登録日:2024/4/10 (木曜日) 21:15:00
更新日:2024/05/18 Sat 05:11:18
所要時間:約 30 分で読めます
抱えきれない想い、伝えたい…
『
トゥルーラブストーリー3』とは2001年4月5日にエンターブレインから発売された
プレイステーション2の恋愛シミュレーションゲームである。
●ゲームの概要
トゥルーラブストーリー(以下、TLS)シリーズ3作目。
前2作は高校2年生の主人公が転校前に恋人を作ろうと励むという内容だったが、今作は
中学3年生の主人公が中学校生活最後の一年間に、好きになった女の子に告白し恋人になることが目的となっている。
前2作や後継作品とはいろいろと異なる部分が多い。
ゲームの期間は約一年間で、
前作までの転校前の最終日のようにゴールとなるような日は決まっておらず、卒業までの間に仲を深め任意で告白を行う形となっている。
また、体育祭や
文化祭、
修学旅行などの学校行事や、夏と冬の長期休暇、
クリスマスや
バレンタインデーなど季節ごとのイベントも充実している。
攻略可能なヒロインは一年を通してイベントが用意されている
メインヒロインが4名、一定の時期にだけ攻略できる
サブヒロインが2名。
また、攻略こそできないもののイベントが用意されているキャラが前作までよりも大幅に増えた。
一周は5~6時間程度だが、プレイの仕方次第では2時間程度でもクリア可能。
●登場キャラクター
※
メインヒロイン4人の誕生日は6月30日、9月18日、11月28日、1月20日のいずれかで
ゲーム開始時にランダムで選ばれる。
メインヒロイン
★蒼月 たかね
3年1組、放送部所属、O型
主人公のクラスメート。かわいい、やさしい、明るい と三拍子揃った学校のアイドル的存在。
席替えで隣同士になる、一緒に荷物運びをしている際誤って胸を触ってしまうなど王道?なイベントも。
放送部に所属しており主にお昼の放送を担当している。学校行事で活躍すれば彼女から直接インタビューを受けられることも。
花が好きで温室の手入れなどを率先して行っている。また勉強を教えてもらったりとTLS1の桂木綾音を彷彿させるイベントなども見られる。
専用のガイドマークはチューリップのようなお花。
★佐伯 梢
CV:吉川由弥
3年5組、美術部所属、AB型
主人公の双子の姉かなめのクラスメート。おとなしい性格で男子と話すのは苦手。手先が器用で裁縫や料理も得意だったりと家庭的な面も。怒ると怖い。別名小魔神。
背が低いのを気にしており主人公には下級生と間違われそうになった。
遊季、翼子とは仲がよく3人で一緒にいることが多いが、遊季にはよくからかわれている。
TLS2の君子にそっくりなことがネタになることも。君子から
アホ毛を取って小顔にした感じ。こで始まるが主人公の妹ではなかった。
専用のガイドマークは文庫本。
★紺野 遊季
3年5組、ソフトボール部所属、AB型
梢のクラスメート。ソフトボール部に所属しており運動神経がいい。部活中に彼女がバッドで打った球にぶつかるという出会い方をすることも。
少し馴れ馴れしいところがあるが、明るくくるくると変わる表情が特徴。
甘いものが好きで特にプリンが大好物。食堂でプリンをとろけるような表情で食べるCGもある。そしてプレイヤーによっては数ヶ月以上前に購入したプリンをプレゼントさせられることも……。
専用のガイドマークもやっぱりプリン。
他のキャラよりスカートが短め。スタイルがよく、今作のキャラの中では唯一デート時の水着がビキニとなっている。
★工藤 翼子
3年3組、水泳部所属、B型
梢、遊季の友人。大雑把だけど底抜けに明るい元気娘。主人公とかなめが同じ苗字と知って夫婦だと勘違いしたりとおつむが残ね…もとい変な早とちりをすることも。
泳ぐのが早く運動神経もいいが、器具を使った競技は苦手。
体育の授業のない日や雨の日が苦手。よく動く分よく食べる一面も。
学業成績はあまり良くないが、努力家なのか最終的には進学校を志望するようにまでなる。
専用のガイドマークは茶碗に入った大盛りのご飯。大食いキャラだからって直球すぎなような。
ちなみに、
豊口めぐみがパーソナリティを務めた『トゥルーラブストーリー3 翼子の大盛りでいこう!』というネットラジオも配信されていた。
サブヒロイン
★柳瀬 里佳
CV:村井かずさ
3年4組、バレー部所属、B型
主人公の
幼なじみ。負けず嫌いで思い込みが激しい。昔は仲が良かったが今は険悪な関係となっている。数年前にあった出来事がきっかけのようだが主人公はよく覚えていない。
