漫画『HUNTER×HUNTER』の登場人物。
暗殺一家ゾルディック家の長男で、主要キャラである
キルア=ゾルディックの兄。
あまり似ていないのは執事長ツボネ曰くイルミが母のキキョウ似だかららしい(キルアは父のシルバ似)。
感情の起伏に乏しく、平時は表情にほとんど変化がない能面・人形的な雰囲気のある黒髪ロングの青年。
目的のためなら平然と手段を選ぼうとしないタイプで、標的以外は殺さない祖父のゼノと異なり、
私情でターゲットとは無関係な人間も容赦無く利用・殺害し、大量虐殺紛いな行いにも躊躇を見せない、
殺し屋としての道からも外れた危険思想の持ち主。
一族で歴代最高クラスの才能を持つキルアに対して異常な執着を持っており、
弟を優秀な暗殺者として「作り上げる」ためならどんな手段も厭わない。
単に弟を暗殺者として育てるためにキルアに愛情や友情の一切を切り捨てさせようとしているだけでなく、
キルアを自身の所有物と見なしている節があり、感情や自由意思を持つことを否定している。
故に彼の親友となった
ゴンを危険視しているが、
ゴンを極上の獲物として目を付けている
ヒソカに釘を刺されているために手は出せない状況にいる。
端から見れば毒兄そのものの言動だが、これらの仕打ちは全てキルアを深く愛しているが故の行動である。
キルアが自分よりも少しでも強い者と判断した相手と相対した場合逃げ出すことを最優先で考えて動くのは彼を死なせまいとするイルミの教育のせいで、
キルアを指導したビスケは彼が体験したであろう地獄な日常と、悍ましい呪縛を与えたイルミの狂愛を感じ取っていた。
(ただし長年の教育以外にも原因はあったのだが)。
とはいえ、いずれにせよイルミの愛情はキルアの意志を無視した独善的かつ非常に歪んだもので、
当のキルアからは恐れられているだけでなく嫌われている。
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戦闘能力 |
操作系能力者 *1で、オーラを込めた針を刺して対象を操る念の使い手。
刺した人間の精神を操ったり暗示を与えるだけでなく、刺した部分の肉体を操作して形状を変えることも可能で、
後者の能力により別の人間に変装する事もできる(ただし針を刺し続けていないと数時間で元に戻る)。
針はレントゲンや金属探知機でも検知されないようにすることも可能。
また、奥の手としてオーラを丹念に込めた特別製の針で刺した人間を廃人にしつつ肉体の限界を超えた性能を発揮させて使役する「針人間」がある
(刺された者は再起不能の廃人同様になるため針を抜いても治らない)。
劇中の戦闘シーンはぼ初見殺しの操作系能力で対象を殺害するものばかりだが、
ヒソカの戦闘力採点では100点中95点と本人の戦闘力も低くはない模様。
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MUGENにおけるイルミ=ゾルディック
出場大会
*1
オーラによって生物や物体を操作する事に長けた系統。
主に直接オーラを流し込んだりイルミのようにオーラを込めた物体を介して対象を操ったり、
「放出系」や「具現化系」の能力と組み合わせて身体から切り離したオーラ自体を操作する能力がこれに該当する。
この系統の習熟度が高ければそれだけで不規則かつ高精度で対象を操作する事が可能になる。
操作系が不得意、あるいは練度が低い場合でもやり方次第で物体や具現化物を動かすだけなら理論上可能。
ただしあまり得策ではなく、ヒソカ外伝に登場したオーラに磁力の性質を与える変化系能力者の殺人鬼は、
操作系系統ではなく磁力を介して具現化した磁石の鉄柱を遠隔操作するという念能力の使い手だったが、
それを逆手に取られて「伸縮自在の愛(バンジーガム)」の伸縮と自前の磁力で鉄柱を集結させられて圧死したように、
操作系以外のやり方を介した遠隔操作だと咄嗟に能動的に動かせなかったり、能力を逆手に取られる危険性がある。
逆に言えば操作系の練度が高い能力はそれだけで不規則で読まれにくい攻撃が可能になり、戦略の幅が広がる。
操作系で最もポピュラーなのはイルミのように生物を洗脳するタイプ。
何せ相手がどれだけ強くても条件さえ満たせれば一方的に洗脳して完封してしまえるのである。
加えてそれ以外の使い手でも動物や物体などを使役して探索・感知に活用するなど、戦闘以外にも応用が効きやすい
(例えばイルミの弟のカルトは紙を遠隔操作して攻撃するだけでなく盗聴器代わりに使うなどが可能な操作系能力者)。
ただし、生物を操る場合は大前提として対象にオーラを流し込む必要があり、
原則相手に一度触れたり何かしらのオーラを込めた端末を相手に取り付けるなどの条件を満たさなければならず、
遠くの相手、自分の姿を見ただけの相手を無条件に支配下に置くという真似は不可能。
よってイルミのように端末となる物体を投擲したり、場合によっては相手に近付いて直接体に取り付けなければならないというリスクがある。
また、既に他の操作系能力者に操作されている生物は操作できない。
生物ではなく物体を操るタイプの操作系はその限りではないが、
こちらは高精度で操作する条件に「使い込んだ道具」を必要とすることが大半なので、
道具が奪われたり破壊されると、途端に能力の使用に著しく支障が出る場合がある。
そして最大の欠点と言えるのは洗脳可能という特性から他の系統と比べて危険視される傾向にあり、
戦い慣れた念能力者であれば操作系らしき挙動を即座に見抜いて警戒されてしまう事にある。
総じてリターンは大きいがリスクも相応に大きい系統と言える。
なお、ウボォーギン曰く、物にオーラを強く込めることに長けているのは、六系統の中で具現化系かこの操作系とのこと
(オーラで物の性能や機能を高めるのに長けているのは強化系。必ずしも「オーラを大量に込める=物を強化する」とは限らないので注意)。
最終更新:2024年12月07日 23:26