本気グループ(君のことが大大大大大好きな100人の彼女)

登録日:2025/02/16 Sun 04:33:15
更新日:2025/06/06 Fri 14:57:45
所要時間本気なら10秒約 10 分で読めます





「妥協したら殺す」

「「「「ハッ!!」」」」



本気グループとは、漫画作品『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』内に登場する架空の企業である。
初登場は第77話。


◆概要

ヒロインの一人、須藤育の遠い血縁*1が経営する企業グループ。
「提供する全品質を本気で」をモットーとしているが、朝礼会と思しき場面で上司が「妥協したら殺す」などというゲルショッカーのような訓示を平然と発しており、
それに対して社員もまた一切の躊躇なく是の意思で返答するなど本気度合いが尋常ではない。彼らのセリフも太文字かつ叫んでいる吹き出しで表現されている。

登場する社員はサングラスを装備していることが多く、悪の秘密結社のような雰囲気を醸し出しているが一応は表立って経営し公にも存在を知られた一般企業である。
日用品等の製造にレジャー施設やイベントの運営、飲食店へのメニュー提供など手掛ける業務は幅広い。また「本気宗(本気寺)」という宗教法人にも関わりがある。
しかしその尽くがトンデモ技術や加減知らずの苛烈さを伴うイカれた内容であり、彼らのいう「本気」とは「バグる・茹だる・常軌逸してる」という意味に他ならない。

製造する物品には違法薬物じみた効能や副作用を伴うものも少なくなく、薬膳楠莉製の薬にも匹敵する危険性を有する。
レジャー施設などはアトラクションという領域を遥かに凌駕し、バトル漫画の修行場かトラップ満載のダンジョンといった有り様。
死人が出ないのが不思議なレベルだが、一応デタラメな技術を活かした安全策なども用意されている模様。
恋太郎彼女(ヒロイン)らと直接関わらない部分でも全般的に狂気が漂う『100カノ』の世界だがその中でも一際異彩を放つ存在といえる。

このように社是も社員も商品もぶっ壊れた紛うことなき変態企業であり作中屈指のトラブル要員だが、根本的な姿勢はお客様第一。
品質に対する異常な本気具合も顧客を心から多の死……もとい楽しませ満足させようという思いから。
作中ではとあるアトラクションが裏技じみた方法で攻略されかけた際、裏方を担当していた社員が
「これではお客様に本気のサービスを提供できているとは言えない…!!」と焦りを露わにしていた*2
言うなればアンブレラキサラギSCPの要注意団体のような技術力と熱意を持った集団が本気で社会貢献を行った結果である……のだろうか?


◆恋太郎ファミリーとの関わり

作中ではファミリー総出、あるいは少数のヒロイン達が本気グループの手掛けた施設に赴くといった形で登場することが多い。
当然ながらその度に大小様々なトラブルを引き起こし、登場回はもれなくリアリティラインを更に一歩踏み越えたトンチキ展開となる。普段から?それはそう
超人的な身体能力や特異な感性の持ち主であるファミリーメンバーでも対処は容易ではなく、危機的な状況に陥ることもしばしば。
彼氏力のブーストがかかった恋太郎が知恵を絞り、決死の行動に出てかろうじて状況を好転させるレベルであり、しかしその上で全滅しかけたことさえある。

いじめっ子や不良、ガチ悪党に果ては悪神などファミリーに敵対する存在も少なからず登場する本作であるが、
敵意も悪意もないにも関わらずそれらに匹敵、あるいは凌駕する被害をもたらす最大級の障害
複数回の接触を経てファミリーからも要注意対象と認識されている。その割には無警戒に施設やイベントを利用しているが

グループ経営者の遠い血縁*3。彼女のドM根性は後天的に培われたものではあるが、この事実により生来の素質である可能性も示唆された。
その性癖と頑強さでグループ提供の極悪アトラクションも単純な肉体的負荷をもたらすものに限っては嬉々として享受している。「キッツ…!!♥」
しかし欲望や快楽を暴走させ中毒や死に至らしめるタイプのサービスに対しては他メンバーと同様の被害を受けており、無敵と称される彼女の弱点の一つとなっている。

単体で起こすトラブルとしては本気グループに匹敵する本作のトラブル要員。
もしも彼女がグループに入社したならば本気サービスという名のさらなる災厄が世界にもたらされることは想像に難くない。
劇薬をも摂取可能な薬物耐性で一部の本気グループ製商品も無効化可能。しかし上記の育をも下したサービスには同様に敗北を喫した。

別の彼女と2人だけで本気グループ絡みの施設に赴くことが数度あり、185話時点では最も多くグループと関わっている彼女(ヒロイン)
ファミリー屈指の忍耐力を誇る彼女であるが、弱点である冷水責めによりダメージを受けることも多い。
一緒に施設へ赴いた彼女仲間とは共に危機を乗り越えることで絆を深めている。