主人公と二人
夏休み中のニワトリ小屋の掃除当番に選ばれたことがきっかけで、ギクシャクとしながらもお互い歩み寄り以前のように二人で出かけたりするようにもなる。
しかし、どうして仲がこじれてしまったのかに話が及ぶと……。
主人公に好意的だったTLS1や2の
幼なじみと違い、初登場時にいきなり睨まれたりと最初は非常に険悪な関係から始まる。
が、数年前の出来事がきっかけでこじれていただけでもともとお互い仲が良く、里佳も前2作の幼なじみと同じかそれ以上に主人公に好意を寄せていた。
専用のガイドマークは怒りの四角。
★本条 笑
CV:山本麻里安
3年1組、部活動未所属、A型
11月末に主人公のクラスに転入した転校生。名前のようにいつでも笑顔を絶やさず、明るい性格から誰とでも友達になる。
自宅は主人公の家の隣で、仲良くなってからは一緒に飼い犬のロビンの散歩をしたり初詣に出かけたりといったイベントもある。
線目。前作の香坂先輩と異なり目を開けたグラフィックは無いが表情は豊か。
専用ガイドマークは笑顔。
転校を繰り返しているという前作の沢田璃未を彷彿するキャラだが、両親が既に他界しており、その後親戚の家をたらい回しになっていたりとさらに重い過去を持つ。
その境遇から人前では愛想よく笑顔で振る舞うようになっていた。
その他のキャラ
結由子、まどか、時子は攻略はできずエンディングがないが、イベントが多く用意されている。
実は、今作ならではのシチュエーションが楽しめる隠しイベントの発生条件にも大きく関わっているので、攻略できないからといってあまり邪険にしないであげよう。
★和泉 結由子
CV:那須めぐみ
主人公の友人である
久保田実の
幼なじみ。主人公とも顔なじみ。少し離れたところにある公立中学校に通っている。
セーラー服が地味可愛い。
実に片思いしており、学校が離れたことで実の動向が気になってしまい時々美空中学校までストーキングもとい彼の姿を覗きに来ていたようで、そこで主人公と再会する。
実は結由子に冷めた対応を取るため余計に結由子を不安にさせてしまっていた。主人公は実に結由子をもっと意識してあげるようにあれこれ手を打つが……?
実も結由子に思いを寄せているのだが照れ隠しもあり邪険に扱っていただけだった。いや、いくら不安だからって別な中学校にまでやってこられたらそりゃ困惑もするだろうけど……
主人公「実、爆発しろ」
★小野寺 まどか
CV:千葉千恵巳
1年生、バレー部所属、O型
かなめと同じ部に所属する1年生。今作唯一の後輩キャラ。
かなめを「お姉様」と呼び慕っているが、そのかなめのことを呼び捨てにする主人公に対しては冷ややかな目を向ける。
かなめはまどかから何かをお願いされている様子だが……?
まどかたちが文化祭で行う予定のバンドのボーカル役をかなめにお願いしていたのだが、かなめは恥ずかしさもあり煮えきらない態度でごまかし続けていた。
イベントを進めると主人公の説得もありかなめは引き受けることを決心し、文化祭では実際にかなめ役の大谷育江の歌う挿入歌付きのイベントが見られる。
イベント柄かなめと一緒に登場する事が多い。「
まどかとかなめ」という名のイベントもあったり。
ヒロイン&かなめ以外では唯一テーマソングのあるキャラ。
その歌詞を見るにかなめに対して
こっちの意味でも慕っている様子。ただ、
ゲーム中はそれを思わせるような描写はない。
★二階堂 時子
CV:芳野美樹
成績優秀で品行方正な
メガネっ娘生徒会長。主人公とはお互い顔見知り。
定期テストで主人公が学年1位になると登場し、「たまたま、私に勝ったからって、いい気にならないで欲しいわね」と宣戦布告をしてくる。
融通の効かないところがあり、
ライバル視している主人公に対してはキツく当たってくることが多いが根は優しい。なぜ攻略できないのか……。
彼女のイベントの完遂は条件が分かりづらく難易度が高め。
いずれかの定期試験(それもイベントの進行を考えるのなら早いうちに)を学年1位という成績を取らないと登場しない上、イベントを進めるにはその次の定期試験を2位~10位以内にしないといけない。
また、定期試験当日のクイズも、人によっては難しく感じるかも……。
★かなめ
11月2日生まれ 3年5組、バレー部所属
主人公の双子の姉。二卵性双生児のため似ているかどうかは見る人によって異なるようだが、昔はお互いの服を着て入れ違ったりもしたことがあるとか。
お互い姉弟という意識はあまりなく、親しい友達のような感じ。今も主人公と一緒に登下校するのが当たり前だと感じている他、着替えを見られても気にしない。主人公、ちょっとそこ変わってくれ。
