ストーンビースト(ドラゴンクエスト)

登録日:2022/04/10 Sun 16:41:00
更新日:2025/03/27 Thu 14:57:06
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ストーンビーストとは、ドラゴンクエストシリーズに登場するモンスターである。

【概要】

初登場は「ドラゴンクエストⅥ 幻の大地」。
悪魔の石像に魂が宿ったモンスターで、青色の体をしている。他作品で言うところの「ガーゴイル」タイプのモンスターだが、ドラクエシリーズには服を着た人型悪魔の外見でガーゴイルの名を持つモンスターが別に存在している。
初登場のDQ6では強烈なインパクトをプレイヤーにもたらした。

DQ6以外の出演作は、ライバルズ、ライバルズエース、モンスターパレード、スーパーライト、タクトがある。

英名は「Arrghgoyle」。見るたび「Arrgh(ああーっ!)」と言いたくなるほど嫌らしい存在といえる。

【ドラゴンクエストⅥ】

最初に出現するのは夢の世界のムドーの居城である「地底魔城」。
そして同ダンジョン内における「みんなのトラウマ」である。

同ダンジョンの他の敵がHP42~57、攻撃力42~59、守備力33~60くらいなのに対し、
ストーンビーストはHP80、攻撃力83、守備力110と、明らかに場違いな能力を誇っている。HPに関してはキラーグース(75)やくさったしたい(90)といった匹敵する面々もいるが、守備力の高さからこいつの方が圧倒的に落としにくい。何せこの守備力、ここのボスよりも高いのである(ムドー(幻)の守備力は102)。おまけに呪文耐性も高いのでこちらの攻撃呪文もろくなダメージが出せない。
そして必然的にこちらが長期戦を強いられる上で、これまた圧倒的な攻撃力で殴り殺しにかかる。

極めつけはこの時点で破格の威力を持つベギラマ
ちょっと前にベビーゴイルのギラやシャドーのつめたいいきに苦しめられていたばかりだというのに、その1.5~2倍近いダメージの全体攻撃をぶっ放すのだから壊滅的な被害は必至。元々低HPな上に仲間になりたてでレベルも低いバーバラをここで何度も死なせた人は数知れず。
そんでもって早く仕留めようとしても、アストロンでこちらの攻撃を無力化してくる。とことんプレイヤー泣かせなモンスターである。
最大で2体出現するため、もちろんベギラマ2連発も平気でかましてくる。一方でアストロンの方は1グループに1回しか使わないように制限がかけられている。どちらかというと逆にしてほしかった……。

倒すにあたっては、とにかくその硬さが厄介なのでルカニで守備力を下げるのが有効。マヌーサも100%効くので物理攻撃はこれで怖くなくなる。低確率だがラリホーも一応効くので眠らせるのも手。
だが、この先にボス戦が控えている以上余計なMP消費を避けたいのも事実なので悩ましい。
一応トルッカの町で発生する町長の娘誘拐イベントの結果次第*1MP回復効果を持つ「いのりのゆびわ」を手に入れられたり、あるいはサンマリーノのカジノで「まほうのせいすい」を入手できるため、それらに頼るというのも手。カジノの場合は「ドラゴンシールド」や「プラチナメイル」も入手できるので時間さえかければもっと楽に攻略できるかもしれないが……。
まぁそもそもSFCのドラクエ6のカジノはとにかく当たらないので厳しいのだが。

登場時期に反した圧倒的な強さから、DQ6ではあのキラーマジンガと一二を争う程のトラウマモンスターとして名が挙がる。
マジンガのトラウマスポットはイベント戦闘で後回しにすることも可能なのに対し、こちらは通常エンカウント故に避けるのはほぼ不可能なため、こちらがよりきついと言われることも多い。
とにかくキツいベギラマがある上にドロップも全く美味しくないのだが、下手に逃げようとして失敗するとベギラマを食らいまくるせいでHPが更に厳しくなりがちであるため、結果的に真面目に倒した方が楽
というこういう強い雑魚の癖に相手をしないといけないのが厳しさの原因。

その後は現実世界のムドーの城や洗礼のほこらに出現するが、チャモロのマホトーンやゲントの杖、ハッサンのせいけんづきといった対抗手段が増えるためだいぶ楽になってくる。ムドー撃破後は転職により特技・呪文が充実してくるため流石に脅威ではなくなってくる。

ただし、それでも最後の出現地域である洗礼のほこらの連中と比べてさえ、
総合的な戦闘力そのものは遜色ないどころか、まだまだ上位をキープしているという点がまた恐ろしい。


リメイク版

DS及びスマホ版のリメイクでは雑魚敵のHPが2割削減されて弱体化。さらにハッサンが覚えるすてみに先制攻撃効果がついたため、HPをかなり削りやすくなっている。
これでSFC版時代のトラウマとおさらば……






















……できると思ったか?

