登録日:2019/12/10 Tue 22:22:04
更新日:2025/04/09 Wed 07:39:11
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オルターガイストとは
遊戯王OCGに存在するテーマのひとつ。
アニメ作品ではシリーズ6作目の
VRAINSにて、別所エマ(HN.ゴーストガール)が使用した。
概要
所属するモンスターは全て
魔法使い族で統一されており、カードの名前は
伝説上の生き物とコンピューター用語を合わせたものになっている。
魔法使い族ではあるが、見た目はむしろ
機械族、
サイキック族、
サイバース族に近い感じのサイバーチックなデザイン。
共通モチーフとして「薄ら笑い、あるいはしかめ面を浮かべたのっぺらぼう」という感じの頭部を持つ。
10期出身のカードということで、周りを見渡せばモンスターを1ターンにたくさん特殊召喚するのは当たり前、
魔法カードはよく使い、罠カードは全然使わない…というデッキが多くを占めている。
しかしこのオルターガイストというデッキは、
- そんなにモンスターを特殊召喚しない
- EXデッキにもそんなに依存していない
- 魔法カードもそんな使わない、というかカテゴリに属する・サポートする魔法カードが存在しない
- 対照的に多くの罠カードを採用、デッキの半分が罠カードの場合もある
と、そんな10期の流れの悉くに逆らう特徴を備えている。
デッキの特徴としては相手の行動をとことん妨害しつつアドを稼ぐ「メタビート」タイプだが
今までにない戦い方を行うために、所謂「わからん殺し」が発生しやすくなっている。
妨害能力も非常に高いことや、個々のカードの性能が単純に高いこともあって
環境の特徴に逆らうデッキでありながら環境で第一線で活躍するデッキとして君臨している。
効果モンスター
下級モンスター
オルターガイスト・マリオネッター
効果モンスター
星4/
光属性/魔法使い族/攻1600/守1700
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「オルターガイスト」罠カード1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットする。
(2):自分フィールドの「オルターガイスト」カード1枚と、
自分の墓地の「オルターガイスト」モンスター1体を対象として発動できる。
対象のフィールドのカードを墓地へ送り、対象の墓地のモンスターを特殊召喚する。
「電脳を泳ぎ回る人形遣い」。
花を思わせる下半身からアルラウネもモチーフの一つだろうか。
(1)はオルターガイストの罠をデッキから取り出しセットする効果。
前記のようにこのデッキは罠カードをフル活用するデッキなので、その中から柔軟に選びセットする。
オルターガイストの罠カードは蘇生効果を持つ《オルターガイスト・マテリアリゼーション》から
相手の行動を妨害する《オルターガイスト・プロトコル》まであるので
この効果は、「相手の妨害」と「自軍の展開」の両面に大いに貢献する。
(2)は墓地のオルターガイストの蘇生。
蘇生のために場のカードを失うことになるが、《オルターガイスト・メリュシーク》や
役目を終えた罠カードなどアド損になりにくい方法はある。
それよりも《オルターガイスト・クンティエリ》や《オルターガイスト・シルキタス》といった妨害カードを蘇生することができる。
オルターガイスト・メリュシーク
効果モンスター
星1/
水属性/魔法使い族/攻 500/守 300
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードは直接攻撃できる。
(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地へ送る。
(3):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「オルターガイスト・メリュシーク」以外の「オルターガイスト」モンスター1体を手札に加える。
「
飛び飛びで追跡する竜女」。
メリュジーヌはフランスの伝承に登場する半人半竜の精霊。呪いによって竜と人の狭間の様な姿にされた存在。
昨今のサブカル界隈でじわじわその名が知られ始めている。
フィールドから墓地に送られるという緩い条件で、その場でオルターガイストをサーチする。
《オルターガイスト・クンティエリ》《オルターガイスト・マルチフェイカー》を見せつけて脅かすも良し。
リンク素材やオルターガイストのリリースコストでも勿論よいが
魔法使い族という特性を生かし、ルドラで大幅なアドを稼ぐこともできる。
レベル1なのでフィールドに出したら即座に《
リンクリボー》に変換できるため、墓地へ送る手段にはまず困らない。
(3)に比べて軽んじられがちだが、(1)(2)の効果も悪くない。
対象こそとるものの、破壊ではなく墓地送りなので破壊耐性をすり抜けることができる。
ダメージステップで発動する破壊ではない墓地送り除去相手にすると中々厄介な性質。
だからといって除去しても墓地へ送ってしまえばサーチ効果に繋がれる…と確実にアドを取って来るため相手に回すとかなり厄介なカード。
メタカードの突破手段として、イザとなったら活用できる。
レベル1なので《ワン・フォー・ワン》にも対応しており、受けるサポートも良質。
オルターガイスト・シルキタス
効果モンスター
星2/
風属性/魔法使い族/攻 800/守1500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカード以外の自分フィールドの「オルターガイスト」カード1枚を持ち主の手札に戻し、
相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主の手札に戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、
自分の墓地の「オルターガイスト」罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
「
あらゆる場所に存在する亡霊」。
シルキーは
イギリスの伝承に登場する女幽霊。絹のドレスをまとい、柔らかな衣擦れ音を鳴らす事からシルキーと名付けられた。
オルターガイストが誇る妨害カードその1。
フリーチェーンで自他のカードをバウンスするため、当然相手を妨害することができる。
