登録日:2024/10/22 Tue 16:03:53
更新日:2025/04/10 Thu 14:12:23
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【概要】
地球連邦軍に所属するMSパイロット。
デラーズ・フリートが起こした
ガンダム試作2号機の
強奪事件の解決のため、アルビオンに配属される。
前述の通りバニングやモンシアと同じ「不死身の第四小隊」であり、主人公
コウ・ウラキやアルビオンクルーと衝突しながらも、最終的には「仲間」としてデラーズ紛争を戦い抜いた。
その後は
ティターンズに入隊したが、以後の消息は不明である。
後の世界ではモンシアっぽいのがいるのに残りの二人の姿が確認できないこと、そして何よりバニングの死によって「不死身」では無くなった事からおそらくは戦場で果てたと言われる事もあるが、定かではない。
正直に述べると地味な二人である。
最初から主人公たちの頼れる上官としての姿を見せながらも非業の死を遂げるバニングや、悪辣さやうるささで目立つモンシアに比べて印象は薄い。
だがこの2人を改めて見てみると単なるサブキャラでは片付けられない個性を持っていたりする。
【各キャラの紹介】
アルファ・A・ベイト
28歳。階級は中尉。小隊の中では最も外見と年齢の差異が少なく、一言で表すなら
アメリカ映画に出てくる不良空軍人と言ったキャラクター。
それを言えば第四小隊全員がそんな感じだが、彼は特にそのイメージが強い。
見た目は金髪の似合う、顎にある傷が特徴的なワイルドな男。
搭乗機体はエース用の機体である
ジム・カスタム。
MS操縦の腕前は優れているがどこか協調性が無く、女性整備士に手を出そうとしたり、モンシアが着艦装置に細工をした中で
新兵が無事に着艦できるかで賭けを行ったりとトラブルメーカーな一面もあった。
また傲慢なところがあり戦場で格下を相手にすると油断するという悪癖があり、そのせいでピンチに陥った事もある。
ただし彼以上に暴走気味のモンシアを制したり、前述の賭けでは
成功する方に賭けてたりと、不良ではあるが一線を
かなりギリギリであるが越えたりはしていない。
イメージ通りジョーク好きな一面もあるが、言葉を間違えて覚えてたりとどうにも締まらない印象を与える。
バニング死後は戦時昇進で大尉となり、MS隊の隊長として抜擢される。
消去法的ではあるが、実は
シーマ艦隊との戦闘の際に深追いしようとするモンシアを窘めたり、普段バカにしていた
チャック・キースを気遣ったりとその片鱗は見せていた。
また、モンシアやアデルと違い直接バニングの死を悼むシーンはなかったが、彼なりにバニングの事は思っていたのかトラブルメーカーな部分は鳴りを潜め、指揮官としての才能に開花する。
だが本質はあまり変わっておらず、相手をカモ扱いするジョークを飛ばすなど相変わらずであった。
…が、そのジョークを受けたオペレーターのシモンも気の利いた返しをしており、またしっかりとその「カモ」を落としていると、協調性が出てる上に自分の腕前に自信はありながらも油断はしないと少し成長した姿を見せた。
なお作中で妻がいると言及されたバニングやアデル、裏設定でガールフレンドがいるモンシアと違い
ベイトは最後まで独り身であった。
小隊じゃ一番の
イケメン…否、当時で言えばハンサムガイなのだが、やはりその軟派な性格がダメなのだろうか。
当時のアメリカ人像っぽく、広く浅くといえばらしいっちゃらしいが…。
また戸谷公次が演じたキャラを今村直樹が演じるのは、ガンダムシリーズでは
ガディ・キンゼーに続いて二人目である。
名前の由来はアルファベットからと思われる。
主なセリフ
「やるじゃねぇか、でっけぇ姉ちゃん。相棒をここまでされちゃ俺も黙ってられねぇな」「そう僻むなよ、モンシアには俺から言っといてやる。今度は姉ちゃんのケツも触ってやれってな」
モンシア共々、着任早々整備班とひと悶着を起こす。後者はそれを指摘するモーラに対してド直球のセクハラで挑発。当然怒った彼女に投げ飛ばされる。
「やったなスブタ!」
モーラに投げられた後の台詞で、モーラに「スベタだろ!」と速攻でツッコミ返される。ちなみにスベタとは顔の醜い女を罵るための、現代なら超問題な発言。
「さすが地元の野郎だぜ! おおっと!」
キンバライド鉱山基地の決死の攻撃に苦戦しつつもドムを蜂の巣にした際、中指をおっ立てながら軽口を叩いたが、直後に後ろから来たザクに機体の脚を破壊され行動不能になってしまう。
「まったく、メシ喰う暇もねえのかい!」「カモ料理でも自前で作るかいっ!」