一部のファミリーメンバーで本気グループ絡みの施設を複数回訪れており、第189話でグループに関わった回数が芽衣に並んだ。
ちなみに本気グループが最初に登場した時点において最新の彼女(ヒロイン)であった。
高い身体能力に加えて薬物耐性も有しており、グループのイカレっぷりにもある程度は対応できている部類。
なお「グループ」という単語を理解していないため、社名については「本気…(ぐる)…??」ある意味的を射ているが曖昧な認識。

本気グループのもたらすトラブルに本気の彼女愛で立ち向かう恋愛モンスター。
彼女たちに害をなす者には鬼神のごとき殺意を向ける彼であるが、本気グループそのものには悪感情を見せたことはない。
向こうに悪意や敵意がないためか、一応自分たちの意思でイベントや施設を訪れているという自覚ゆえか。
あるいは状況が危機的すぎて対処に全力を注がざるをえないためかもしれない。


◆商品・設備一覧

  • 本気温泉(登場:第77話)
作中で最初に登場した本気グループ運営の施設。恋太郎ファミリーが訪れたのは試験的な営業(プレオープン)の貸切招待という形。
……よって一般向けの調整が完全ではないためか、後に登場する施設より加減や安全策が機能していない印象がある。
後述するもののほか、本気ジェットバスや本気ジャグジー、本気打たせ湯といった水圧で身動きが取れなくなるレベルの設備が目白押し。
本気グループの脅威を最初に知らしめたファミリーの難敵*4

  • 本気ボディソープ(登場:第77話)
作中で最初に登場した本気グループ製品。「本気温泉」の備品であり、一般販売されているかは不明。されててたまるか
ワンプッシュで周辺を埋め尽くし、一寸先も見えない泡まみれにするほどの本気の泡立ちを誇る。
その泡が増殖する勢いは複数人をたやすく呑み込み押し流すほど。恋太郎ファミリーもたまらず分断された。

  • 本気シャワー(登場:第77話)
「本気温泉」の設備の一部。ヘッドに「本気シャワー」と表記されている。
ハンドルを一捻りすれば常人では痛みでとても浴びていられない、ウォーターカッターのような本気の水圧が噴き出す。
当然ながらホースの暴れる勢いも尋常でなく山女の怪力でかろうじて抑え込めた。
上記の本気ボディソープを流すための威力と思われるが、併用すればただのダブル厄災である。

  • 本気豊乳の湯(登場:第77話)
「本気温泉」の設備の一部。利用者に最も原理不明(トンチキ)非現実的(オカルト)な影響をもたらす。
その効能は、入っている間のみ胸部が異常に成長するというもの。具体的には唐音(A寄りのB)が羽香里(G)とほぼ同等になる胸囲もとい脅威の膨張率。
なお元々ホルスタイン級の者が浸かると成人向け作品でもそうそう見ないレベルの超乳となる。
湯船から出れば瞬時に元のサイズに戻り、出入りによる後遺症などは皆無。他の設備と違って脱出するのに物理的な障害もなく、比較的に害は少ない部類。
しかし元がペンペン草レベルの者にとって成長した胸部への未練は捨てがたく、唐音は「一生ここから出ない」とまで言い放った。

  • 本気極楽の湯(登場:第77話)
「本気温泉」の設備の一部。これまでのあらゆる設備・製品と比較してなお最も凶悪な本気っぷりを誇る。
浸かった者はあまりの心地よさに文字通り極楽へと旅立ってしまう。有り体にいえば魂が抜けて本当に死ぬ
あくまで純粋な心地よさによる効能のためか、心身の剛健さや薬物耐性といったものは何の意味も持たず貫通する上に、
外見は普通のお風呂のため入った直後は危険性に気付けないのも厄介さを跳ね上げている。もはや遅効性の猛毒だろこれ
他の設備で疲弊した恋太郎ファミリーもつい無防備に浸かってしまい、そのままなす術なく全滅しかけた。
パパ里が天国の門でガードしてくれたためにかろうじて事なきを得た

  • 本気寺(登場:第89話)
「本気宗」という宗派に属する寺院。本尊はガリガリの体で滝行をする様を模した仏像*5
本気グループ主催による一泊二日の修行体験という形で一般にも門戸を開いている。
修行内容は苛烈を極め、最終行程に至ってはギリ死なない水温の滝に6時間打たれ続ける*6という某異常者集団並の過酷さ。
育と芽衣が参加した際はにこやかな笑顔でハートマン軍曹ばりの辛辣な罵声を浴びせかける老僧侶が監督した。
あまりの過酷さゆえに修行体験を単独で突破したのはただ一人。育と芽衣は力を合わせ2人での合格を勝ち取った。
修行の途中リタイアも可能だったり、老僧侶も口こそ悪いが育と芽衣が2人で支え合った上での合格を認めるという理解ある人物だったりと、
本気グループ関連の施設としてはまともな部類。