それ以上に《オルターガイスト・マリオネッター》や罠カードを手札に戻して再利用する手立てにもなり、見た目以上にアド差を稼いでくれる。
《オルターガイスト・マテリアリゼーション》で蘇生した場合は、《オルターガイスト・マテリアリゼーション》自体を
手札に戻せばいいので、奇襲性能も高い。
(2)の罠カードのサルベージは、罠カードが殆ど場に残る永続カードであるため若干かみ合わせが悪い。
オルターガイスト・ピクシール
効果モンスター
星1/風属性/魔法使い族/攻 100/守 100
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードをリリースして発動できる。
自分のデッキの上からカードを3枚めくり、
その中から「オルターガイスト」カード1枚を選んで手札に加え、
残りのカードは墓地へ送る。
「点描の妖精」。
読んで字の如く妖精(ピクシー)。イギリス周辺の伝承に出てくる「いたずら好きの小人」がそう呼ばれる。
サーチ効果を持つが、ランダム性が強いので思ったように手札を整えることが難しい。
ことオルターガイストに関しては、手札の質を重要視するスタイルが強いので
「サーチ効果のくせに状況にあったカードを選べない」部分が大きな欠点になる。
サーチ目的にしても《オルターガイスト・マリオネッター》《オルターガイスト・メリュシーク》など十分な性能を持ったサーチ役もいるわけで。
オルターガイスト・フィフィネラグ
チューナー・効果モンスター
星2/
闇属性/魔法使い族/攻 0/守1000
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手は「オルターガイスト・フィフィネラグ」以外の
自分フィールドの「オルターガイスト」モンスターを、
攻撃対象に選択できず、効果の対象にもできない。
「
遅延を起こす小鬼」。
フィフィネラはメスのグレムリンを指す言葉。
ミッキーマウスでおなじみの
ウォルト・ディズニーが創作し、第二次世界大戦中は女性の空軍パイロットが戦闘機にフィフィネラのエンブレムを掲げていたという。
オルターガイストのチューナーモンスター。
攻撃と効果の対象から味方を守る効果を持つが、自身は何の耐性もない。
そもそもチューナーを場に残す意味も薄く、無意味な効果になっている。
しかし昔ならいざ知らず、「効果が微妙でもチューナーだから」という理由で採用されることは殆どなく、
効果が微妙でも
よほど優秀なステータスがあってワンチャン…という状態である。
オルターガイスト・マルチフェイカー
効果モンスター
星3/闇属性/魔法使い族/攻1200/守 800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分が罠カードを発動した場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「オルターガイスト・マルチフェイカー」以外の「オルターガイスト」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
この効果を発動するターン、自分は「オルターガイスト」モンスターしか特殊召喚できない。
「同時に騙すイカサマ師」。
蜘蛛の様なデザインなのでアラクネや土蜘蛛もモチーフだろうか。
オルターガイストが環境レベルで戦うに至ったインチキカード。
(1)の特殊召喚効果は罠カードであればオルターガイストに限らず何でもよいので
各種汎用カードで条件を満たせる。
とりわけ自分が後攻で相手の先攻1ターン目でも手札から発動できる《タイフーン》や《無限泡影》と相性が抜群。
それらの効果で先攻1ターン目の相手の出鼻をくじきながら、自分は《オルターガイスト・マルチフェイカー》でモンスターを並べる
後攻0ターン目という二次創作デュエルで偶に目にする概念を作り上げるに至る。
(2)の効果も当然優秀。
《オルターガイスト・メリュシーク》を選んで後続を確保するもよし
《オルターガイスト・シルキタス》を選んでフリチェバウンスを狙うもよし
《オルターガイスト・クンティエリ》を選んで効果を無効にするも良し、選り取り見取りである。
何より恐ろしいのは、相手の先攻1ターン目から《オルターガイスト・シルキタス》《オルターガイスト・クンティエリ》を使えるところだが。
このカードが与えた影響は大きく、効果は優秀だがあまりにも展開力が低かったオルターガイストの展開力を上げたばかりか
遊戯王にこびりついていた
「先攻絶対有利」の概念をも覆したとされる。
そんな頑張りを労ってか、2019年1年に
制限カードに指定された。
特に後攻0ターン目で手札に握る確率がガクンと下がってしまい、妨害能力が下落したが…?
そして時が流れて2022年1月、オルターガイストがぱったり環境に出てこなくなったためようやく準制限に緩和。更に同年4月に順当に制限解除される運びとなった。
これにより全盛期の力を完全に取り戻したが、今度は環境の変化が待ち受ける。
オルターガイスト・プークエリ
効果モンスター
星1/闇属性/魔法使い族/攻 300/守 100
このカード名の、(1)の効果は1ターンに1度しか使用できず、(2)の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの「オルターガイスト」モンスターを「オルターガイスト」モンスターのリンク素材とする場合、
手札のこのカードもリンク素材にできる。
(2):このカードが墓地に存在し、
「オルターガイスト」リンクモンスターが自分フィールドにリンク召喚された場合に発動できる。
このカードを手札に加える。
「聞きまわる気まぐれ妖精」。
プーカはイギリスの言い伝えに登場するいたずら好きの妖精。様々なものに変身して人を驚かせて遊ぶとされる。
オルターガイストのリンク召喚をサポートしてくれる縁の下の力持ち。
これにより《オルターガイスト・ヘクスティア》はもちろんの事、リンク3の《オルターガイスト・プライムバンシー》も以前より簡単に出せるようになった。
デュエル中1度だけだが、効果使用後にすぐさま手札に戻ってきてくれるのもありがたい。
ただ、(1)の効果は1ターンに1度だけなのでこいつを使い回して連続リンク召喚みたいな事は出来ない。
オルターガイスト・フィジアラート
効果モンスター
星4/水属性/魔法使い族/攻1400/守1200