ベイトを象徴するセリフ。度重なる出撃で休憩時間も取れない中で発されたジョーク混じりの自信の表れ。
この後、続けて「腹が減ったぞ」と愚痴るのだが、オペレーターのシモンからは「カモ料理は、いかがなさいました?」と軽口を返されている。
小説版ではそれに「オーブンを忘れた」と答えており、カモ(敵機)は落としている事が窺える。
チャップ・アデル
CV:幹本雄之
24歳。
ダンディズムなヒゲが印象的でそう見えないけど24歳、しかも既に妻帯者。いつ結婚した!?一年戦争時はこの面で20歳。
それはともかく階級は少尉…と、隊の中では一番の若輩者+階級が下。
更に本人は我の強い性格ではなく、また役割も長距離攻撃による支援という、キワモノ揃いの小隊の中ではとても地味な男。メキシコ系で若干肌が浅黒い。
搭乗機体も第4小隊で唯一
支援機の
ジム・キャノンⅡとなっている。
ではあるが上官であるベイトやモンシアに愚直に意見を述べ、特に後者には「学習能力がないのでしょうか」とまで言い放っている。
だのに2人が対等に接し、年齢や階級を笠に着て黙らせたりしない辺り、アデルもまた「不死身」を名乗るにふさわしい腕前なのだろう。
小隊随一の真面目な性格で、暴走しがちな上官たちのストッパーとなる事も多い。
他、新兵であるコウやキースにも優しくアドバイスをするなど、なんでコイツこの小隊にいるんだと思わずにはいられない誠実な人間。
女性関係もまた、その辺りが奔放な他の3人と違って妻一筋を貫き通す。
一方、コウの着陸の賭けに関しては彼だけは降りると発言。
何も知らない人間を賭けに使う卑劣さを嫌う実直さであるが、わざわざこう言うという事は逆に考えるとアデルもベイトたちのつまらない賭けに普段は参加しているとも取れる。
実際、着艦の賭けの前には賭けトランプもやっていたので、そういう遊びには付き合っていたと取れる。
普段は割と調子の良い性格なのだろうか。賭け自体も止めたりしないし。まあ当時はフラストレーション溜まりまくりで仮にも上官相手に言えなかったのだろうが。
戦場においても、ジオン憎しのモンシアや油断するベイトと違って敵を侮らず全力を尽くすなど、とかく一番「模範軍人」っぽい存在と言えよう。
まぁこの性格でこの小隊に居続ける辺り彼も別の意味で変人なのかもしれないが。
ちなみにCVを務める幹本は
不死身の第四小隊の声優陣で一番年上だったりする。(戸谷と同じ1948年生まれだが、誕生日は幹本の方が早い。ちなみに一番若いのが(ベイト代役の今村を除けば)バニング役の菅原正志。)
また
ホワイト・ディンゴのレオン・リーフェイ役も務めているが、真面目で忠実でありながらも言うべき事はしっかりという、アデルとの共通点がとても多いキャラとなっている。
主なセリフ
「あの人に学習機能はないんでしょうか?」
着任早々、女性をナンパし問題を起こすモンシアに対して。
小説版では「モビルスーツ以下だ」とダメ押しが追加されている。
「自分は降ります」
コウが無事に着陸できるか危険な賭けを行うモンシアとベイトに対して。
降りるのではなく止めて欲しい所だが、階級は彼らより下であり言って聞く二人ではないことも重々承知していたのだろう。
「キース落ち着け!突破されなければこちらの勝ちだ!」
アデルの性格を表す台詞。
シーマ艦隊の兵器を撃破するのではなく、防衛線さえ突破されなければ勝てると諭した台詞。
なおGジェネではキースにこの台詞を奪われる。
「コイツらはプロだ!今までの奴らじゃない!」
デラーズ・フリート本隊との戦闘時に。
実際、コウの
ビームライフル連射を避けまくったり、これまで軽口を叩きながら余裕を見せていたモンシアやベイトも必死にならざるを得ないほどの手練れである。
「行けウラキ!フルバーニアンなら!!」
ガトーによる核の発射を止めるためコウを一人先行させる。
無論、コウは必死に追いかけるのだが…。
実はこのときのコウは中尉に昇格しているため
アデルは上官を呼び捨てにしていたりする。
状況が状況なだけにコウもこれといって気にしなさそうで、その後もこれといって問題にならなかった。
【ゲームでの彼ら】
Gジェネでは常連。
ベイトは3人の中ではリーダー格なのとバニング亡き後戦時階級として大尉に昇進したことを評価されてか、モンシアと違って指揮が高めでパイロット能力も微妙に勝っていることが多い。
アデルはキャノンのパイロットだからか、回避が低めで射撃・守備型のことが多い。
たまに曹長に格下げを食らってたりする。
モンシア共々ステータスは並程度だが、弱いわけではないので機体さえ整えば第四小隊を組んで戦っていける。