  • 本気こどもビール(登場:第98話、109話)
飲むとマジで酔ったような気分になるノンアルコール飲料。もちろん未成年が摂取しても合法。
恋太郎らの住まう梳杉(すきすぎ)町を敵視する木雷杉(きらいすぎ)町長が町内対抗運動会で悪用。
梳杉町選手の飲み物に仕込まれ、恋太郎ファミリー以外の女子選手はべろべろになってしまった。
その後、百八加入の歓迎会を兼ねた“飲み会ごっこ”で使われようとしたが、出版業界の大いなる存在によって阻止される。
ファミリーが能動的に利用しようとした珍しい本気グループ製品。

  • 本気!やみつきキャベツ(登場:第106話)
本気グループ直営ではない一般的な焼肉店に提供されたトラップメニュー。キャベ→シャブ
一口食べれば文字通りの「病みつき」になり、他の飲食物への関心が消え、少しでも食べるのを止めると即座に禁断症状が現れる。
そして最終的には他者から力尽くで強奪してでもキャベツだけを求めるようになる即効性と中毒性を誇る。
一応品書きに本気グループ提供であることの注意は記されているが、恋太郎ファミリーは気付かずに注文してしまった。
もっとデカデカと書け……と言いたくなるが、食べ放題の店が仕入れている辺りおそらく確信犯
単なる危険であればむしろ強固になるファミリーの絆にすらキャベツの奪い合いという形でヒビを入れ、当然のように薬物耐性すら平然と貫通。
恋太郎の言葉さえ一時は耳に入らなくするなど精神的な支配力は絶大であり、あわやファミリー崩壊という最大級の危機をもたらしている。
恋太郎も試行錯誤の末にキャベツ中毒よりも重篤なキス中毒を誘発させることでかろうじて危機を脱した……脱した?
アニメ2期18話Cパートの焼肉屋のシーンでこれらしいメニューが…?

  • 本気クッション(登場:128話)
生き残り制(サバイバル)アスレチックテーマパーク「フォールキッズ」のステージを構成するクッション。キャッチフレーズは「どんな衝撃もぶっ殺す」
脱落者は容赦なく物理的に落とされるアトラクションの安全策として採用されている。某戦車アニメの特殊カーボン的なアレ。
珍しく単体では危険性のない本気グループ製品。

  • 本気寝かしつけアロマ(登場:128話)
フォールキッズのステージギミックに利用されたアロマ。キャッチフレーズは「どんなガキもぶち寝かす」
一応アロマという括りのためか、楠莉やヤクの薬品耐性を貫通するほどの強度はなく完全に無効化されていた。
もたらす眠り自体は安らかなもののようで、後に楠莉の作った悪夢を見る副作用付き睡眠薬よりはまっとうな代物。

  • 本気サウナ&水風呂(登場:185話)
温泉施設「スーパースパ パスパスパパス」に提供されたコラボ設備。キャッチフレーズは「交代浴を無限に繰り返し本気ととのい*7をめざそう!」。
芽衣とエイラが親交を深めるために訪れ、二人が互いの想いを吐露し絆を強めるきっかけとなった。
灼熱のサウナと水面に氷が浮いた水温-10℃の水風呂にエイラは絶叫し、芽衣は開眼するほどのダメージを受け、ついには魂が抜け出るもののかろうじて生還する。


  • 本気スポドリ(登場:アニメ版ヒロインビジュアル「須藤育」)
育のファミリー加入を記念して書き下ろされたイラスト。
青く澄んだ海と空をバックにした爽やかなイラストだが、その手にしれっと握られていた商品がこの本気スポドリ。
元がスポーツドリンクであることを考えると疲労回復や栄養補給といった真っ当な効能だと思われるが、詳細は不明。

  • アニメ『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』
キャラとネタがギチギチ~♥に詰まった原作ゆえに、制作発表時には期待と不安、双方の声が大きかった。
結果お出しされたものはテンポやキャラの魅力をクォリックォリに再現し、尋常ならざる原作理解度のアニオリまで備えた想像を超えた一品であった。
原作既読勢も驚くこだわりっぷりが披露される度に、「スタッフは本気グループ」といった類の感想が飛び交うのがもはや定番となりつつある。
アニメ2期までの範囲では本気グループは未登場であり、製作委員会の名称は「君のことが大大大大大好きな製作委員会」である。


本気の追記と妥協なき修正をよろしくお願いします。


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  • 育を入社させてはいけない
  • 花園家と提携させてはいけない
  • 架空の企業
  • 地獄への道は善意で舗装されている
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最終更新:2025年06月06日 14:57

*1 育当人は自身との繋がりは知らない

*2 その結果より苛烈なハードモードを仕掛けているが

*3 育「ケツ?」 唐音「言ってねーよ」

*4 一応レジャー施設である

*5 苦行中の釈尊を模したやせ細った体の仏像は実在する

*6 ただし過酷すぎるので2日間のうち1日でも達成すれば合格

*7 別名:死

*8 ※オフ…それはすなわち本気ではないということ…

*9 ※男女で分かれたまともなお風呂

*10 特別注文の品に対して本気グループが手心を加えたというのは100%あり得ないため、本気エアバッグが真っ当な製品となった理由は不明。「あらゆる危険から本気で守る」性能を追求した結果として余計な機能すらカットされたのだろうか?