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在し、
「オルターガイスト」リンクモンスターが自分フィールドにリンク召喚された時、
そのモンスター以外のフィールドのリンクモンスター1体を対象として発動できる。
このカードを対象のモンスターのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する。
このターン、対象のモンスターは「オルターガイスト」モンスターとしても扱う。
「危機を告げる妖精」。
フィル・ジャルグはアイルランドに伝わる妖精伝承で「赤い男」という意味。迷った人間を導いてくれる親切な一面もあるが、暖を取らせてほしい等の頼みを無視するといたずらを仕掛けてくるという。
フィジアラートは赤どころか青いし女性型?気にするな。
オルターガイストのリンク召喚に反応してリンク先に特殊召喚され、そのリンクモンスターをオルターガイストにするという一風変わった効果を持つ。
オルターガイストのリンクモンスターは全員オルターガイストしか素材に使えないため、高リンクモンスターの召喚を狙うなら便利…なのだが、わざわざそんなもん狙ってもしょうがないので基本的には使われない。
オルターガイスト・ペリネトレータ
効果モンスター
星1/炎属性/魔法使い族/攻 500/守 300
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードは直接攻撃できる。
(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時に発動できる。
自分は1枚ドローする。
(3):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
自分の手札・デッキ・フィールド(表側表示)から
「オルターガイスト・ペリネトレータ」以外の「オルターガイスト」カード1枚を墓地へ送る。
「侵入する有翼の魔術師」。
ペリはイランの伝承に登場する妖精で、翼を生やした人間の様な姿をしているという。
彼らは男女問わず麗しい見た目であるとされ、自在に魔法を使う事が可能。普段は山や高原にて魔術研鑽をしているが、稀に人間界にやってきて人と結婚するとの事。
12期にて追加された新規の下級モンスター。
《オルターガイスト・メリュシーク》とは全体的に効果のデザインが似ており、使用感覚も近い。
元ネタがそろって「人間と結婚する妖精」なので、それにちなんだものだろうか。
直接攻撃は《オルターガイスト・メリュシーク》と共通だが、戦闘ダメージを与えた際の効果は「1ドロー」へ、墓地に送られた時は「追加の墓地肥やし」に変わっている。
オルターガイストの罠は「墓地のこのカードを除外して効果を発動する」というものが多いので、墓地肥やしで落とすのはテーマ罠が良いだろう。
ちなみにレベル1の炎属性なので、《原罪宝-スネークアイ》や《スネークアイ・エクセル》でサーチ・特殊召喚可能。
その点から《黒魔女ディアベルスター》を主とする罪宝カードや
スネークアイカードの出張も考えていいかもしれない。
同じ魔法使い族テーマなので相性は悪くない上に、向こうも優秀な罠カードをいくつか保有するので、オルターガイスト系カードの効果発動トリガーになってくれる。
オルターガイスト・マルウィスプ
チューナー・効果モンスター
星3/光属性/魔法使い族/攻1500/守 0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがドロー以外の方法で手札に加わった場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合、
「オルターガイスト・マルウィスプ」以外の自分の墓地の「オルターガイスト」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
このターン、この効果で特殊召喚したモンスターの効果は発動できない。
「悪意を秘めた鬼火」。
ウィルオウィスプは西洋における人魂や鬼火の事。ハロウィンでお馴染みなジャックオーランタンもこれをルーツとしている。
12期で追加された新たなチューナー。効果は展開重視。
少し微妙だったシンクロへのテコ入れをしつつ、今まで通りリンク召喚もちゃんとサポートした便利な展開札とも言えるカード。
展開力が低かったオルターガイストにとってはありがたい一枚。
(1)は緩い条件での特殊召喚で、墓地からの回収、デッキからのサーチ等様々なきっかけより場に展開可能。
続く(2)の効果で墓地のオルターガイストを並べて、シンクロ召喚やリンク召喚を行うデザインとなっている。
注意点として、(2)で蘇生したモンスターはそのターン中効果を使えない事を頭に入れておこう。
上級モンスター
オルターガイスト・クンティエリ
効果モンスター
星5/
地属性/魔法使い族/攻 0/守2400
(1):自分フィールドに「オルターガイスト」カードが存在する場合、相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、その攻撃を無効にする。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合、相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
このモンスターが表側表示で存在する間、そのカードの効果は無効化される。
「問いただす怨霊」。
クンティ(ポンティアナック、クンティラナックとも)は南アジアに伝わる悪霊で、子を産めずに死んでしまった妊婦が変ずるらしい。
夜道に美しい姿で現れて男を誘うが、その誘いに乗ると蒼白の恐ろしい姿へと変わり内臓を切り裂いて殺しにかかるという。
オルターガイストが誇る妨害カードその2。
(1)は相手の攻撃阻止と特殊召喚を同時に行える。
発動条件となるオルターガイストカードは、モンスターでも罠でもどちらでもよいが、
相手の攻撃が始まるときには、大抵は場がズタズタになった後なので思うように発動できない場合もある。
かといって優秀なオルターガイストで相手を徹底妨害すれば、そもそも攻撃ができない場合もある。
あまりこの効果には固執しないほうが良い。
(2)は相手のカードの効果を無効にする効果。
勿論自力で特殊召喚しても良いのだが、《オルターガイスト・マリオネッター》や《オルターガイスト・マルチフェイカー》、