但しGジェネでは機体性能がGMキャノンⅡ>>>GMカスタムぐらい差があるので、乗機の影響でイベントステージではアデルの方が戦力になるなんて言うシチュもしばしば発生する。とくにGジェネZEROではバニング搭乗のカスタムとアデルのGMキャノンⅡが宇宙適性B何に対し、モンシア達が乗るカスタムは適性がCなので中々戦場にたどり着けないという弊害も。
『NEO』では原作主人公のコウや上司のバニングが分岐での加入かつ扱いも地味なのに対して、ベイトら3人は最序盤で加入し会話も多く目立っている。
ベイドはバニングに少しだけ劣るぐらいの指揮官MSパイロットといったところだが、上記の通りコウやバニングが加入しないルートだと代わりに加入する
08MS小隊の面子の能力値が軒並み残念(特に
シローは成長の山が終盤なので全然強くならない)ため進め方次第では最終面まで現役で通用するし、何ならある程度育ったところで戦艦では経験値が稼ぎづらくなかなか育たないブライトに代わって艦長に抜擢するという手もあるので超強気時の中指おっ立てベイトを何度も見ることとなる。
モンシアやアデルも
ウッソや
プルといった覚醒値の高いパイロットが加入しだす終盤入口までなら十分通用する。
スーパーロボット大戦シリーズでは『0083』の参戦機会は多いが、この2人が出てきたのは
第2次スーパーロボット大戦α、
第3次αのみ。
この2作品は小隊制という独自のシステムがあった為とかくキャラクターの数が必要なので彼らのようなスーパーサブにも日が当たることとなった。
ちなみにアデルは劇中とは異なり正式に中尉へと格上げされている。
ゲッター2のパイロットにキャラが引っ張られてるのかベイトは原作よりも冷静な男として登場。
モンシアと一緒になってやんちゃしていた原作と違い、彼の言動に呆れることも多い。
一方でモンシアが2作分経過して完全に打ち解けている頃にようやく登場なので初登場時はガトーの事でナーバスになっているコウに突っかかってたりはしているが。
そんな彼の能力自体はちょっと低め。まぁ
ニュータイプやエースが揃う部隊では見劣りするのは仕方ないか。
しかし
精神コマンドは小隊員として優秀で移動力を上げる「加速」を最初から使える上に、
小隊全員に防御系、回避系の特殊能力を封じる効果を与える「直撃」まで習得するため、主力部隊に加えておくとかなり役に立つ。
ただし防御系の精神コマンドを持っていないため呆気なく落とされる事もあるので、防御性能の高い機体に乗せたいところ。
なお原作の「鴨料理」のくだりをアレンジした「くそ、腹が減ったぞ!」という戦闘台詞があるが、前後の脈絡がない為になんかハラペコキャラみたいになってるようにも見える。
アデルは原作とほぼ変わらない援護の鬼。
…と言いたいところだが、なぜかステータスの格闘と防御がやたら伸びる。逆に射撃の成長率が妙に悪い。
モルダかな?
回避が低いのが面倒で精神コマンド「鉄壁」をかけないと敵のALL兵器でピンチになりやすい。
余ったパーツで装甲を強化しておきたいところか。
デフォルトのジム・キャノンⅡでは彼の能力を持て余すので何か格闘が得意な機体に乗せたいところ。
競争率の高い
X2や入手の遅い
サイサリス、
トトゥガ等になってしまう上に第3次αとなると選択肢が更に減るのが辛いところだが。
精神コマンドは「補給」が嬉しいところである。
ギレンの野望シリーズでは、モンシアと同様に皆勤賞。
扱いや勢力の移動もほぼ同等だが、ベイト・アデル・モンシアはお互いに友好キャラとなっている。
3人セットで運用することで、より高い戦果を得られることだろう。
アクシズの脅威で追加された、シャア率いるネオ・ジオンにおいて、なんと
3人とも地球連邦軍に復帰している。
服装に関しても、ティターンズではなく連邦軍Verに戻っている。
何があったか不明だが、本来いないはずの面々が敵勢力にいるのでぎょっとさせられる。
と、ゲームに出るときは基本的に一緒の2人だったが、
機動戦士ガンダム アーセナルベースではベイトは出ているが
アデルが出てないと初めて格差がついた。
とはいえ、別にキャラが薄いからとかそういうわけではなく、ジム・キャノンⅡが実装されていない為にこうなったのだと思われる。同じ理由らしきものでコウとバニングがいるのにキースはいないことを考えても、今後の追加実装待ちと書いていいだろう。
【余談】
Xにて
アイドルマスター シャイニーカラーズ公式が「シャニアニかるた」チャレンジ!と称して「ち」の読み札を募集した際、
杉田智和が「チャップ・アデル!?ティターンズ入りしたの??」という単語をポストし「なんで「ち」でチャップ・アデルが出てくるんだよ」とツッコまれまくった。
