登録日:2020/09/26 Sat 10:59:48
更新日:2025/05/15 Thu 15:02:31
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「行脚王(あんぎゃおう)」とは、
beatmaniaIIDXシリーズのランキングの一つであり、巡ったゲームセンターの数を競うという一風変わった条件で順位を決める物である。
ここでは
beatmaniaシリーズだけでなく他の
ゲームの類似称号なども説明する。
【概要】
beatmaniaIIDX 8th Styleより開始されたランキング。
現在は主に3つのランキングがある。
- プレイした店舗の数を競う「遠征店舗数」
- プレイした台数の数を競う「遠征筺体数」
- プレイしたエリア(都道府県)を競う「遠征エリア数」
ゲームの腕がなくとも遠征する資金と体力があれば誰でもランクインできる可能性のある称号であり、同時に全国のゲームセンターを巡るという旅行の動機にもなる。
ちなみに「遠征筺体数」に関しては台の入れ替え、更新などによって意図しなくともカウントされることがある。
これは
ラウンドワンなどの全国規模のゲーセンで稀に起こることがある。
エリアに関しては47都道府県だけでなく海外の物もカウントされる(ただし海外は国で1エリア)。
その為2020年現在トップは56エリアとなっている。
ちなみに行脚とは
「仏道修行のために、僧侶が諸国を歩き回ること」もしくは「ある目的で諸地方を巡り歩くこと」を意味する。
この場合は後者の意味が正しいかもしれない。
【問題点】
冒頭で「
ゲームの腕が無くとも」と言ったが、e-amusement PASSを指してお金を入れて適当な曲を選ぶ「だけ」でカウントされるため、極端な話
ゲームをプレイする必要もない。
というわけでプレイせず、いわゆる「
捨てゲー」を行う者も見受けられた。
特にこの遠征数が解禁の条件となっている曲も存在しており、それ目当ての場合は顕著であった。
更に後期「Resort Anthem」では「カードを通しただけでカウント」されるのでもはや
ゲームにお金を入れなくとも(極端な話1プレイすらしなくとも)ランカーになることができ、そのカードを通す仕草から「焼香」と言うあだ名までついてしまった。
協力対戦
ゲームでない為他人に迷惑を掛けていない、プレイの回転率も高いという意見もあるが、「
ゲームをしないのはどうかと」という考えもあり、若干デリケートな話題となっている。
またこの解禁方法ではどうしても店舗数の多い都市部が便利となり、田舎では手間と資金を掛けなければ曲をプレイする事すらできない問題も発生している。
最も顕著になったのが「SIRIUS」のボスフォルダイベントPARALLEL ROTATIONで、DistorteDフォルダの解禁条件が「10店舗または3エリア(3都道府県)でプレー」というものであった。
ゲーセンが多い都心などでは数時間歩き回るだけでも達成できたが、ゲーセンが少なくなる地方では県の隅々までゲーセン巡りをしないといけない、そもそも県内の設置店舗が10店舗ないため他県への遠征を強いられるなど非常に過酷な状況となっていた。
今作での批判が特に大きかったためか「Resort Anthem」からは称号やボーナスポイントに絞られるようになり楽曲解禁には絡まなくなった。
尚、プレイ店舗又はエリアが絡む隠し曲自体は「SIRIUS」の前々作と前作である「DJ TROOPERS」「EMPRESS」でもあり、それぞれこの条件で最後に解禁される曲の解禁条件は「遠征店舗15or遠征エリア4以上」と「SIRIUS」より過酷であった。
この時ですら都心プレイヤー以外からの不満は大きかったものの、解禁要素が単曲であることと約一カ月半で無条件解禁されるので、ボスフォルダイベントに絡みONE MORE EXTRA曲への到達を阻害されてしまう「SIRIUS」よりは問題にならなかった。
とはいえ「若者の旅行離れ」等と言われるほど旅をする人間が減った上、ゲームセンターの閉店が相次ぐ昨今、こういった称号やランキングで旅や来店を促すのもあながち間違いではないと思われる。
【他ゲームでの行脚王】
遠征に関する報酬は他のアーケードゲームでも積極的に取り入れられている。
特に
音ゲーにとても多い。
とはいえ遠征数によって解禁される物にゲーム性が関わるものはほぼなく、あっても称号くらいなものである。
また
beatmaniaシリーズのように詳細に分けられている事は少なく、大抵都道府県で分けられている。
プレイしたエリアにて20戦以上行う事によって称号が貰える。