同学年ということもあり登場機会も多い。たかねとは元から仲が良かった他、ほぼすべての主要キャラと友達で何かしらのイベントが用意されている。
各ヒロインと仲良くなるための「要」になることも多い。
たかねの兄の圭吾に片思いしているが、圭吾に彼女がおり仲が良いことを知って告白は諦めている。
ちなみにかなめ(中学3年生)と圭吾(大学3年生)だと、仮に恋人同士になると
このアニメのカップルと同じくらいの年齢差ということに……
まあ、後継作品の『レコラブ』の如月凛世(小学5年生)と主人公(高校2年生)の年齢差も同じなんだけど。
おなじみ主人公の妹キャラポジションだけど今作は姉に。次作
Sとレコラヴ Gold Beachでは姉が同ポジションを担っている。
妹もいいけどお姉ちゃんもまた捨てがたいところ。
★久保田 実
3年1組、卓球部所属
主人公のクラスメートで小学生の頃からの親友。中学に入ってから知り合った太一とともに三人で行動することも多い。かなめには「3バカ」と呼ばれている。
お調子者で軽い性格。たかねと同じクラスになったと知った時は彼女にそれを教えてきっかけを作ろうとする姿も。
が、内心では幼馴染であるに結由子に想いを寄せていた。また、里佳と主人公の仲が険悪になったのも実(彼一人だけではないようだが)が原因だったりする……。
とはいえ仲を戻すきっかけを作ったのも実だが。
★三宮 太一
CV:遠藤真
3年5組、野球部所属
主人公と実の親友。少し子供っぽいところもあるが気さくな熱血漢。結構な筋肉質。佐久間先生に密かに想いを寄せている。
実と違い異性よりも食べ物という感じだが、実とともに女子の
身体測定を覗こうと試みる姿も。
そして、それを誤魔化すために実によって憧れの佐久間先生の前で、(でまかせとは言え)
保健室にパンツを忘れてノーパンであると言われるという恥ずかしい思いをさせられることも……。
★辻村 隼人
CV:伊藤健太郎
主人公のクラスの担任教師。シリーズでも珍しい男性教師。さわやかなルックスもあり憧れる女子生徒も多いが、男子にも兄貴のように慕われている。
教育熱心だと評判。夏祭りなどのイベントの際は見回りもしている。
★蒼月 圭吾
たかねの兄で大学3年生。
夏休みには妹と主人公たちを車で海に連れて行ってくれる妹思いなお兄ちゃん。海の家でアルバイトをしている彼女に会いに行くことが主目的だったりするが。
★白石 美鈴
CV:田中潤
圭吾と同学年の彼女。たかねとも実の姉妹のように仲が良い。また、時子の家庭教師をしており時子からの評判も良い様子。
★主人公
3年1組、部活動未所属
デフォルトネームは関谷 朋貴。
入学時からたかねに想いを寄せており、3年生への進級時の
クラス替えで同じクラスになれたことで彼女と知り合うきっかけが出来たと喜ぶ姿も。
元野球部で太一とはそこで知り合った様子。1年生の頃から成績優秀な時子から
ライバル視されるくらいに学業成績も良かった。
シリーズの主人公の中でもハイスペックかつ潜在能力が高いかもしれない。
バランスステータスを調整することで定期試験で1位を取れるほどの秀才ぶりを発揮したかと思えば、体育祭で高順位を取れる運動神経を見せる。
主人公自身の描写は多くないが、数ヶ月前に購入したプリンや羊羹を持ち歩いたり、ヒロインたちにエッチな本を見せてその反応を楽しんだり、
メイン&
サブヒロイン全員と6股したり、中学生にしてヒモ男になったりと、プレイの仕方次第ではネタな姿を見せることも。
隠しヒロイン
2周目以降に登場する。前作の隠しヒロインも攻略難度が高かったが、今作もまた高め。
+
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... |
★真弓千鶴
CV:小松里賀
主人公に片思いをしている同級生の女子生徒。3年生への進級した際に思い切って手紙を書き、主人公の下駄箱に入れたことがきっかけで彼女の存在を知ることになる。
内気な性格のようで主人公とのやり取りは手紙のみとなっており、主人公は手紙に書かれた「まゆみ」という名前しか知らなかった。
そして卒業が近づくと彼女は主人公に最後の手紙を出すが……。
すべてチェーンイベントになっており順番にこなしていく必要があるが、定期試験や体育祭などで毎回好成績を取る必要がある。条件を満たせないと攻略自体が失敗してしまう。
そのためバランスステータスの調整などゲームシステム面も熟知していないと難しい。好みの男性の理想像が高すぎないか……?
