アットウィキロゴ

ロックマンちゃん

登録日:2021/08/25 Wed 00:12:55
更新日:2026/08/16 Sun 12:16:41
所要時間:約 6 分で読めます






おとなVSこども

博士とロックマンの果てなき戦いが幕を開ける!!



『ロックマンちゃん』は、KADOKAWAの漫画配信サイト「ヤングエースUP」にて連載されていたロックマンシリーズのコミカライズ作品。単行本は全3巻。
シナリオ担当は、子供の頃に『コミックボンボン』大好きっ子だった河田雄志。
作画担当は、別に『コミックボンボン』好きだったわけではない行徒。

姉妹作『ロックマンさん』と同時連載されており、両作品が交互に更新されるという独特な掲載形態が採られていた。

本作最大の特徴は、『北斗の拳 イチゴ味』と同様、ロックマンシリーズの設定や原作ネタを大量に盛り込みながらも、それらを徹底的にギャグへ転化している点にある。
特にライト博士の扱いは凄まじく、原作における人格者としての側面よりも、屁理屈・煽り・悪ノリといった問題行動ばかりする人物として描かれる。
その結果、本作における騒動の大半はワイリーだけでなくライト博士自身にも原因があるという構図になっている。

また、『ロックマンワールド』『スーパーアドベンチャーロックマン』といった比較的マイナーな作品の要素まで積極的に拾い上げており、シリーズファンほど小ネタを楽しめる内容となっている。

一方で、終盤のラ・ムーンやサンゴッドとの戦いでは原作設定を踏まえたシリアスな展開も描かれており、ギャグ漫画でありながらロックマンシリーズへの深い理解が感じられる作品として評価されている。

あらすじ

  • 第1部『MEN'S 6編』
ワイリーが自分と同じくライト博士に恨みを抱く研究者仲間と手を組んで宣戦布告してきた。
新たな強敵たちに僕らのロックマンが立ち向かう!!

  • 第2部『スーパーアドベンチャー編』
ワイリーがいらんことしたせいで眠りから覚めた超古代のスーパーコンピューター「ラ・ムーン」にロックマン&フォルテ他が立ち向かう!!
稲船敬二も認めたロックマン史上最低最悪のクソゲー『スーパーアドベンチャーロックマン』が原作。主題歌の「ELECTRICAL COMMUNICATION」「BRANDNEW WAY」を聴きながら読むとエモい気持ちになれたりなれなかったりするかもしれない。

ラ・ムーンが倒された後、ワイリーがいらんことしたせいで今度は超古代文明の最終破壊兵器「スペースルーラーズ」が目を覚ました。
ロックバスターが通じないルーラーズをぶっ飛ばす新兵器「ロックンアーム(げんこつ)」を携えて、ロックマン最後の戦いが幕を開ける!!
まあどうせすぐまたワイリーがいらんことするんだろうけど

これらのシリーズの合間に、限りなくロックマンに近い別の何かである「MEGA MAN」と共闘したり、やたらとめんどくさい連中やライトの畜生ぶりにロールがツッコミを入れまくる短編が挟まる。

主な登場人物

ロックマンと仲間たち

この物語の主人公(こども)
純粋で真っ直ぐな性格をしており、ライト博士の無茶振りにも懸命に応えようとする健気な少年ロボット。基本的には原作に近い人格だが、周囲の濃すぎる面々に振り回される苦労人でもある。

なお、副業として味噌屋のイメージキャラクターも務めている。

本作のヒロイン兼ナビゲーター。
一人だけ作画が『ロックマンさん』寄りで、ロックマンよりも背が高く、お姉さんのような雰囲気を持つ。ただし、『ロックマンさん』版よりはやや幼めに描かれている。
ライト博士へのツッコミ役も担当しており、ロボット三原則によって直接攻撃できないため、野球ボールを壁に反射させるなどの方法で間接的な制裁を加える。

この物語の元凶(おとな)。同作者の他作品で言うなら美剣散々やヘルシングさんの立ち位置。
人間とロボットの未来を真剣に考えていること自体は事実なのだが、屁理屈・煽り・責任転嫁を得意とするため、騒動の原因になることが非常に多い。
特にMEN'S 6結成の発端となった学生時代の悪行は、「クラスの班決めの際に自分と女子だけで班を組み、残りの男子をひとまとめにして、それを大学4年間ずっと続けていた」というもの。当の本人は完全に忘れていたため、ワイリーたちの怒りをさらに買うこととなった。
また、『9』で警察に誤認逮捕されたことを今でも根に持っている。