《オルターガイスト・マテリアリゼーション》など特殊召喚手段は豊富にある。
寧ろ相手の攻撃を待つのは遅いので、積極的に特殊召喚して妨害していく方が良いだろう。
リンクモンスター
オルターガイスト・プライムバンシー
リンク・効果モンスター
リンク3/闇属性/魔法使い族/攻2100
【リンクマーカー:右/下/右下】
「オルターガイスト」モンスター2体以上
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに
このカード以外の自分フィールドの「オルターガイスト」モンスター1体をリリースして発動できる。
デッキから「オルターガイスト」モンスター1体をこのカードのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、
自分の墓地の「オルターガイスト」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
「
秘匿する泣き女」。
バンシーはスコットランドに伝わる亡霊、あるいは妖精。善人の死を感知し、それを悼んで大泣きするという。
彼女らが泣きながら現れた家には近いうちに誰かの死が待っているとされる一方、性質としては善良な存在でもあり、泣かずに現れた時は子供の世話や有益なアドバイスをしてくれるらしい。
オルターガイストのリンクモンスターその1。
(1)は、場のカードと引き換えに、オルターガイストをデッキから特殊召喚する。
勿論《オルターガイスト・シルキタス》《オルターガイスト・クンティエリ》を呼んで妨害にでるところ。
(2)はオルターガイストのサルベージ。
高リンクモンスターであるこのカードが墓地に行くという状況も少ない(かつ、あってはならない)ので、アドの回復には至っていない。
一番の問題は、オルターガイストにとっては「リンク3」という数字が重いこと。
それに加えて効果を発動するために余分にモンスターを並べる負担が高いこと。
他のデッキではそうそう出てこない問題点だが、それほどにオルターガイストの展開力は低い。
ただし《オルターガイスト・マルチフェイカー》の登場で使い勝手は大幅に上がり、なんとか評価を回復している。
オルターガイスト・キードゥルガー
リンク・効果モンスター
リンク2/闇属性/魔法使い族/攻1000
【リンクマーカー:左/下】
「オルターガイスト」モンスター2体
(1):このカード以外の自分の「オルターガイスト」モンスターが相手に戦闘ダメージを与えた時、
相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをこのカードのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは、このカードが攻撃宣言したターンしか攻撃できない。
(2):このカードが戦闘で破壊された場合、
自分の墓地の「オルターガイスト」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
「
奪いつくす戦神」。
ドゥルガーはインド神話に登場する女神で、パールヴァティが秘める別人格ともされる。
多腕に様々な武器を携えており、悪しき存在と戦う正義の女神。だが、怒りや衝動で昂るとより凶暴なカーリーという神に変身し、世界ごと壊しながら暴れる危険性も秘める。
オルターガイストのリンクモンスターその2。
(1)の効果で相手のモンスターを奪い取れるのは魅力的だが、その条件が厳しい。
このカードとは別途アタッカー用のオルターガイストを用意する必要があり、
さらにこのカードのリンク先とは別の場所に置く必要がある。
メインデッキのオルターガイストで戦闘ダメージを与えるのは、《オルターガイスト・メリュシーク》を除いて難しく
モンスターを奪うだけに《オルターガイスト・メリュシーク》と《オルターガイスト・キードゥルガー》を場に置くのもナンセンス。
(2)のサルベージは、《オルターガイスト・プライムバンシー》と異なり戦闘破壊にのみ対応しており
リンク素材などでアドを回復することができない。
戦闘破壊を待つにしても除去カードが豊富な昨今では狙って発動するのは不可能に近い。
よしんば発動できたとしても、このカードの攻撃力がわずか1000なので高確率で大赤字になる。
オルターガイスト・ヘクスティア
リンク・効果モンスター
リンク2/
炎属性/魔法使い族/攻1500
【リンクマーカー:右/下】
「オルターガイスト」モンスター2体
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの攻撃力は、
このカードのリンク先の「オルターガイスト」モンスターの元々の攻撃力分アップする。
(2):魔法・罠カードの効果が発動した時、
このカードのリンク先の「オルターガイスト」モンスター1体をリリースして発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(3):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「オルターガイスト」カード1枚を手札に加える。
「
数える炎神」。
ヘスティアとは某紐神様でもお馴染みな
ギリシャ神話の神。かまどと炎を司る存在で、家庭の幸福・安寧を守る善神と言い伝えられる。
オルターガイストのリンクモンスターその3。
にしてオルターガイストが誇る妨害カードその3。
(1)の効果は打点強化。
別の《オルターガイスト・ヘクスティア》がいれば3000になり、《オルターガイスト・マリオネッター》がいれば3100とブルーアイズを上回る攻撃力を得られる。
(2)は魔法罠のカウンター効果。
《オルターガイスト・ヘクスティア》の攻撃力は下がってしまうが、回数制限はないので
リリースしたモンスターをリンク先に蘇生すれば繰り返し発動できる。
「あまりEXデッキに依存しない」と説明したが、このカードだけは別格とされている。
他のオルターガイストが相手のモンスターメタになっていた分、魔法罠のメタは手薄であり、
さらにオルターガイストが全体的に低打点という欠点を補ってくれるからである。
《オルターガイスト・マルチフェイカー》に並ぶ、オルターガイストの最重要カードとされている。
《オルターガイスト・ヘクスティア》のリンク先にもう一つ《オルターガイスト・ヘクスティア》を置く布陣がよくとられる。
リンク召喚!リンク4、オルターガイスト・メモリーガント!