シリーズのヒロインはどんなステータスでも好感度さえ満たせばだいたい仲良くなれるので、そういった意味では珍しいヒロインかも。
片思いをしている点や、行動を起こしたのが3年生への進級時、いわゆる目隠れキャラなルックスは主人公と共通している。そういった意味では女性版主人公とも言えるキャラかもしれない。
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隠しキャラ
2周目以降に条件を満たすと登場する。イベントがいくつか用意されているが会話のみでCGは無い。
+
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★住田 時雨
CV:なし
雨の日に出会った女子生徒。無口で主人公とぶつかっても一言も喋らずただじっとこちらをみるだけだったりと不思議な雰囲気を持っている。
実曰くなぜか雨の日にしか学校へ来ないのだとか。ある意味逆カメハメハ。出席日数は大丈夫なのだろうか?
★ファンクラブ会長
CV:森訓久
"蒼月たかねファンクラブ"(もちろん本人未公認)の会長の男子生徒。本名は不明でゲーム中は会長としか表記されない。
主な活動はたかねを影からずっと見守り、彼女に近づく男に警告を出すこと。ストーカーですか?
たかねと知り合った主人公の前に登場し警告を残していく。たかねとのデートの後の日にも現れるが見ていたのだろうか?やっぱりストーカーなんじゃ……。
イベントで登場するのは最大2回までとはいえ、たかねと仲良くなると高確率で登場し1日が潰されるのは地味に面倒。
"!!"のガイドアイコンを見てお色気イベントを期待していたら会長に出会いがっかりするのもある意味お約束。
★佐久間 さくら
CV:田中潤
2周目以降の偶数周に辻村先生の代わりに主人公の担任になる。辻村先生の登場シーンがほぼそのまま佐久間先生に置き換わる形。太一が密かに憧れている相手。
なぜか辻村先生を探し回っている事が多い。仕事の用事なのか?それとも私用?
でも、佐久間先生の登場する周回は辻村先生が全く登場しないので(逆も然り)どれだけ探し回っても巡り会えないという悲しい(?)運命の持ち主だったりする。
★美坂 綾菜
CV:永野愛
主人公が昔憧れていた先輩。現在高校1年生。
久しぶりに再開した主人公に、1ヶ月後に転校していく好きな人に告白するかどうか悩んでいることを打ち明ける。
前作までのヒロインのオマージュのようなキャラだが非攻略キャラの上、1度きりしか登場しないのがもったいないところ。
ちなみに、永野愛は前作のパッケージヒロインポジションの森下茜役でもある。
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●ゲームの舞台
★美空中学校
主人公たちの通う私立中学校。主人公たち3年生は(確認できる範囲では)6組まで存在している。それなりに大きな学校なのかもしれない。
制服はクリーム色で緑色のラインが入った
ブレザーに、女子は緑色のチェック柄のスカート、男子が緑色のズボンと、黄色と緑が中心の明るい色合い。
女子は赤い
リボン、男子は紺のネクタイをしているが、翼子、時子はネクタイだったり、遊季に至ってはどちらもつけていない。
まことに残念ながら体操服はスパッツになっている。実が
ブルマじゃないことを残念がる台詞があるので、主人公たちの小学校時代はまだブルマが現役だったのかも?
……もっとも今作発売時どころか、TLS1が発売された時点で現実では過去のものになりつつあったけど。
●ゲームのシステムなど
舞台が中学校に変わっただけでなくシステム面でも変化が多い
★バランスステータス
「勉強」、「 運動」、「遊び」という3つのステータスが三角形で表示され、主人公がその3つのうちどれに優れているかがこのバランスステータスで表示される。
毎日の行動選択の際に、特定の場所を選ぶごとに3つのうちのいずれかに少しずつ偏っていく。例えば校庭周辺を選択すると運動方向へ傾く。
バランスの名の通りいずれかが上がればいずれかが下がる。3つうちいずれか1つが100%か、勉強3割運動7割といったように2つの間になる形。全部のステータスを平均的に上げることは出来ない。
定期試験などのイベントの結果や、ヒロインの好みの男性のタイプに影響している。例えばたかねの場合、勉強と遊びの中間が好み。タイプと一致すると出会いやすくなる効果もある。
★がんばる日とやる気
今作は毎夜ごとに次の「がんばる日」をカレンダーの中から選択する形となっている。
がんばる日は前作までと同様主人公の行動を選択してヒロインと会話したりイベントが発生する。選ばなかった日は一切行動が出来ない。
主人公にはやる気というゲージが用意されている。初期値or最大値は100%で、がんばる日に10%減少する。最小値は50%。
やる気が下がりすぎると定期試験の成績が下がったりと、イベントなどにも影響が出る。
また、やる気が下がるごとに後述のガイドマークが曖昧になっていき、最終的には表示されなくなってしまう。
がんばる日に選ばなかった日に10%ずつ回復していくので、やる気ゲージのやりくりも攻略の上で重要となってくる。
……しかし頑張らない日って何をしているのだろうか?学校をサボってるのか?
