マリィはスパイクタウンのジムリーダー・ネズの実妹であり、
エール団はスパイクジムのジムトレーナーである。
ガラルは他の地方以上にリーグチャンピオンの座をかけたポケモンリーグがショービジネスとしての側面が強く、
ポケモンリーグのバトルをさながらスポーツの試合のように描いており(第1世代でも それに近い描写はあったが)、
チャンピオンやジムリーダーは現実で言うプロのスポーツ選手のように扱われている。
しかし、スパイクタウンはガラルのバトルで目玉となるダイマックス( 巨大化)に必要なパワースポットがないために、
観戦に訪れる客が少なく、 過疎化で廃れていくのが深刻化していた。
過去にリーグ委員長のローズからジムをパワースポットのある場所へと移設する提案をされた事もあるが、
ネズは愛郷心と「ダイマックスが好きではない」というトレーナーとしての矜持からこれを固辞、
やはりトレンドにそぐわないそのスタイルが仇となったのか、スパイクタウンが寂れていくのを止める事はできなかった。
ただしガラル地方ではポケモントレーナーの実力に対する明確な格付けが行われており、
その中でもネズの序列は8人のジムリーダー中2番目、ガラル屈指の強豪トレーナーとして評価されている。
また彼は歌手としても活動しており、ストーリー後半ではその歌唱力と人気で主人公を手助けしている。
つまりネズ個人の実力と人気は間違いなく本物でありそれは周囲も認める所なのだが、
それで補う事が出来ない程ガラル地方でのダイマックス、即ち興行的な 見栄えの重要度は大きいのである。
そこでジムトレーナー達は「マリィがポケモンリーグ新チャンピオンになれば町興しになる」と考えて、
エール団に扮してファンクラブの体裁をとりつつ、主人公を始めとする他のリーグ出場を目指すトレーナー達の妨害行為を行っていたのである。
ちなみに、マリィ自身やネズはエール団のメンバーがマリィの為に妨害行為をしていたのを中盤まで全く知らなかったが、
真摯にポケモンバトルを行っているマリィにとって彼らの行動は許されざるものであり、
スパイクタウンの入り口をエール団が塞いでいるのを目撃して事情を察した際は彼らに対して激怒している。
主人公とネズとのバトルを見届けた後は、ネズからジムリーダーの座を譲られるが彼女はこれを丁重に断り、
改めてチャンピオンを目指す事を表明し、チャンピオンになれるかどうかを確かめる為にネズにバトルを挑む。
その後はシュートシティのポケモンリーグで再会、セミファイナルトーナメントの初戦にて主人公と対決することとなる。
この際、彼女の服装はユニフォーム姿となっており、兄への思いや愛郷心もさる事ながら、
純粋にチャンピオンになりたいという気持ちを打ち明けると共に、主人公に本気の勝負を挑んでくる
(ユニフォームの背番号は「960」で、「黒」或いは「苦労」をかけていると思われる)。
また、その際の、
「あんたのチーム 気持ちよく おねんねさせちゃう!」
「チャンピオンに なるために! あんたをコロッと やっちゃうね!」
という台詞や仕草を前に彼女の虜となったファンも多い。
主人公がチャンピオンになった後は、ネズの後を受け継いでジムリーダーになった模様。
それに伴いコスチュームも新調したが、明らかに露出度が増している
ちなみに殿堂入り後、エンジンシティにあるスボミーインホテルの客室へ向かうと…?
歴代の悪の組織の中でもスケールが小さいように見えるエール団だが
モチーフはガラルのモデルとなったイングランドの社会問題の一種「フーリガン」とされている。
ストーリー終盤では巨大企業グループ「マクロコスモス」の引き起こした事態解決の為に主人公一行に協力、
そのマクロコスモスもとある事情で主人公と敵対するものの、本来は悪の組織とは言い難い集団である事もあり、
(前作に引き続き) 『ソード・シールド』には明確な「悪」の組織が存在しないと捉えられる事も
(伝説のポケモンを害そうとしたソッド・シルディ兄弟も、自分の先祖が伝説のポケモンとの功績を独占したのを知らず、
嘘の伝承を信じていたせいで騒動を起こしたのであり、 他者の迷惑を気にしないなど性格にかなり難はあるが本質的には悪人ではない)。
また、マリィと空腹状態のモルペコのキャラクターヴィジュアルが公開された当初は今回の悪の組織の構成員ではないかと囁かれていた。
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