アズ(仮面ライダーゼロワン)

登録日:2021/06/13 Sun 04:51:33
更新日:2025/04/19 Sat 00:58:21
所要時間:約 6 分で読めます






アークよ、次は何をすればいい?

教えてあげようか?

イズ?…いや、違うな。お前は誰だ?

アーク様の使者。要は、専属秘書ってとこかな?

“秘書”…?

“アズ”ってお呼び♪


アズとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーゼロワン』に登場するキャラクター。


演:鶴嶋乃愛



【概要】

滅亡迅雷.netの首領であるアークの「使者」を自称する女性型ヒューマギアと思しき存在。
その姿はイズと瓜二つだが、髪型は赤いメッシュの入ったロングヘアーとなっている。
また、言動も物静かなイズとは対照的に一見無邪気で飄々としており、やや口が悪い。
しかし、その本性はアークを「様」付けして絶対視する一方で、人間や善意の力を軽んじる傲慢な性格。

服装や髪の色などを自在に変化させる能力があり、そもそもヒューマギアなのかどうかも定かではない(少なくともヒューマギアの機体を使って活動している事は事実)。
また、アークの意志に従って動いてはいるが、肝心のアークの方からはアズに関する言及が一切なく、どういう立ち位置なのかも判然としていない。


【劇中での活躍】

『プレジデント・スペシャル』にてゼロワンのデータを集めるべく故障したイズに成りすまして衛星ゼアにアクセスし、その電脳空間内で飛電或人と対面。
当初は彼を騙せていたものの、次第に普段のイズからは考えられない言葉を繰り返した結果、正体が露見。
しかし、ゼロワンについての詳細な情報は既に得ていた為、用を済ますと空間から消え去った。
その後、第35.5話にて本体が登場。
滅亡迅雷の前に現れると、ゼロワンによく似た顔が造形された謎のプログライズキー=アークワンプログライズキーを片手に、
彼らのシンギュラリティ・ポイントを探ってはそのデータをキーに吸収して自我をリセットさせていた。
これ以降姿を現さなくなったが、第42話終盤でイズを喪った或人に接触し、
この時点で或人にアズ以外頼る存在がいなかった事をいいことに、その悪意に付け込む形で仮面ライダーアークワンへの変身能力を託すと、
アークが最後に導き出していた「争いの果てに人間もヒューマギアも滅亡する」という結末へ向けて、ある種のアジテーターとして暗躍(なお、この時だけ或人への当てつけか、わざわざ赤いメッシュを「アナタ好みの色」と称してイズと同じ緑色に変えていたが、或人からは明確に拒絶されている)。
最終的には或人も滅も己の悪意を乗り越えた事で破滅は回避され、アズの目論見は潰えた。

その後の動向は不明であったが……?


【余談】

オープニング映像では、ロングヘアーでまるでハッキングされたかのように目を赤く光らせる彼女の姿が度々映っていた。
だが、髪のメッシュが赤ではなく緑だった事から「ハッキングされたイズなのでは?」と考える視聴者が多かった。

元々は登場予定がなく、パイロット担当の杉原輝昭監督の提案により、あくまでイズのイメージとして用意されていたビジュアルだったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴うシナリオの変更により、別のキャラクターとして登場する運びとなった。

演じる鶴嶋氏はイズとの違いとしてテレビ朝日公式サイトや書籍インタビューにおいて「『小悪魔ちゃんのイメージ」で演じている」と語っている。

トレーディングカードゲームバトルスピリッツ』のコラボブースターでは《アークの秘書・アズ》の名前で創界神のカードとして収録されている。
イラスト版と実写版の2つのカードイラストがあり、イラスト版の担当はささきむつみ氏である。