★カレンダーとガイドマーク
毎夜ごとに
カレンダーから次のがんばる日を選ぶことが、その際
カレンダーにはイベントの発生の有無を示すガイドアイコンが表示される。
今作では
メインヒロインと
サブヒロインにはキャラ専用のアイコンが用意されたため「誰のイベントが起こるのかがわからない」という事態はだいぶ減った。
一部イベントやそれ以外のキャラのイベントは、!マークで表示され!の数が多いほど発生確率の低いイベントが起こる。
!が3つ並ぶと……?
★恋愛度と友人度
夜にかなめの部屋を訪れることで、ヒロインがどのくらい好意を持っているのかを示すグラフである「かなめチェック」を見ることが出来る。
ヒロインには恋愛度と友人度が用意されている。恋愛度を高めて告白することが目的となるが一部イベントは友人度も関わる。
今作ではグラフにヒロイン以外にかなめと実、太一も表示される。
友人度しか上がらないので別に男友達とラブラブな関係になったりはしない。あと、かなめの恋愛度も上がらないがバグではない。
この3人の友人度が絡むイベントなどもあるので、あまり邪険にしないであげよう
★お小遣いと買い物
前作までと異なり所持金の概念があり、プレゼントの購入などに必要になる。
中学生ということもあり収入源は毎月のお小遣いと、元日にもらえる
お年玉のみとなっている。お小遣いが3000円、
お年玉は6000円もらえる。
プレゼント出来る品物の種類も前作までよりも大幅に増えている。下校会話時の他、各ヒロインの誕生日にもプレゼントが出来る。高額な品物は誕生日にしか受け取ってもらえない。
中には食べ物もあるが、消費期限の概念はないので半年以上前に買ったプリンを渡すことも可能。絶対腐っていそうだが……。遊季逃げてマジ逃げて。
かなり高額だが
エッチな本というアイテムも販売されている。おい、中学生……。
やっぱりヒロインにプレゼントが出来る。受け取ってはもらえずときめき
ハートがダウンするが(当たり前といえば当たり前だが)専用の反応を見ることが出来る。
主人公は羊羹や招き猫、鉄アレイ、エッチな本などの品を常に持ち歩いているのだろうか?
★下校会話
シリーズ伝統の下校会話は今作でも健在。システムはかね前2作と同様。
今作では
日曜日などに出会った場合にも行うことが出来る。私服姿のヒロインと並んで歩くことが出来るのでデート気分を味わえる。
今作ではかなめや実、太一とも下校が可能。下校会話モードは無いが友人度が上がる。かなめの下校会話モードがないのが寂しいところ……。
時々別なヒロインやかなめ、実のいずれかがやってきてその相手と3人下校になる場合もある。
かなめや他のヒロインの場合はさながら両手に花かもしれない。
実?爆発すればいいと思うよ。
ただし、通常の下校会話時よりもときめき
ハートの増加量が減る他、デートに誘ったりなど一部行動が制限されてしまう。
3人下校時専用の会話があったりとこれはこれで賑やかなのだが、プレイヤーにとってはデメリットの方が大きくあまり嬉しくないのが残念なところ。不評だったのか今作以降には採用されていない。
●ゲーム中の特徴的なイベントなど
★カレンダーイベント
体育祭や文化祭といった学校行事や、夏祭りなどの季節の催しが行われる。
ゲームの期間が約1年間と長期間なのもあり、その種類は豊富。
◆中間考査、期末考査
いわゆる定期テスト。各学期の中間と期末の計5回試験が行われる。2日に渡り国語、理科、社会、数学、英語の5教科のテストを行う。
前2作と同様、実際にクイズ形式の問題を解くことになる。
試験の数日後に順位と5教科を合計した総合得点が掲示される。いい順位を取ればヒロインの好感度が上がる他、一部キャラのイベントの発生条件にも関わっている。
総合得点はクイズの正解率だけでなく、バランスステータスややる気も影響する。
問題は中学レベルなので高校レベルだった前2作よりかはいくらか簡単とはいえ人によってはやっぱり手こずるかもしれない……。
※問題の一例
+
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... |
問.1.5Vの乾電池を2つ並列に繋いだ場合の電圧はいくつか。
正解.1.5V
問.日本で最も降雪量の多いのはどの地方か選びなさい。
正解.北陸地方
問.次の式をaについて解きなさい。
s=(3a+5)÷b
正解.a=(sb-5)÷3
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◆文化祭
