その後、一時帰国を経て南米から帰国した徳郎さん。
しかし、些細なことから再びケンカしてしまい、互いに謝ろうとするも中々タイミングが合わずすれ違いが続いてしまう。
そうしている内に偶々徳郎さんが保根田教授の娘のオリエといた所を目撃され、この事をネネちゃんが野次馬根性で広めてしまい、
さらにまつざか先生が実家の勧めた見合い相手の六本木比留斗といたところを徳郎が目撃した事でさらに勘違いが広まり、半ばケンカ別れの状態になってしまう。
なんとか誤解は解けたものの、徳郎さんは化石発掘のためのアフリカ行きが、まつざか先生は縁談話がドンドン進み本心を言い出せないまま時間が過ぎてしまう。
そしてそれぞれ渡航と結納当日を迎えてしまうが、徳郎さんのことが忘れられず前日に一人泣き明かすまつざか先生の姿を携帯のムービーで見せられ、防衛隊に説得された徳郎さんは遂に吹っ切れ、酢乙女財閥の手引きで結納の席に乗り込む。
まつざか先生を賭け六本木との殴り合いの決闘になるも、徳郎さんの意地に六本木が根負けしたことやまつざか先生の父が助け舟を出したこともあって二人は席を抜け出す。
思い出の地であるかすかべ山森林公園で約束の証としてブタバナザウルスの恥骨の化石を託す。
ブタバナザウルスの化石を見つけたら必ず君の元へ帰る!!そしたら…
口づけを交わす二人を隠れて見守っていたしんのすけ達も、どこか感慨深げな笑みを浮かべていた。
しかし、それから数日後、信じられない出来事が起こる。
徳郎さんが滞在していたホテルが現地の反政府組織の爆破テロに巻き込まれ、偶然居合わせた徳郎さんが帰らぬ人となってしまったのだ。
突如降りかかった悲劇に、はじめは悲しみに打ちひしがれていたまつざか先生だったが、数ヶ月後には元気を取り戻し、周囲に対して気丈に振舞っていた。
しかし、実際の彼女の傷心は相当深かったようで、
彼の後を追おうと陰では酒浸りの日々を送っていた。
遂には勤務中に飲酒していたところをチーターに見られてしまい、謹慎となってしまう。
そして、夜の街で絡んできた女子不良グループとの喧嘩がきっかけで相手グループのリーダーとボクシングで対決することになり、試合でわざと滅多打ちにされて死のうとする。
試合当日、反撃も防御もせずリングに立ち続けるまつざか先生だったが、そこへ徳郎さんが亡くなる直前に書いていた手紙を彼の母親から預かったしんのすけが現れる。
ジムのオーナーが読み上げた手紙の内容は、日本で先生として頑張っている彼女へ宛てたエールだった。
大変なことがこれからいっぱいあると思いますが先生の仕事はずっと続けてくださいね。
ボクに会えなくてさびしいときは空を見上げてください。
手紙の言葉にまつざか先生は再び生きる意志を取り戻し、見事KO勝ちをおさめる。
その後、PTA総会では一部の保護者からまつざか先生の懲戒免職を求める厳しい声が上がるも、会議に詰めかけた園児達の嘆願やみさえ達のとりなしによって、減給3ヶ月の処分に留められた。
しばらくのち、徳郎さんの悲願だったブタバナザウルスの化石発掘は、保根田教授らによって果たされ、まつざか先生が預かっていた恥骨の化石もその復元骨格に加えられた。
後日、日本で公開されたブタバナザウルスの化石を見に訪れる人々の中には、まつざか先生や子供達の姿もあった。
【余談】
クレしんシリーズ自体身近な生き物が理不尽に命を奪われたり、回想や映画でゲストキャラが
命を落とすことはこれまでもあったが、主要キャラが進行形で命を落とす一連の展開は掲載当時も
賛否両論を呼び、ネット上でも波紋を呼んだ。
また、転換点がネネちゃんの野次馬根性による拡散であることから、
彼女へのヘイトも招いてしまっている。また、主人公のしんのすけに関しても「人が亡くなってるのに些か無神経すぎる」等の意見も多い。
後に救いは描かれているものの、後を追おうとするまつざか先生の陰鬱な姿もあってか、
現在までアニメ化されておらず、徳郎さんの出番もチリに赴任するエピソード以降20年近く途切れ半ば風化してしまっている。
一方キャラクターショーや公式の投票企画では時折存在に触れられており、故にこそ、「せめてアニメだけでも二人に結ばれて欲しい」「
実は生きてましたとなってほしい」とする意見も多い。