  • ラッシュ
おなじみの犬型サポートロボット。
思考回路強化によって合理性を追求するようになり、「敵基地を空爆した方が早い」といった極端な判断を下すようになる。
さらにスーパーロックマンへの合体時にはロックマンの人格を上書きし、「スーパーラッシュマン」として暴走。ロックマンとフォルテに深刻なトラウマを植え付けた。
危険視された結果、強化思考回路は取り外されたものの、今度は妙に後ろ向きな「ため息のラッシュ」と化し、しまいには家出までしてしまう……。

  • 生ラッシュ
オーガニックをキーワードとしてバージョンアップしたラッシュ。
ぶっちゃけラッシュのメットを被せただけの犬。
コイル?ジェット?そんなもの必要じゃない世界の方がきっと美しい。

  • 3代目ラッシュ
時代は犬より猫ということで作られた新しいラッシュ。
やはりラッシュのメットを被せただけの猫。
ライト博士は同路線の第3弾として「生ビート」も企画中だとか。

  • ブルース
口笛世界大会で見事優勝したらしく、ずっと口笛ばかり吹いて会話をしようとしない困った人。
原作や他の漫画と違ってロックマンを助けることは少なく、むしろロックマンが戦っている間もカラ松みたいな私服姿でポエムを詠みながら各地をウロウロしている。
なんならV・Kマンに役割を丸ごと奪われてるまである。

  • ライトット
自称ライト博士の一番弟子。
原作からして本当にいきなり出てきたせいで、なんとなくみんなの輪の中に溶け込めていない。

  • エディー
アイテム運搬ロボット。
ロックマンたちに食事機能が搭載されたことを受け、新たに炊飯器機能を追加された。
「炊き立てですよ博士!」

  • タンゴ
ライト博士がかつて製作した猫型サポートロボット。
何かと回転アタックを繰り返しては穴に落ちる(※原作ネタ)ため、ライト博士から捜索を諦められていた。
その後コサック博士によって保護され、第3部で戦線復帰するが、やはり穴へ落ち続ける(※原作ネタ)。

  • 長官
ワイリーが事件を起こすたびライト博士へ救援を依頼する人物。
捜査官だった頃に出会ったらしく、以来ライト博士には頭が上がらない様子。
ライト博士がつけ上がってるのも多分そのせい……だが、毎度毎度真っ先にロックマンを頼る上、『9』では誤認逮捕しちゃったので、博士がああいう態度になるのも正直わかる気がする。

  • MEGA MAN(北米版)
北米から来たロボットを食い止めるためにまさかの参戦を果たしたアメリカ版ロックマン。北米版だからか英語しか話さない*1し、武器はピストルだし、エネルギー源はココナッツオイル。
通訳としてセクシーなチアガール姿の北米版ロールを連れている。
後に欧州版のMEGA MANとロールも登場、欧州版メカドラゴンなどと戦った。欧州版ロールはどちらかと言えばテスラ・マグネッツに近い濃いめのお姉さん。

  • コサック博士とカリンカちゃん
新型エネルギー研究中の事故によってカリンカが急成長し、さらに北米版のような顔立ちになってしまったため、助けを求めてライト研究所を訪れる。
ぶっちゃけ原作に出てくる3人の科学者の中では一番まとも。
また、『4』の8大ボスは現在コサック博士の世話になっているらしく、たまに付き添いとして登場する。

  • プロトシリーズ
ライトが次世代型ライトナンバーズとして研究中のロボットたち。
人間らしい心を持つロボットの研究を進める中で、「善性だけでなく悪い部分も必要なのではないか」という発想から生み出された試作機群だが、完成した機体は「平然と嘘をつく」「他人の揚げ足を取る」「相手の気にしている部分を執拗に指摘する」など、人間らしいというより人格的に問題のある個体ばかりとなってしまった。
もっとも、作中に登場したのはまだ成功例の部類であり、試作機の半数近くは目覚める前の段階で「人類は滅ぶべき」的な結論に到達してしまったため、流石のライト博士も封印を決断している。