確かに1体倒すだけならばSFC版より楽かもしれない。しかし、こいつ単独で出現することは稀で、それどころかSFC版では同時出現するのが2体までだったのに対し、リメイク版では3体出現する場合もある。もちろんベギラマ3連発もありうる。
迂闊にすてみを使うとそのデメリットで被ダメージが倍加してしまうため、残る2体の猛攻を受ければいくらHPの高いハッサンでもお陀仏である。結果としてSFC版よりも危険度が増している……。
こういうところもキラーマジンガと傾向が似ている。

モンパレ

Cランク地上タイプモンスター。ここでは石像でもビースト(獣)でもなく悪魔系。
HPと守備力が高い耐久型だが、他の能力は普通でさほど強くはない。

タクト

サービス開始時から登場しているDランクのモンスター。物質系。
こっちではベギラマがギラに降格し、これ以外もかえん斬りしか使えずショボイ。

ウォーク

一方で非常に強大になったのがドラクエウォーク。
5周年イベント中の2024年9月19日よりクエスト2章で登場。こちらでは悪魔系。ちなみにイベント内での立ち位置はDQ9のゴレオン将軍に近い。
強敵モンスターとして登場するほか、翌20日よりほこらでも登場する。以降、最も強いほこらの強バージョンを基準とする。

まずもってものすごく硬い。守備力は素でも1755という高水準にあり、この上更にスカラを唱えて強化する。
物理攻撃は直撃*2でないとまともな威力にならない。
ダメージ源は呪文やブレスといったところになってくるが、使ってくる攻撃でそれらを妨害することすらある。
攻撃も強く、ベギラゴンはもちろんのこと、サンドブレスを吐いてマヌーサを与えてくることもある。
中でも3ターンに1度くらいの頻度で使う「砂の大嵐」は即死級の破壊力に加え、攻撃力とブレスの威力をも奪う。
HPが減ると魔力の衣をまとって呪文威力を上げてベギラゴンを強化し、更に守備力と呪文耐性を上げてくる。
この他、メダパニダンスや解除手段に乏しい石化の効果のあるにらみつけも使用。

…とまあ、見事なまでに攻撃、妨害、耐久と三拍子揃い、かつてトラウマモンスターと呼ばれたにふさわしい強さを得ている。

倒すと得られるこころは黄色でコストは150。能力値は平凡だが、グレードSでは無属性攻撃にギラ系を付加する「ギラフォース」を修得するのが特徴。

色違い一覧


ホラービースト

「アモール北の洞窟」のボス。この系統のモンスターで最初にお目にかかることになる。ピンク色の体が印象に残る。
ストーンビーストほどではないが、メダパニダンスでこちらを混乱させて自滅を狙ってくるこれはこれで凶悪なモンスター。
混乱耐性を持つミレーユの存在が攻略の鍵となる。
だがDS版ではミレーユの混乱耐性が消えたため運ゲー要素が増えてしまった。

その後なんとDQ9の宝の地図で出現するモンスターとして再登場。雑魚敵なのだが、クリア後のモンスターなのでボスだった頃よりもかなり強くなっている。メダパニダンスは使わなくなったが、マヒャド(たまに暴走)を唱えたり痛恨の一撃を放ってくるほか、おぞましい鳴き声をあげて行動不能を狙ってくる。

ヘルビースト

「ムドーの城」に出現するモンスター。若干灰色がかった白い体をしている。
通常は石像に化けており、調べると襲いかかってくる。この系統唯一のシンボルエンカウントである。ムドー戦の鍵となるほのおのツメを入手するにはこいつを最低2体倒さなければならない。
ラリホーマやつめたいいき、ルカナンを使用してくる。HPは350とかなり高いが、それ以外の能力がストーンビースト以下な上、1体でしか出現しないため脅威度はあちらに劣る。ただ、石像のくせに回避率が高いため、時間がかかるのが厄介。
その後のシリーズではこいつが系統代表的な扱いを受けており、次作のDQ7を始め外伝のDQM等にも登場と、出番が最も多い。

じゃしんぞう

「海底神殿」や「不思議な洞窟」等に出現。ダークグリーンの体色が特徴。海底で邪神像というとDQ2の「じゃしんのぞう」というアイテムを思い起こさせるが全くの無関係。
やけつくいきでこちらを麻痺させてくるのが厄介。ダンジョンで出現されると結構高い確率で全滅させられる。出てきたらせいけんづきでさっさと始末すること。
DQ6以外での出番はストーンビースト以上に少なく、3DSリメイク版のDQ7、どこパレのみ。しかも前者では同作のヘルビーストの攻撃、経験値、ドロップ等に至るまで何から何までほぼ使い回しという手抜きにも程がある冷遇っぷりで、後者ではサービス終了発表直後の実装だった為強さを殆ど発揮できていなかった。

