無いだろう。

DMC-18では、完全上位互換の《ダブルソード・レッド・ドラゴン》と同時収録というイジメのような扱いを受けている。


派生カード

ボルテール・パワー・ドラゴン C 火文明 (5)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 4000+
パワーアタッカー+4000(攻撃中、このクリーチャーのパワーを+4000する)
W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする)

DM23-RP3「アビス・レボリューション 第3弾 魔覇革命」で唐突に登場した新たなるボルテール。
だが、その性能は緑神龍グレガリゴン》のパワーアタッカーが+1000されただけ。時代遅れという言葉すら不相応な悲惨なカードである。

しかし、注目すべきはそのフレーバーテキスト。
曰く、東のボルシャック西のボルザードに続いていよいよ南のボルテールが光り輝く」のだという。
果たして、彼に続くボルテールは現れるのだろうか……?


デュエル・マスターズ プレイス

さて、ここからが本題である。
デュエマのアプリ版であるデュエプレでは、第2弾となるDMPP-02「伝説の再誕 -RETURN OF LEGENDS-」にて収録された。

初期環境をベースとしたデュエプレと言えど既に火文明のドラゴンには《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》という優秀なカードがいる。
ついでに言えば上記の《ボルシャック・ドラゴン》《メテオ・ドラゴン》も実装済みであり、現実での環境と同様にただの準バニラのそれらはあまり使われていない。
デュエプレには実装時に調整が入る事があり、それにより強化又は弱体化する事がある。
ただの準バニラである《ボルテール・ドラゴン》もそのままでは使われないのは明白だった為か調整が入った。

それがこちらである。



ボルテール・ドラゴン C 火文明 (6)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 4000
S・トリガー



誰 だ お 前



もう調整とか強化とか弱体化とか魔改造とかそれどころじゃない変貌を遂げている。

変更された所
  • コストが7マナから6マナになり少し軽くなった
  • パワーが9000から4000へと大幅に下がった
  • それに伴いW・ブレイカーが消失
  • 代わりにS・トリガーを取得
  • レアリティがRからCへ二段降格した

変更されていない所
  • カード名
  • イラスト
  • クリーチャーと言うカード分類
  • 種族
  • 文明
  • フレーバーテキスト

最早名前とイラストを借りただけの別のカードである。
なんでゲームオリジナルカードとして新規に作らなかったかは謎。

S・トリガー獣としてパワー4000はDMPP-02の時点では最も高い。
最も高いとはいえ所詮は準バニラであり出てきてもその瞬間は何もしない。
そのため引いてしまって素出しする場合のコストパフォーマンスは非常に悪い。
更に同期にはゲームオリジナルカードとして、こんなカードもある。

突然の超人(サプライズ・ジャイアント) C 自然文明 (5)
クリーチャー:ジャイアント 4000
S・トリガー

種族と文明こそ違うが、性能的には1マナ軽い分このカードの下位互換になる。
単体でのスペックは高いとは言えないが、種族がドラゴンと言う点が非常に重要である。
DMPP-02で《超竜バジュラ》などの進化ドラゴンが追加されたものの、進化元となるドラゴンが重い。
更にドラゴンデッキは現在《メンデルスゾーン》等が実装されていない都合上始動が遅い上に序盤の守りが薄く、殴られ放題になりやすい。
その欠点に対してS・トリガーでバトルゾーンに登場し、小型クリーチャー程度なら殴り倒せそこそこの火力にも耐えられるパワー4000を持ち、生き残ればそのまま進化元となれる《ボルテール・ドラゴン》は噛み合った存在と言える。
そのため独自の立ち場を得ているため、実際の所TCG版の効果で実装されるよりも有用性は高い。
…素引きした場合?諦めてマナに埋めましょう。

フレーバーテキスト

先程「変更されていない所:フレーバーテキスト*1」と書いたが、これがある種の問題を引き起こすことになる。
フレーバーテキストはページ上にもある「たったの一撃でリヴァイアサンを轟沈させる。」である。
しかし、変更により《ボルテール・ドラゴン》のパワーは5000も下がって4000となっている。
果たして本当にリヴァイアサンを一撃で轟沈させられるのだろうか?
そこで《ボルテール・ドラゴン》が登場した2弾までに登場しているリヴァイアサンで検証してみた。

