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西グリニア魔神教

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魔族篇 1章までのネタバレを含みます。
魔神教(西グリニア)

魔神教とは、西グリニアで信仰された宗教である。神聖グリニアのマギア大聖堂を総本山とする魔神教(以下、前魔神教)、魔族信仰の魔神教団についてはそれぞれの項を参照。

教義

西グリニアにおける魔神教の基本的な教義は、前魔神教の理念をおおむね踏襲しているが、氷河期下の世界に合わせて再解釈されている。
最大の相違点は、魔石に対する教義的立場である。前魔神教が魔装を神の賜物として尊び、抽出による魔石化を禁忌としたのに対し、西グリニアの魔神教では、洗礼によって魔装を神へ返還することで魔石を賜るとされた。なかでも聖堂本部で洗礼を受けることは栄誉とされるなど、魔石の存在が信仰に組み込まれていた。

また、世界はかつて六大魔王によって滅びたとされ、凍える世界の中で西グリニアのみが神の加護と初代法王クゼン・ローウェルの導きによって守られた安住の地であると説かれた。

さらに、信心深い者の夢には「夢回廊」と呼ばれる神からの啓示がもたらされると信じられていた。夢の内容に従うことで人生が好転した者は多く、日常の選択や政治判断にまで影響を与えた。

歴史

起源

西グリニアにおける魔神教は、終焉戦争以前にスラダ大陸で信仰された前魔神教を前身とする。

前魔神教は、魔物の殲滅を信仰実践と位置づけ、神聖暦300年にはディブロ大陸で魔王討伐などの成果を挙げた。しかし、その強硬かつ支配的な姿勢はスラダ大陸西方諸国の反発を招き、神聖暦321年には終焉戦争が勃発した。敗勢の中で分派がディブロ大陸から他の魔王を呼び寄せたこと、マギア大聖堂を含む中枢の崩壊、そして戦争に伴う寒冷化が重なり、前魔神教は瓦解した。

元教皇クゼン・ローウェルは、神子姫セシリアの助言に従い、魔石抽出技術を携えて戦中に亡命していた。彼は大陸北西部(のちの迷宮山水域)に到達すると、戦禍と寒冷化を逃れた人々を集めて集落「西グリニア村」を組織する。ここで、前魔神教の教義を踏襲しながらも、魔装を神聖視し魔石を禁忌とした教えを廃し、魔術によって生存を図る新たな魔神教を築いた。一方でクゼンは、自らが前魔神教の技術を統括し、結果として氷河期を招いたことを悔い、その贖罪として暗黒暦を制定した。

西グリニアの国教と滅亡

暗黒暦100年頃、クゼン・ローウェルの集落は国家西グリニアとして体制を整え、のちにローウェル御三家と呼ばれる三つの分家による支配が確立した。人類の生存圏が山水域に限られたことから一族支配は容易に固定化し、政治と教義の腐敗を招いた。

暗黒暦1340年代、アリエット魔族を率いて襲来し、西グリニアは滅亡した。この際、捕らえられた魔神教信徒の一部が魔族へと変貌させられ、その信仰心が魔族化の影響を受けてアリエットを魔神として崇めるようになる。やがて、魔族とその首魁を信仰する新たな魔神教団が形成された。(詳細は「魔神教団」を参照)

組織と制度

魔神教の総本山は西グリニア首都アバ・ローウェルに所在する聖堂本部である。法王および複数の枢機卿による決定は神の意志とされた。

聖職の序列

  • 法王 - 魔神教および西グリニアの最高指導者。現法王によって、ローウェル御三家の中から選出される。
  • 枢機卿 - 法王に従い、国家運営を行う。任命権は法王に帰属する。
  • 司教・司祭・神官 - 儀礼や事件の聴取、契約の見届人などの実務を行った。

聖騎士団

西グリニアの正式な国軍であり、魔物討伐のほか、治安維持などに従事した。
戦闘に有用な魔装を持つ者のみならず、魔石を持つ者であれば入団が可能だった。

その他

正史編纂部、神秘部
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