オルターガイスト・メモリーガント
リンク・効果モンスター
リンク4/闇属性/魔法使い族/攻2800
【リンクマーカー:左/右/左下/右下】
「オルターガイスト」モンスター2体以上
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):お互いのバトルフェイズに、自分フィールドの他のモンスター1体をリリースして発動できる。
そのモンスターの攻撃力分このカードの攻撃力をアップする。
(2):このカードが戦闘でモンスターを破壊した時に発動できる。
相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊する。
破壊した場合、このカードはもう1度だけ続けて攻撃できる。
(3):このカードが破壊される場合、代わりに自分の墓地のモンスター1体を除外できる。
「
記録する魔術神」。
モリガンはケルト神話の魔術の神。
アーサー王伝説に登場する魔女モルガンと同一視される事もある。
クーフーリンにフられた事をきっかけに
ヤンデレ化して彼を苦しめたが、後に彼に助けられた事で浄化されて改心し、彼を助ける側に回ったという。
後世の創作でアーサー王伝説のモルガンが悪女扱いされるのも、ケルト神話のモリガンのヤンデレエピソードが混ざった影響があるからだとか。
オルターガイストのリンクモンスターその4にしてオルターガイスト最強のアタッカー。
まさかまさかのリンク4であり、《オルターガイスト・プライムバンシー》以上に出すのは骨が折れる。プークエリを活用するか、ハーピィ対策を兼ねて《やぶ蛇》を仕込んでもいいだろう。
(1)の効果は場のオルターガイストをリリースしてその攻撃力を得る効果。
《オルターガイスト・マリオネッター》をリリースすれば打点は4400に達し、並大抵の相手には殴り負けない。
ただ、リンク4に加えて更にもう1体フィールドに用意しなければならないため、消費はかなり多い。
しかし攻撃力アップは永続効果なので、長期戦になればなるほどどんどん強くなる。(3)の効果のおかげで場持ちはいい方なので複数回狙うことも出来る…かもしれない。
ちなみに参照するのはリリースする時点の攻撃力であるため《オルターガイスト・ヘクスティア》のリンク先にこのカードを出して《オルターガイスト・ヘクスティア》をリリースすると攻撃力が4300アップする。
(2)の効果抜きでもワンキルを容易く狙える攻撃力を実現できるので並べるのは難しいが狙える時は狙いたい。
(2)は戦闘破壊時に除去を行い、更に連続攻撃を得る効果。
(1)と併せれば相手のモンスターをガンガン除去しながら致命的なダメージを与えることが出来る。
但し、例によって破壊できなければ連続攻撃も出来ないので注意。
(3)は自身の破壊を防ぐ効果。
1ターンに1度しか使えないもののシンプルに便利な効果であり、更に除外するのはオルターガイストに限らないため、使い終わった手札誘発でも身代わりにすることが出来る。
総じて出てくるテーマを間違えたのではないかというほどの超脳筋アタッカーに仕上がっているが、オルターガイストにとってリンク4を出すというのは妨害用の《オルターガイスト・ヘクスティア》やら何やらを消費しないと出すのはほぼ不可能なため、こいつを出したターンで一気に決めに行かないと返しで簡単に崩されてしまう可能性が高い。
相手の盤面とリソースを見極め、ここぞという場面で出してやろう。
リンク召喚!現れろ!リンク4、オルターガイスト・アドミニア!
オルターガイスト・アドミニア
リンク・効果モンスター
リンク4/闇属性/魔法使い族/攻3000
【リンクマーカー:上/左/右/下】
「オルターガイスト」モンスター2体以上
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがL召喚した場合に発動できる。
デッキから「オルターガイスト」罠カード1枚を自分フィールドにセットする。
(2):このカードが表側表示で存在する限り1度だけ、
自分・相手のメインフェイズに、自分フィールドのカード1枚を墓地へ送り、
相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
その効果モンスターのコントロールを得る。
そのモンスターは「オルターガイスト」モンスターとしても扱う。
「支配する妖精女王」。
ティタニアはシェイクスピアによる喜劇「真夏の夜の夢」に登場する妖精たちの女王で、夫オベロンと共に森を治める存在。
オベロンとの夫婦喧嘩、部下であるパックのいたずらにより、森に混乱を引き起こしてしまうのが物語の筋書きとなっている。
12期にて追加された新たなリンク4。召喚口上は公式生放送の「OCGタイムズ」にて、エマ担当の声優である鎌倉有那氏が直々に披露したもの。
(1)の効果は《オルターガイスト・マリオネッター》と同じ、着地時にオルターガイストの罠をデッキからセットするもの。
その便利さは先述の《オルターガイスト・マリオネッター》でもわかる通りで、罠を増やせるというのはこのテーマにとっては展開・妨害の両方を兼ねている。
(2)は相手モンスターのコントロール奪取。場のカードを1枚消費するが、相手の場の効果モンスターを奪いつつそれをオルターガイスト扱いにするというもの。
オルターガイストモンスターのリンク素材はテーマ縛りされている事が多いので、相手から奪いつつオルターガイストに変えられるのはかなり強力。
さらに(2)の効果は地味にフリーチェーンであり、自身の罠発動にチェーンして発動した後に使えば発動後の罠を効果コストに出来る為、実質的な損失ゼロで相手のカードを奪える。
ただし、強力な分「場にいる限り1度だけしか発動出来ない」という制約も課されている。何度も使いたい場合は、リンク素材にして墓地に落とす等をしておき、別のカードから蘇生する等の一工夫が必要。
シンクロモンスター
シンクロ召喚!現れろレベル6、オルターガイスト・ドラッグウィリオン!
オルターガイスト・ドラッグウィリオン
シンクロ・効果モンスター
星6/闇属性/魔法使い族/攻2200/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):特殊召喚された相手モンスターの攻撃宣言時に、
自分フィールドの「オルターガイスト」モンスター1体を持ち主の手札に戻して発動できる。
その攻撃を無効にする。
(2):このカードがリリースされ墓地へ送られた場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
「引きずり回す邪妖精」。
グウィリオンはイギリスの伝承に登場する、老婆の姿をした妖精。ハグとも呼ばれる。
人を喰らったり、呪いで悪夢を見せたりと基本的には人に害をもたらす存在として描かれる。
リンクモンスター主体のテーマだったはずなのに、作中でのシンクロプッシュの波に乗り登場したシンクロモンスター。
(1)は攻撃を阻止する効果だが、効果が相手に筒抜けなので抑止力としては期待できない。
攻撃の牽制にしても、効果のコストとしてボードアドバンテージを失っているので
下手に阻止した結果かえって不利になったなんて事にもなりかねない。
何より攻撃阻止なら既に手札から発動する《オルターガイスト・クンティエリ》がいる。
(2)は自己蘇生効果。
EXゾーンから自力で移動できるのも良いが、「場合の任意効果」なので
リリースは効果でもコストでもどちらでもよい。
オルターガイストはコストとして場のカードをリリースさせるカードが少なからず存在するので
それらと組み合わせれば、一度きりとは言えコストを踏み倒すことになる。
効果そのものはそんなに悪いものではないが、シンクロ召喚と言う手間がこのカードの評価を下げている。
専用チューナーの《オルターガイスト・フィフィネラグ》の性能が低いのもそうだが、
オルターガイストは頻繁な特殊召喚が難しいテーマなので、主要なカードの展開を終えたら
このシンクロ召喚の余裕はないなんてこともままある。
率先して《強欲で金満な壺》がされていることも、このカードが採用されていないことの裏返しである。
とはいえ、新たなチューナーとして《オルターガイスト・マルウィスプ》が登場し、それが優れた展開サポートカードになっている事もあってか多少は出しやすくなった。
決して弱いカードではないので、デッキの隠し味として入れてみるのも悪くない……かも?