9月10日に行われる。前半と後半に分かれており、前半は各ヒロインの部活などの出し物を見に行くことが出来るが、好感度が高くないと出会うことが出来ない。
後半は体育館で行われるダンスパーティ。恋愛度が高いヒロインを誘って一緒にダンスが出来る。かなり高い場合はヒロインの方から誘ってきてくれる。
文化祭終わりの打ち上げを兼ねたダンスパーティというのがいかにも学園モノの王道で印象的。
かなめとは無条件でダンスが出来る。
やったぜ!恋愛ゲーとしてはさみしい気もするが友達のように仲がいいのもあり見ていてなかなか微笑ましい。
まどかとかなめのストーリーに大きく関わっている他、結由子や里佳も登場したりと
メインヒロイン以外のキャラの出番も多く賑やかなイベントとなっている。
◆修学旅行
10月2日から6日までの間に行われる京都への
修学旅行。この間は必ずイベントが行われる。4日目には自由行動があり恋愛度の高いヒロインを誘って一緒に行動できる。
また、夜に実と太一と一緒に好きな娘について話し合ったり、ヒロインたちの部屋に遊びに行くイベントもある。ヒロインたちのパジャマ姿も見られる。
自由行動の際にはお土産を買って、後日プレゼントすることも出来る。中には木刀なんていうのも。
ぶっちゃけあげても喜ばれないが(翼子を除く)健全な男子だったら思わず購入したくなるかも?
◆クリスマスイブ
主人公の家でクリスマスパーティが行われる。
メインヒロインたち全員が登場しCGもある。
クリスマスデートに誘った場合はそちらが優先されるが、パーティの方もほのぼのとした感じで悪くないかも。
★デート
前作までと同様、下校会話時に誘うことで次の
日曜日に一緒に出かける事ができる。場所はいくつかの中から選ぶことが出来るが場所に応じて誘いやすさに差がある。
夏のみにしか誘えない
プールなど季節限定の場所も多い。クリスマスイブの日にクリスマスデートに誘うことも出来る。
デートの際は目的地の入場料など(公園などの場合は無料)と、食事代が必要になる。場所により異なるが2000~3000円くらいかかることも。
足りない場合はヒロインに出してもらえるが恋愛度が下がるなどのデメリットが生じる。
誘うこと自体は所持金が足りなくても可能だったりする。一文無しなのにデートに誘い、女の子にデート代を出してもらう姿はヒモ男になっているようにしか見えないかも……。
★告白
前作までと違い、条件を満たしたヒロインに次の都合のいいタイミングで告白をする形となっている。
放課後に教室や校庭など9つの場所でヒロインを待ち、現れた相手に告白をする形となっている。
ただし場所に応じて出現確率が異なる。かなめや友人キャラが登場した場合は失敗となる。次の都合のいいタイミングで再チャレンジとなる。
ちなみに告白イベントは任意のため
スルーも可能。なので告白可能状態のまま告白せず放置し、イベント回収のために他のヒロインと仲良くなる、というスケコマシなプレイングも可能。
ただし、恋愛度を上げて告白したからといってベストなエンディングを迎えられるわけではない。主人公も相手も中学3年生。目の前には大きな壁があるわけで。
そのためには恋愛だけにかまけていていいわけはなく……。
★いたずらな風
シリーズ伝統のいたずらな風は今作でもしっかり健在。今作で見られるのはたかね、梢、翼子の3人。
イベント後主人公のやる気が10%回復する。1日分のやる気に匹敵するのかw
さすがにパン◯ラは無い……が、一部ヒロインは主人公が「見えてしまった」ようで地の文で柄が明かされてしまう。
やっぱり発生確率が低く、ガイドマークは"!!!"となっている。
他にも学校の
プールでスク水姿の
メインヒロインと遭遇するというイベントが用意されている。
CGは無いが翼子以外のヒロインのスク水の立ち絵が見られるのはこのイベントのみ。そしてイベント後やっぱりやる気が回復する。
●主題歌など
青空のかなた旅立つ雲を追いかけ 坂道の上までおもいきりペダルこぐの
あの時ぼくらは未来を信じ 空を見上げてこれからのこと話した
オープニングにはたかね役のたかはし智秋の歌う「My Hometown」、エンディングにはかなめ役の大谷育江の歌う「School book」が採用されている。
My Hometownは前作までの主題歌のようなせつない雰囲気は無く、新学期に期待を胸を膨らますような明るい曲となっている。
オープニングムービーはキャラクターデザインの松田浩二が担当。ただ前作までのオープニングのようなアニメーションがなくなり、スライドショー形式でイベントCGなどを流す形となった。
