墓穴の指名者(遊戯王OCG)

登録日:2022/05/25 Wed 15:32:54
更新日:2022/06/18 Sat 11:27:32
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道連れはお前だ!
でも屋敷わらしはやめて差し上げろ


墓穴の指名者とは、『遊戯王OCG』に存在するカードの一枚。



【効果】

速攻魔法準制限カード
(1):相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外する。
次のターンの終了時まで、この効果で除外したモンスター及び
そのモンスターと元々のカード名が同じモンスターの効果は無効化される。


【概要】

魔法カードの一枚であり、適当に使っても墓地モンスターを1体除外できるので、墓地利用を多くするデッキには単純に効果抜群。
速攻魔法の為、自分のターンに敵が蘇生を試みたり、伏せているときに相手ターンでリアニメイトが発生する時にこれを発動し復活を防ぐという使い方も可能。
墓地から何度でも蘇生してくるD・HERO デストロイフェニックスガイエルドリッチと言った強力カードもフリーチェーンでいなせる。
更に無効化範囲は同名モンスターなので、無効化したいモンスターが墓地以外にいても、墓地にいる同名モンスターを狙えば無効化できる。

そして何より、2010年代後半から猛威を振るう「手札誘発」を一方的にメタれるのが非常に大きい。
手札誘発のほとんどが使用後に墓地に送られてから発動する為、それにチェーンしてこのカードを発動すれば
「後から発動した効果から先に処理していく」チェーンブロックの都合上墓穴の指名者が先に処理され、手札誘発は不発となるわけである。
特に展開の阻害となる《灰流うらら》を止められる点は非常に大きい。
しかも2020年代のカードにしては珍しくターン1制限がない。初手で2枚引いても安心!

更にこのカードのレアリティはなんとノーマル。更に何度も再録されており非常に手に入りやすい。
…はずなのだが便利過ぎてノーマルなのに品薄、見つけても結構高値で取引されている
その為か遊戯王マスターデュエルでは最高レアリティのURとなっている。
しかしそれだけの価値があるのもまた事実であり、デュエリスト達の間では「墓穴の指名者は高い」というのはもはや承知の事実となっている。

ちなみに「効果を無効化する」事から忘れられがちだが、実は通常モンスターも除外できる。
ブラック・マジシャン】や【軍貫】と言った通常モンスター主体のデッキを相手にするときには覚えておくといいだろう。

一見、墓地利用を防ぎ相手の展開を防ぐという、環境の高速化の抑止をしている良カードに思えるが、
しかし1ターン目後攻プレイヤーの唯一の抵抗手段である「手札誘発」を問答無用で防ぎ、後は悠々と展開するという逆に高速化させる要因ともなっている。
KONAMIとしても「どちらかというと一方的な展開にしてしまう」事を危惧してか、同じく必要悪仲間の灰流うららよりも厳しい規制をする事が多い。


【弱点】

便利なカードであるが、やはりというか弱点は存在する。

手札誘発キラーの墓穴の指名者だが、「墓地から除外」する都合上、墓地いじりを防ぐ彼女は大の天敵。
一応、墓穴の指名者にチェーンしたわらしを2枚目の指名者で指定すれば1枚目の墓穴の指名者も無効化されずに済むが、2枚指名者を打たざるを得ない時点で状況は良くないだろう。


  • 除外デッキ
「墓地から除外して効果を無効化する」性格上、手札から除外ゾーンに捨てる状況下では指名者は腐りやすい。
墓地に送らないといけないタイプは《マクロコスモス》のように墓地送りを禁止すれば封じられるが、
単純に「捨てる」だけで効果を使えるタイプに対してはこれで邪魔をすることができない。
こうなると相手の手札誘発も通り放題。それどころか墓穴の指名者は完全に捨て札となってしまう。
除外デッキでなくとも《ディメンション・アトラクター》は天敵。一応アトラクターにチェーンして墓穴の指名者を打てば効果は防げる物の、逆に言うとアトラクターに打たなければ次のターンの終了まで墓穴の指名者が使えなくなる為打たざるを得ない。
ちなみに《ディメンション・アトラクター》が発動してる状態で墓穴の指名者を使用し墓地からアトラクターを除外しても、除外効果は消えないので注意しよう。


  • 除外メタ
逆に除外をメタるカードに対しても弱い。
モンスターならカイクウやカオスハンター、ネクロバレーや王宮の鉄壁の前には死に札となる。


  • 墓地で適用できる対象耐性
「対象をとる効果を無効にするカード」「対象にならないカード」は基本的にはフィールドでのみ有効だが、実はフィールド外へも効果が適用できるカードが存在する。
ジズキエルやメンタルスフィア・デーモンは「フィールドの」と明記がないため、「墓地のカードを対象にとる」墓穴の指名者を無効化できる。
マイナーもいいところだったメタルシルバー・アーマーが注目されたりした。
使うにしても使われるにしても、知らないと損するので覚えておこう。