罠カード
オルターガイスト・マテリアリゼーション
通常罠
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地の「オルターガイスト」モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚し、
このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。
このカードがフィールドを離れた時にそのモンスターは破壊される。
(2):墓地のこのカードを除外し、
自分の墓地の「オルターガイスト」罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
オルターガイスト用の蘇生カード。
罠カードである以上、即座に蘇生効果を使えない点が本来は足を引っ張るところ。
しかし本デッキでは《オルターガイスト・シルキタス》《オルターガイスト・クンティエリ》など、相手ターン中に蘇生しても恥ずかしくないモンスターが多いので問題になっていない。
特に《オルターガイスト・シルキタス》との相性が良いのは前記した通り。
オルターガイストの名前を持つため、デッキから墓地からも引っ張り出して再利用が容易な点が一番の魅力。
展開力の低さや個々のカードの効果も相まって、単純な蘇生カードながら
オルターガイストの中枢を務めるに至る。
(2)の効果は、せっかくの使いまわしという長所を潰してしまうのであまり使われない。
オルターガイスト・カモフラージュ
通常罠
(1):自分フィールドの「オルターガイスト」モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。
装備モンスターは相手モンスターの攻撃対象にされない。
(この効果が適用されたモンスターしか自分フィールドに存在しない状態での
相手の攻撃は自分への直接攻撃になる。)
(2):装備モンスターを対象として発動した相手モンスターの効果は無効化される。
(3):自分フィールドの「オルターガイスト」カードが戦闘・効果で破壊される場合、
代わりに墓地のこのカードを除外できる。
装備対象のオルターガイストを攻撃とモンスター効果の対象から守る効果、
さらに墓地に置くことで破壊から守る福音効果を持つ。
個々の効果は確かに心強いのだが、対象から守るにしても破壊から守るにしても
このカードを然るべき場所に先出ししないといけないのが、当然に見えて無視できない欠点である。
対象をとらないモンスター効果、魔法罠、除外バウンスとこのカードのメタ管轄外の効果も多く
牽制役としての評価は、小賢しいに留まる。
「パッと見は強いけど、実際はそうでもない」カードに当たる。
装備カードとして場に残るので、《オルターガイスト・シルキタス》《オルターガイスト・マリオネッター》のコストと割り切るのも手。
オルターガイスト・リバイタリゼーション
通常罠
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分の墓地の「オルターガイスト」Lモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
「オルターガイスト」モンスター1体の召喚を行う。
12期で追加された新たな通常罠。オルターガイスト用の蘇生カードその2。
展開力が低かったオルターガイストが求めていた、数を並べる為のカードも兼ねている。
(1)はシンプルな蘇生効果。リンクモンスター限定だが、墓地よりデメリット無しの蘇生が出来る。
《オルターガイスト・マテリアリゼーション》と比較すると、あちらは蘇生対象を選ばないが特定条件下で破壊されるデメリットを持つ。
単に蘇生するだけなら向こうの方が上なので、2枚目の蘇生札として使ったりするのが主になるだろうか。
(2)はオルターガイストの追加召喚。
「召喚」なので上級を出すにはリリースコストを要するが、《オルターガイスト・マリオネッター》の着地効果は「召喚された時」なので、そのトリガーになってくれる。
そもそもオルターガイストは下級に優秀なモンスターが多いテーマなので、無理に大型を出さなくてもいいだろう。
テーマ内に展開するためのカードが増えた上に、フリーチェーンで発動できる罠という点もかなり大きい。
《オルターガイスト・ペリネトレータ》1枚から複数並べるルートを作れるのもウリ。
難点は「1ターンに(1)か(2)のどちらかしか使えない」という制約。タイミングを見極めて、どちらを使うかをしっかり吟味しよう。
オルターガイスト・プロトコル
永続罠
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
自分フィールドの「オルターガイスト」カードの効果の発動及びその発動した効果は無効化されない。
(2):相手がモンスターの効果を発動した時、
このカード以外の自分フィールドの表側表示の「オルターガイスト」カード1枚を墓地へ送って発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
オルターガイストの超我が儘なカード。
オルターガイストが誇る妨害カードその4。
(1)の無効効果阻止は、オルターガイストであればモンスターと罠の両方に対応する。
スキルドレイン下であってもモンスター効果を通す事が可能。
バウンスやらカウンターやらに対抗できないため、相手のリソースは減る一方である。
ただし、このカードの発動時には(1)はまだ適用されないので、そのタイミングでカウンターを受けると盤石な布陣とはいかなくなってしまう。
他にもこのカードそのものには耐性がないので、《オルターガイスト・ヘクスティア》がいなければ《サイクロン》一発で沈む。
(2)はモンスター効果へのカウンター。
言うまでもなく強力な効果だが1ターンに1度しか使えない事に加えて
オルターガイストは場のカードをコストにするカードが複数あるので使いどころを間違えると自分の首をあっさり絞めてしまう点に注意。
オルターガイスト・エミュレルフ
永続罠
(1):このカードは発動後、効果モンスター(魔法使い族・光・星4・攻1400/守1800)となり、
モンスターゾーンに特殊召喚する。
このカードは罠カードとしても扱う。
(2):このカードの効果で特殊召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカード以外の自分フィールドの「オルターガイスト」罠カードは
