反クラナ主義(理:fenteklanavera)とは、クラナ人やその文化・土地に対する敵意、憎悪、迫害、偏見のこと。また、宗教的・人種的理由からクラナ人を差別・排斥しようとする思想のこと。


概要

 一般的に、反クラナ主義はリパラオネ教の神話と比較言語学的研究によるフレリオン理論に基づく民族・人種的偏見によって立場を構成していると考えられる。多くの反クラナ主義は、社会的にはリパラオネ教保守派と極右の過激な運動家と支持者に集中しているとされ、その多くは少数の高所得者と大多数の低所得者で構成される。
 レシェール・イスナシュテイユの学派を引き継ぐ社会学者達は、クラナ紛争による連邦経済の揺れによって社会的保護を受けられていない社会的弱者が、教育の欠如によってリパラオネ教や極右の街宣によって影響を受け、最終的にはこの理論を支持するようになったと考えている。
 具体的にはアレス・レゾヴィヤ「純粋なユミサ」に基づく主張やターフ・ユナフラーデャによる陰謀論、過激なリパラオネ教保守派のインフルエンサーの影響が指摘されているが、LHCLAJXFFFFが反クラナ主義を支持しているわけではないとされる。
 反クラナ主義に関しては統一的な解釈が存在するわけではなく、前述した宗教的反クラナ主義と民族的反クラナ主義でグラデーションが存在している。

根拠と主張

アンポールネムに基づく主張

「ミナースの陸を作ったのは神で神の物です。それを神の子である人間が消し去った罪などあるはずがありません。もともとカーイハエの軍艦が爆発したのはその理由では無いのです。彼らはフィシャが神界と取り決めたフィアンシャンに大きく違反し罪とドルムをつくりました。そういった人はこのような仕打ちをうけるのです。」

アンポールネム レチ章12節「カーイハエの人々について」
 リパラオネ教の教典であるアンポールネムには、ミナースという島が登場している。この島は焼き滅ぼされ、海の中に沈んでいった。ミナースを沈めたのはカーイハエ(後のクワイエ)の軍艦であった。神から神託を得た教祖であるレチは、「神の造られたものを破壊するのは神の子です。でもフィアンシャンに違反しています。大いなる罪は今にでも裁かれるでしょう。」と着いてきていた弟子たちに述べた。リパラオネ教の一般的な解釈では、ミナースは神の被造物である人間によって滅ぼされたので神の意図の範囲内と捉えて、ミナースの沈没を神の意志と解釈している。このため、ミナースの沈没は必然であり、死にゆく者たちも全て宗教的罪人であったと捉えるのが一般的である。
 そして、クラナの発見以降、クラナとミナースの位置の類似が提唱された。反クラナ主義者たちはこの点を重視して、クラナに住む者を宗教的罪人あるいは罪人の末裔と捉えて汚れた血として忌避する対象としている。

民族的解釈に基づく主張

「我々の時代の嚮導者としての役割を鑑みると、民族的に不純な大陸に残ったルアンシーの、『純粋なユミサ』としての同一性を保存し、維持することに努めるべきである」

―アレス・レゾヴィヤ著『純粋なユミサ』にて
 アレス・レゾヴィヤの『純粋なユミサ』に基づき、混血性が高いことを差別対象とする理由としていることが多い。ただし、このような考え方はPMFC・ユエスレオネ連邦ともにごく少数の考え方であるので、大体がリパラオネ民族主義を支持している人間に限り、前者の宗教的なものと比べると少数である。
 しかし、ルアンシー人民イェスカ主義共和国のユミサ主義愛国者党が反クラナ主義を主張しているなど、社会的運動としてはビビッドに出てくることが多いため、宗教的反クラナ主義者にも彼らの主張が反映されたり、補強的な根拠になっている場合がある。

批判

ユエスレオネ連邦

 クラナ大陸国家連合が連邦に加盟していることを含め、重大な問題と捉えている。特に喧伝している高所得者層のインフルエンサーに注目しており、動画投稿サイトやSNSを含め、発信者に対して注目し、規制が推進する一手となった。

クラナ地位向上評議会

 クラナ地位向上評議会は、こういった反クラナ主義に対応するために作られた世俗主義市民団体である。クラナをミナースと看做すことそのものを批判し、特にレゾヴィヤの言説を非難している。行動には比較的穏健・慎重な姿勢を示しており、反クラナ主義批判を掲げるイェスカ主義学生団体との関係を問われた時には、「(クラナ地位向上の)言説を歓迎するが、極右や極左とは連帯しないことを明らかにしておかなければならない」と発言している。
最終更新:2024年05月24日 01:08