ウィングデビル

DQ6ではこの系統最上位種にあたるモンスターで、ラストダンジョンである「デスタムーアの城」の入り口付近に出現する。金色の邪神の像に魂が宿ったらしい。
イオラやこごえるふぶきを使ってくる。こごえるふぶきは強力なのでフバーハで対策したい。下位種達と異なりせいけんづきが当たらないのが厄介。
ただし、出現区域が狭すぎる上にラスダンでは同じくこごえるふぶき使いでステータスがより強力(ついでに呪文も上位版のイオナズンを使用)であるブースカがおり、そちらの下位互換に収まりがちで影が薄い。
ドロップ限定装備のあくまのツメを1/128の確率で落とすので乱獲の対象にされることも。キングマーマンも落とすが1/4096と超低確率であるため欲しいならウィングデビル一択。

その後、DQ9で再登場したほか、DQMJ2Pにてそれまでモンスターズに登場してたヘルビーストを差し置いて登場。

リビングスタチュー

DQ7の「大灯台」に出現。この系統の雑魚敵では唯一の、初出がDQ6ではないモンスター。青みがかった紫色の体をしている。
ストーンビーストとはナンバリングタイトルでは一切共演していない。
こおりのいきやマッスルダンスによる全体攻撃でこちらを苦しめてくる他、スカラで守備を固めてくる。
あと、呪いのボトルに呼び出されることもある。
それなりに厄介な敵ではあるが、残念ながらストーンビーストほどのインパクトはない。

ちなみに、リビングスタチューは直訳すると「うごくせきぞう」である。
実はDQ3の開発段階ではうごくせきぞうにはこの名前が与えられており、英語版ではそちらの方が「Living Statue」と呼ばれている。
こいつの英名は、PS版のDQ7でのみ「EvlStatue(邪悪な石像)」、DQ9以降は「Sculpture vulture(ハゲタカの彫像)」である。

ゼッペル

DQ7のボスの一体。過去の世界での「マーディラス」の王。
幼い頃に隣国・ラグラーズの侵攻により幼馴染みのルーシアを失った後悔から力を渇望するようになり、究極魔法・マナスティスを復活させた結果魔物の姿となる。その姿は先述したリビングスタチューと全く同じ(3DS版ではゼッペルの方が濃い色に変更されたが)。
2度戦うことになるが、1度目は負けイベントになっておりステータスが異常に高い。
特にHPが膨大で、加えて3DS版以降はHPが自動で全回復するのか、どれだけダメージを与えても無理矢理勝つことさえ不可能。

2度目は大神官が完成させた呪文「マジャスティス」の力で弱体化したことで戦えるようになる。
弱体化したといっても、メラゾーマやベギラゴンなどの強力な呪文を使ってくる。
だが耐性が軒並み低いのでこちらの攻撃もよく通用する。

石の番人

DQ9の「石の町」のボス。ヘルビーストによく似た色をしている。
石の町を作り上げた彫刻家・ラボオがその最期に食べた女神の果実の影響で生まれた。
石なだけに守備力が高く、その上2回行動でスクルトやマジックバリアで守りを固めつつ、テンションを上げてじひびきで全体攻撃をしてくる。
ルカニは効くが、それ以外の補助呪文はほとんど効果がないので守備力を下げて殴る他ない。


赤翼鬼シシン

DQ10のVer.3.0で登場したボスモンスター。真っ赤な独自の配色。
竜将アンテロが呪符で召喚した異界の獣鬼の一体で、彼らのリーダー格。3.0終盤でアンテロと共に戦う。
瞬撃の赤光と呪弱のひかりの2つの攻撃で呪文への耐性を下げ、メラガイアーを放つ。


レヴナント

HD-2D版DQ3で追加されたボスモンスター。オルテガをネクロゴンド火山の火口へ落とした張本人。
SFC版のOPにおいても、似た姿形のモンスターとオルテガが戦闘するシーンが描かれていた。
ガイアの剣を火口に投げ入れようとしたタイミングで現れ、戦闘になる。
呪文やはげしいほのお等で攻撃を行い、HPが下がると魔力かくせいを使用し、呪文の威力を上げてくる。
倒すとくじけぬこころを必ずドロップする。

追記・修正はベギラマを3発耐えてからお願いします。

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最終更新:2025年03月27日 14:57

*1 身代金の5000ゴールドを主人公たちが肩代わりして誘拐犯に払い、町長には「誘拐犯をやっつけた」と嘘を吐くことで手に入る。

*2 一部のスキルにある、守備力を無視する効果