効果の対象にならず、効果では破壊されない。
「模倣する妖精」。
当然罠カードなので《オルターガイスト・マルチフェイカー》のトリガーにも利用でき、更に他のオルターガイスト罠カードを守る効果がある。
罠カードとしても扱うので他のオルターガイストカードのサポートを受けたり、リンク素材にもできたりと使い方は多様。
例によって《オルターガイスト・エミュレルフ》そのものには何の耐性もないが、その前に効果のコストやリンク素材に充てることになるだろう。
ステータスのみに頼った運用で固有効果がそこまで有用というほどでもないので、採用されないことも珍しくない。
オルターガイスト・ホーンデッドロック
永続罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
「オルターガイスト」カードの効果によって
セットされているこのカードはセットしたターンでも発動できる。
(1):このカードの発動時の効果処理として、
手札から「オルターガイスト」モンスター1体を墓地へ送る。
(2):相手が罠カードを発動した時、手札から「オルターガイスト」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
その効果を無効にし破壊する。
自分は使いたいだけ罠を使うくせに相手には罠を使わせない、傲慢さが見えるカード。
しかし無効にするには手札からオルターガイストを捨てなければならず、それなのに
(1)の効果で強制的に墓地に捨てられるという、ちぐはぐな面が目立つ。
第一今日の環境では、罠カードの採用率が激減しているので
ミラーマッチでもない限り積極的に罠カードを阻止したいなんて場面はない。
何より罠カードメタのくせに永続罠なのでカウンター罠を無効にできない。
そのため、オルターガイストが真っ先に無効にしたい《レッド・リブート》を素通ししてしまう。
「オルターガイスト」カードの効果でセットされると即座に発動できるが、現状それができるのは《オルターガイスト・マリオネッター》のみである。
確かに《オルターガイスト・マリオネッター》とのコンボを考えると(1)のディスアドも、あちらの蘇生効果の準備として有効活用できる。
だが他にアドを稼げる罠カードを差し置いてこれを選べるかと言われて、どれだけのデュエリストが首を縦に触れるだろうか?
オルターガイスト・フェイルオーバー
永続罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカード以外の自分フィールドのカードが相手の効果で破壊された場合に発動できる。
手札から「オルターガイスト」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「オルターガイスト」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
(1)は手札からオルターガイストを特殊召喚できるが、トリガーが相手依存。
確かにオルターガイストモンスターは厄介な効果が多いが、そのせいでフェイルオーバーを先に破壊するか
フェイルオーバー諸共一斉に除去するかであっさり無力化されてしまう。
(2)はオルターガイストのサルベージ。
墓地に送る機会が多いので、(1)は無視してコストなりなんなりで墓地に率先して墓地に置くのもアリだろう。
パーソナル・スプーフィング
永続罠
(1):1ターンに1度、手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、
「オルターガイスト」カード1枚を持ち主のデッキに戻して発動できる。
デッキから「オルターガイスト」モンスター1体を手札に加える。
オルターガイスト専用のサーチカード。
毎ターンサーチを行えるのはかなり便利だが、サーチのためにはデッキバウンスをコストとして要求、
名前がオルターガイストでないため《オルターガイスト・マリオネッター》などのサポートを受けられない。
デッキバウンスはサクリファイス・エスケープに利用できるという長所にもなるのだが
発動時にうららを打たれると大幅なアド損につながるのも危険な部分。
一見するとそんなに強いカードというイメージにはならないだろうが、
転機となったのは、《オルターガイスト・マルチフェイカー》の登場である。
《オルターガイスト・マルチフェイカー》の自己特殊召喚効果が「場合の任意効果」であったばかりに
1.《パーソナル・スプーフィング》を発動。その効果で《オルターガイスト・マルチフェイカー》を手札に加える。
2.パーソナル・スプーフィングという罠カードが発動したので、《パーソナル・スプーフィング》の効果処理終了後に《オルターガイスト・マルチフェイカー》を特殊召喚。
3.もちろんその後は《オルターガイスト・マルチフェイカー》でさらに特殊召喚
と、
ちょいと懐かしいインチキムーブをかますことができる。
サクリファイス・エスケープトリッキーな長所を生かす機会も増え、環境をのし上がるに一役買う存在にまで上り詰める。
その結果、カテゴリの名前を持たないにもかかわらず2019年1年に
準制限カードに指定されるのだった。
現在は無制限なので、思う存分活用してやろう。
相性の良いカード
其々場から墓地に送られたときに、攻撃力又は守備力1500以下のモンスターをサーチするカード。
このデッキでは展開のカギを握る《オルターガイスト・マルチフェイカー》のサーチのために採用されている。
エラッタによりサーチしたカードはそのターン中は効果を使えないのだが
次の相手ターンで罠カード発動→そのまま《オルターガイスト・マルチフェイカー》の効果発動
という流れが成立したので、そこまで大きなデメリットとはならなかった。
《オルターガイスト・ペリネトレータ》の項でも書いたが、出張性能に秀でた罠カードを複数保有する罪宝カードとは相性が良く、
それらをサーチできる上に《オルターガイスト・ペリネトレータ》を簡単に持ってこれるディアベルスター等の罪宝関連カードはかなり便利。
ディアベルスターとディアベルゼ自体も程度の打点を持つので、戦闘面を任せる事が可能。
魔法使い族用のドローソース。
オルターガイスト全員が魔法使い族なので、発動は容易。
墓地へ送るコストも《オルターガイスト・メリュシーク》を選べばアドが1つ増える。
尤もオルターガイストに必要なのはドローではなくサーチということで、採用されないケースも珍しくない。