その中でも比較的まともと判断された8号機でさえ、ロールたちが目の前にいるのに匿名掲示板に愚痴を書き込んだり、屁理屈をこねて人類を見下したりと「二次創作で悪意ある誇張をされたキラ・ヤマト」みたいな言動に終始し、最終的にラ・ムーンに寝返ってしまった

試作機の中には後のエックスを思わせる機体も存在していたが、ライト博士は「悩むあまり、いずれ人類否定に辿り着くかもしれない」という懸念を抱いており、軽く紹介された程度。ギャグに見せつつ原作設定も踏襲した名シーンと言える*2

MEN'S 6と新8大ボス

この物語の元凶(おとな)
学生時代に受けた仕打ちを忘れられず、同窓会で再会した元クラスメイトたちと共に「MEN'S 6」を結成。長年の恨みを晴らすべく挑戦する。

  • チャーシュー
小太りの壮年男性。
学生時代から太り気味で、体育祭でネットに絡まる姿からこの忌まわしいあだ名をつけられた。女子クラスメイトからの命名とはいえ、ライトも気の毒に思いつつ笑ってたので同罪である。
同窓会の流れで反乱に参加したものの、本人にそこまで強い恨みはなく、担当ステージもボス部屋だけしか用意していなかった。
現在は家電業界で成功し、孫にも恵まれ、幸せな生活を送っている。

  • 鬼マヨ
メガネをかけた壮年男性。
発想力や企画力はライト博士やワイリーをも上回る天才だが、極度の面倒くさがり屋であるため才能を活かし切れなかった。
V・Kマンを改造し、単独でライト研究所を襲撃させる作戦を立案するが、自分から種明かししてしまったせいで失敗。
戦後には「演奏が終わってから行かせればよかったのでは?」とダメ出しを受ける。

  • 鳥の骨
痩せ型で鷲鼻の壮年男性。
学生時代に鳥型ロボット研究のため骨格標本を観察していたところ、ライト博士から「鳥の骨」というあだ名を付けられた。
ボジョレーマンヌーボーとノストラマンダムスの2体を率いてロックマンに挑む。

  • ゲキガ
忍者のような頭巾を被った壮年男性。
生真面目で几帳面な性格の持ち主であり、MEN'S 6の中では最も本格的なステージや雑魚敵を用意していたが、その真面目さが結局は裏目に出るタイプ。
回転シースーマンとプラズマTVマンを投入しロックマンを苦しめる。

  • ケチャップ
MEN'S 6の一員。
登場頻度も発言量も少なく、作中でも影の薄い人物として扱われている。

  • THE() イスマン
元々はライト博士が次世代ロボット万博向けに開発していたロボット。
やたら血走った目や苦しそうに喘ぐリクライニング機能など、どう考えても平和利用を想定しているとは思えない仕様を持つ。
チャーシューの改造によって敵として登場するが、最終的にはロックマンへ快適な座り心地を提供した後に撃破された。

  • V・K(ブイケー)マン
エレキギターを持つヴィジュアル系ロボット。
4分44秒のレクイエムを演奏し終えることで真の力を解放し、ワイリーナンバーズ数体分に匹敵する戦闘力を発揮するが、奏で終わるまでは無防備という致命的な弱点を抱えている。
敗北後はライト博士によって修理され、ロックマン陣営に加入。ブルース以上に兄貴分らしい立場となり、ラ・ムーンやサンゴッド親衛隊との戦いでも主力として活躍した。

  • ボジョレーマンヌーボー
ガウンを着たワインボトル型のロボット。接客や試飲サービスを担当する企業向けロボットとして開発された。
同型機として赤玉マンパンチ、E・チコマンも製造中。
「なぜ人々がボジョレーヌーボーをありがたがるのか」という難問を突き付けロックマンを混乱させるが、最終的にはロールの助言とロックバスターでの物理的説得によって敗北した。

  • ノストラマンダムス
予言者風のロボット。もっともらしい予言を連発して相手を動揺させる能力を持つ。
ロックマンの攻撃すら予知してみせたが、予知できても避ける能力までは備わっていなかったため、普通に撃破された。

