チャック・キース

登録日:2024/11/21 Thu 07:03:35
更新日:2025/04/10 Thu 07:53:24
所要時間:約 4 分で読めます




チャック・キースとは、機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORYの登場人物である。
CV:山田義暒(現:山田義晴)

搭乗機体:ジム・キャノンⅡ


【概要】

地球連邦軍に所属するMSパイロットで階級は少尉。20歳。
トリントン基地のテストパイロット。
見た目はメガネを掛けて銀髪のチャラそうな男。
主人公コウ・ウラキとはナイメーヘン士官学校からの付き合いの悪友であり、新人パイロット同士仲がいい。
だが気弱な性格であり都度臆病な言動を見せていたが、仲間の仇討ちや友人であるコウの為に勇気を振り絞る殊勝な一面も持っている。
最序盤の際は性格設定が少々違うらしく、テンションは低めで独り言の愚痴が多いという、なんというかやる気のない若者のような印象を見せていたが、その後の激戦でそういう部分は鳴りを潜め始める。

パイロットとしてはたまに才能を発揮するが支援に徹したお陰か目立つことは余りない。
だが彼がいなければコウが大ピンチになっていた事もあり、意外な活躍を見せることもある。
まさしくスーパーサブという称号がふさわしい男と言えよう。

一方で女性好きな一面もあり、お坊ちゃまであるコウの女性経験の無さをからかったり、ニナ・パープルトンにアプローチを掛けたりとお調子者っぽさを見せている。
そんなニナを隠し撮りしたりするセクハラをしたこともある。
後に整備兵のモーラ・バシットと意気投合するが、やはり生来の気弱さが出てしまったのか尻に敷かれている節があった。



【来歴】


上官であるサウス・バニングにどやされながらも新型兵器の試験運用を頑張っていたが、トリントン基地で突如ガンダム試作2号機強奪事件が発生。
基地に所属していたキースはそのまま臨時に編成された追撃部隊に編入され、演習用の白いザクF2型で出撃することとなった。
初の実戦で慣れない長時間の作戦行動と極限状態、先輩が2人も目の前で戦死する光景を目の当たりにするなど疲弊しながらではあるが追い縋るも、試作2号機は取り逃してしまう結果となった。
だがここで彼はベテランパイロットの駆るドム・トローペンを撃破する等して生き残り、「コウが参加するなら」と追いかける形でそのまま追撃部隊であるアルビオンのモビルスーツ隊に編入され、ジオン軍残党「デラーズ・フリート」を追いかけることとなった。
ちなみにそのドムを撃破した内訳であるが、相手が凄腕過ぎかつキースが実戦の素人過ぎて逆にMS戦のセオリーに反する行動をしてドムが動揺したというのが真相。
ではあるが、運も実力の内でこの時生き残ったのは事実。しかもこの時現地は早朝の濃霧に包まれていたとはいえ、キース側にとってはかなり不利な状況が山盛り*1でもあった。
その後もベルナルド・モンシアの強烈なしごき、敬愛するバニングの戦死等の結果もあり、エースとして成長していく。
…まぁモンシアのしごきは正直当時からしても理不尽なものであったが、彼は彼なりにかわいがってもいたらしく、戦闘中はキースの元に敵が集まりそうになったら慌てる一面も見せていた。

最終的にデラーズ紛争を生き残るも、彼はモンシアらと違いティターンズには入らず、オークリー基地に所属。
「REBELLION」ではティターンズ打診もあったが断ったという設定。
事情があって逮捕されていたが釈放されたコウをゲルググMに乗って出迎えるというシーンで「STARDUST MEMORY」の物語は幕を閉じる。
そしてとあるラノベ作家(の友人)に「キースはその女ぁ(ニナ)ゲルググで踏めよ!」とネタにされた。*2
「REBELLION」ではその後、監視付きながらもコウと共にテストパイロットなり、ハイザックの試験運用をしながら性能に舌を巻くというシーンが最後である。
(グリプス戦役直前に現れたガトーが本物かどうかをコウに尋ねるシーンでモーラと共に映っており、健在ということが確認されている。)

主人公コウはこの物語にてライバルには「勝ち逃げ」され、敬愛する上官2人も喪うという物悲しい結果に終わったが、それでも残ったものがあるという、キースのお陰で救いのあるエンドとなった。


【主なセリフ】


「うわああああ!来るなっ、来るなーッ!!」
シーマに狙われ、パニックになった際のセリフ。Gジェネ等で印象に残っている人も多いのでは。
実際、彼のジム・キャノンⅡは機動性に劣る支援機であり単独戦闘に向かない上、相手はバニング大尉に匹敵するほどの猛者なので大ピンチであった。

「コウ、戦況は絶えず変化するんだ。まごまごしていると孤立しちまうぞ~!」
キースがいつの間にかモーラと良い仲になっていたことに驚くコウに対して。
なおパートナーに恵まれたキースとは対照的に、コウの末路はあまりにも過酷な物であった