意図した事か不明だが、アルファ=「A」、ベルナルド=「B」、チャップ=「C」と3人のファーストネームがちょうど「A、B、C」となる。
追記・修正は、第3次αで
ガンダム試作2号機とアトミック・バズーカの入手条件を満たしてからお願いします。
- アデルは一年戦争時二十歳では? -- 名無しさん (2024-10-22 16:58:40)
- スパロボだとニルファ、サルファにしか出てないの意外だった… -- 名無しさん (2024-10-22 18:43:22)
- ↑まあバニングさんとモンシアは常連だから、残り2人も…という思い込みにはなるよなぁ -- 名無しさん (2024-10-22 18:51:30)
- 隊長含めて第四小隊でまとめてよくね? -- 名無しさん (2024-10-22 18:52:20)
- こんな感じでアポリー・ベイとロベルトも欲しいな -- 名無しさん (2024-10-22 19:08:52)
- ↑3 実はモンシアもまともに出番あったのαシリーズくらいなんだけど、キャラが濃すぎるからなぁ… -- 名無しさん (2024-10-22 19:13:51)
- アデルだってヒゲを剃れば24歳に……たぶん見えんわ -- 名無しさん (2024-10-22 19:49:00)
- ベイトはGジェネとスパロボでキャラデザが別物すぎてそこが違和感。 -- 名無しさん (2024-10-22 21:40:30)
- ↑3 初登場の第三次だと1話分だけのゲストだもんなあ。しかも機体はジムカスでなくてネモ -- 名無しさん (2024-10-22 22:43:24)
- カモ料理の件は確かにジョークなんだけど、それに対してアルビオンのオペレータもジョークで返してくれるのでやっと打ち解けたって描写でもあるんだよね -- 名無しさん (2024-10-22 23:37:00)
- ↑9小隊システムが導入された作品は脇役も引っ張ってこられることが多い -- 名無しさん (2024-10-23 09:43:47)
- スパロボでバニングたちと組んで「不死身の第4小隊」で編成した人も多いはず。 -- 名無しさん (2024-10-23 12:28:32)
- ↑3 その相手も序盤で不満ぼやいてたシモンなのもポイント高いところ -- 名無しさん (2024-10-23 16:16:09)
- 2人の性格を考えるとティターンズに行っても(一部の隊員みたいに)高圧的に振る舞うことはないだろうな。後付けといってしまえばそれまでだけど、ティターンズ以後の消息がわからないって軍人として大過がなかったってことだろうし。 -- 名無しさん (2024-10-23 21:19:30)
- 初GジェネはZEROだった自分は(ジムカスタムがバニングを除いてしょっぱいから)ベイドやモンシアよりもGMキャノンⅡのアデルのほうが使えたイメージ -- 名無しさん (2024-10-24 12:24:48)
- 上でも言われてますけど第四小隊でまとめてバニングとモンシアは個別項目に誘導とかの方がいいのではないでしょうか? -- 名無しさん (2024-10-24 13:14:23)
- ↑失礼しました、バニング大尉の項目無いんですね・・・ -- 名無しさん (2024-10-24 13:17:11)
- A.O.Zの時代にはこの2人はどうなったんだろう モンシアは落ちぶれていたが -- 名無しさん (2024-10-24 13:51:15)
- ↑アデルは奥さんを放ってはおけないだろうし、元より実直な人柄だから自分から出頭してそうではある -- 名無しさん (2024-10-24 21:21:15)
- ↑PS時代のGジェネって機動値自体が存在しないから、ジム・カスタムはジムキャ2の下位互換だったししゃーない -- 名無しさん (2024-10-24 22:15:55)
- ↑3 死んでたりしてね。リベリオンの続編とかでもティターンズは邪魔なこいつら始末したい感じだったし、死地に放り投げまくられてたのでは。代名詞の「不死身」もバニングが死んでるから外れてるし、この手の代名詞が外れた連中はあっさり死ぬってアニメとかじゃありがちだし -- 名無しさん (2024-11-09 18:30:12)
- ↑何なら家族のために投降したけどティターンズに恨みのある連中からリンチにあった・・・とかでもおかしくない。外伝でモンシアが落ちぶれていたのも二人の凄惨な最期を見届けたからかもしれない。 -- 名無しさん (2024-11-17 21:01:10)
最終更新:2025年04月10日 14:12