口パクくらいしか動きが無いヒロインに対し、ムービーの中盤から登場する雀は(アニメパターンが少なくても表現できるからか)よく動くので、主役は雀だの揶揄されることも……。
School bookは部屋の片隅にあったずっと眠ったままのノートを見て遠い思い出に思いを馳せるという卒業を扱った
ゲームの終わりにふさわしい曲となっている。
歌詞の一人称が「ぼく」になっているので主人公目線の曲なのかもしれない。
かなめがボクっ娘になった姿を想像するとそれはそれで萌えるが。
ヒロイン側の心情を表した主題歌の多いシリーズなので意外だがまた違った魅力があるかも
他に、条件を満たすと
文化祭で流れる「Lonely Highway」や、同じく条件を満たすとエンディング時に流れる「美空中学校校歌」が用意されている。
計4曲用意されており、
ゲーム中に聞くことの出来る主題歌、挿入歌はシリーズの作品の中でも特に多い。
●ゲームの魅力、気になる点など
- 「転校」というテーマこそなくなったものの、下校会話システムを始めヒロインとのコミュニケーションを重視したゲーム性は健在。
期間が長くなったため前作まではなかった行事なども多い。学校生活と両立しながらヒロインたちとゆっくりと仲を築いていくのは今作ならでは。
前2作の持つせつなさは無いものの、中学3年生のため受験が控えていることや、みんなとともに過ごせるのも残りわずかとなることに対しての寂しさのような雰囲気がよくでている。
- 前2作よりも登場キャラ同士の関わり合いが増えた。かなめはほとんどのヒロインやサブキャラと何かしらのイベントがある。メインヒロインたちも友達同士のため関わり合いも多い。
イベントなどで皆で集まるCGも多かったりと賑やかで、単に好みのヒロイン一人と仲を深めるだけでなく、学校生活を楽しむことも重視されている。
- ヒロインが中学生なのは新鮮と感じるか、幼すぎて感情移入しづらいと取るかで賛否分かれるところ。とはいえ主人公も中学生だし、前2作にも年齢よりやや幼く感じるキャラもいたが。
まあ、後継作品のレコラブ、LoveRに至っては中学生どころか小学生のヒロインがいるけど。
- ヒロイン個別のイベントは前作に比べると減っている。
サブヒロインに至っては下校会話が無かったりと前2作の季節/学期限定ヒロインよりもイベントのボリュームが減ってしまっている。
また、期間が長いのもあり下校会話の際は同じ会話を何度も見ることになりがち。
攻略できないサブキャラが多いが、恋愛SLGとしては増えても嬉しいかというと賛否分かれるところ。
- 告白可能状態になると以降は告白を成功させるまでごく一部のイベントを除きそのヒロインが登場しなくなってしまう。
告白に成功すると最終日に飛んでしまうため、告白可能状態になった時点で他のイベントを見たりできなくなってしまう。
ゲームの期間は長いが、前2作同様に目当てのヒロインのみに絞って攻略すると不慣れでも2学期半ばあたりには告白可能状態になることがほとんど。
当然、クリスマスなどその後に控えるイベントを見られなくなってしまう。
デートイベントの数も増えたが、1ヒロインにつきデートは2回までしか行うことが出来ない。
告白可能状態になるとイベントが発生しなくなるのも合わさり、イベントCGを効率よく回収する場合、複数のヒロインの同時攻略がほぼデフォとなってしまう。
複数人攻略に対するデメリットはほぼ無いし、告白する前なので浮気しているわけではないが、同時攻略に抵抗があるプレイヤーには受け入れにくい仕様かもしれない。
よくも悪くもゲームシステムが、好みのヒロインと出会い続けてコミュニケーションを重ねて仲を深めるTLSシリーズと噛み合っていない印象も受ける。
それを踏まえたのかは分からないが、続編や後継作品では複数の季節をまたぐ作品は無い。特定のタイミングに告白をするためそれまでに仲を深めるという前作までに近い形の作品が多い。
●関連作品など
前2作よりも関連作品などの展開は減ったものの、ドラマCDや小説版などが発売された。
★トゥルーラブストーリー3 夢の軌跡
今作を元にした小説版。著者は前作の小説版を手掛けた玉井☆豪。ゲーム版のたかねのストーリーが元になっているが、たかねの視点で書かれている。
たかね視点なのもあり部活である放送部の活動や夢であるアナウンサーに関する描写が
ゲームよりも詳しく描かれている。
放送部で流してほしい曲のリクエストに入っていたある曲のCDを探していた際に朋貴(ゲーム版の主人公)と知り合うという展開になっており、その曲自体も2人を繋ぐ大切な存在として描かれている。