貰える称号は「〇の旅人」〇には色の名前が入る。
エリアは都道府県ではなく地域で分けられており、例えば青の旅人の条件は「
北海道・東北地域で全国対戦を20戦以上対戦を行う」事で解禁される。
全ての旅人称号を得ると「虹色の巡礼者」を手に入れることが可能である。
恐らく
音ゲー以外では初めての行脚称号だと思われる。
新版ではエリア称号が追加された。
貰える称号は「〇〇の将」 〇〇には都道府県名もしくは国名が入る。
その名の通りその都道府県で1プレイするとゲットできる為、旅称号としてはかなり簡単な部類である。
海外を除く47都道府県でプレイすれば「倭国の将」称号をゲットできる。
同じくセガの「大戦」シリーズの新作では「ご当地称号」として「○○の士」
47都道府県コンプリートで「日ノ本の士」が得られる。
現在のところ海外での稼働はしていないので「国の士」は無い。
店舗数が少ない
島根県や
秋田県、
高知県のは少しレアかも。
各都道府県で200円3プレイを行うと貰える。
内容はそれぞれ「都道府県名・その地域の名物、名産」となっている。
例を挙げるなら「
青森・りんご」、「
大阪・
たこ焼き」といった風である。
まぁ「
北海道・雪」とか「
東京・アルトニア」とかよくわからないものもあるが。
全都道府県制覇で「全国制覇・次回もがんばれ!!世界編へつづく」が手に入るが、ついぞ世界編は行われずに稼働終了となった。
- シアトリズム ファイナルファンタジー オールスターカーニバル
こちらでも都道府県別にプレイ称号がある。
ディシディアほどこってはおらず、それぞれ「(都道府県名)の音楽隊」と「(地域名)の交響楽団」と単純な物で、コンプリート称号等はない。
プレイした
店舗数に応じて「旅人」称号が貰える。
10店舗で「夢の旅人」20店舗で「永遠の旅人」。
そして50店舗の「伝説の旅人」が最終であるが、実はこれ
かつては東京都もしくは愛知県を廻るだけで取得可能だったりする。
この項目の中で唯一別都道府県に行かずに習得可能であった。旅人とは…。
ただし2023年9月現在では稼働も長い為に撤去が増えており、流石に一都県での制覇は難しくなっている。
ちなみに永遠の旅人は同じセガゲーム「ファンタシースターポータブル」が元ネタである。
都道府県カウント。一定の都道府県ごとに称号が貰える。
まず各国、各都道府県でプレイすると貰える〇〇勢(〇〇には都道府県もしくは国の名前が入る)
3地域で「遠征」5地域で「地域制覇」
以降5地域ごとに「全国行脚中」「日本半周」「日本一周」「天下統一」「行脚王」「行脚神」
そして47都道府県制覇で「全都道府県完全制覇」が貰える。
過去のバージョンに「遠征中」という前回と違う地域でプレイするだけの極めてシンプルな入手条件の称号が存在した。
…だけだったのだが、2018年4月26日、
ゴールデンボンバーの「やんややんやNight 〜踊ろよ(都道府県名)〜」という楽曲が追加。
なんとこの楽曲、
47都道府県毎のバージョン違いが存在
し、音源だけでなくジャケットや譜面全てに
誤差レベルとはいえ異なるものが用意されているというこだわりっぷり。その都道府県に設置されている
jubeatでそれぞれのバージョンをプレイできた。ちなみに海外地域は東京扱い。また、当時の
jubeatのe-amusementのサイトではこの楽曲のみの都道府県ごとのプレイ状況を確認できる特設ページが存在した(これが行脚要素である)。さらに、5都道府県でこの楽曲をプレイすると「やんややんやNight 〜踊ろよ日本〜」という、
まさかの版権曲で隠し曲
が解禁される。こちらは解禁さえすればどこでもプレイ可能だった。
2021年3月25日をもって踊ろよ日本を含む48曲全てが削除されてしまった為、現在はプレイ不可。
旧筐体と現行筐体で大きく異なるのでここではどちらも解説する。
都道府県別でカウント。
各都道府県でプレイする毎に上部画面の背景画像である「フレーム」が手に入った。デザインは日本列島とその都道府県が一緒に描かれたもの。また、一定数の都道府県を巡ると、画面上部で自分の名前が表示される位置に飾る「ネームプレート」が手に入った。
全国制覇で貰えるものもこのネームプレートの全国制覇デザインであった。
…だが、旧maimaiがハードの限界を迎えた事が理由によるリニューアル稼働をするにあたり、様々な理由でコレクション(称号・フレーム・ネームプレート・アイコン)はごく一部を除き引き継がれないことが発表されたのだが、
なんと行脚の『進行状況』も引き継がれない
