加茂憲紀(呪術廻戦)

登録日:2021/06/24 Thu 10:59:01
更新日:2024/10/04 Fri 00:29:27
所要時間:約 4 分で読めます




私は加茂家嫡男として振る舞わねばならない 母様のために

加茂(かも)憲紀(のりとし)とは、漫画・アニメ『呪術廻戦』の登場人物の一人である。

CV:日野聡、川井田夏海(幼少期)


プロフィール

所属:京都府立呪術高等専門学校三年
誕生日:6月5日(ふたご座)
身長:180cm弱
好きな食べ物:コーヒー
嫌いな食べ物:エスニック
趣味・特技:勉強(TOEIC900点代に挑戦中)
ストレス:東堂

その他:筆記体を練習中。自分の名前は書けるようになりました。

この項目はアニメ及び単行本未収録の範囲を含みます

概要

呪術高専京都校3年の一人で、等級は準1級。
外見は五分五分に分けた前髪を白い髪飾りで固定した糸目の少年、水干のような制服を着用している。
呪術界御三家の一角「加茂家」の出身で、表向きは嫡流。

人物像

常に礼儀正しく落ち着いた性格で、クセの強い京都校メンバーをまとめ上げ、臨機応変に指示を出したり、作戦を立てたりしているリーダー的存在。
本来御三家は高専に通う必要はない*1が、
  • 高専に所属することで内外に広く実力を認めて貰うこと
  • 母親に喜んで貰うこと
を目的として高専に通っているというストイックさを持つ。
同時にこの手のキャラの例に漏れず、名門としての矜持やプライドが非常に高い。故に楽巌寺学長の虎杖悠仁を抹殺する指令を真っ先受け入れており、良くも悪くも保守的な考えの持ち主。
一方でを同類と勘違いする、おにぎり語に困惑するなどかなりの天然ボケを見せている。

何故か「御三家の汚点」加茂憲倫(のりとし)と同じ読みの名を与えられている。
歌姫と日下部の反応から呪術界全体ではその名前や所業が広く認知されているようだが、少なくとも憲紀本人は憲倫の存在自体を知らなかったようで、
渋谷事変で遭遇した脹相が憲倫の名前を叫んだ際には自分が呼ばれたと勘違いをしていた。*2


対人関係

恵には御三家の血筋と相伝の術式を受け継いだ者同士としてシンパシーを感じており、何かとその実力を評価する言動を見せている。
また、相伝の術式を受け継げなかった真希真依に対しては「真希と真依にこれ(十種影法術)が遺っていればね」と内心で思う辺り、才能に恵まれなかったことを憐れんでいる様子。

一方で言葉を選ばない一面があるためか、京都校の女性陣には東堂程ではないものの煙たがられており、伝言や渡すものがある時はメカ丸パシって通して行われることが多い*3



戦闘能力

赤血操術

自身の血とそれが付着したものを操る 血筋大好きの御三家らしい術式だな

赤血操術(せっけつそうじゅつ)を駆使して戦うオールラウンダー。
ただし同じ術式を持つ脹相とは対照的に弓矢の弾道操作を主軸に間合いを取りながらアウトレンジから攻めていく運用法を取っている。
ただし自身の血を使い過ぎれば貧血に陥るようで、戦闘では事前に武器に血を仕込んでおく、用意した輸血パックを使うなどの方法で補っている。

赤血操術(せっけつそうじゅつ)


加茂家相伝の生得術式の一つで、術者のとそれが付着した物質を操る術式。
シンプル故に応用が幅広く、近・中・遠のあらゆる距離での戦いに対応できるバランス力の高さが最大の売り。
矢に血を付けておけば物理法則を無視して弾道を捻じ曲げコントロールすることも可能。
この術式は血液を1つの臓器として考えるため、血液を凝固させる行為や熱したり凍らせたりといった使い方は極めて危険となる。

第二部では術式を付与された血液は呪霊に対して有害に働くことが明かされている。
加えて体外に出た血を遠隔操作して体内に戻すことで循環させて失血死を防ぐ手段を確立。
血液パックに依存しがちだったこれまでの戦いと比べても大きく成長を遂げた。しかしこの手段は肉体にかかる負担が大きいという欠点を抱えている。

装備

  • 弓矢
何の変哲もない弓矢。だが赤血操術と併用すれば破壊力は格段に跳ね上がり、追尾能力も得る。

  • 輸血パック
血液不足の弱点を補うために携帯。
パッケージには中の血液の鮮度を保つ効果を持つ呪符「保命永年符」と「五芒星」を貼り付けている*4


  • 赤鱗躍動(せきりんやくどう)
呪力で血中成分をコントロールすることにより身体能力とパワーを大幅に増幅させる。俗っぽく言えばドーピング
使用時には右目に五方に伸びた血がアザのように浮き出る。
作者は「ゴー☆ジャスさんっぽくてウケるな」とか思っていたが周囲からはよく「KISS?」と聞かれるらしい。