その曲の曲名や歌詞、歌手の詳細については触れられていないが作中の描写を見るに、
- 歌っているのはテレビでよく見かける女優。何年か前にはCDも出していた。
- 芸能情報に詳しい遊季も知らなかった曲。
- どこか悲しいメロディで引っ越しをテーマに転校で別れる二人を歌った曲。
- 大好きな友達と別れる直前なのに、好きだって言えない……そんな女の子の気持ちを歌っている。
……と、こんな曲になっている。
転校をテーマにしていることもありTLS1や2の主題歌を彷彿するが、"何年か前にはCDも出していたテレビでもよく見かける女優"が歌っているということから、
ゲームソフト『アスキー』…もとい初代『トゥルー・ラブストーリー』の主題歌である仲間由紀恵の『トゥルー・ラブストーリー ~恋のように僕たちは~』を思わせる曲となっている。
実際、~恋のように僕たちは~は、好きになった男の子から引っ越しすることを告げられた女の子の寂しいのに寂しいと言えない複雑な気持ちを歌った曲で歌詞には、
『引っ越しが 決まったら 連絡して』というフレーズがあったりする。
明確にこの曲だという確証は無いが、~恋のように僕たちは~を聞きながら小説を読めば雰囲気が出る……かもしれない。
●余談など
"シリーズ3作目"、"2作目の評価が高かった"、"正統進化だった2作目に対し新要素などを大きく打ち出しているがそれゆえに賛否分かれた"
……という点は、後に発売された
ときめきメモリアル3とも共通している。
ギャルゲーブームが縮小していく中、ギャルゲーの代表作である両シリーズが3作目で落ち込んでしまったため、
ギャルゲーブーム収束の原因のように見られることも。
ただ、ブームに伴い粗製濫造とも言える作品が目立ったり、コンシューマゲームにおける美少女ゲーム自体がときめもタイプの恋愛SLGから、『
ToHeart』や『
ONE~輝く季節へ~』といった魅力的なキャラや設定、感動的なシナリオで魅せるノベルゲームやADVに人気が移っていたのもあるため、この2作の評価だけが原因
というわけではないが。
エンターブレインの発行していたDVD付きゲーム雑誌『ファミ通WaveDVD』では、読者から寄せられたやりこみ映像を編集し収録した「やりこみgamers」というコーナーがあったが、
「トゥルーラブストーリー3 タイムアタック」というタイトルで今作のやり込みプレイが収録されたこともあった。
タイムアタックの名の通りたかねをいかに早くオトすか、に挑戦するやりこみプレイで、なんと始業式から20日ほどで告白可能状態まで持っていくことに成功していた。
しかし、20日って……。前2作よりも早いな。
投稿主はビデオとともに、攻略の方針などが記された冊子も同封したようでそちらも紹介されていた。
ナレーターには「ヒロイン蒼月たかねに関するありとあらゆるデータが徹底的に調べ上げられており(中略) まさに蒼月たかね大百科 ……といったところ」
……という非常にインパクトのある紹介がなされていた。
そして攻略方法はというと早めにたかねの出会いイベントを発生させ、後は毎日彼女のいる場所をひたすら訪れ会話して恋愛度を上げる、というもの。ストーカーしてるわけじゃないよー
まあ、前2作もどこに誰がいるのかはわからないため、目的のヒロインの部活などから行き先を考え、ひたすら会い続けていく必要があったけど……
実際にやるとたかねの居場所にはランダム性があるので毎日会い続けるのはなかなか大変。他のヒロインに出会う確率を減らすためになるべく登場させないなどの工夫も必要になる。
メリットはほぼ無くあくまで自己満足の域を出ないが、任意のタイミングで告白する今作ならではのやり込みと言えるかもしれない。
あるヒロインと動物園に出かけた際に、主人公がペンギンの光を追いかける習性に触れ、
鏡で作った反射光をペンギンの群れの近くに作って、ペンギンが首を動かし光を追いかける様子を見て2人で楽しむというシーンがある。
しかし、ペンギンにストレスをかけてしまったり反射光が目に入る恐れがあって危険なため、
現実では絶対にマネをしないようにしよう。
今は
スマートフォンでの撮影の際に意図せず反射光を作ってしまうこともあるので注意。
追記修正は定期試験では毎回学年1位を取り、マラソン大会でも1位、さらには学園のアイドルを始め6人の女の子に好意を抱かれてモテモテな中学3年生の方がお願いします。
最終更新:2024年05月18日 05:11