登録日:2022/10/19 Wed 17:41:29
更新日:2025/01/05 Sun 23:19:30
所要時間:約 7 分で読めます
解説
陽炎の守護者ブルー・メルキス SR 光/水文明 (6) |
クリーチャー:ガーディアン 8500 |
このクリーチャーが相手のシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに見せる。その中の「S・トリガー」を持つ呪文をすべて、自分がコストを支払わずに唱え、その後持ち主の墓地に置く。それ以外のカードを、持ち主の手札に加える。 |
W・ブレイカー |
6コストの基礎パワー8500にW・ブレイカー持ちという当時としてもなかなか……というか当時の6コスト準バニラの基礎パワーが7000なのでかなり驚異的なスペックを誇り、更にメリット効果まで持ち合わせているため当時のプレイヤー達に多色カードの強力さを知らしめた1枚。
その効果も強力で、このクリーチャーで相手シールドをブレイクした際、
S・トリガーを持つ呪文がその中にある場合には、
自分がコストを支払わずに発動する事が出来る。
デュエマの花形である逆転要素のS・トリガーを使わせないどころか、逆に自分で使ってしまうという鬼畜極まりない効果なのである。
ブルー・メルキスでシールドを割る事が出来れば、《
ホーリー・スパーク》は
相手のクリーチャー全員をタップするし、《
デーモン・ハンド》は
相手のクリーチャーを破壊するし、《
ナチュラル・トラップ》は
相手のクリーチャー1体をマナ送りにしてくれる。
カウンターとして機能するはずのカード達が自分に襲い掛かってくるのだから、相手にしてみれば泣き面に蜂も良いところである。
《
ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》に代表されるシールド焼却効果クリーチャーと比較すると、該当カード以外を手札に送ってしまう点はあちらより劣る部分だが、S・トリガー呪文を逆利用できるのは向こうにも無いメリットであり、使用感は一長一短といったところ。
基本的にコストが高めなシールド焼却組よりは低めに設定されているので、召喚しやすさでは優るか。
《アクアン》に引っ掛かる光文明を所持しているのもポイントで、強力な効果も去ることながらこの点で【アクアンホワイトブラック】のフィニッシャーとして起用されていた。
しかしながら欠点も存在する。
一つは能力が任意ではなく強制のため、その場にはそぐわない呪文でも発動せざるをえない点。
条件を満たした状態で下手に《
アポカリプス・デイ》なぞ引こうものなら、例え攻めてる最中だろうと泣く泣く自分のクリーチャーごと全滅させる必要がある。
そこまで極端な例でなくても、専用構築用の一芸に特化した呪文を引き当てて持て余してしまう事は少なくない。
また、あくまで対応しているのは呪文のみであるため
S・トリガー獣には無力であり、《
アクア・サーファー》などを割ってしまえばそのまま召喚を許してしまう。
もう一つはシールドブレイク前提の効果だがスピードアタッカー等は持ち合わせていないため出たターンには仕事ができない事。
サポートを使わない限りはどうしても1ターン隙を晒してしまうためその間に除去されて退場という事は登場当時でも少なくなかった。
現代デュエマでもスピードアタッカーは基本火文明の担当なので火文明を持たないこのクリーチャーにそこまで求めるのは酷な話だが……
それ以外にも
タマシードなどの呪文・クリーチャー以外で実用的かつS・トリガーを持つカードタイプが新たに登場しているため、効果発動の機会自体が当時から減っている一面も。
派生カード
白蒼混成 B・W・M SR 光/水/火文明 (8) |
クリーチャー:ディスペクター/アーマード・ドラゴン/ガーディアン 6000+ |
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く) |
パワード・ブレイカー(このクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする) |
自分が呪文を唱えた時、このターン、このクリーチャーのパワーを+3000する。 |
このクリーチャーがシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに墓地に置く。 |
類似効果を持つ《
ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》と混成させられた
ディスペクターの一体。
ボルメテウスの身体をベースに、メルキスの砲台が翼と口に増設されている。
一見すると悪趣味なディスペクターには珍しくかなりまともなデザインに見えるが、本来ボルメテウスが真に怒ったときにのみ使う牙が
口の砲台のために使えなくなっているので、その歪さは健在である。
