アーティファクト-ロンギヌス

登録日:2024/10/22 Tue 20:16:35
更新日:2024/10/25 Fri 08:35:35
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《アーティファクト-ロンギヌス》とは、遊戯王OCGに存在するカードの1つ。
第9期第1弾のパック「ザ・デュエリスト・アドベント」にて、《アーティファクト-チャクラム》と共に収録された。

カードテキスト

《アーティファクト-ロンギヌス》
効果モンスター
星5/光属性/天使族/攻1700/守2300
(1):このカードは魔法カード扱いとして手札から魔法&罠ゾーンにセットできる。
(2):魔法&罠ゾーンにセットされたこのカードが相手ターンに破壊され墓地へ送られた場合に発動する。
このカードを特殊召喚する。
(3):相手ターンに、手札・フィールドのこのカードをリリースして発動できる。
このターン、お互いにカードを除外できない。


概要

「ロンギヌスの槍」を由来にした、【アーティファクト】の1枚。

(1)(2)はメインデッキのアーティファクト共通の自己蘇生効果。
破壊を要する危険な罠カードに見せかけて「かかったなアホが!」するか、自分から破壊して能動的に使用する効果になる。
そしてアーティファクトは特殊召喚した時に各々の固有効果を持つ訳だが…こちらの固有効果は他とは少々趣が異なる。

(3)がその固有効果であり、お互いに除外ができなくなる残存効果。
これは別に特殊召喚が必須ではなく、手札誘発として発動できる内容になっている。

この除外禁止の残存効果だが、
  • 効果を発動するために除外する「コスト」
  • 処理としてカードを除外する「効果」
  • 場に留める条件として除外する「維持コスト」
この3つ全てを禁止できる。
そのためこの効果が適用されれば、除外をコストにした効果は発動自体ができず、相手のカードを除外する除去カードも無意味となる。

またこの効果は《マクロコスモス》《ディメンション・アトラクター》などの「墓地へ行くカードを除外する」墓地メタ効果にも有効。
具体的には、これらのカードが「既に適用済み」の状態で《アーティファクト-ロンギヌス》を発動。
すると後から適用した《アーティファクト-ロンギヌス》の「除外できない」効果に上書きされ、通常通り墓地にカードを供給できる。
手札誘発としては珍しく「リリースして」発動する点も含め、墓地メタへの切り替えし手段として機能する。
とはいえ相手ターンに限定されている都合上、「自分の墓地利用」を目的にこれを使えるのは本家【アーティファクト】か一部手札誘発、
および相手ターンでも構わず墓地肥やしと展開を行う【イシズティアラメンツ】など限られている。

なお、本家【アーティファクト】においてもこの効果は重宝する。
このカード自身がそうだが、各アーティファクトの自己蘇生効果は「破壊され墓地へ送られた場合に」発動する効果である。
すなわち前述の墓地メタ効果が適用されてしまった場合、自己蘇生できず除外されっぱなしになってしまう。
それを除いても一旦墓地に行った際に「ビーステッド」で除外されれば、当然蘇生できなくなる。
こうした事態を回避し相手ターン中に展開できるため《アーティファクト-ロンギヌス》は重宝されている。


仮想敵

「特殊召喚メタ」や「モンスターメタ」と異なり、除外メタは効く相手が広くない。
また相手ターンにしか使えない都合上、「こちらのターンに除外効果で妨害を仕掛ける」だけの除外運用相手には全く刺さらない。
後述するように除外コストを要する汎用カードもあるにはあるが、そのためだけに使用するのも必ずしも覿面とは言えない。
例えば「壺」系列のカードであれば、より汎用性の高い《灰流うらら》を使いたい。

しかし除外を積極的に活用するデッキには、ともすればターンスキップにも相当する致命傷を負わせることもできる
以下のようなデッキを仮想敵とし、必要に応じてサイドデッキから取り出す運用となる。

  • 「自分のカードを除外して展開し、相手のカードを除外して妨害する」テーマ例

  • 「自分のカードを除外して展開する」テーマ例

  • 「自分のカードを除外する行為がテーマの動きになっている」テーマ例

  • 「カードを除外するコスト/効果」を持つ汎用枠カード例
強欲で貪欲な壺》《スモール・ワールド》《墓穴の指名者》《アクセスコード・トーカー
ただし墓地に行った場合は《アーティファクト-ロンギヌス》本体を墓穴の指名者で無効にされる恐れもあり。
ただし「コストで除外」するカードをメタるには、発動の前に先んじて《アーティファクト-ロンギヌス》を適用させる必要がある。
これらの効果発動にチェーンして《アーティファクト-ロンギヌス》を発動しても、相手は除外し終えている(コストを支払い終えている)ため問題なく適用できてしまう。


他カードとの比較

「カードを除外させない」除外メタ効果は《カオスハンター》《王宮の鉄壁》等、複数存在する。
それらと比較した際の優位点、欠点はそれぞれ以下の通り。

  • 優位点
    • 手札からリリースして発動するため、相手の先攻1ターン目から使用できる
    • 残存効果なので、発動に成功さえすれば相手は無効効果・カウンター効果で後から無効にできない
    • 除外禁止効果が相手ターン限定なので、自分のターンに自分の効果で除外する分には支障はない
  • 欠点
    • 発動ターンは自分も除外ができないため、相手ターン中に発動する除外効果と折り合いが良くない
    • 除外禁止効果が相手ターンに限定されている、そのため例えば自分ターンで墓地除外効果を防げないし「フィールドを離れた時に除外される」効果モンスターの使いまわしには向いていない

一長一短ではあるのだが、昨今のテーマは全体的に高速化が進み、1ターンのテンポずれが大事になることも多い。
また無効効果並びに除去効果も数を増しており、下手な「場にいる限り適用される」永続効果は即座に除去を喰らうこともしばしば。
その点「手札から発動でき」「後から無効・除去されない」《アーティファクト-ロンギヌス》は独自の強みを持っている。

そうした要素を踏まえ、除外メタ役としてこのカードはサイドデッキの常連になっている。
あくまで「相手の1ターン目でも使用できる」部分を重視する場合では、他アーティファクトカードは採用されないことが多い。
デッキの枠に余裕がある場合は、1ターン目以降でも使用する目的で《アーティファクト・ダグザ》等とも併用する例はある。


追記修正はM∀LICEやふわんだりぃずを機能不全に追い込んでからお願いします。


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最終更新:2024年10月25日 08:35