クローラー(遊戯王OCG)

登録日:2025/05/29 (木曜日) 20:08:32
更新日:2025/06/01 Sun 17:09:15NEW!
所要時間:約 15 分で読めます




クローラーとは、遊戯王OCGに登場するカードカテゴリの一つ。


【概要】

初出はCIRCUIT BREAKで、同期にはオルターガイストメタファイズが存在する。

属するモンスターは地属性昆虫族で統一されており、下級モンスターはさらにレベル2のリバースモンスターで統一されている。
見た目は蟲というよりロボっぽいが、実際にこいつらはロボでもあり虫でもある半機械の生き物で、俗に言う「機械生命体」と呼ばれる存在。
星杯に誘われし者》のフレーバーテキストでは「機怪蟲」と書いて「クローラー」とルビが振られている。

10期に展開されていた星遺物ストーリーに登場するテーマの一つで、ジャックナイツによって生み出された尖兵である。
人間が作り出したものに集まり破壊する習性をもっており、人類はその脅威から逃げ惑い、隠れ住むことを余儀なくされてきた。

しかしストーリーの中で《星杯に選ばれし者》ことアウラムがジャックナイツの意思を引き継いだことでクローラーもそのままアウラムの制御下に入り、人類の敵から一転して共に戦う仲間となった。

属するモンスターのモンスター名は基本的に神経に関する単語からとられている。


【関連カード】

クローラーに属する下級モンスターとリンクモンスターはそれぞれ共通して以下の効果を持っている。

下級モンスター
(2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。
(同名カード)以外の「クローラー」モンスター2体をデッキから裏側守備表示で特殊召喚する
(同名カードは1枚まで)。

リンクモンスター
(2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合、または戦闘で破壊された場合、
自分の墓地の「クローラー」モンスター2体を対象として発動できる(同名カードは1枚まで)。
そのモンスターを裏側守備表示で特殊召喚する。

この効果によって潰せば潰すほどわらわらと湧いて出てくる、まさに蟲のような増殖を見せるテーマであり、これに加えてリバースとリンク召喚を駆使して戦うのが基本戦術となる。

ただ、下級効果モンスターの共通効果が有効なのは表側表示で相手に除去された時限定なので、能動的な発動は難しく、裏側守備表示を多用するリバース効果との相性もあまりよくない。
いずれのモンスターも基本ステータスが控えめなので、最初から表側表示にしていても普通に戦闘破壊されるだけで終わってしまいがち。
基本的には共通効果の発動にはあまり期待せず、表側表示時限定の効果除去耐性があるという程度に考えておくのがベターだろう。

以下、共通効果は省略して記載する。

下級モンスター

  • 《クローラー・スパイン》
リバース・効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻 300/守2100
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリバースした場合、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。
(2):(共通効果)
丸い体にモノアイ型の目(センサー)、そして鋭い刃のような四本脚を持つ機怪蟲。このモノアイは後述する他の種にも必ずある。
由来は「樹状突起スパイン」。神経細胞から伸びる小さなトゲ。
様々な神経へ興奮性シナプスを送り込む器官で、これらが働くことで神経活動が活発化する。

モンスター1体を選択して破壊というシンプルな除去効果を持つ。
《人喰い虫》とは種族、属性、レベルが同じかつ同様の効果を内蔵しており、ステータスの高さや受けられるサポートの量を鑑みればほぼ上位互換と言える。

守備力が2100とそこそこ高いため、セットして壁にしつつ除去効果を狙うこともできる。

  • 《クローラー・アクソン》
リバース・効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻 500/守1800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリバースした場合、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
(2):(共通効果)
どことなくウサギなどの獣を思わせる形状をとった機怪蟲。
由来は「軸索」。神経細胞をつなぐ糸のようなもので、信号伝達を司る。

モンスター破壊のスパインに対してこちらは魔法・罠の除去。
クローラーの中では魔法・罠に対抗できる数少ないカードの一つだが、リバース特有の発動の遅さがネック。

  • 《クローラー・グリア》
リバース・効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻 700/守1500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリバースした場合に発動できる。
自分の手札・墓地から「クローラー・グリア」以外の「クローラー」モンスター1体を選んで
表側攻撃表示または裏側守備表示で特殊召喚する。
(2):(共通効果)
鎖のような尾を持つ、細長い機怪蟲。
由来は「グリア細胞」。神経を構成する要素のうち、大半の部分はこれで出来ているとされる。