同じくドローソースだが、EXデッキのカードを裏向きで除外するコストがある。
オルターガイストデッキでは、《オルターガイスト・ヘクスティア》を除いてEXデッキのカードを多くは使用しないので
安心して生贄に捧げている。
発動タイミングがメインフェイズ1開始時に限定されていることと、他のドローソースとの折り合いが悪いことが欠点。
あと運命力が低いと強金一発で《オルターガイスト・ヘクスティア》を全て失うこと
フィールド魔法。
自分の場にだけ魔法使い族がいれば、相手の魔法カードの発動を禁止するカード。
勿論オルターガイストは全員が魔法使い族なので適用される。
ちなみに自分の場から魔法使い族が居なくなると、自分が魔法カードを発動できなくなるが
そんなことになっても「そんなに困らないから別にいいや」の精神である。
他にも同じ理由で、《魔封じの芳香》も魔法メタとして採用している。
特に《タイフーン》と《無限泡影》は条件さえ満たせば
相手の先攻1ターン目からでも発動できる。
《オルターガイスト・マルチフェイカー》との相性も良く、同時に手に握っていれば
相手の先攻1ターン目なのにこちらが展開と妨害を行う、ターンの概念が壊れる事態になる。
オルターガイスト罠カードに限らず、本デッキでは積極的に様々な罠カードを採用できる。
オルターガイストの妨害の穴を
埋める神のカウンター罠シリーズ。
相手モンスターのコントロールを得る《大捕り物》。
繰り返し相手モンスターを弱体化させる《迷い風》。
忘れたころに引っかかる攻撃反応型カード《
聖なるバリア −ミラーフォース−》等々。
オルターガイストは全て魔法使い族だがオルターガイスト同士の繋がりは「カード名」の一点のみであり、種族も属性も指定してはいないため、種族操作・属性操作の影響を受けない。
しかもどちらも永続罠カードのため、発動することで《オルターガイスト・マルチフェイカー》のトリガーにもできる。
オルターガイストは相手のモンスターカードを積極的にメタるデッキだが、こちらもまたモンスターメタには泣かされる。
大抵のメタカードは《オルターガイスト・メリュシーク》で強引にこじ開ける手立ても無いわけではないが、
それだけが突破口と言うのは心細すぎるので、他の対応カードも用意したいところ。
特に《
インスペクト・ボーダー》を立たされると《オルターガイスト・メリュシーク》の発動そのものができず
打点も超えにくいので対応しきれなくなる。
一にも二にも罠カードに大きく依存しているデッキなので、その罠カードを止められると機能不全に陥ってしまう。
特に天敵たるカードは《レッド・リブート》。
レッド・リブート
カウンター罠
このカードはLPを半分払って手札から発動する事もできる。
(1):相手が罠カードを発動した時に発動できる。
その発動を無効にし、そのカードをそのままセットする。
その後、相手はデッキから罠カード1枚を選んで自身の魔法&罠ゾーンにセットできる。
このカードの発動後、ターン終了時まで相手は罠カードを発動できない。
手札から発動できるという奇襲性の高さと、適用されたターン中の罠カードの発動を一切合切禁止にされる。
追加で罠カードをセットできても、それで満足な対価とは到底いかない。
数ある天敵カードの中でも食い止める方法がかなり細く、特に注意が必要。
現在は暴れすぎて制限カード行きしたとはいえ、油断は禁物。
しつこく書いたが、オルターガイストは1ターンで多くのアドバンテージを一気に稼ぐデッキではない。
相手の妨害をしながらコツコツと場を整えていくデッキである。
なので昨今の当たり前となっている物量に物を言わせたデッキでは力負けしてしまう場合も多い。
《無限泡影》+《オルターガイスト・マルチフェイカー》のコンボで相手の先攻を迎えても、それだけでは食い止めきれないことだってある。
12期の新規カードがどれも展開補助なので数の並べ辛さはある程度は改善されたが、現状でもデッキの速度は遅めなのでとにかく妨害での時間稼ぎが必要。
相手の展開を止めるマストカウンターを的確に当てていきたい。
追記修正お願いします。
- 架空デュエルなどでは以前からネタにされていた後攻0ターン目を実戦レベルで成し遂げたデッキ -- 名無しさん (2019-12-10 23:17:21)
- このデッキを相手にしたときの感覚を言うと、強欲施し双子悪魔押収番兵を食らってターン回された時の気分 -- 名無しさん (2019-12-11 01:33:26)
- こっちが何しても反応して並べて妨害してくるから相手してる時のストレスがすごい -- 名無しさん (2019-12-11 06:22:39)
- 最近のOCG項目、リンクマーカーの表示文字にするようになったの? 記号で表示するの見易かったんだけど -- 名無しさん (2019-12-11 09:17:11)
- 略称がオルガなのでやはりというか止まるんじゃねぇぞネタが巷で溢れてる -- 名無しさん (2019-12-11 17:29:06)
- ↑相手する側としては「止まるんじゃねえぞ…」どころか「(こっちの効果の発動を逐一)止めるんじゃねえぞ…」って言いたくなるがな -- 名無しさん (2019-12-11 20:10:44)
- プークエリとか言う有能新規が待ち構えてるから更に盤石になってきたな… -- 名無しさん (2019-12-11 21:09:21)
- (レッドリブートで)止めるんじゃねえぞ…。しかしマルチ前提としか思えないホーンテッドロックとフィフィネラグは制限後に出てくるのは何故なのか。 -- 名無しさん (2019-12-11 23:16:34)
- リアルで活躍してるからマルチフェイカーと無限泡影相性良いよなとか思ってたらアニメでやって流石に笑った -- 名無しさん (2023-05-21 21:55:49)
- 半年ほど遅れたけど、「デュエリスト・ネクサス」というパックで4枚新規が出たんだよね -- 名無しさん (2023-10-27 19:19:03)
- 新規カードの追加よろしくお願いします!何でもしますんで! -- 名無しさん (2023-11-10 23:46:08)
- パーツ揃ったから組んだけど思ってた数倍むずくてこれを使いこなしてる人たち凄いな……ってなった -- 名無しさん (2024-04-12 02:10:51)
- オルターガイスト名称のリンク1が切実に欲しい -- 名無しさん (2025-02-17 16:56:46)
最終更新:2025年04月09日 07:39