【外伝作品等の扱い】

パイロット能力は並ならマシな方で大抵は下位、性格も「弱気」が恒例。
原作最初のザクのシーンで荒れ地に苦労していた描写からか特に地形適応が最悪な事が多い
本編では活躍しているのに…とも思えるが全く活躍していない味方の方が珍しいので、ヘタレ描写があったキャラはゲームではこういう扱いを受けやすいのである。

スーパーロボット大戦シリーズでは第◯次シリーズからコウの相棒役として登場
…したのは良いのだが原作のヘタレっぷりが手伝ってか能力はMSパイロットで最低クラスであり、基本数合わせでしかない。
まず乗機がジム・キャノンⅡではなくガンキャノン。オールドタイプでもあり能力値は低く、精神コマンドも「かく乱」くらいしか光るものがない。
特に第4次ではレベル1で加入、覚えている精神コマンドがないと散々な扱いであったが、シナリオでの出番は多くジャミトフ・ハイマンの今際に立ち合うという奇妙な経験をする事となった。
F」でも相変わらずの弱さであり、アンソロジーでは「カツ、コウ、キース、ボス」*3が弱い4人として一纏めされ、攻略本などでも散々な扱いであった。
だが「完結編」では今度は宇宙に放り出されたアナベル・ガトーを見つけるというこちらも奇妙な経験をしている。
一方で何故かコンプリートボックスの攻略本では「意外と強いパイロット」と評価されているが、確かに技量は若干高めであるが別に強くもなんともない。別の誰かと勘違いしたのだろうか…。
α以降はやっとジム・キャノンⅡをもらえ、切り払い、シールド防御の技能レベルが高くなる他、α外伝では貴重な精神コマンド「奇襲」を会得。
第2次α以降は奇襲自体が廃止されたが「加速」「応援」「期待」と言ったサポート系精神も覚え、小隊員としては悪くない位置に落ち着いた。
シナリオでも出番が増え、ウッソ・エヴィンらカサレリアの子供たちの良い兄貴分としての振る舞いを見せたり、原作では言いくるめられていたモンシアを逆に茶化し返すといったコミカルなシーンも多い。
仲間思いであるが良くも悪くも一般人…いや一般兵に近く、モーラという相棒もいるため、ツッコミ役や驚き役として使いやすいのだろう。
しかし能力値と地形適応の低さはどうしようもなく、2024年現在の最後の出演であった第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河へ~まで数値上はパッとしなかった。


ウィンキー時代は0083を出す際は「まずコウ、次にキース」という事が多かったが、α以降は「まずコウ、次にバニング」という方針になった為か、キースの出番は特に最近の作品では意外と少なかったりする。
原作では意外な強さを見せることもあったのでその辺りが再評価されることを祈るのみである。
性格「弱気」だけは今後も変わらなそうではあるが…。

Gジェネではチャップ・アデルを若干弱くした感じのステータス。但しいずれの値も一般兵よりは高く、イベントステージでは乗機がGMキャノンⅡなのでそれなりに戦力にはなる。

ギレンの野望シリーズではジオンの系譜から登場。
ステータスは他の値は低めだが射撃だけはなかなかの値になるので、GMキャノンⅡのような量産型ではなくガンキャノンやゼグ・ツヴァイ等間接射撃ができるワンオフ機に載せるのもあり。


【余談】

原作ではそのお調子者の性格でコウをおちょくるシーンが多かったが、士官学校時代は逆に無茶ばかりするコウに振り回されていたらしい。
しかし『REBELLION』で描写された士官学校時代のキース本人は、乗り捨てられたモビルスーツを前に子供のようにはしゃぐコウを見てやれやれという表情を浮かべるなどまんざらでもなかった模様。

ガンダムブレイカー4に登場するタオはメガネかつ連邦軍制服というアバターを使用しており、どことなくキースを彷彿とさせる外見をしている。
外見だけでなく中身も「主人公の相棒」「後方支援を得意とする」「お調子者で少し気弱な一面もある」と共通点が多い。
だがタオはSDガンダムのほうが好きだったり関西弁で喋るという決定的違いもあるが、アバターは若干意識したのかもしれない。







コウ、項目は絶えず追記するんだ。まごまごしていると修正しちまうぞ~!


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最終更新:2025年04月10日 07:53

*1 慣れ親しんだ基地の崩壊などの極限状態と初の実戦で疲弊し、乗機のザクF2は頭部を切り飛ばされていたため濃霧も相俟って視界不良、相手は一年戦争を戦ったベテランパイロット、基地では出撃直後に先輩パイロットのラバン・カークスが目の前で戦死したことに加え、二手に分かれて追従していた先輩パイロットのディック・アレンが奇襲を受けてコックピットを接射され戦死して孤立し動揺してしまうなど

*2 ニナの横にはモーラもいるが「ニナが踏まれないために用意した人質」等とも言われた。なお声を演じた山田氏もこのネタを認識しており「未だに踏めぇ〜〜〜〜〜!!って言われるし」とぼやいていた。

*3 能力的にはバーニィも匹敵するが、彼は自爆持ちという唯一無二の個性があるのか基本省かれている