リバース時に手札か墓地からクローラーモンスターをリクルートできる。
攻撃表示か裏守備表示かを選べるため、裏守備表示で出してリバース効果を狙うこともリンクモンスターを蘇生して展開や攻撃に繋げることもできる優秀な効果。

  • 《クローラー・レセプター》
リバース・効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻 900/守1200
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリバースした場合に発動できる。
デッキから「クローラー」モンスター1体を手札に加える。
(2):(共通効果)
翼を広げて空を飛ぶ機怪蟲。
由来は「受容体」。樹状突起スパインのような入力を司る細胞から送られた信号を受け取る器官。

デッキからクローラーをサーチするシンプルなサーチ効果。
特に《クローラー・ソゥマ》をサーチすればソゥマを特殊召喚してさらなる展開へと繋げることができるので相性がいい。

  • 《クローラー・ランヴィエ》
リバース・効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻1100/守 900
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリバースした場合、自分の墓地の「クローラー」モンスターを2体まで対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
(2):(共通効果)
蜘蛛、あるいはダニに近い形状をした機怪蟲。前面にシールドマシン*1のような器官があり、これで地中を高速で掘り進んで移動する姿が描かれている。
由来は「ランヴィエ絞輪」。軸索を覆う髄鞘という皮に対し、一定間隔で生じている隙間のようなもの。

効果によって墓地のクローラーを回収することができ、リンクモンスターあたりを戻して使いまわしたりできる。

  • 《クローラー・デンドライト》
リバース・効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻1300/守 600
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリバースした場合に発動できる。
デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
(2):(共通効果)
細い四本脚と巨大な上半身を持つ、ゴーレムのような出で立ちの機怪蟲。
由来は「樹状突起」。ニューロン細胞から伸びる木の枝のような部位で、先述のスパインもこれに含まれる。

リバース版《おろかな埋葬》。
地味に墓地に送るモンスターに制約が無いため、クローラー以外のカードを落として利用することもできる。


上級モンスター

  • 《クローラー・ソゥマ》
効果モンスター
星6/地属性/昆虫族/攻2000/守2500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、対象のモンスターを裏側守備表示にする。
このターン、対象のモンスターは表示形式を変更できない。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
このカードのレベルを2つまたは4つ下げ、レベルの合計が下げた分と同じになるように、
自分の手札・デッキ・墓地から「クローラー」モンスターを選んで
表側守備表示か裏側守備表示で特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
異形だらけの機怪蟲には珍しく、スマートな人型をした個体。というよりも、その風貌から確実に特殊な出自を持っているであろう存在。
由来は「細胞体」。細胞核を内包する部位で、ここからスパインや軸索などが伸びている。

POWER OF THE ELEMENTSにて追加された新モンスター。
メインデッキに入るクローラーモンスターでは唯一の非リバースモンスターとなっている。

自分フィールドのモンスター1体を裏守備表示にして自己SSが可能、さらに自身のレベルを下げることでクローラーを複数体展開可能という非常に強力なモンスター。
そこからリンクモンスターに繋げてもよし、ランク2のエクシーズを狙ってもよしとクローラーの展開力に大きく貢献してくれる。

上でほぼ人型と書いたが、見た目はぶっちゃけると「クローラー版の《蒼穹の機界騎士》」としか言いようがなく、胸部にはジャックナイツの紋章が輝いている。ステータスも全く同じ。
そのため、アウラムに力を託して消滅した彼が本編終盤~終了後にクローラーとして復活したものと考えるのが妥当だろう。発光体も青いため、もしかすると蒼穹の機界騎士本人の自我も引き継がれている可能性も高い。

  • 《星遺物-『星鎧』》
効果モンスター
星7/闇属性/機械族/攻2500/守2500
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):モンスターが反転召喚に成功した時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「星遺物」カード1枚を手札に加える。
(3):通常召喚したこのカードが存在する場合、
EXデッキから特殊召喚された相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターとこのカードを持ち主の手札に戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。
星遺物の1つで、明確な名称指定はないものの設定上はクローラーに対応している。