ことが判明。とは言っても全く引き継がれない訳ではなく、上記のネームプレートを所持している場合はそれを称号に変換するという形で旧筐体時代の行脚も部分的とはいえしっかり引き継ぎされた。
ちなみに引き継ぎまでは2,3ヶ月ほど猶予があった為、
その期間に旧筐体の行脚を制覇する
というプレイヤーもいた。
進行状況は新規/古参プレイヤー問わず1からとなり、都道府県別でカウント。各都道府県でプレイする毎に、「(都道府県名)勢」のブロンズ称号が手に入る。この機種のみ「県」の部分まで入っている(例:「
東京都勢」)。また、旧筐体と同じく一定数の都道府県を巡ると「ネームプレート」が手に入り(旧筐体とはデザインが異なる)、全国制覇で貰えるものはこのネームプレートの全国制覇デザイン。
また、上記引き継ぎで旧筐体の行脚ネームプレートを持っていた場合はネームプレートに応じて「平成:○都道府県制覇」の称号を入手できた。全国制覇していた場合はもちろん「平成:全国制覇」の称号が手に入る。
さらに、
某アニメのOP曲を「
佐賀県勢」の称号を付けてプレイすると手に入る称号という、まさかの
行脚が条件の隠し称号
があった。現在は楽曲が削除されてしまった為入手不可
なので、持っている人は自慢しよう。
他にも、行脚をネタにした称号(行脚の必要はなく、楽曲プレイで入手可能)がいくつかある。
こちらも都道府県カウント。
各都道府県1回プレイでノーマル称号の「〇〇に行って来ました」、3回プレイでシルバー称号の「〇〇勢」が貰える。(〇には都道府県名が入る)
その後は一定の地域を巡るごとに「〇都道府県制覇!(〇には都道府県の数が入る、またどんどん「!」の数が増えていき、30都道府県以降は称号のレアリティも高くなる)」をゲットし、全都道府県でレインボー称号の「天下統一」が貰える。
遊び心溢れる称号が多い割には単純明快と思いきや40地域当たりから「!」数の主張が激しくなってくる。
2021年11月4日から稼働したCHUNITHM NEWより、なんと
2周目
が追加された。当然ではあるが1周してないと2周目を開始できない。
2周目で新たに手に入る称号は「新・○都道府県制覇!」、全都道府県制覇で「新・天下統一」であり、条件は2周目であること以外は先述されているものと同一。
先のmaimai同様、NEWは実質リニューアル稼働だったのだが、今回は行脚の進行状況もしっかり引き継がれた。
そしてさらに、2024年12月12日から稼働したCHUNITHM VERSEにてまさかまさかの
3周目
が追加され、「燦・○都道府県制覇!」および全都道府県制覇で「燦・天下統一」が入手できる。なお余談ではあるが、この3周目を
追加から約10日
で完走したプレイヤーが存在する。
他機種と違い2,3周目があるため、全国制覇を狙う場合はアクセスが難しい都道府県を1,2周目の最後に訪問するのがオススメ。
都道府県別でカウント。
各都道府県で3
曲
プレイする毎に、「(都道府県名)勢」が手に入り、以降は一定数の都道府県を巡ると「○都道府県制覇!」の称号が貰える。全国制覇で貰えるものは文字通り「全国制覇」。セガ
音ゲー3機種の中では行脚要素はとてもシンプル。
注意点として、オンゲキはいわゆるポイントを先に購入してそれを消費して曲をプレイする…という
ゲームなので、店舗のポイント価格の設定によっては100円で3曲遊べない場合がある。また、「必ず3曲遊ぶ」必要があるのも注意(maimaiはでらっくす以降はフリーダムモード開始→即終了、チュウニズムはクラス認定で1曲目を放置で1プレイを手早く終わらせる時短方法がある)。
都道府県別に分けられており習得方法は1プレイ
基本的に「○○(都道府県名)といえば○○(食べ物)」で統一されている。
上記ディシディアと違い変なものが余りない。
けど「
和歌山県といえばはっさく」「沖縄県といえば
ルートビア」とちょっとチョイスが渋い地域もあったりする。
また、地域ごとの制覇称号もある(例:関東地方制覇で「関東覇者!」、九州地方制覇で「九州帝王!」)。
稼働直後は一部地域で稼働していなかった為制覇不可能であったが後に全ての都道府県で稼働したため制覇可能になった。
全都道府県制覇称号は「全クリしました」。
2022年8月31日をもってオンラインサービスが終了した為、現在ゲーセンに設置されているWACCAでは行脚要素は存在しない。
その都道府県で初めてプレイした際に、都道府県名を英訳した称号をもらえる。
例を上げると
広島県は「Wide Island」
大阪府なら「Big Slope」
静岡県なら「
Silent Hill」
東京都なら「East Capital」(東の首都)と行った具合。