  • 節分の鬼マン
ロール曰く「一番強そうなロボット」だったのだが、ケチャップによる改造中に暴走、自爆してしまった。

  • 回転シースーマン
回転寿司調理用ロボット。
腰部のレーンから寿司を供給しつつ、「金皿エンゲルボンバー」「ハイドロアガリウォーター」など多彩な必殺技を駆使する。
新8大ボスの中では最も正統派の強敵であり、ロックマンをティウン寸前まで追い詰めた。
金皿エンゲルボンバーはロックマンが取得可能な特殊武器でもあり、MEN'S 6との最終決戦で重要な役割を果たす。

  • プラズマTVマンお立ち台マン
特に書くことないので省略します。

ワイリーナンバーズ

強さのみを追い求めるロックマン最大のライバル。
登場当初こそ原作通りの傲慢かつ好戦的な性格だったが、本作では周囲のボケ成分があまりにも濃いため、いつの間にか主要ツッコミ役の一人となる。
一方で、ロックマンと共闘する機会が多いことや独特な世界観に染まった結果、時折天然ボケの片鱗も見せるようになった。

  • エンカー
口ばかりでいつまで経ってもロックマンを倒せないフォルテを見かねたワイリーが用意した「ロックマンキラー」第1号*3
ロックマン対策として大量のデータを学習させられた結果、ロックマンへの理解が深まりすぎてしまい、まともに顔を合わせることもできないほど好意を抱くシャイボーイになった。
戦闘ではミラーバスターを活かした防御役として活躍する。

  • NEWシェードマン
カリンカからMEGA MAN成分を分離するため呼び出されたワイリーナンバーズ。
しかし逆にMEGA MAN成分を吸収したことで、どこか別会社の吸血鬼ハンターゲームに出てきそうな耽美系美形へと変貌した。
そのためキャラが似ているV・Kマンとは妙に気が合う。

  • プロトレッド
ワイリーが次世代型ワイリーナンバーズとして研究中のロボット。
ロールの金髪ポニーテール、生じゃないラッシュのカラーリング、ライトットの乳首、そしてプロトシリーズ8号機のウザさを併せ持つ。
プロト8と意気投合して一緒にラ・ムーンに寝返った挙句、しまいにはサンゴッド親衛隊を結成してしまう。

その他

  • アイスマン(北米版)
本家より人らしさが強く、ロックマンに攻撃をためらわせた。
アイススラッシャーの威力は変わらないらしい。

  • ゴブリン(欧州版)
欧州版『MEGA MAN 2』のパッケージ左上に描かれてる銀色の……何?この……何?
画風が妙にリアルな(濃い)以外はそこまで変でもない欧州版メカドラゴンや欧州版アンコウに対し、こちらは従来のゴブリンの面影が一切なく、「多分そういうことなんだろうな」という理由でゴブリンと呼ばれているに過ぎない。
知っての通り『ロックマン2』にはまだラッシュがいないので、欧州版MEGA MANの乗り物として利用されている。
だったらアイテム2号でいいだろって?これはそういう漫画なので……。

  • ラ・ムーンラ・トール
『スーパーアドベンチャーロックマン』のラスボス。
本作では『ワールド5』におけるダークムーンのポジションも兼ねる。

  • スペースルーラーズ
ほとんどブラックホールでなんとかなりました。
ビーナス、マース、ウラノス、ネプチューンに至ってはロックマンと戦う前に衛星レーザーで消し飛ばされるという悲惨な最期を遂げる*4

  • サンゴッド
『ワールド5』、そして本作のラスボス。本作とは別の超人気ロックマン漫画同様、一切ギャグに染まらない最強最大の敵。
スペースルーラーズ最後の一人であるアースの敗北によって月面で復活し、ロックマンたちの前に立ちはだかる。
終盤ではギャグ漫画であることを忘れさせるほどの熱い展開が繰り広げられ、本作の締めくくりにふさわしい存在感を見せた。




追記・修正は学生時代に嫌なあだ名をつけられた人にお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2026年08月16日 12:16

*1 というかほとんど「チェリーボーイ」しか言ってない

*2 原作でも、ライト博士は悩むことの複雑さゆえ存命中にエックスの安全性確認を完了できなかった。

*3 ちなみにパンクとバラードは設計図面のみの登場。クイント?知らない子ですね……

*4 ウラノス以外は『ワールド5』前半で戦って倒さないといけないので、ある意味原作再現と言えなくもない