反転召喚成功時に特殊召喚が可能だが、昨今の高速化した環境ではリバースモンスターの多いクローラーであっても反転召喚できる場面が少なく、自身の効果で特殊召喚できる機会はほとんどない。
特殊召喚できれば星遺物魔法罠をサーチしてデッキの安定性を高めつつ、クローラーたちの低いステータスや展開力を補助できるのだが、少々噛み合っていないのが残念なところ。
星遺物のサーチ効果は通常召喚でも発動し、通常召喚ならばバウンス効果が使えるようになるが、クローラーで出すなら《クローラー・ソゥマ》を併用しないとリリースが確保しづらく、コストに沿った性能とも言い難い。

クローラーを意識したカードではあるものの、それ以外のテーマで採用するほうが扱いやすいかもしれない。

  • 機怪神(デウス)エクスクローラー》
リバース・効果モンスター
星9/地属性/昆虫族/攻2000/守3000
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):裏側表示のこのモンスターを対象とする魔法・罠・モンスターの効果を相手が発動した時、
このカードを表側守備表示にして発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(2):リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手フィールドのモンスターが発動した効果は無効化される。
(3):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードとは元々の種族・属性が異なる
レベル9モンスター1体をデッキから手札に加える。
リースがほぼ全ての機怪蟲を集結させ、一つに融合させたもの。そして機怪蟲という存在の本当の姿にして本来の目的を遂行する形態。
機怪蟲の正体は世界を再創造するシステム、《星神器デミウルギア》の制御装置。リースはこれらとの一体化によって神になろうとしている。
名の由来は神経細胞ではなく「デウス・エクス・マキナ」のもじりだが、全体的なシルエットが脳髄+延髄に似ているため、神経側のモチーフはおそらくこちらだろう。

クローラーデッキを相手するにあたって最も警戒しなければならないモンスター。
レベル9かつ自己SS効果を持たないため出しにくいように見えるが、下級クローラーたちの共通効果のおかげで出すのは比較的容易であり、むしろこいつの存在のおかげで下級クローラーたちを下手に除去できないという厄介な存在。

裏側表示の状態で相手のカードの効果の対象にされるとリバースしてその効果を無効化する効果と、リバース後に限り相手フィールドのモンスターの効果を無効にする効果を持つ。
一見すると《スキルドレイン》と同じような効果に思えるが、あちらとは異なりフィールドで効果を発動してしまうとその後に墓地や手札に戻しても効果は無効化されてしまう。例えば、《スターダスト・ドラゴン》はスキドレ下でも効果を発揮できるが、エクスクローラーの場合はそれも無効化できる。
ただし無効化できるのはあくまで発動した効果のみであり、破壊耐性などの発動しない効果に対して無力であることには注意。

戦闘・効果で破壊されるとデッキから種族・属性の異なるレベル9モンスター1体をサーチすることができる。
対応するモンスターはクローラーには存在しないため使用する場合はテーマ外のモンスターをデッキに入れる必要があり、種族・属性が異なるという性質上かなりノイズになってしまうので無いものとして割り切ってしまうのもアリ。
サーチ対象としては除去札として強力な《雷撃壊獣サンダー・ザ・キング》、《機巧蹄-天迦久御雷》あたりか。


リンクモンスター

  • 《エクスクローラー・クオリアーク》
リンク・効果モンスター
リンク2/地属性/昆虫族/攻2000
【リンクマーカー:左下/右下】
「クローラー」モンスター2体
(1):自分フィールドの「クローラー」モンスターの数によって以下を適用する。
●2体以上:自分フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
●4体以上:相手はバトルフェイズ中に効果を発動できない。
●6体以上:自分のモンスターは直接攻撃できる。
(2):(共通効果)
リング状の部位を持つ、大蜘蛛のような機怪蟲。
由来は「感覚質」。脳が生じた様々な信号によって生まれる情動そのものを指し、脳を持つ生物の中でも自我や感情を備える存在はこれらが強く発達している。
人によって好き嫌いや性格が分かれるのも、クオリアが生じる情動に差異があるからだという。