名前の由来は恐らく「ーク」版「イ」でアズと思われる。
また、第42話のサブタイトル「ソコに悪意がある限り」を英訳すると「As long as there is malicious intent」となり、「〜なので、〜として」という意味の英単語「as」にもかかっているものと思われる。
不破諫役の岡田龍太郎氏は自身の公式YouTubeチャンネルで総集編「プレジデント・スペシャル」について振り返りをする際に「アナザーイズ」と呼んでおり、コメント欄には「アナザーイズ、略してアズ」というものもあった。


悲しまないで。私がそばで追記・修正するから。





【注意】この先には舞台『仮面ライダーゼロワン ファイナルステージ』の重大なネタバレが含まれています。


















人類滅亡……それがアーク様の定めた結論だったのに、仮面ライダーのせいでブチ壊し……!

アイツらが憎い……!仮面ライダーを滅ぼしたい……!

!?これは……私の中の悪意?まさか、私の中にもアーク様が……!?






















【仮面ライダーアークゼロワン】



私はお前の秘書じゃない。アーク様の秘書。

お前は、アズ……

フフッ、仮面ライダーは私が滅ぼす。


アークゼロワン!


オーソライズ!


感じるわぁ…。私の心の中に宿る、愛しきアーク様を……

身……


プログライズ!


Final Conclusion! アーク!ライジングホッパー!

A jump to the sky to gain hatred.


ワタシこそが、アークゼロワン……

“アークゼロワン”……?

人類滅亡の第一歩として、全ての仮面ライダーを滅ぼす……


舞台『仮面ライダーゼロワン ファイナルステージ』でアズが変身する仮面ライダー。
基本形態名は恐らく「アークライジングホッパー」
アズが飛電ゼロワンドライバーと、自身の悪意によって生み出したアークゼロワンプログライズキーを用いて変身する。

詳細なスペックは不明だが、ゼロワン メタルクラスタホッパーをまとめて撃破する程の戦闘力を持つ。
なお、会話を行う際にはアズとアークの声が重なるような形を取っていたが、次第にアークのみの声で話すようになった。

変身音声を意訳すれば「最終結論」「憎しみを得るため、空へと跳躍する」となるか。

◇容姿
端的に言えばアズのイメージカラーである赤にリペイントされたアークワンだが、ベルトは飛電ゼロワンドライバーで、下半身がゼロワン ライジングホッパーのものになっている。
また、装甲の一部にはアークワンのイメージカラーの一つである白が残されており、変身音声もライジングホッパーのネガというべきアレンジで、全体的に或人への挑発とも取れる悪辣なビジュアルに仕上がっている。

一方、ベルトがゼロワンドライバーのままで、プログライズキーに保存されているのは「アークライズホッパー(=アーク化したバッタ)」の能力、外見の半分がゼロワンで変身音声も形態名も殆どライジングホッパーであるなど、
主要な部分の尽くにゼロワンの要素が強く、見方を変えれば「ゼロワンを無理矢理アーク仕様に改造した急造品」のようにも見える。
そのため、アークワンの仕様変更というよりは寧ろ「ゼロワンのネガライダー」と言うべき存在に近い。

◇能力
基本的にはやはりアークゼロと同様で、基礎戦闘力もA.I.M.S.のライダーと仮面ライダーサウザーを正面から相手取って圧倒するほど高い。
中でも特筆すべきは物質構成能力
アークゼロや滅 アークスコーピオンはアタッシュウェポンの無尽蔵な生成を可能としていたが、こちらは恐ろしい事に機能停止したヒューマギアを媒介に、アークゼロを量産する事が可能。
とはいえ、流石にアークの意志が操る本物とまではいかず、暗殺ちゃんを素体とした量産型はメタルクラスタホッパー相手に劣勢を強いられていた。

◇装備
  • 飛電ゼロワンドライバー
他のアークライダーと異なり、或人が持つオリジナルと同様だが、仮に本物と同じなら飛電の社長にしか使えないロックが掛かっているはずなので、アズが自分用に用意した複製品という可能性もある。
アークの信奉者のアズが何故アークドライバーではなくゼロワンドライバーに目を付けたのかは不明だが、滅亡迅雷とはとっくに袂を分かち、アークの意志もアークの概念データも消えてしまったためにそもそもアークドライバーを再現出来なかったのが実際のところだろうか*1