キング・クラーケン》 1000 ブロッカー
ブロックは貰うが概ね一撃で轟沈できる。

キング・ヘルゴラント》 3000
コスパの悪いS・トリガー仲間。
S・トリガーで触ってしまっても倒されないし、あっちから触れば一撃で轟沈させることができる。

キング・ケール》 3000 ブロッカー
ブロッカー持ちとはいえパワー3000なのでブロックされても一撃で轟沈させることができる。
とはいえバトルゾーンに出た時にクリーチャーを手札バウンスする効果を持っており、これを喰らうとコスパの悪い《ボルテール・ドラゴン》を再度出すかどうかの選択になってしまう。
試合に勝って勝負に負けている感は否めない。

キング・ポセイドン》 4000
パワーが同じなので相打ちになる。
しかし、相打ちを取ったところでバトルゾーンに出た時に2枚ドローしている。
試合は引き分けの上に勝負に負けている。

キング・ネプタス》 5000
パワー2000以下が対象なので能力で手札に戻されることは無いが、そもそもパワーで勝てない。

キング・ノーチラス》 6000
パワー的に勝てません。

キング・オリオン》 6000
パワー的に勝て(ry

キング・マゼラン》 7000
パワー的に(ry
更にバトルゾーンに出た時にバウンスされると散々。

レジェンダリー・パイロン》 11000 進化クリーチャー
パワー(ry
現実のデュエマだと轟沈させれたが双方に調整が入った結果不可能になってしまった。*2

キング・アトランティス》 12000
パ(ry
更に言えばバトルゾーンに出た時に手札バウンスされる。
まぁここまでのサイズのクリーチャーを倒せるアーマード・ドラゴンは現実のデュエマでも多くはないので仕方ない所はあるが。


たったの一撃でリヴァイアサンを轟沈させる。」と豪語してる割には10体中4体までしか倒せない。
ついでに言えば《キング・ポセイドン》は相打ちだし、《キング・ケール》は勝ったと言えるか怪しい。
残りの6体に対しては手も足も出ず一撃で轟沈させられている。

ドラゴンデッキにおける独自の立ち位置と共に、何処かのドラゴンと拳で語り合えると豪語する人を連想するようなネタを手に入れてしまった彼の明日はどっちだ。
ついでにだが本家のスペックなら8体までは勝てるし《レジェンダリー・バイロン》も本家スペックなら勝てる。
まあデスカールと違い不遇種族のリヴァイアサンに勝ったところでという話もあるが。


そして2021年12月16日......







ボルテール・ドラゴン C 火文明 (6)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 4000
S・トリガー
バトルゾーンに出た時、相手のパワー4000以下の水のクリーチャー1体を破壊する。

ここに来てまさかの上方修正。
水文明限定の4000火力を手に入れた。これにより、バトルせずとも4000以下のリヴァイアサンを轟沈させることが可能になった。
ただ、自身のパワーが4000であることは変わっておらず、大型リヴァイアサンに対しては返り討ちにあってしまうことに変わりはないが...。

また、この上方修正が祟ったのか、2023年6月8日開催の「伝説の再誕-RETURN OF LEGENDS-」までのカードプールで戦えるSPルールマッチ「メモリアル・ディヴィジョン」では、唯一出禁を食らってしまった...。


背景ストーリー

全長数キロに渡る超巨大なドラゴン。
アーマード・ドラゴンらしく長大な腹部には無数の大砲が搭載されており、それらで地上を壊滅させる。
その威力はリヴァイアサンをもたったの一撃で沈めるのだとか……TCG版のパワーであれば

後に「東のボルシャック」「西のボルザード」と対になる「南のボルテール」としての立ち位置も明らかになった。
ボルテールは古の時代に4体いた「ボル○○・ドラゴン」の名を持つアーマード・ドラゴンの一角だったが、どうやらそれぞれが東西南北に対応していたようだ。

アビス・レボリューション

ボルテール・パワー・ドラゴン》として基本セットぶりに再登場。
ボルシャックの頂点である《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》が《ボルシャックの古代神殿》より太陽を取り外し、世界が暗闇に包まれた最中のこと。
その光景を目の当たりにしたボルテールは東のボルシャックと西のボルザードに続き、いよいよ南のボルテールが光り輝く時が来たかと発奮するのだった。



たったの一撃でリヴァイアサンを轟沈させてから追記・修正をお願いします。

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最終更新:2025年03月02日 23:25

*1 デュエプレには《青嵐の精霊バルキア》などフレーバーテキストだけが変更された例も存在する。

*2 本家でのパワーは8000。デュエプレではコストが1上がり7になったがパワーが11000に上がり、水文明クリーチャーにアンブロッカブルを付与する能力が自身も含むようになり大幅に強化された。