クローラーを並べるほど全体が強くなる司令塔的存在で、クローラーのリンクモンスターの中では唯一リンクマーカーが下方向を向いており、EXモンスターゾーンに出しても邪魔にならない。
他のクローラーリンクモンスターと違って効果適用先がリンク先に限らないので、クローラーを主軸にするデッキならばL召喚時は基本的にこれを最初にL召喚することになるだろう。
最大の売りである全モンスターの直接攻撃付与もEXモンスターゾーンにこれを出す形でなければ達成は難しい。

  • 《エクスクローラー・シナプシス》
リンク・効果モンスター
リンク2/地属性/昆虫族/攻1800
【リンクマーカー:左/右】
地属性モンスター2体
(1):このカードのリンク先の「クローラー」モンスターは戦闘では破壊されず、
攻撃力・守備力が300アップし、1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。
(2):(共通効果)
《クローラー・スパイン》を全体的に大型化したような姿の機怪蟲。
由来は「シナプス」。神経同士の情報伝達時に一時的に形成される接続を指し、物理的なものや電気信号を飛ばし合うものと、様々な形式を持つ。

リンク先のクローラーモンスターに戦闘破壊耐性と二回攻撃、300のパンプアップ効果を付与する。
しかしクローラーは全体的に打点が乏しいため300程度の強化では戦闘での活躍は期待できず、リンクマーカーも左右に一つずつと使いづらいのがネック。また、シナプシス本体には影響が無いのも地味に厳しい。

  • 《エクスクローラー・ニューロゴス》
リンク・効果モンスター
リンク2/地属性/昆虫族/攻1900
【リンクマーカー:左/右】
昆虫族モンスター2体
(1):このカードのリンク先の「クローラー」モンスターは戦闘では破壊されず、
攻撃力・守備力が300アップし、相手モンスターと戦闘を行う場合、相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
(2):(共通効果)
ムカデ、あるいは龍を思わせる姿をした巨大ワームの機怪蟲。
由来は「ニューロン」。脳神経を構築する細胞で、思考などを司る重要なもの。電卓、カードデータベース、デッキ登録機能を持つコナミ公式の便利アプリではない。

上記のシナプシスと似た効果を持ち、リンクマーカーも同じで運用方法もだいたい同じだが、こちらは二回攻撃の代わりに戦闘ダメージを倍にする効果を付与する。


魔法・罠

  • 《星遺物に差す影》
フィールド魔法
(1):フィールドの「クローラー」モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
手札からレベル2以下の昆虫族モンスター1体を表側守備表示または裏側守備表示で特殊召喚する。
(3):自分のリバースモンスターが相手モンスターとの戦闘で破壊された時に発動できる。
その相手モンスターを墓地へ送る。
星鎧の中よりうじゃうじゃと湧き出る機怪蟲の大群。集合体恐怖症には鳥肌もの
まさしく魑魅魍魎の百鬼夜行たる様相。

クローラーの全体強化に加え、手札からレベル2以下の昆虫族モンスターを特殊召喚して展開に繋げることができる。
特殊召喚効果はクローラー以外でも使用可能かつレベル1のモンスターも特殊召喚できるため、クローラー以外の昆虫族デッキでも使用が可能。

また、リバースモンスターが戦闘によって破壊された際に相手モンスターを道連れにする効果も持っており、相手の攻撃を牽制できるほか、こちらから自爆特攻して能動的に除去を狙うこともできる。
特にクローラーのリンクモンスターは戦闘で破壊された際にも共通効果で後続を呼べるのでいざという時のために覚えておくといいだろう。

  • 《星遺物の醒存》
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分のデッキの上からカードを5枚めくる。
その中に「クローラー」モンスターまたは「星遺物」カードがあった場合、
その内の1枚を選んで手札に加え、残りのカードは全て墓地へ送る。
無かった場合、めくったカードを全てデッキに戻す。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分はリンクモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
大きな戦いと悲劇を経て数年、アウラムとギルスが袂を分かち、いずれぶつかり合うであろう頃。
苔むした機怪蟲達の残骸の中で、一体の《クローラー・スパイン》が再び目を覚ました。

デッキの上からカードをめくってその中からサーチという安定感に欠ける効果だが、うまくいくとサーチと墓地肥やしを同時に行うことができる。
使用後はリンクモンスターしかEXデッキから出せなくなってしまうため、リンク以外のモンスターを使用する場合はタイミングに注意する必要がある。