  • 赤縛(せきばく)
輸血パック内の血を解き放ち、血の縄で相手の身体を雁字搦めにする拘束技。

  • 苅祓(かりばらい)
輸血パック内の血を解き放ち、チャクラム状に輪郭を定めた血を飛ばし敵を切る。

  • 百斂(びゃくれん)
血液を両手を合わせた掌の中で加圧し限界まで圧縮する技。

  • 穿血(せんけつ)
赤血操術奥義。
「百斂」によって血を加圧させ、ウォーターカッターの要領で呪力で強化した血を放射し敵を穿つ。
血の加圧率に比例して速度と貫通力が増し、その初速は音速に匹敵する。
脹相のものと比較すると圧縮率に大きな差が生じているため脹相のものより威力は低いが、それでも花御の堅牢な身体に傷を付ける威力を誇る。


来歴

過去

何で皆 母様を虐めるのですか

爛れた側女(そばめ)だからよ

では何故私を贔屓する? 何故嫡男と偽り迎えた!!

正室が術式を継いだ男児を産めなかったからよ


前述の通り御三家の1つである加茂家の出身だが、実際は正室ではなく側室の息子であり、母は「爛れた側室」として虐待されていた。
しかし憲紀は正室の子と異なり相伝の術式を受け継げたため、6歳になった頃嫡男と偽られ次期当主として迎えられた。
母は憲紀が幼い頃に家を追われているが、過酷な境遇に置かれながら最後まで憲紀の身を案じていた。こうして憲紀は、母に喜んでもらう為に呪術師を志すのだった。


京都姉妹校交流会

京都校(わたしたち)全員で 虎杖悠仁を襲撃する

初登場は原作32話。他の生徒と共に交流会に参加するために東京校を訪れる。
その際に死亡したはずの虎杖悠仁の生存が発覚し、京都校の楽巌寺学長からその抹殺命令が下される。
憲紀は「交流会以前の問題。加茂家嫡流として見過ごせん」としてその命令を承諾。(東堂を除いた)京都校全員で虎杖を抹殺しようと目論む。
また、裏では楽巌寺からボス呪霊*5(しつけ)に使った匂いと笛を受け取っており、合法的に虎杖を抹殺できるように仕向けられていた。
開始された団体戦において、京都校の他の学生と共に虎杖を抹殺しようとするが、ちょうどその時虎杖と交戦していた東堂によってその企みは阻まれてしまう。

後に憲紀は恵と対決。一進一退の攻防を繰り広げていたが、その最中に特級呪霊花御がボス呪霊を祓いながら襲来。
合流した棘と共に共同戦線を組むも、その堅牢な肉体には「穿血」以外の攻撃が殆ど通らず、ただのパンチで戦闘不能になってしまった。

襲撃の後は五条が発案した野球対決によって決着をつけることになる。
対決中には虎杖との会話に気を取られて見逃し三振をかましたり、真希が東堂にデッドボールを決めた際に「ナイッピー」と真顔で言い放つ姿を見せた。


渋谷事変

メカ丸こと幸吉が遺した保険の傀儡の静止を振り切り、東堂・新以外のメンバーと共に渋谷へ向かう。
自分達が東京の任務に行けないように細工した幸吉に「随分低く見積もられたものだな」と呆れていた。

渋谷駅地下に到着後、京都校の他の学生たちと共に特級呪霊一味の黒幕であった羂索に奇襲を仕掛けるも、いとも容易く対処されてしまう。
更にその場に現れた、同じ赤血操術使いである脹相によって
  • 自身が一族の汚点である「加茂憲倫(のりとし)」と同じ読みである事を初めて知らされる
  • そしてその加茂家の汚点が今回の事件の黒幕である
という嫌すぎるサプライズを受ける事になる。

その後は裏梅の氷の呪術の直撃を受け、「氷の術式!? しかもなんてハイレベルな!!」と驚嘆。
赤血操術で体温を上げて戦闘に復帰するも、その直後に羂索は1000万体の呪霊を東京に解き放ちその場を立ち去ってしまうのであった。


死滅回游

渋谷事変に端を発する騒動の中、羂索は加茂憲倫(のりとし)の体を使って暗躍していた頃のコネクションや呪術的仕込みにより呪術界を意のままに誘導しており、現在の加茂家を丸ごと掌握していた。
渋谷から帰還した憲紀は宗家屋敷にて待ち構えていた羂索から「此処に君の居場所はない」と告げられた挙げ句、「君が生きていても何にもならない」という理由で見逃される屈辱を受けてしまう。

跡取りの立場を失った憲紀は1人の呪術師として、羂索が画策した死滅回游の平定に尽力することとなる。
死滅回游では真希と共に桜島結界に参加。攻撃的な呪霊や呪詛師の排除にかかる。
次期当主として振る舞う必要がなくなったためか大幅にイメチェンし、特徴だった長髪をバッサリ切って短髪にし*6、服装も和装から一転、ハイネックのスポーツウェアを着用。
同じく御三家の御家騒動に巻き込まれた真希に対して「君は強くなったが 俺は堕ちただけだ」と自嘲気味に語りかける。