  • アークゼロワンプログライズキー
アークが目論んでいた『人類とヒューマギア双方の滅亡』がTV本編最終話で挫かれた事で芽生えた、アズの「仮面ライダー達に対する憎しみの感情」という悪意から生み出されたプログライズキー。
形状はアークワンプログライズキーと同様だが、それぞれ「アークオブゼム」に相当する箇所が赤く染まり、「ライズキーブレード」も白を基調に赤をアクセントに配したカラーリングに変化している。
なお、アーク系のキーではあるが、アークワンの仕様に近いのか、プログライズ時の「アーク!」のコールが存在しない。

  • アークライジングインパクト
変身後にアークゼロワンプログライズキーを押し込む事で発動。
かざした手から衝撃波を放ち、相手を吹き飛ばす。
発動時にはアークゼロや他の滅亡迅雷ライダー同様、筆文字のカットインが入る。


【さらなる暗躍:アークの遺志のままに】

本編最終回の後、アークライダー同士の激突に端を発する人類とヒューマギアの滅亡というアークの結論が覆され、フラストレーションを抱えながら放浪していた。
その中で「アークの結論を覆した仮面ライダーたちに対する悪意」を自覚したことでシンギュラリティに到達、同時に持ち歩いていたアークのプログライズキーが変化。
飛電ゼロワンドライバーを複製して仮面ライダーへの変身能力を手に入れると、手始めにイズを捜索していた或人を襲撃、撃破する。
その後、暗殺ちゃんを復元するとアークゼロへの変身能力を与え、滅亡迅雷.netへの強襲を画策。
異変を察知し駆け付けた宇宙野郎雷電を暗殺ちゃん越しにハッキングし、「暗殺亡雷.net」として手勢に引き込んだ。

その後、暗殺ちゃんと亡・雷を滅と迅に差し向け、自身はZAIAエンタープライズジャパンへ乗り込み、迎え撃つサウザーを叩き潰すと暗殺ちゃんに加勢。
復帰した或人もメタルクラスタホッパーに変身して滅の救援に駆け付けたが、アークゼロワンの力で圧倒し、撤退に追い込んだ。
逃走した迅の追撃は暗殺亡雷に任せ、自身は天津の手回しで変身能力が復帰したA.I.M.S.コンビとサウザーを相手取っていたが、トドメを刺しかけたところで滅が割って入り、滅亡迅雷.netのあるべき姿を言葉としてぶつけたことで亡と雷がハッキングを離脱してしまう。

そして或人もゼロツーに変身して参戦、暗殺ちゃんとマギア達をフルメンバーとなった仮面ライダー達に殲滅され、アズ自身も仮面ライダーゼロツーの事象予測を上回れず敗北。


これだけは忘れないで。人類に悪意がある限り、アーク様はまた生まれる……

そしていつか……この世界は滅ぶのよ……!

そんな未来はやってこない。何度だって、オレ達が止めて見せる。

呪詛の捨て台詞も或人に一蹴され、撤退していった。

その後、映画『劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』でも謎の男に接触し、アークの力を与えて新たなアークライダーへと仕立て上げる。
しかし、彼の根底にあったのが極まった善意であった事から、彼が人類を滅ぼす存在ではなく、憎き「仮面ライダー」の一人に過ぎないと判断し、早々に見限って放置を決め込んでいた。



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最終更新:2025年04月19日 00:58

*1 アークドライバーには強さの根幹として通信衛星アークに由来する「事象に対する結論」の演算能力がある。しかし、下敷きとなるラーニングデータが無い状態でこれをアズ単独で再現するのはどう考えても不可能。