  • 《クローラー・パラディオン》
永続罠
(1):このカードは発動後、効果モンスター(昆虫族・地・星2・攻300/守2100)となり、
モンスターゾーンに特殊召喚する。
このカードは罠カードとしても扱う。
(2):このカードの効果でこのカードがリンクモンスターの
リンク先への特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「星遺物」カード1枚を手札に加える。
2025年現在において唯一のクローラー名称持ち罠カード。同時に「パラディオン」にも属する存在。

罠モンスターとして特殊召喚が可能で、リンク先に特殊召喚できれば星遺物カードをサーチできる。
クローラー関連のサポートカードは軒並み星遺物名称を持っているため便利ではあるのだが、如何せん罠カードかつリンクモンスターを要求するという遅さがかなりのネック。

ストーリーにおいては攻守が《クローラー・スパイン》と同じであり、イラストも非常に似通っていることからスパインが変化したものと思われる。
発光体は青くなっており、体中から漏れ出ていた黒い触手のような物体も引っ込んでいる。
アウラムはクローラーを通してジャックナイツに弾圧されていた各地の部族の存在を知り、そこに接触することでパラディオンを結成した。

  • 《星遺物の傀儡》
永続罠
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドの裏側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを表側攻撃表示または表側守備表示にする。
(2):自分の墓地の「クローラー」モンスター1体をデッキに戻し、
自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを裏側守備表示にする。
地平を埋め尽くす機怪蟲の群れと遠くに立つ機界騎士の姿、そしてそれに立ち向かう《星杯戦士ニンギルス》。
同時にニーサン最強伝説の始まりとも言えるシーンで、彼がイヴを守る為に奮起した結果、たった一人でこの大群を凌ぎ切ったという。

(1)はフリーチェーンで裏守備表示のモンスターの表示形式を変更できる。
これにより能動的に《クローラー・スパイン》、《クローラー・アクソン》の破壊効果や《機怪神エクスクローラー》の効果での妨害を狙うことができる。
また、相手の除去効果に合わせて裏守備のクローラーを表側表示にすることで、クローラーの共通効果を発動させることができる。

(2)は墓地のクローラーをデッキに戻すことで自分フィールドのモンスターを裏守備表示に変更することができる。
クローラーのリバース効果を再利用するための効果で、デッキへの引き上げはコストなので、妨害されにくい。
ただ、重要な(1)といずれか1つしか選べないのがネック。

クローラーの生命線とも呼べるほど重要なカードで、これがあるとないとではできることに大きな差が出る。
(1)によるリバース効果発動だけを目的として占術姫などの他リバースモンスターテーマへ出張採用されることもある。

  • 《星遺物の交心》
通常罠
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに「クローラー」モンスターが存在し、
相手モンスターの効果が発動した時に発動できる。
その効果は「相手フィールドの表側表示モンスター1体を選んで持ち主の手札に戻す」となる。
(2):墓地のこのカードを除外し、フィールドのリンクモンスター1体を対象として発動できる。
自分の手札・デッキ・墓地から「クローラー」モンスター1体を選び、
対象のモンスターのリンク先となる自分フィールドに裏側守備表示で特殊召喚する。
再起動した《クローラー・スパイン》と《蒼穹の機界騎士》よりジャックナイツの資格を引き継いだアウラムの出会いのシーン。
アウラムはジャックナイツの原型となった「パラディオン」と呼ばれる研究組織の存在とその末裔が各地で同胞を待っている事を知り、まだ見ぬ仲間たちに存在を知らしめる目標となるため、《天穹のパラディオン》と名を改める。

(1)は相手モンスターが発動した効果をバウンス効果へと書き換える効果。
不意打ち的に相手モンスターの効果を妨害しつつクローラーの共通効果を発動させて展開できる効果に見えるが、うまく機能させるには多数の条件をクリアする必要があるので、使い勝手はあまりよくない。
  • バウンスするモンスターは相手が選ぶので、相手にとって最も都合の良い選択肢を取られやすい。
  • バウンスするモンスターは表側表示であればなんでもよいので、下級クローラー以外のモンスターが表側表示になっている盤面では使いづらい。
    特に《機怪神エクスクローラー》やクローラーリンクモンスターといった重要モンスターは両方バウンスに弱く、盤面が完成していると逆に使えない。
  • 下級クローラーだけを効果適用先にできる盤面の作成には《星遺物の傀儡》などのリバースサポートがほぼ必須。
    モンスター単体でその盤面を作ろうとすると、リバースモンスターを表側表示で出して放置する形になり、明らかに怪しい動きになる。