コンプ称号があるかどうかは不明…というかあっても2023年8月現在
いくつかの県で稼働してないもしくは辛うじて1店舗のみで稼働している場合が多いので取得困難である。
特に鳥取県はボンバーガールでも遅れたので果たしてどうなるやら。
ただし47都道府県全ての称号自体は用意されており、
CPUがランダムにつけている事が確認できる。
各都道府県で1プレイすると、「〇〇(都道府県名)ツアー」の称号が手に入る(例:「東京ツアー」)
また、地方別の称号も存在されており、その地方に属する全ての都道府県で1プレイすると、「○○(地方名)ツアー」の称号が手に入る。(例:関東地方の場合は茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川の7つが対象となり、貰える称号は「関東ツアー」)
【番外編】
厳密には
ゲームではないが、全国にあるタイトーステーションを巡ると「来店履歴」がつけられ、それに応じて称号が得られるというもの。
巡れば巡る程「金属」の「鳥類」を模した称号がもらえる。
しかしタイステは全国各地に存在し、更に対象はフランチャイズやショッピングモールに入っている家族向けの店も含まれている。
なので全制覇は至難の業と言えるだろう。
称号は自由にカスタマイズする方式で、各都道府県のものが存在する。
しかし全てポイントで購入可能な為、極端な話訪れるゲーセンが1店舗だけでもプレイを重ねれば全国制覇が可能である。
守護争奪戦称号というものがあり、東京なら「関東公方」「江戸四十八士」京都なら「京都守護」沖縄なら「琉球王」
他の地域ならそれぞれ○○守護、またプレイヤー数の多い地域では○○十傑、○○二十四将が得られる。
行脚称号の割にはかなり大層な名前がついているがそれもそのはず、これらは
都道府県別のランキングで一定以上に入賞していれば手に入らないランカー称号なのである。
ちなみにこれらを同時にゲットすることはできず、ランキングで獲得できる称号は集計期間中最後にプレイした店舗で決まる。極端な話
大阪府でプレイしまくって、最後に
東京都で1プレイをしたら東京ランカー扱いとなる。あくまでその地域のランカーに勝つくらいプレイしてないといけないが。
なおこれらの称号は次回の守護争奪戦が終了すると剥奪される。再び使うには再度ランクインしなければならない、まさしくランカーのための称号である。
北海道、東北、関東、中部、関西、九州の「エリア最強決定戦」に出場すると「○○の猛者」(○の中にはなんかかっこいい言葉が入る)
そして優勝するとエリアごとに決まった称号として「北斗玄天」「鈞天霊峰」等がもらえる。
勿論一度もらえたら
サービス終了まで消えることのない栄光の称号であった。
なお中国と四国と沖縄の称号はないがその理由は
その地域で大会自体行われなかった為である。
遠征によって称号や特典が手に入るわけではないが、その地域のナンバーを作ることが可能であり、これを「土産」と呼ぶ文化がある。
なお実際にそこに行かずとも県を跨いだフレンドがいればデータを送ってもらえばゲットだけは可能である。
【余談】
実は
beatmaniaIIDXを全店舗、全媒体をプレイすることは不可能に近い。
というのもコナミスタッフがテストの為
もしくは遊ぶ為、コナミ本社からログインすることもあり、
それもカウントされるからである。
2020年9月現在の行脚王トップは「884」店舗だが、ゲーセンは閉店ラッシュが続いている為今から全店舗回ってそれだけ集められるかは怪しいところである。
というわけで今から旅行がてら始めてみては如何だろうか?勿論自己責任で。
追記・修正は56地域を制覇した人がお願い致します。
- 戦場の絆にも似たようなのがあるな -- 名無しさん (2020-09-26 11:44:04)
- シリウスのイベントPRではDDの条件にガッツリ絡んだせいで都心などでは適当に歩き回るだけ条件満たせるのに地方では県の隅から隅までどころか3県跨がないと達成できないとまさにG59のような事が起きていた。RAではミスなのか仕様なのか知らんがカードを通しただけでプレイした扱いになってしまうから焼香と呼ばれてたとかなんだとか。 -- 名無しさん (2020-09-26 12:18:28)
- FFはディシディアだけではなくシアトリズムでももらえますね。「(都道府県名)の音楽隊」と、「(地域名)の交響楽団」 -- 名無しさん (2020-09-26 18:57:45)
- あんぎゃお~~ -- 名無しさん (2023-09-19 22:33:41)
最終更新:2025年05月15日 15:02