ヴァファナまたはヴァー・ファナ(簾:vawafana)とは、は大レツェヴァーリ国におけるスィレフ本土人で編成された騎兵部隊、もしくはスィレフ人によって編成された勇猛な騎兵部隊。本稿では主に前者について記載する。
元はファヴニ高原のスィレフ人の戦士(騎兵)をかき集めて編成した突撃部隊であったが、大レツェヴァーリ国の拡大とともに精鋭・エリートの特色が強く押し出され、より華美を極めた重騎兵として発展した。


起源

ヴァファナの起源はスィレフにおける氏族間争いにて初陣を任された「ワー・ザー(素早く昇る)」と呼ばれる重騎兵部隊であったとされる。
当時より3mほどの木を加工した槍と小弓で武装したワー・ザーは、各氏族が決戦兵力として用意する精鋭隊であった。だが、当時はどちらかと言うと軽騎兵とも言えるような中途半端な鎧を着こんでいることが多く(革鎧が主)、たびたび敵の弓兵に撃退されることがあった。
また、名前の通り速度を重視することも多く、重騎兵として運用されることはまれであった。

レツェヴァーリの推眼

大レツェヴァーリ国の初代レツェヴァーリは、ワー・ザーの突撃力に目を付けた。ワー・ザーに金属製プレートアーマー、角度をつけ矢を防ぐ兜、矢避けのマントを装備させ、5.5mに及ぶ長大な槍を構えて突撃する「重騎兵」としての性格を持たせたヴァファナを史上初めて編成し、その破壊力でスィレフ全土の統一に初めて成功したのである。
ヴァファナは戦場に行く際、以下のものを携帯していた。
  • フルプレートの胸甲と角度を付けた兜
  • スィレフ弓(小)と矢40発
  • 矢避け・速度補正の毛皮マント(センニンオオカミの毛皮)
  • 背中に背負う旗
ヴァファナは当初はレツェヴァーリの配下から摘出されたが、征服戦争が順調になるにつれて占領地の男児女児に教育を施して編成した軍人官僚の色が濃くなっていった。
また、大レツェヴァーリ国のヴァファナはそれまで同族間、つまり大規模な騎兵機動戦に慣れ親しんできたにもかかわらず、統一した指揮系統や規律が存在しなかったスィレフ騎兵が初めて大々的・統一的に運用された例として理解されている。
最終更新:2021年08月08日 15:30