同じ指名者同士だが、向こうはデッキを参照する都合上魔法、罠も無効化できる。
その為向こうから墓穴の指名者は無効化できるが、その逆は不可能。
弱点として《抹殺の指名者》使用者のデッキに《墓穴の指名者》が入ってなければ防ぐことは出来ないが、まぁ大体入ってる(もしくはサイドデッキから持ってこられる)ので余り意味のない仮定である。



  • 自分のカードの効果も無効化してしまう。
これが地味に痛い。相手のうららを防いだら自分のうららも無効化される。
要するに相手は当面うららを考えなくていい事になってしまうのだ
たとえば自分がうららを指名した後に相手が《増殖するG》を発動した場合、自分はGを止められるうららを握っていたとしても無効になっているので使えないのである。
それ以外にもミラーマッチや汎用カードを使う際には注意が必要である。
しかも効果は「次のターンまで」と地味に長いので、たまに忘れて効果を使おうする事もあったり。
もっとも見ようによっては「次のターンも相手はそのカードを使えない」と言うことでもあるので持続時間の長さが必ずしも足枷になるとは限らない。
ちなみに上記の《抹殺の使命者》も同様に自分のカードも無効化してしまうが、こちらは「発動したターンの間」のみ効果が適用されるため、混同しないよう注意。


  • 魔法、罠カードには使えない。
逆に使えると便利過ぎるが。
D.D.クロウ》が墓地の全カードに使える為地味に忘れがちだが、墓穴の指名者はモンスターしか除外できない。
相手の強力魔法や罠を防ごうとしてもどうしようもならないので注意しよう。


【イラスト】

さて気になるのがそのイラスト。
それは墓地から登場した手が老人を指差しているというもの。
彼はそのあと《墓穴の道連れ》にて墓に連れていかれる姿が書かれている。
しかし若い女性や青年をスルーしておっさんを選んでいるという事からこの手の性癖が疑われる事となった。
実際のところは周りに比べておっさんは明らかに老人の為、寿命を迎えてしまったということだろうか。
もしくは墓穴へ「道連れ」にしていることから、手の正体はその老人に殺害または苦しめられたとも取れる。が真相は神のみぞ知る。
非常に恐ろしい墓穴の手であるがこの後も墓地で元気?にしているらしく、《墓穴ホール》では墓掘りグールに指示をして穴を開けさせるというコミカルな姿が描かれている。なお道連れにしたおっさんの行方は知れない。
その事から考えるに「墓穴の指名者」とはこの手の事を言うのであろう。


【余談】

前述の通り、原作にも出た《墓穴の道連れ》の前日譚とも言えるのがこのカード。
ちなみにその《墓穴の道連れ》の効果は次の通り。
通常魔法
(1):お互いのプレイヤーは、それぞれ相手の手札を確認し、
その中からカードを1枚選んで捨てる。
その後、お互いのプレイヤーは、それぞれデッキから1枚ドローする。

ピーピングとハンデス、そしてドローを兼ね揃えた盛り合わせであるが、同じ効果を相手も使用できる。
こちらもこちらで強力であるが、互いの手札が顕になる上に自由にカードを捨てられてしまい、更に1ドローまで与えるため、メリットとリスクが大きいカードと言える。
相手がドローフェイズ以外でカードをドローした時に発動し、2枚ドローできる《便乗》を能動的に発動させたり、このカード以外の手札を捨てていいカードにしてから発動するなど、使いこなすには工夫が必要である。

なお原作ではイシズ・イシュタールが使用、ハンデス・ドローともに2枚でメリットもデメリットもOCG以上の効果だった。
使われた海馬瀬人は「手札をさらし者にする忌々しい魔法カード」「この屈辱は忘れんぞ」とやたら嫌悪感を示しページを跨いでブチキレており、
海馬のピーピング嫌いを示すシーンとして有名。

他のカードと被らない略称が無く、このカードの話題を出すには名前がちょっとだけ面倒である。
プレイには何の関係も無いが、ミラフォ蘇生デスフェニと言った略称が使えない。
というのも「指名者」だけだと、同じく汎用速攻魔法の《抹殺の指名者》とごっちゃになる。他にも指名者は結構いるし…。
だからといって「墓穴」だと、ルビを付けにくいネット上では《墓穴ホール》とややこしい。採用率は雲泥の差とはいえ向こうも強力カードかつ手札誘発キラーなのにはかわりないし。
口に出していうのなら「はかあな」と言えばいいだろうか、それもまた《墓穴の道連れ》という原作にも出たカードがありそっちと勘違いされる可能性もある。
特別長いカード名ではないので、いっそのこと《墓穴の指名者》と書いてしまっても問題は無いだろう。





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最終更新:2022年06月18日 11:27