(2)は墓地から除外することでクローラーモンスターをリンクモンスターのリンク先に特殊召喚する効果。
クローラーであれば制限は無く、墓地からの特殊召喚も可能なため、《機怪神エクスクローラー》や各種リンクモンスターを展開することが可能。
どちらかといえばこちらをメインとして採用されることが多く、《機怪神エクスクローラー》を主軸とする場合はこれが重要な働きをする。


【相性のいいテーマ・カード】

クローラーの下級モンスターはレベル2、リンクモンスターはリンク2で統一されているため、レベル・ランク・リンク2をサポートしてくれるスプライトとは非常に相性がいい。
スプライトの下級モンスターは自己SS効果を持ちエクシーズ・リンク展開へと繋げることが可能で、《ギガンティック・スプライト》を出してクローラーや他レベル2モンスターをリクルートして更なる展開を行うことができる。
というかスプライト側が強すぎてむしろクローラー側が展開力を利用してスプライトをサポートすることになるレベル

  • 《共振虫》
フィールドから墓地に送られた場合にデッキからレベル5以上の昆虫族モンスターをサーチすることができる。
《クローラー・ソゥマ》や《機怪神エクスクローラー》をサーチ可能で、特にソゥマは手札から自己SSして展開に繋げることが可能なので積極的にサーチしていきたいところ。
活用する場合は容易にデッキからフィールドに連れてきてそのまま墓地送りに繋げられる《甲虫装機 ピコファレーナ》と併用するのもいいだろう。

  • 《No.29 マネキンキャット》
光属性獣族・ランク2のモンスターエクシーズ。
相手の墓地のモンスターを相手フィールドに特殊召喚するというほぼ利敵効果のような効果だが、相手フィールドにモンスターが特殊召喚された際にそのモンスターと種族か属性が同じモンスターをこちらの手札・デッキ・墓地から特殊召喚できる効果も持っている。
クローラーの下級モンスターは採用率が非常に高い《増殖するG》と種族・属性が同じであるため、それを利用してこちらの展開に繋げることができる。

  • 《星鍵士リイヴ》&《宵星の騎士ギルス》
光属性・サイバース族・リンク2のリンクモンスターと闇属性機械族・レベル4のモンスター。
《星鍵士リイヴ》にはデッキから星遺物魔法・罠カードをフィールドにセットする効果があり、《星遺物に差す影》での展開や《星遺物の醒存》でのサーチ、《星遺物の傀儡》をセットして次のターンの展開に繋げることができる。
墓地に星遺物カードが存在しないとリンク召喚できない制約があるが、《宵星の騎士ギルス》は召喚時にデッキから星遺物カードを墓地に送り、自分フィールドに他のモンスターが存在しない場合にお互いのフィールドに1体ずつトークンを生成する効果も持っているため、リイヴの条件を満たしながら1枚でそのままリンク召喚へと繋げられる。
《星遺物の交心》を墓地に送ればリイヴのリンク先にクローラーモンスターを特殊召喚できるのでそこからクローラーの展開に繋げることも。

  • 《ワーム・ベイト》
通常魔法。
自分フィールドに昆虫族モンスターが存在する場合に地属性・昆虫族・レベル1のワームトークン2体を特殊召喚することができる。
発動するターンはレベル3・4のモンスターの召喚・特殊召喚が封じられるが、クローラーはレベル3・4のモンスターをそれほど使用しないのであまり気にならない。

  • 《サン・アンド・ムーン》
速攻魔法。
自分と相手のフィールドのモンスターを1体ずつ選び表側表示なら裏守備表示に、裏守備表示なら表側攻撃表示に変更する。
裏守備表示のモンスターはシンクロ・エクシーズ・リンク召喚の素材にできないため、こちらのリバースモンスターをリバースしながら妨害を行うことが可能。





追記・修正は破壊されても破壊されても増殖しながらお願いします。

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最終更新:2025年06月01日 17:09

*1 トンネルを作る際に使われる筒状の掘削機。