しかしそこへ呪霊へと転生した直哉が襲来。その機動力に翻弄されながらも加勢し、真希との共闘で一度は倒すことに成功。
だが直哉は戦いの中で更なる異形へと変貌。その一撃で憲紀は殴り飛ばされてしまう。
マッハ3にも達する超高速攻撃に防戦一方を強いられ、ついに真希までも薙ぎ倒されてしまう。
憲紀は真希が復活する時間を稼ぐべく、単身で直哉に挑む。

直哉の猛攻を受け、憲紀は大きな負傷をしていた。
しかし傷口からの出血を逆手に取ることで、逆に直哉にダメージを与えていく。
当然ながら失血死のリスクを伴う危険な戦法だが、惜しげもなく血液を使い続ける憲紀。
彼自身、「私の生死はもうさしたる問題ではない」と命を捨てる覚悟でいた。

憲紀がここまで身を削って戦う理由は、彼の母親にあった。
自身は母との約束を守るために加茂家のトップを目指すも、その夢は崩れ去ってしまう。
一方、去って行った母は、既に一般社会で新たな家庭を築き、幸せそうに過ごしていた。
そんな光景を目の当たりにした憲紀は、もはや自身の居場所はどこにもないと感じてしまっていたのだった。

(誰にも必要とされないならば 命を燃やせ)

(仲間たちが命を燃やすのは せめて私の灰の上で……)

だが、そんな悲壮な覚悟を込めた攻撃も、直哉には「がんばり賞」程度の効果しかなかった。
せめて呪術師としての生き様を全うすべく、大量の血を流しながら立ち向かおうとする。

しかし……

相撲だぁーーーーーー!!!
刀ぁーーーーーーー!!!

唐突に乱入してきた2人の泳者、三代六十四と大道鋼によって戦闘は中断される。
そして大道と三代から学びを得た真希が直哉を撃破したことで、憲紀は無事に生き延びたのだった。


戦いが終息した後、今回の自暴自棄的な戦い方について真希から指摘される。
憲紀は加茂家のトップに立てなかった自分に価値は無いと言い、さらに自分の名前が”最悪の呪術師”加茂憲倫と同じ読みであることも相まって、母の愛情にも疑念を抱いていることを打ち明ける。
それに対し、真希は「それは母ちゃんに直接聞いたのか?」と問いかける。
真希は自分も同じように尋ねた結果、母を殺めるという選択をしたのだった。
だが心には小さな後悔が残っており、母親としっかり話し合うべきだったと口にする。

結局私達にとって母親が何者なのか分からないまま終わらせちまった
同じ轍は踏むなよ

……あぁ



人外魔境新宿決戦

脹相と共に、虎杖に何らかの呪術*7をレクチャーしていたが、五条悟と宿儺の決戦を前に「海外に避難して家族を傍で見守りたい」と戦線から離脱する旨を述べた。

戦いから逃げる事に罪悪感を覚える彼であったが、日下部には「役に立てる奴の方がおかしいから気にするな」と軽く返され、虎杖からも「脹相は教えるのヘタだから色々教えてもらえて助かった」とフォローを貰っている。
実際脹相の教授と虎杖の解釈はあんまりにもあんまりだった。超新星とか脹相本人じゃないと使いものにならないようなもの教えられましても…
( °ω ° )






余談

  • 作者曰く名前の由来は「陰陽師感を出すため」。恐らく賀茂(かもの)保憲(やすのり)と思われる。


Wiki籠り(わたしたち)全員で 荒らし項目を追記・修正する

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 準1級呪術師
  • 京都校
  • 加茂家
  • 呪術界御三家
  • 弓使い
  • アーチャー
  • 血液操作
  • ストイック
  • 天然
  • 日野聡
  • 加茂憲紀
  • 赤血操術
  • 双子座
  • ふたご座
  • 川井田夏海
  • 糸目
  • マザコン
  • 呪術廻戦
  • 呪術師
  • 許さんぞ加茂のりとし…→私!?
  • 風評被害
  • 悲劇の男
  • 平成の煉獄さん
  • 毒家族の被害者
  • 毒家族育ち
  • 保守派
  • 高校生
最終更新:2024年10月04日 00:29

*1 高専に通わずとも術師の等級は実力に応じて「特別○級術師」という形で与えられる

*2 他の生徒達も憲倫の存在を知らなかった辺り、呪術の歴史を学ぶ際にもタブー扱いされている可能性が高い

*3 アニメ16話のじゅじゅさんぽより

*4 ファンブックの各話解説より

*5 しかも本来使うハズの2級ではなく準1級

*6 作者の巻末コメントによれば「虎杖、日車と大体同じ髪型」

*7 呪胎九相図の亡骸を摂取した事で赤血操術を使えるようになった虎杖に、術式の取り扱いを伝授した