パイラ人


「何?彼等は我々パイラ人を醜いと云うのか。
 それ程彼等は美しいのか?」

1956年に公開された大映製作の日本初の総天然色特撮映画『宇宙人東京に現わる』に登場する異星人。
天の聖杯ではない。メガテニスト的にはソロモン72柱の魔神の1柱に見えるだろうが、デザインの元ネタである。

デザインを担当したのは芸術家の岡本太郎氏。この映画は本当に1956年作品であって後年の捏造ではないので誤解無きよう
人間に擬態したパイラ人の声を演じたのは苅田とよみ氏、
それ以外のパイラ人はガメラシリーズにも出演した北城寿太郎氏(当時「八木沢敏」名義)、夏木章氏に加えて、津田駿二氏が声を演じている。

外見はヒトデの胴にあたる部位に大きな一つ眼を持つ姿をしている
地球上で3メートル程ジャンプする等身体能力は高く、瞬間移動能力を持つ
人間離れした容姿とは裏腹に高度な知能も備えており、テレパシーで会話する善性を備えた種族で、
地球には「宇宙道徳」に基づいて新天体Rの衝突を警告するために来訪し、
地球人を驚かせないために、彼らの価値観から見て「醜い」筈の地球人に変身。
主要キャラである松田博士が水爆以上の破壊力をもつ元素「ウリウム101」を研究していることを知り、
その危険性と理論研究の停止を訴えつつ、友好を示す証として新天体Rの地球接近を伝える。
日本の科学者達は世界中に核兵器の提供を求めるが相手にされず、
さらに松田博士はウリウム101の情報を狙う兵器産業スパイに拉致監禁されてしまう。
そしてついにRの接近が確認されると同時に、その影響で地球上には天変地異が起こり始め、
ようやく危機感を持った主要大国は核ミサイルを次々と新天体Rへ撃ち込むが効果は無く、
核ミサイルは全弾撃ち尽くされもはや万策尽きたかと思われたが
見かねてパイラ人が救出した松田博士から聞き出した方程式を元にウリウム101を用いた爆弾で新天体Rは爆発四散
辛くも地球の危機は回避されたのであった。

同時期のSF映画に登場する宇宙人は、大抵地球より優れた文明水準を持つが故に地球人を下等と見下して支配しようとする展開が多く
一貫して道徳心に基づいて救命行為を目的に行動していたパイラ人は非常に希少な存在である。
崩壊する街の中で主役陣がパイラ人にドン引きしているようにしか見えないポスターのせいか、
映画情報サイトとかのあらすじで「パイラ人が東京を襲う」とか紹介されてたりするけど

この他、(「双頭怪獣」だけに)大映怪獣総登場企画ではガメラのピンチを救う出番があったという噂もある。

中々インパクトのある外見の所為か、古典映画のパロディ等を好む漫画家のとり・みき氏も、ショート漫画集『人達』の中で、
地球人の考える宇宙人のイメージに沿った結果パイラ人に擬態してしまった宇宙人の登場するエピソードを描いている
(遭遇した青年からは「ちょっと資料が古くないか」とツッコまれていた)。


MUGENにおけるパイラ人

岡本太郎作品と言えばこの人、カーベィ氏の製作したキャラが公開中。
kMIKEj氏が製作・提供したスプライトを用いて作られており、
移動技の「テレポート」で距離を詰めつつ接近戦に持ち込み、追加入力で回転攻撃に繋がる「とびかかり」や、
一定速度以上でガード不可になる「体当たり」などで攻めるのが強い性能となっている。
超必殺技はいずれも1ゲージ]消費でガード不可の「テレパシー」、近接攻撃の「必殺回転攻撃」、
画面内に二体まで召喚可能な「なかまをよぶ」の3つ。
AIもデフォルトで搭載されている。

出場大会

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最終更新:2024年03月07日 14:10
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