効果の方はボルメテウス寄りになっていて、メルキスが備えていた呪文の横取りは跡形も無くなりシールド焼却が主となっている。
ただ呪文の要素を反映してか1枚唱える毎にパワーが3000ずつ加算されていく効果を備えていて、パワード・ブレイカーと合わせて2枚唱える毎に焼却枚数が増えていく仕様になっている。
陽炎の守護者ブルー・メルキス SR 光/水文明 (6) |
クリーチャー:ガーディアン 8500 |
このクリーチャーがシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに公開する。その中の呪文をすべて自分が唱え、持ち主の墓地に置く。それ以外のカードを、持ち主の手札に加える。 |
W・ブレイカー |
TCG版の時点でも十分強力な1枚だったところにプレイスでは更なる強化が施され、なんと
S・トリガーに限らず呪文全般を横取りできるようになった。
テキストには記載されていないが、通常の呪文でもS・トリガーと同様に
0コストで発動可能になっている。
プレイスの環境でも《
英知と追撃の宝剣》などの強力な呪文は揃っており、S・トリガーですらないそれらのカード達がシールドを割られる度に牙を剥いてくるのは脅威の一言。
一方で使える呪文の幅が広がった事によって、その局面で適さないカードでも発動せざるを得ない短所もそのまま伸びてしまっている。
他にも呪文をあまり入れないビートダウン系のデッキには弱いという弱点も晒している。
背景ストーリー
闘魂編から続く
ドラゴンと
光文明の戦争によって荒廃した
超獣世界。
窮地に貧したクリーチャー達は異なる文明同士で融合する事によってその危機を乗り越えようとし、各地で
レインボー獣が誕生し始める。
そうした流れの中で
ガーディアンの一員として誕生したのが《
陽炎の守護者ブルー・メルキス》と推測される。
対峙するや否や、百万回死ぬ炎によって《
「正義星帝」》と《
ネ申・マニフェスト》を行動不能に追いやってしまう。
ただ一人辛うじてかわす事が出来たモモキングは
ボルシャックの炎を駆使してB・W・Mの視界を塞ぎ、炎の裏側から全速力で突進。
モモキングの刀とB・W・Mの爪、刹那の斬り合いの末に爪がモモキングの顔の数ミリ脇を掠めた一方で刀はB・W・Mの身体に突き刺さり、再生する事も出来ずにB・W・Mは崩壊。
ギリギリの攻防の末にモモキングは勝利し、「闘魂王」の魂は「超獣王来烈伝」へと還っていった。
ディスペクターとして「超獣王来烈伝」の12王と合体させられていたクリーチャー達が、実は龍頭星雲の向こう側にある
デモニオが栄える世界
『鬼の王の歴史』における12の王という新事実が発覚。
これに伴い、ボルメテウス・ホワイト・ドラゴンと混成していたブルー・メルキスは
「陽炎王」として「
邪鬼王来烈伝」にその名を刻んでいた事も明らかになった。
余談
- 陽炎は一般的に「かげろう」と読む単語だが、メルキスの場合はルビに「ようえん」と記載されている。
この読み方は登場から18年後に「邪鬼王来烈伝」で記載された時も変わらずだった。
- 背景ストーリーでは特にこれといった活躍は見せていない事から、ラスボスやらが犇めいている「邪鬼王来烈伝」の12王の中では《聖霊龍王 バラディオス》と並んでやや浮いている。
設定的なものはともかく、上述のように競技面では活躍を残せたクリーチャーではあるのだが…。
- 多色クリーチャーかつ特殊種族というわけでもないのに1つの種族しか持っていない珍しいクリーチャーでもある。
追記と修正の技術の叡智の編集。
荒らしを許さない究極の規制。
- これで邪鬼王来烈伝はあと創世神だけか -- 名無しさん (2022-10-19 17:54:11)
- 漫画デュエルジャックで同時に登場したデクロワゾーともども多色カードの能力のオーバースペックっぷりに(急激なインフレっぷりに)驚愕した子供時代… -- 名無しさん (2022-10-19 18:41:46)
- ↑スパーク反射して勝利する展開のために、わざわざたった1体だけブロックされなくする呪文使ったのは露骨な調整すぎて笑っ -- 名無しさん (2022-10-19 18:46:19)
- 漫画(松本しげのぶ)版では謎の男(ヤカンマン)のエース。勝舞のシールドから幻竜砲をNTRしバックラーホーンを焼却、勝舞を追い詰めボルバルザークを使うきっかけを与える。終始倒されることはなかった。 -- 名無しさん (2022-10-20 18:33:27)
- 当時は多色クリ―チャーという新概念、加えて未入手だったこともあって凄い脅威に感じたのを思い出す。しかしながらキラキラ輝く荘厳なイラストに凄い惹かれたのも事実。ガーディアンなのに何でこんなに神々しいのかと嫉妬じみた感情を抱いて戦ったのが懐かしい。 -- 名無しさん (2022-10-21 22:55:51)
- まさかのエンコマ派生登場。今度は横取りではなく先取り効果に -- 名無しさん (2025-01-05 23:19:30)
最終更新:2025年01月05日 23:19